ガディ・キンゼーは『機動戦士Ζガンダム』の登場人物。
ガディ・キンゼー | |
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外国語表記 | Gady Kinsey |
登場作品 | |
声優 |
戸谷公次(TV版・劇場版III) 今村直樹(劇場版I) |
デザイン | 安彦良和 |
初登場SRW | 第4次スーパーロボット大戦 |
SRWでの分類 | パイロット |
プロフィール | |
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種族 | 地球人 |
性別 | 男 |
没年月日 | 宇宙世紀0088年2月22日 |
所属 | ティターンズ |
軍階級 | 少佐 |
概要
一年戦争時代からの歴戦の戦艦乗りで、いかにも小物臭いアレキサンドリアの指揮官ジャマイカン・ダニンガンと異なり、「囮作戦によって敵艦アーガマをあと一歩の所まで追い詰めた事が有る」等、その手腕は確か。戦略面ではグリプス2の推進部を破壊したハマーン・カーンの狙いを看破している。曲者の部下をまとめ上げる手腕も確かで、そりが合わないジェリド・メサとヤザン・ゲーブルの両名でさえも、自分の上官として一目置いている程である。また、裏切り者のレコア・ロンドの忠告をすんなり受け入れるなど、人望も厚い。
一方で、反連邦的なコロニーに対して毒ガスを注入する作戦において、コロニー側の降伏を認めずに虐殺を行おうとする面も有り、良くも悪くも「任務を忠実にこなす有能な職業軍人」というイメージが強い。バスク・オムやジャマイカンらの毒ガス[1]、コロニー落とし、コロニーレーザーによる民間人虐殺は軍隊の統制を乱すものとして受け入れておらず、先に述べた通りハマーンの狙いを「分かった上で見過ごした」ことがある。故にジャマイカンがアレキサンドリアを指揮している時は追い出されたり、バスクがグリプス2を指揮する中で推進部を破壊された際には責任を取らされて配下のヤザンがドゴス・ギアへ編入されたりなど、いまいち上官とは反りが合わない様子。対等の実力を持つとされるアーガマ艦長ブライト・ノアとは、上官に恵まれないことが多いという共通点がある。
最期はバスクがパプテマス・シロッコによって粛清されたあと、グリプス2を巡る最終決戦時にエゥーゴの発射したコロニーレーザーを受けて、アレキサンドリアと共に消滅した。
劇場版でも末路は同様。
登場作品と役柄
旧シリーズ
- 第4次スーパーロボット大戦(S)
- 「栄光の落日」にてダブデに乗って登場。ジャマイカンと比べると影が薄い。
- スーパーロボット大戦F完結編
- TV版の戸谷氏で声が入った。シナリオ「訣別」で出番が多く、原作の有能振りを介間見る事が出来る一方、連邦軍所属のブランを相手に威張り散らし、反抗された際は脅しをかけて怒鳴る等、些かガディらしくもない狭量な振舞を取る。その後、終盤に至るまでアレキサンドリアに乗るが、ジャマイカンとは能力面での大差も無く(技量値に至っては彼に負けている)特に警戒する必要はない。ヤザン同様、DCルート最終盤でのシロッコの生存や動向に疑問を抱いていた様だが「もう後戻りはできない」と腹を括っていた。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- ルート分岐のダカールの防衛戦で初登場(この時のみアウドムラ艦長)。その後はシロッコについていき、ルートによってはアレキサンドリアに乗る。
- その後、エンジェル・ハイロゥ攻略戦ではシロッコに与えられたはずのドゴス・ギアに乗っている(もっとも、シロッコの乗艦はさらに強力なジュピトリスであるが)。
- なお、『α外伝』では戦死してしまったのかどうか分からないが、登場しない。
- スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 新規EDルートではどういうわけかシロッコの下から離れ、ティターンズに出戻る。ドゴス・ギアはバスクに献上し自身はアレキサンドリアに乗って登場。弱い。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 劇場版設定のため声優が今村氏に変更。今村氏は本作でスパロボ初参加。IFルート限定で登場。しかも、出てくるのはたったの1話。撃墜した後、「撤退する」と言って、その後はどこに行ったのか分からず終い。
