リッシュ・グリスウェル(Riche Griswell)
いつもふざけているのか、本気なのか判らない言動をするスペシャルズの戦闘隊長。
強運の持ち主であり、幾度も死地から生還したため『不死人(アンデッドマン)』の二つ名で呼ばれることもある。奪われた試作機回収任務でセレインに出会い、以来惚れたと公言してはばからない。
64オリジナルキャラクターの中では(アル=イー=クイスとローレンスを除いて)一番の大人なキャラクターである。
口の端を歪めた薄笑いを浮かべた顔グラフィックから、第1印象は非常に悪い。豹飄然、且つふてぶてしく掴みどころの無い性格だが、エルリッヒとは異なり、徐々に変質していくOZに対して愛想を尽かすも、最後まで組織に対して義理を通す等義理堅く人情に篤い一面や渋い大人の魅力を併せ持った人物でもあり、当初はリッシュの存在を疎んでいたセレインにも後に仲間としては認められる(残念ながら恋愛対象としては最後まで認められていない)。
登場作品と役柄
単独作品
- スーパーロボット大戦64
- どのルートでも説得や、比較的彼に好意的な選択を行うことで、後にひょっこりやってくることになる。
リアル系のオリジナルキャラクターの中で唯一集中を覚えないため、普通には使い辛い。が、セレインへの恋愛補正(一方通行)と移動後攻撃可能なバルカンファランクスで十分に活躍できる。また、ビーム兵器が一切ないのも終盤の戦闘では頼もしい。主役級の能力を持ちながら脱力を覚えたりもするので、少々動かし方が特殊になるキャラクターである。ちなみに魂も覚えるので恋愛補正をあわせると、一発の火力はセレインやアークより上である。 - なお、64のライバルキャラクターの中では唯一の主人公と異なる性別である。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
実際はセレインと同じ数値。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
パイロットBGM
- 「I'm Space Woman」
- 64ではライバルのBGMは主人公のものと同一になるという仕様から、彼のBGMもまたこれである。曲自体の出来は非常にいいのだが、正直彼に似合っているとは言いがたい。
人間関係
版権作品との人間関係
名台詞
- 「お前の口からそれが聞けるとは、涙が出るほどうれしいねえ。が、まだ俺はOZの士官だ。また生き残れたら、そうさせてもらうぜ」
「どうするっていわれてもな、俺にも立場ってもんがある。この場の責任は果たさにゃならん」 - それぞれ、独立軍ルート・OZルートで説得及びそれに類する選択をした際のリッシュの台詞。このあたり、リッシュの義理堅い性格が如実に出ている。
- 「……自分と同じ道を歩いてる奴にいれこむのはわかるがな。俺たちがいるのは……修羅場だぜ、セレイン、どこまで行っても、な」
- 『その瞳に未来は映ることなく』で、セレインとレラの様子を眺めていたリッシュの独白。これだけ聞くとかっこいい台詞だが、直後にシャリーによるオチが入るあたり、彼の人柄が偲ばれる。
- 「お前がこんなつまんねぇ女だと思わなかったぜ。お前はもっと強いと思っていたんだがな」
「お前は、自分のやってきたこと、自分の生き方を後悔しているのか?違うだろ、後悔なんかしてやいないんだろうが?」
「なら、あいつもそうだったさ。自分で生き方を決めて、その通りに生きた。後悔なんかしてなかったさ。しかも、あいつはお前に会えたんだ」 - レラ死亡直後の取り乱すセレインを平手打ちで正気に戻らせた後の台詞。リッシュという人間がただのお気楽なバカではないことを指し示す代表的な台詞といえる。
- 「わかるのさ、自分でな。心が壊れていくのが。セレイン=メネスって女は、多分ずっと、そうやって生きてきたんだ。大切なもんをなくすたびに、心を削り取りながら、な」
- リッシュによるセレインという人間の見立て。あながち外れではないのが悲しい……。
- セレイン「……忘れたというのなら、今ここで思い出させてやろう」
リッシュ「おわっ!お、おい、物騒なモンを出すなって。わっ、安全装置をはずすな!思い出した!思い出しました!」 - 基本的に彼らはこんなノリである。
搭乗機体
- シグルーン
- スヴァンヒルドを基に開発されたヴァルキュリアシリーズの制式採用機。武装はスヴァンヒルドと変わらないが、性能は上回る。
余談
- その容姿やパイロットとしての実力、『不死人』と称されるほどの強運、主人公に執着する言動などの影響もあり、一部のファンの間では『フルメタル・パニック!』の登場キャラクターであるガウルンと対比されて語られる事も多い(ちなみに両者の登場する作品の初出時期は非常に近い)。両者はいくつかの共通点を持つも、リッシュは悪役であるガウルンとは異なり善人ということもあり、一部のファンからは「綺麗なガウルン」と呼ばれることもある。