オデュサイト
オデュサイト(Odyssait)
スーパーロボット大戦UXに登場する特殊鉱石。本作オリジナルの存在であるが、設定レベルでマジンカイザーSKLと密接に絡んでいる。
性質・経緯
奇械島で産出される特殊鉱石であり、島の心臓たる重力炉の触媒としても利用されている。発見されたのは本編開始の200年ほど前。なお、ラドリオ星で産出されるキルハシウムとほぼ同様の性質を持っており、UXの世界におけるエルシャンクは、枯渇したキルハシウムの代わりにこの鉱石を動力触媒として運用されている。
「人の意志の力」を増幅させる力を持っており、島の科学者たちはこれを使用した兵器を造り出そうとした。これはつまり「意志の力を増幅し、それをエネルギーに変えるシステム」である。その一つが「粒子加速炉」であり、発展型となったのがオルフェス・ライラスの「レプトン・ベクトラー」、ヴィジャーヤ・ドラウパの「ニュートリノ・ジェネレータ」である。
「意志に反応する力」「時空を飛び越える力」という意味では、オーラマシンやリーンの翼、玉璽と天玉鎧、ラインバレルのオーバーライドが類似する。
しかし、オデュサイトの真の力は、「増幅した意志に時空を超えさせる」ことにあった。オデュサイトは所詮鉱石であるため、意志の増幅には歯止めがかからず、無限に加速し続ける。そのような力を制御できるはずもなく、粒子加速炉は実験中に暴走を起こし、増幅された「意志」ごと時空の彼方へと消えてしまった。実はこの時、加速炉が増幅した「意志」と入れ替わりに現れた別世界の「意志」が存在していた。
それは、世界の枠を飛び越え、無限の電脳を遊歩していたVR・ファイユーヴである。加速炉と入れ替わりに現れた「意志」は彼女であるが、実体化の少し前、同時期にどこかの世界から引っ張られてきた「意志」、ボーカロイド・初音ミクと接触、融合しており、そのため本来のカラーであるピンク系統ではなく、ライトグリーンを基調とした独自の外見で実体化することになった。ただし、これらの経緯は本編では詳しく語られておらず、フェイ自身やノーヴルから示唆されている。
実験の失敗を見た研究者たちは、粒子加速炉を、増幅し続ける意志を制御するため研究を重ねた。そして、それはついに禁忌の領域へと踏み込んでしまった。すなわち、オデュサイトそのものに意志を宿らせ、粒子加速炉の制御キーである人造人間を造り出そうとしたのだ。それが、アイラ達の父母であり、アイラ達八稜郭の女性たちであり、島で闘争を繰り広げていたキバやガランであり、そして真上遼であり、サヤ・クルーガーなのである。こちらについてはエルプスユンデの項を参照。
終盤判明したその正体は、輪廻する世界の中で積み重ねられてきた「命の結晶」。キルハシウム、劉備の兜の「龍玉髄」、玉璽、リーンの翼、フォールドクォーツ、それらもまた、名と在る場所が違うだけの、まったく同じものであった。
このため、アルカトラズに現れた呂布が玉璽の力を使った際、「天の声=己の可能性の声」を聴いた面々は「時空を飛び越えることの出来る意志の力を持つ者」であった。この中に翔子、バーン、カレンが入っているのは、3人はこの時点のメンバーの中で「その可能性を掴まない限り死亡する」運命にあったからだと思われる。