概要
『機動戦士ガンダム00』に登場したガンダムデュナメスの後継機。
デュナメスの実戦データをもとに開発され、より射撃に特化した機体になっている。コクピットには引き続きライフル型スコープが装備されているが、ビームサーベルなどの格闘武装は廃止されている。増加装甲という形で「GNシールドビット」を採用しており、防御シールドとしての機能や、ビットを組み合わせることで攻撃武器としても使用できる。位相欠陥が発する微細な空間の揺らぎが狙撃に悪影響を及ぼさないように、GNドライヴは腰の後ろ…… つまり「尻」の部分に、外付けで装備されている。
二代目ロックオンとなったライルが搭乗し、2ndシーズンの激戦を戦い抜いた。しかし、この機体は本来超一流のスナイパーであるニールの搭乗を想定した設計であるため、早撃ちに長け、弾丸をバラ撒くような戦い方を得意とするライルとは相性が若干悪かった。そのため、後に開発されたライルの専用機はそちらの方面を重視した設計がなされている。
強化装備形態
- ケルディムガンダムGNHW/R
- 「GNヘビーウェポン」と呼ばれる追加武装を装備した形態。名称の「R」は「ライフル」の頭文字である。
- 右肩と腰に「GNライフルビット」を装着している。また、腰には他にも「GNビームピストルII」が追加された。
- アロウズ、イノベイターとの最終決戦でロックオン・ストラトスとハロが搭乗し、アリー・アル・サーシェスのアルケーガンダムやリヴァイヴ・リバイバルのガデッサを撃墜する戦果を挙げたが、本機も大破している。
- ケルディムガンダム サーガ
- 外伝に登場。近・中距離に対応した射撃武装を装備。開発コードネームは「セブンガン」。これはエクシアのセブンソードを意識したものである。SRW未登場。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
- 初参戦作品。武装が全て射撃属性になった以外戦い方はデュナメスとほとんど同じだが、他のマイスターの後継機と同じく強化イベントが起こるまでは武装に癖が強いものが多く使い難い。GNビームサーベルが無くなった事で、EN消費制の武器は燃費が悪いものしかなく、デュナメスのように弾薬を節約する戦い方がし難いことも難点。またパイロットのロックオンは兄同様デフォルトでヒット&アウェイを持っていないので、優先して習得しておきたいところ。
GNシールドビットが軽減バリア扱いとなっているため生存能力も存外高く、ガッチリ防御面を鍛えた上で援護防御を習得させ、壁役を任せるのもアリ。
装備・機能
武装・必殺武器
武装
- GNマイクロミサイル
- 腰アーマーに搭載されている。2連装を4基、計8発を発射可能。
- GNスナイパーライフルII
- デュナメスのスナイパーライフルの発展型。不使用時は右肩に装着する。
- 第2次Zでは射程が長いが気力が必要。なお、GNヘビーウェポンでもスナイパーライフルを使っているのだが、あちらは何故か気力が不要である(攻撃力もヘビーウェポンの方が高いのに)。
- GNスナイパーライフルII(三連バルカン)
- 中央部を折り畳むことで、威力は低下するが連射性が高まる三連バルカンモードになる。
- 第2次Zでは攻撃力は低いが射程がそこそこ。
- GNビームピストルII
- デュナメスのピストルの改良型。速射性と取り回しに優れる近距離用の武装。銃身の一部に耐ビームコーティングが施されていて、敵機のビームサーベルなどはそこで受け止めるようになっている。またグリップを立てることで手斧になり、ある程度の格闘戦もできる。普段は背部に装備されている。後に腰に2挺追加され、計4挺になった。
- 第2次ZではP武器ではあるものの、射程が1~2とデフォルトではあまり使い勝手が良くない。
- GNシールドビット
- 組み合わせる事で大型シールドにもなるほか、ビーム砲を内蔵しており攻撃にも使える。ハロによって制御されている。左肩2基・両膝に各1基・GNドライヴ周辺に5基の計9基が装備されている。
