ノリス・パッカードは『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の登場人物。
ノリス・パッカード | |
---|---|
外国語表記 | Norris Packard |
登場作品 | |
声優 | 市川治 |
デザイン | 川元利浩 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦COMPACT2第1部 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
所属 | |
軍階級 | 大佐 |
概要
長年サハリン家に仕えてきた軍人。モビルスーツの操縦に関してはトップレベルの腕を持ち、冷静で厳格な武人である。
アイナ・サハリンの親代わり的存在で、アイナが恋をしていることにも気付いていた。
最後は、負傷兵を宇宙に帰すというアイナの希望をかなえるべく、グフカスタムで単身敵軍に乗り込み、最後はガンダムEz-8との一騎打ちの末、ビームサーベルでコックピットを焼かれ機体ごと真っ二つにされ、壮絶な戦死を遂げるもその命と引き換えにガンタンク3機を全滅させ、味方の脱出を援護した。軍人らしく最後まで任務を全うした姿にはシロー・アマダも敗北を認めざるを得なかった。
強面の容姿(悪役面にも見える)だが、アイナに「親代わりだと思っていた」と告白された際に顔を赤らめてはにかむなどの暖かみのある人間性や、シローをして「負けた」と言わせるほどの鬼神の如き強さは視聴者にインパクトを残しており、ファンも多い。
登場作品と役柄
その人気故か、SRWでは比較的簡単な条件さえ満たせば大抵の作品で生存し仲間にできる。乗機のグフカスタムの性能やノリス自身のステータスも高いので十分戦力になる。今のところ仲間にならないのはGC及びXOのみ。
COMPACTシリーズ
- スーパーロボット大戦COMPACT2第1部
- ジオン軍に所属し、グフカスタムに乗る。アイナとバーニィの説得で仲間になる。
- スーパーロボット大戦COMPACT2第3部
- 第1部で仲間にしたデータを引き継ぐと登場する。バニングと並ぶ親父パイロット兼援護要員。魂を覚えれば最後までいける。
- スーパーロボット大戦IMPACT
- 今回から声が入った。アイナとバーニィの説得で仲間に。仲間にすると強運も手に入る。能力的には援護を失った代わりに統率を得たバーニィといった感じで充分強い。特に統率+魂が強力で、雑魚戦とボス戦の両方をこなすことができる。また、援護を追加習得させた場合は技能LV5まで伸び、一転して援護の鬼に。デフォルトで援護を覚えていないキャラに追加習得させても伸びが悪い事が多い本作では珍しいタイプの性能になっている。
- 場合によってはケンプファー入手フラグと択一になってしまうがステージ選択と雪山イベントを起こすタイミングに注意すれば両立は可能である(雪山イベントを起こした後にケンプファーを入手すると説得が不可能になってしまう)。なお、説得する際は飛影に落とされてしまわないように注意しよう。中断メッセージでは、シローとアイナの恋愛模様を尻目に、ゲーム終了のご挨拶をしてくれる。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦A
- 序盤の強敵として自軍に立ちはだかるが、終盤に出てきた際、最後まで撃墜しないで残しておくとシローとアイナから説得を受けてロンド・ベルに投降し機体ごと味方に。グフカスタムが最初からある程度改造してあるのもお得である。
- スーパーロボット大戦A PORTABLE
- リメイク前とほぼ同じだが、精神コマンドの奇襲を覚えなくなった。グフカスタム共々強力だがエースボーナスと全くかみ合わないのが残念。終盤でルーが乗ってくるザクレロに乗せても活躍できるほか、強力なエースボーナスと能力双方を活かすという点で燃費の悪いガンダム試作3号機に乗せるという選択肢もある。なお、市川氏が生前に出演した最後のスパロボである。
単独作品
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- アイナの護衛として序盤から登場し、最初はザクに搭乗している。同じグフ乗りのランバ・ラルの増援として登場したり、彼の死を悼んだりする。今回は味方になってくれないが、死亡する描写もない。グフに対する乗機台詞などが新規収録された。
- スーパーロボット大戦Card Chronicle
- バイストン・ウェルで決着を付けるが、「放たれたタマシイ-生まれる混沌-」でアナベル・ガトーと共に復活しカイルスに加勢する。
