ブレスフィールド・アーディガン

2018年5月23日 (水) 08:53時点における121.112.192.114 (トーク)による版 (→‎名(迷)台詞)
ブレスフィールド・アーディガン
外国語表記 Blessfield Ardygun
登場作品

バンプレストオリジナル

愛称 ブレス
異名 タカの目
種族 地球人
性別
年齢 45歳
出身 火星
所属 ヴェルターヴァルストークファミリー
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概要

カズマ・アーディガンら四兄妹の父親であり、ヴァルストークファミリーの大黒柱的存在。愛称はブレス

“タカの目”の異名を持つ敏腕のトレイラーであり、それなりに名を知られている人物。経験豊富でありとあらゆる局面で冷静な判断を下す戦略眼や威厳を持ち合わせているが、ちゃっかりした所もあり、また経営難からか金銭にも結構がめつい。腕は確かであるが、36回に渡り倒産の危機を迎えるなど、経営者の才覚には疑問符がつくところもある(それでも借金だけはないのが不思議な所である。常に借金だらけのこの人が聞いたらどんな顔をするだろうか?)。

子供達には黙っていたが、若い頃は宇宙海賊として暴れまわっていた時期がある。海賊と言っても実体は非合法組織の壊滅や悪徳政治家の内情暴露が主であり、義賊として活躍していた。しかし、その過程で色々と面倒を起こしており、お咎めなしにも限度があるというコトで、色々な人物から追われる立場だった(なお、当時ブレスを追っていたのは大河や火麻など、現在のGGG上層部であり、力を入れていた彼らの上司が他ならぬロゼ・アプロヴァール)。

そんな中、ふとした事から出会ったユウミ(後のユウミ・アーディガン)に一目惚れでプロポーズし、その後海賊稼業から足を洗う。その際にフードを被っていたユウミを一目で美人だと見破った事から、“タカの目”の異名がつけられた。本人は異名の由来は秘密にしたがっていたが、デュオなど宇宙で活動する(トレイラーと活動域の近い)メンバーには知られており、木星決戦後にカズマには明かしている。また決戦前のなぜなにナデシコで、火星生まれであることやチューリップクリスタルを売り捌こうと思って持ち出していたのも判明している。

物語の中盤において、インファレンスの駆るスキエンティアと遭遇。その際にカズマを守るために飛び出し、死亡したかに思われた。

だが実際はボソンジャンプ(『W』の火星は『機動戦艦ナデシコ』の世界観に基づいているため、彼もA級ジャンパーである)で150億年前の宇宙にタイムスリップし、現在の宇宙が滅び去る前に栄えた文明である始原文明エスの人々の元へ辿りついた。滅びの運命を目の前に意気消沈している彼らに思い出の大切さを説いて希望を与え、思い出を次の宇宙へ残し、更に記録を行うためのザ・データベースと、彼らが暴走した時の抑止力であるヴァルホークヴァルストーク、そして己の代行者たるアプリカントを造り上げた。その後はおそらく、消滅する「前の宇宙」と運命を共にしたと思われる。

なお、聖バレンタインの光ではカズマを守るためシャトルに乗って宇宙に飛び出し、ボソンジャンプで時間を跳躍している。このシャトルはおそらく、物語序盤でカズマが言っていた「家族のライフデータやヴァルストークの設計図が記録されている脱出艇」であり、過去に辿り着いたブレスはこのデータを基にヴァルストークとアリアを造ったと考えられる[1]

カズマにとっては越えねばならない大きな存在であり、その存在の大きさはWにおけるキーキャラクターの一人であった。

ホリスいわく「2000のワザ」を持っており、劇中で披露されたのは「死んだふり」「不意打ち」「逆切れ」「他人のフンドシ」など。

登場作品と役柄

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦W
前半部におけるヴァルストークのメインパイロット。当然ながら後半では永久離脱してしまうが、ヴァルストークの改造段階がヴァルホークと連動しているために前線に出ることも多く、育てておいて損はない(ある程度周回を重ねて余裕が出来てからだが)。ヴァルガードに搭乗できる期間は1話だけだが、専用セリフは結構用意されている。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

ファミリーの頭だけあってさすがに強い。唯一回避だけが低いがこれは仕方がない。ちなみに性格は「慎重」。

精神コマンド

W
不屈闘志気迫熱血激励
命中関連がないが、それは娘二人とホリスが補ってくれる。気迫を覚えるレベルが10と低く、ヴァルストークをメインに使っているならいきなり全開でいける。

特殊技能(特殊スキル)