- 後に腰にGNライフルビットを装着するようになったため、両膝以外のGNシールドビット7基は左肩に移された。
GNヘビーウェポン
- GNライフルビット
- 新たに用意された追加武装で、右肩に2基、腰に4基の計6基を装備している。スナイパーライフルと同等の精密射撃性能と威力を持ち、それぞれにクリスタルセンサーを搭載した事で索敵性能も向上した。右肩のビットは装着したままでも可動砲台として使用可能。制御はシールドビットと同様、ハロが行っている。
必殺武器
- GNヘビーウェポン
- GNヘビーウェポンに換装しての攻撃。一旦フェードアウトし、GNヘビーウェポンを装着した状態で再び画面内に現れる。そして腰のライフルビット4基を飛ばして全方位から攻撃した後肩のライフルビット2基からビームを放ち、最後に本体のスナイパーライフルとライフルビット全基による一斉射撃を加える。
- トランザム発動(精密射撃)
- 発動すると通常時より射程距離が伸び、精密射撃処理が高まるフォロスクリーンが発動する。シールドビットを展開して狙撃中の守りを固めつつ照準を調整し、最大出力で狙い撃つ。この状態のケルディムは、遠目から見るとガンダムフェイスがスクリーンと展開した頭部で完全に隠れ、ガンキャノンなどのようなマスク型に見える。
- トランザム発動(連続攻撃)
- ライフルを離脱し、展開したGNビットと共にビームピストルによる乱射と接近格闘を組み合わせた乱撃を見舞、トドメにゼロ距離からピストルを撃ち込んで〆。〆の演出は原作でリヴァイヴに引導を渡したモーションで、通称「1秒トランザム」と呼ばれているあのシーン。また機体カットインはアルケーガンダムにトドメを刺すシーンがモチーフになっている。
特殊能力
- 剣装備
- GNピストルの銃把で切り払いを発動。銃身を持って切り払っている。
- GNシールドビット
- 全属性のダメージを2500軽減。気力110以上で発動。発動時、ENを20消費。実はこれのおかげでセラヴィーより堅い。
- EN回復(小)
- GNドライヴの恩恵でENが回復する。ガンダム00系共通の能力。
移動タイプ
サイズ
- M
カスタムボーナス
機体BGM
- 「儚くも永久のカナシ」
- 2nd前期OPテーマ。
- 「FIGHT」
- トランザム使用時。
関連機体
余談
- 機体名の由来はキリスト教の天使「智天使"Cherubim"(複数形でケルビム)」だと思われる。天使階級の第2位に属する天使で、それぞれ四つの顔と四つの翼を持ち、「神の玉座」と「神の乗物」という役割を持っている。
- 日本聖書協会でも「ケルビム」との表記を用いているが、日本ハリストス正教会では「ヘルヴィム」(明治時代の文献では「ヘルワィム」と書いてヘルウィムと読ませていたものが多数存在する)と呼ばれている。
- いずれもギリシャ語転写の"Χερουβείμ"が基になっているが、こうした違いが発生したのはギリシャ語発音が時代によって変化した事に由来する。
- 『旧約聖書』の一部である「創世記」では、「翼の生えたライオンの体に人間の顔をもつ生物」と書かれている。そう、エジプトのスフィンクスの事である。
- 日本聖書協会でも「ケルビム」との表記を用いているが、日本ハリストス正教会では「ヘルヴィム」(明治時代の文献では「ヘルワィム」と書いてヘルウィムと読ませていたものが多数存在する)と呼ばれている。
- ブリット役の声優である杉田智和氏は、仲間内で「自分だけガンダムに乗れていない」事をよくネタにしていたが、『ガンダムビルドファイターズトライ』(SRW未参戦)第13話においてカリマ・ケイ役で本機のガンプラを操縦している。これで、杉田氏は「(借り物とはいえ)ようやく念願のガンダムに乗れた」ということになる。
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