パイロットステータス
原作の名エピソード『震える山』での決死の殿軍ぶりから、底力に代表される防御面の強さが顕著。全体的な能力もベテランらしく高水準で、オールドタイプ有数の難敵となっている。
精神コマンド
どの作品でも必ず魂を習得する。突撃や献身を覚えるのは原作の最後の戦いとサハリン家への忠誠心からか。その一方で必中を覚えず集中を覚えるのも遅いのでボスクラスの敵が相手の場合は命中率に不安が残る。
特殊技能
エースボーナス
- 武器の消費EN50%
- 『A PORTABLE』で採用。どう頑張っても愛機では活かせない。拘りがなければコウから本作品屈指の燃費の悪さを誇るMSであるデンドロビウムを拝借しよう。ちなみになんの脈略もないエースボーナスに思われがちだが乗機であるグフカスタムのヒートソードが劇中で赤熱化していない描写の俗説として『燃費節約のため』というものが存在するためその辺を意識したのかもしれない。
パイロットBGM
- 「嵐の中で輝いて」
人間関係
- ギニアス・サハリン
- ノリス自身にとっての主君であり、自身の軍人としての考えとギニアスの求める物が相反しつつも、彼に最後まで忠節を尽くした。
- IMPACTでノリスが生存した場合は直接対決の機会がある。
- アイナ・サハリン
- ギニアスと同様に忠節を捧げる主君であり、互いに父娘とも言える信頼関係にあり、彼女から親代わりと言われた際は驚きながらも微笑んでいる。最終的には死に別れてしまう。
- SRWでは大抵アイナやシローの説得で生き残り、その場合は最後までアイナを守るために共闘する。
- シロー・アマダ
- 戦闘中に彼がアイナの名を口にしたことでシローとアイナの関係を察し死ぬ覚悟を固める。最後は彼との一騎打ちの末、戦死するがガンタンクを全て破壊されてしまったシロー自身は敗北を認めざるを得ず戦死後に彼から敬礼をされている。
- IMPACTでは仲間となった後、アイナとの絡みを目撃するが、シローに「アイナ様をよろしくお願いいたします」というなど、仲は良好。
- ユーリ・ケラーネ
- 本編ではあまり絡みが無いが、小説版では互いに軍人として認め合っており、その人柄を信じて密かにノリスに連絡を取って宇宙への撤退の為に脱出用のケルゲレンの手配を図ろうとした。SRW未登場。
- コート・ファルゲンバーグ
- 小説版に登場。階級は中佐でノリスとは古い友人であり、残軍を率いてケルゲレンで脱出した。SRW未登場。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
名台詞
- 「フラットランダーが…連邦にもコロニー生まれはおろうに。重力に縛られおって!」
- 第10話「震える山(前編)」より。グフ・カスタムの三次元的な行動に対応しきれない連邦軍に対して発言。
- ちなみに、「フラットランダー」とはラリィ・ニーヴンのSF小説 「ノウンスペース」シリーズにおける地球で産まれ育った人間を指す言葉である。武人のイメージの強いノリスだが、文学にも精通していることがわかるセリフである。
- 「強くなられた…。恋の、せいですかな?」
- アイナが幼い頃から世話をしてきただけあって、これまでとは変わった様子から想い人がいるのではないかと勘付いていた模様。しかし、ノリスもこの後の戦闘でその人物と出会う事になる。
- 「自分が? アイナ様の、親…。光栄です」
- アイナに親代わりと思われていたことを告白されて。彼の暖かみのある人間性が垣間見えた場面である。この直後、たった一機で殿軍として出撃する決心をつける。
- 「人の生は、何を成したかで決まる」
「ギニアス様は夢を成し遂げられた、立派です。アイナ様の望みがケルゲレンの脱出なら、それを援けるのが軍人としての役目」
「見事、脱出ルートを確保してご覧に入れる」 - 出撃するノリスを止めようとするアイナへかけた最後の台詞。多くの負傷兵が乗る巡洋艦・ケルゲレンを宇宙へ逃がすべく、グフカスタムと共に死地へと発った。
- 「怯えろ! 竦めぇ! モビルスーツの性能も活かせぬまま、死んでゆけぃ!!」
- ノリスとグフカスタムを象徴する名台詞。ノリス卓越したの操縦技術と、グフカスタムの圧倒的なパワーを見せつけられ、唖然とするシローに言い放つ。
- ノリスの登場する作品には必ずといってもいいほど用いられるセリフである。
- 「アイナ様、合流できそうにありません。自分は、死に場所を見つけました!」
- シローとの一騎打ちの直前に言う台詞。同時に信号弾を発射する。信号弾の色は『合流できず、ケルゲレン出航せよ』を意味する赤。
