ズフィルード・クリスタル
ズフィルード・クリスタル
ゼ・バルマリィ帝国の機動兵器などに使用されている自律・自覚型金属細胞。その名称はゼ・バルマリィの創世神であるズフィルードに由来し、同名の決戦兵器のコアおよび装甲材としても用いられている。またその名称の通り、基本的に結晶様の形状をもつ。
機能
ズフィルード・クリスタルには、大きく分けて4つの性質が備わっている。
1. 自己再生能力
ズフィルード・クリスタルは非常に強力な再生能力を有している。機体に使用されている場合、破壊されたとしてもクリスタルの一片でも欠片が残っていれば、短時間で全体が修復される。
さらに、その修復能力の影響は搭乗しているパイロットにまで及ぶ。OGシリーズでは、ジュデッカと共に命を失ったと思われていたレビ・トーラー(マイ・コバヤシ)がセプタギンのズフィルード・クリスタルによって再生され、地上で発見されるに至っている。
2. 情報解析・共有能力
機体に使用されたズフィルード・クリスタルは相対した機体を解析する能力を持つ。得られた情報は全クリスタル間で共有される。
この性質は下記3、4の能力をより強力に発揮するための基礎条件ともなっている。
3. 増殖・吸収・複製創出能力
自己再生能力の一種とも思われるが、ズフィルード・クリスタルを活性化・増殖させることで、当初の大きさを上回るサイズにまで巨大化することも可能。また、相対する機体を直接吸収することで2の情報解析能力をより迅速に発揮し、さらに情報が蓄えられた機体を即座に複製することも可能である。
この機能の代表的な発揮例はメテオ3ことセプタギンによるもので、OGsでセプタギンの巨大化シーンがムービーで表現されたために非常に印象深い能力となっているが、それ以外での発揮例はあまり多くない。この点について、ユーゼスは、α最終面での本機能の活用時に「リミッターを解除して(ズフィルードの)複製を生成した」と発言しており、またαのロボット大図鑑にも同様の記載があることから、普段はこの機能にリミッターが施されていることが理由のようである。
ヴィレッタは、セプタギンの能力に関する所見の中で「セプタギンが成長を続ければ、人間と、人間が作り出した物には、ズフィルード・クリスタルが打ち込まれる。そうなったら、地球文明どころか地球そのものが滅びるかも知れない」と述べている。この表現は、DG細胞やゾンダーメタルなどの、人間を次々と変質させながら果てしなく膨張を続ける危険な素材を連想させるものであり、実際そのような性質を持っているのであろう。それゆえにこの機能は、通常時はリミッターで厳重に管理されており、最終決戦時などの極めて限定的な場面でしか日の目を見ないのであろうと思われる。
4. 自己進化能力
ズフィルード・クリスタルの中でも特に中核のクリスタルには、得られた情報を解析し、その組成を組み替えてより強力な兵器へと変化する性質がある。
αシリーズにおけるバルマーの侵攻戦略は基本的にこの機能を軸としたもの。端末としての役割を持つメギロートを敵対文明に送り込み、艦隊旗艦であるヘルモーズに各1つずつ備わっている、コアの役割を果たすクリスタル(『新』における初出設定時には「マシンナルジーン」の名称で呼ばれていた)にその情報を集約、最終的に、敵対文明の情報を踏まえて進化を遂げた『ズフィルード』で敵対者を圧倒することで制圧を完了する。
自己進化には相当な時間とエネルギーを要するものの、その結果誕生する機体は非常に強力で、エキセドルによればゼントラーディ軍のボドル艦隊クラスを単機で容易に壊滅せしめたという。なおその際には、ゼントラーディの戦力構成を踏まえ、巨大要塞型の形状に進化を遂げていたとのことである。
搭載ユニット
- メギロート
- ズフィルード・クリスタルを埋め込まれた偵察機。上記の通り、敵機の情報を集め、ヘルモーズ内のコアに転送する役目を持つ。
- アストラナガン
- ズフィルード・クリスタルによる強力な自己修復機能が存在するはずだが、霊帝の攻撃で大破した際には機能せず、結局マシンセルで機体が修復された。霊帝が強過ぎたのだろうか。
- ズフィルード、ズフィルード・エヴェッド
- メギロートにより得られた偵察データをもとに自己進化を遂げた機体。ズフィルードはSRXや真ゲッターロボなどを中心に解析を行ったため、超絶な火力を誇る人型の形状、ズフィルード・エヴェッドは超広域殲滅戦に対応した形状となっている。
- ジュデッカ
- 構成素材にズフィルード・クリスタルを使用。主に再生能力のために用いられていると思われる。
- セプタギン
- 円形の隕石で、中心部にズフィルード・クリスタルが存在。自己増殖・機体の吸収・複製機の創出といった形で、機動兵器としてのズフィルード以上に化け物じみた性能を発揮している。