W
底力L8、援護攻撃L3、指揮官L3
技能レベルの上昇は遅め。スキルパーツを使ってもいいが、次の周回まで無駄になるのが悩みどころ。

パイロットBGM

『出航 ~果て無き星の海原へ』
ブレス搭乗時のヴァルストークの戦闘BGM

人間関係

カズマ・アーディガン
息子。半人前扱いしながらも、彼の成長を期待していた。
ミヒロ・アーディガン
末娘。
シホミ・アーディガン
娘。片腕的存在であり、何かと頼りにしている。
アカネ・アーディガン
娘。
ホリス・ホライアン
部下。OZの人間であることに早くから気づいており、自ら勧誘して迎え入れている。
ガレント・カベリナリオ
メカニック。そして、ブレスのお目付け役。
ユウミ・アーディガン
妻。故人であり、会話によると事故で亡くなったとのこと。
トースト・アーディガン
父親。ヴァルストークは彼が発見した。ちなみに攻略本にのみ名前が出ている。
アリア・アドヴァンス
形こそ違えど、結果的には娘のような存在。「アリア」も元々カズマが生まれる時に女の子だったらつける予定の名前であった。
インファレンス
形こそ違えど、結果的には息子のような存在。
レギュレイト
妻のコピーのような存在。ブレス本人のレコーダーでは、役得でユウミをモデルにさせてもらったと語っており、カズマからは「宇宙の恥さらし」と酷評された。一方、大河幸太郎はカズマをなだめながら「男のロマンの一つの形だろう」とブレスの行動に理解を示し、白鳥九十九も大河の意見に頷いていた。
クリティック
おそらく始原文明エスでの友人のコピーと思われる。
アプリカント
自分自身のコピー。ザ・データベースの守護と、遙か時の彼方でのファミリーへの「壁」として作り上げた、心を同じくする代行者。

版権作品との人間関係

大河幸太郎火麻激ハインリッヒ・フォン・フリーマンロゼ・アプロヴァール
全員、海賊だった頃からの縁。
プロスペクター
天敵。頭の上がらない、一枚上手の取引相手であった。彼に上手くやり込められた後「モニターに塩をまけ!」とブレスが荒れる場面もあった。
腕原種
彼と遭遇した際、彼はブレスをアプリカントと見間違えてしまい、驚きのあまりに取り乱し、後退した。

名(迷)台詞

戦闘

「無駄弾を撃つなよ! 俺たちの敵は赤字だ!」
開始台詞。36回に渡って倒産の危機を迎えた事を考えると、ごもっともと言うべきか…。後に借金を最強の敵と呼ぶ男が登場しているが。
「フ……宇宙の海は俺の海だ。逃がさん……!」
「地球は俺達の魂の故郷だ。お前達には渡さん!」
同じく開始台詞(後者は対侵略者)。「宇宙海賊キャプテンハーロック」ネタである。「故郷」は「ふるさと」と読むべきであろう。ちなみに2部のカズマもこの台詞をアレンジして使用。
「左舷、弾幕薄いぞ! 何をやっている!」
被弾台詞。どこぞの艦長の台詞を言っているが、それでいいのかキャプテン…。ちなみにアプリカントにもこの台詞が引き継がれている。
「な、何っ!? それじゃ、俺のコレクションがパーか!!」
被弾時の台詞の一つ。バーナードとの会話を考えると酒のコレクションだと思われる。
「俺はカズマとは違うぞ」
被弾台詞の一つ……なのだが、バリアで攻撃を防いだ際の台詞がこれ。それでいいのかキャプテン。
「『タカの目』の眼力を甘く見ないでもらおう」
回避台詞。由来を考えると……。