- 台詞の通り、直後のシローとの一騎打ちで戦死。
- 「目の良さが命取りだ!」
- シローとの白兵戦で、敢えてヒートサーベルを投げ捨てることで意表を突き、Ez-8を一時戦闘不能に追い込んだ。
- 「貴様が!?」
「不覚…!」 - 連邦兵であるシローがアイナが恋をしていた相手と知って。流石のノリスも一瞬動揺し、反撃を許してしまう。
- 「アイナ様の想い人と出会う…フッ、面白い人生であった…」
「だが…負けん…!」 - これもシローとの一騎打ちの直前に言う台詞。最期の相手がアイナの恋人だからか、どこか感慨深げである。
- 「勝ったぞぉ!!」
- ビームサーベルに焼かれながら叫んだ最期の台詞。死に際に放ったガトリングガンは3機目のガンタンクを破壊していた。小説版ではビッグトレーを撃破している。
スパロボシリーズの名台詞
- 「裏切り者がいると聞いていたが…」
「ザクのパイロット! シュタイナー大尉が泣くぞ!」 - 『COMPACT2(IMPACT)』第1部地上激動編第1話「飛竜乗雲」より。獣戦機隊基地にザクが配備されている事に怒りを覚え、パイロットのバーニィを一喝する。ちなみにノリスは、バーニィのザクがサイクロプス隊所属のタイプである事を一目で見抜いている。
- 「はっ! その意気やよし!」
「ならば、元味方から討たれる覚悟も出来ているな…!!」 - 上述の遣り取りの後、自らの信念に基づいて行動している事を告げたバーニィへ相応の覚悟を促す。戦闘終了後、バーニィはノリスのこの言葉を反芻する事に……。
- 「やはりお前は…サイクロプス隊の落ちこぼれだな」
「だが…シュタイナー殿の見る目は間違っていなかったようだ」
「フフ…こんな若造に説き伏せられるとは、な」 - 『COMPACT2(IMPACT)』第1部地上激動編第21話「嵐の中で輝いて」に於けるバーニィに説得された際の台詞。バーニィからの青臭くも懸命な説得に、ノリスの迷いが払拭された瞬間。
- 「あの手の捨て台詞…何かありますな」
「怒り狂って復讐を誓うときほど、後ろ盾は薄いものです しかし…あの余裕」 - 『COMPACT2』第1部地上激動編第22話「今だ合体!ゲッターロボ」 or『IMPACT』第1部第24話「Gの咆哮」より。ブライ大帝の捨て台詞に感じ入るものがあり口にした一抹の不安。その後ノリスの予測通り、科学要塞島が攻めてくる。
- 「はぁっはっはっは! なるほど、私はいままでこんな無茶な方々を相手にしていたのか! …勝てんわけだ!」
- 『COMPACT2(IMPACT)』第1部地上激動編シーン5自由選択ステージ終了後のインターミッションより。葉月長官が科学要塞島への突入を決めた時、その無謀さに脱帽して。ジオン軍にもこういうの好きそうな人物が存在するが。
- 「形を失っても…心は残るものです。敬礼を」
- 『COMPACT2(IMPACT)』第3部銀河決戦篇第4話「白熱の終章」より。ディラド星を消滅させるべく、自沈寸前のガンドールを見据えながらアイナ達へと謝意を促す。
- 「よろしい。ならばこのような愚策が通用せぬことを、我々が教えてやるまで! 世の中の厳しさも学んでいただくとしよう」
- 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第9話「そのために今、生きている」より。アプサラスIIIをはじめとする過去に倒してきた強敵のイメージを発生させて、デバック作業に抵抗を示すオモイカネへ容赦する事無く立ち向かう。
- 「大帝…というのは伊達じゃないようだな…だが、負けはせんぞ!」
- 『IMPACT』第3部銀河決戦篇第14話「妖魔の島」より。巨大な体躯を現した妖魔大帝バラオを目の当たりにしても、ノリスの闘志は怯まない。
- 「アイナ様、ゲーム終了のご挨拶をしなければ…」
- 『IMPACT』の終了メッセージより。終了メッセージの途中にシローとアイナが自分達に世界に入り始めたことに困惑する。
- 「さらばです、アイナ様! 私はジオン軍人としての生き方を貫こうと思います!」
- 『GC(XO)』第15話サブシナリオ「追撃」より。アイナ説得後の台詞。
- なお、このシナリオ以降彼が登場する事は一切ない。この言葉通りジオン軍人としての生き方を貫いた結果、ホワイトベース隊の与り知らぬところで散ったのか、それとも赤い彗星とソロモンの亡霊やサイクロプス隊の生き残りのように星間連合の軍門に下ったジオンを見限ったのか、それを知るのはシナリオライターだけであろう。
搭乗機体
余談
- 市川治氏逝去後のゲーム作品では、間宮康弘氏がノリス役を担当している。