パイロットステータス
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
隊長効果
- 命中率+10%/ダメージ-10%
- 『Z』で採用。
人間関係
- ジャマイカン・ダニンガン
- 上官。ジャマイカンの命令には唯々諾々と従っていた…が、彼の戦死後の発言を見る限り、実はそうではなかったようだ。
- パプテマス・シロッコ
- TV版では一つ下の階級であるが、実質的には上官。後半は彼に接近していく。
- バスク・オム
- 上官。しかし、30バンチ事件での虐殺行為に対する批判的姿勢から、首謀者である彼を内心では嫌っていた可能性がある。
- ジェリド・メサ、マウアー・ファラオ、レコア・ロンド
- 部下。精鋭だが粒揃いの彼らを上手く纏め上げている辺り、部下の使い方も卓越している。
- ヤザン・ゲーブル
- 部下。曲者の彼もガディの能力には一目置いている。
- ブラン・ブルターク
- 作品によっては同僚。『F完結編』では連邦軍所属であるブランにロンド・ベルに対する攻撃を仕向けた。
名台詞
- 「サチワヌですね。色は塗り直していますが」
「船乗りには、船のちょっとした違いで分かります」 - 第10話より。所属不明のサラミス級巡洋艦を見つけた時の台詞。
- エゥーゴが同型艦のモンブランを失った為、地球連邦軍所属のサチワヌを鹵獲してエゥーゴカラーに塗り替えて偽装していたのだが、その偽装を船乗りの感覚で見抜いてみせた。
- 「俺だってそろそろ、アレキサンドリアの実力を発揮させたいからな」
- 第27話より。ジャマイカンが死亡した翌話における、この発言からして、彼の能力に疑念を持っていたのだろう。
- それにしても、唯々諾々と従っていた唯一の部下からもそう言われるあたり、ジャマイカンの人望の無さがうかがえる。
- 「命の尊厳を賭けての戦いなのだよ。これは」
- 第29話より。サイド2の降伏を無視し、毒ガス作戦を仕掛けようとした際の台詞。やる事自体は非情な大量虐殺にしか過ぎないのだが…。
- 「俺がアーガマの艦長なら、そう動く」
- 第30話より。ブライトが指揮するアーガマの動きを読みきった際の台詞。
- ブライトもガディもベテランだからこそ、同じレベルで敵の思考を読む事ができる。ガディの有能さが伺える。
- 「まったく、シロッコとひっついたら妙なのばかり寄り付く」
- 第38話より。ティターンズに寝返ったレコアと会話した後の台詞。
スパロボシリーズの名台詞
- 「なに、遠慮はいらん。諸君らをアグレッサーと仮定した、実弾演習でいかがかな?」
- 『F完結編』「訣別(前)」より。でティターンズとドレイク軍の繋がりを示す証拠であるウィル・ウィプスを演習にかこつけて撮影しようとしたロンド・ベルの思惑を見抜き、逆に実弾を用いた共同演習を提案して撃滅を図った際の台詞。原作同様のガディの切れ者振りが発揮されている一場面である。
- ちなみに「アグレッサー」とは、軍の演習や訓練において擬似的に敵対行動を取り、自軍の相手役を務めることでこれを教導する部隊、つまり「敵役」であるが、その性質故によほど優秀な部隊でなければ務まらない(弱いアグレッサーでは訓練として成り立たない)為、必然的に精鋭ぞろいとされている。
- 慢心の目立つジャマイカンとは違い、手練揃いであるロンド・ベル隊の実力を侮らず弁えているベテランのガディらしい表現と言える。
- 余談だが、後年の作品において上記のガディと似た台詞を吐く人物が登場する。
余談
- TV版からしっかりと名前が登場しているキャラクターにも関わらず、劇場版Iではなぜか「アレキサンドリア・キャプテン」というクレジットで登場している。ただし、劇場版IIIでは、しっかりと名前が付いている。
搭乗機体
SRWでの搭乗機体
脚注
- ↑ バスク・オムの発言によると「ガディ・キンゼーが毒ガス作戦には批判的だった」事が明らかになっている。