インターミッション

「シホミ、塩だ! モニターに塩をまけ!!」
第3話「ミッション『ナデシコ破壊指令』」にて、プロスペクターに丸めこまれて。相当悔しかったらしい。ちなみに直後にキャレットから「ヤメテクダサイ、キャプテン。機器ガ傷ミマス」と止められているが、後に秋山にやりこめされた際にはキャレットの方から「モニターニ 塩ヲ マキマスカ?」と言われるも、逆に「やめておこう」と彼の手腕を素直に認めた。
「…では、とっておきのスモール・バッチを提供しましょう」
第4話「砕け散る希望」にて、オービタルリング内で、奇跡的に生きていたバーナード軍曹から「酒はあるか?」と聞かれた際に。このセリフから、おそらくブレスは酒を嗜む人間だと推測される(また、ヴァルストークが被弾するとクルーの部屋に被害が出る事があるが、ブレスの場合は酒とは明言されないものの、「俺のコレクションがパーか!」と発言する)。ちなみに「スモール・バッチ」はバーボンウィスキーの一種である。
「ヒッヒッヒ……こちらはヴァルストークファミリーのブレスフィールド・アーディガンです」
第9話宇宙ルート「最悪な災厄の採択」より。ガルラ大帝国ホネルバに対し、彼女の嫌味な笑いをミラーリングして。何もそこまでやらんでも…。曰く、「コミュニケーションの基本は相手に合わせること」のため、ユリカとの初対面時にはしっかり「ブイ!」までトレースしている。
「どういう意味だ、おい…? 俺の何をそんなに恐れているんだ…」
第21話「送られてきた刺客」より。オービットベースで腕原種に遭遇した際、驚く彼に対して。腕原種が知っているのはアプリカントの方なので、この時のブレスが知らなくても無理はない。
「こちらは新・国際連合事務局直属GGG・プリベンター・及び民間協力団体……」
「ならびにミスリル合同の特殊戦術隊所属」
「ヴァルストーク艦長のブレスフィールド・アーディガンです」
火星ルート第24話「過去からの帰還者」における源八郎への自己紹介。向こうは木連を正式名称「木星圏ガニメデ・カリスト・エウロパ・及び多衛星国家間反地球連合体」で紹介したため、それに対抗してヴェルターを長ったらしく紹介した。ちなみにもう一つのルートでは相手が元一朗のため、調子が強くなっている。
ブレス「……地面に埋まってんだから、誰のものってわけでもねえじゃんかよ……」
「あれを幸運を呼ぶペンダントって売りゃあ、大儲け出来たのによ……」
ホリス「さすが社長。若かりし頃から、その商売人根性は伊達ではない」
ブレス「だろ? 俺もよ、ブッチギリでイケると思ったんよ。こいつはイタダキだぜってな」
第25話「木星決戦!超重力の罠」より、ブレスの過去話(という建前の吊るし上げ)にて、海賊時代にチューリップクリスタルを売ろうとした事をエリナに咎められて。エリナ曰く「ネルガルの貴重な研究材料」らしく、原作では更に「極冠遺跡で発見されてからネルガルが管理している」とも説明している(『W』ではこの説明はない)。当時はネルガルが管理していなかったか、ネルガルの管理外で見つけたのか。しかし、チューリップクリスタルはアキトの時のようにボソンジャンプが勝手に発動する可能性があり、更に発動すると消えてしまう代物なので、もしやっていたら苦情の荒らしでまた倒産の危機に陥っていた可能性があったので、やらなくて助かったとも言える。なお少なくとも現代の日本では地面に埋まっているものは土地や採掘権の持ち主のものなので、ブレスのように勝手に掘って売ってはいけない。最後の台詞はホリスに対する返答。なお、この喋り方は海賊時代のものらしい。その頃の彼がどんな男だったのかが垣間見られる。
「そ、そろそろ木星圏に到達する! 各員は配置に戻れーっ!!」
つるし上げの最後がこれ。2000のワザ「逆切れ」だったらしいが、どうも不発に終わった模様。
「勘だ」
「……というより、運命だったんだろうな」
27話「そして、終わらない明日へ」より、「フードを被っていた」ユウミに一目惚れした理由をカズマに聞かれて。予想外の台詞にツッコむカズマだったが……。
「だが、事実だ。向こうも同じことを思ったらしく、フードを取ってくれた」
「そこに待っていたのは絶世の美女だったってワケだ」
「素顔を隠した女トレイラーだからな。そりゃ話題にもなるさ」
「で、その下には美人さんとなりゃ、掻っ攫った海賊の俺にはやっかみが集中するってワケだ」
「で、この一件で俺についたアダ名が例の“タカの目”だ。女の目利きはバッチリだってコトでな」
その続き。“タカの目のブレス”の由来は、あまりにも下らない周囲のやっかみであった……。
ちなみに、当時ユウミにプロポーズしたブレスはガレントに殴り飛ばされているのだが、そのガレントはこれが元で「鬼の腕」と呼ばれるようになったとか。
「あ~…これを聞いている人物へ。俺はブレスフィールド・アーディガンというものだ」
「俺はこのメッセージをヴァルストークに封印し次の宇宙へと送る。ヴァルストークは俺の生まれた火星にたどり着き、俺の親父が見つけるはずだ。このメッセージが誰に届くかわからないが、せっかくだ。俺の数奇な運命を聞いてくれ…」
~中略~
「これを聞いているのはいつの時代の誰になるかわからないが…この力は知の記録者…ザ・データベースを止めるためのものだ。健闘を遠い過去から祈っている。そして、もしアーディガンの人間に会ったら伝えて欲しい。宇宙の怖さ、一人の人間の弱さ…、そして、生命の大切さ…を」
第49話終了後の分岐選択より。キャレットの中に遺されていたメッセージ。そこに託されていたのは1人の男の数奇な運命、知の記録者誕生の秘密、そしてヴァルストークファミリーへの遺言ともいえるものだった。なお、これらの発言を見るに、当の子供達本人が直接このメッセージを聞く事になるとはブレスも予想していなかったようである。

関連機体

ヴァルストーク
家そのものたる座乗艦。実は設計したのは150億年前に飛ばされた自分自身。
ヴァルホーク
艦載機。子供達の年少組・カズマとミヒロの搭乗機で、これもブレス自身が設計。
アルムストラ
アルムアルクス
ザ・データベースの機動兵器。記録プラント防衛のために設計し、密かにヴァルシリーズとの合体機構を組み込んだ。
ヴァルザカード
ヴァルガード
ザ・データベースへのカウンター兵器。ガードの方はヴァルホーク完成時に空想していた合体機構を本当に組み込んだもの。

脚注

  1. ヴァルストークの設計図をネジ一本、細部にいたるまで丸暗記していたとは考えにくい。また、良い関係になりかけたカズマとアリアにレギュレイトが釘を刺したのも、カズマの遺伝情報がアリアに使われていると仮定すれば無理もないことである。