『スーパーロボット大戦W』の全戦争終結から(攻略本によると)30年後、カズマが刊行した書籍。エンディングではその内容のごく一部が確認できる(ちなみに、スパロボWの全戦争終結までをなんと「第一章」でまとめている。この事は「第二章」以後も新たな戦いが続いていくと受け取れなくもない)。書き出しは戦役中にずっとつけていた「ヴァルストーク航海日誌」と同じものとなっており、「戦争が終わったら出版でもするんじゃないの」という会話があったことからも、航海日誌を元として出版にこぎつけたものと思われる。また、本文中で「ザ・データベースの事は一般市民には秘密」とされているにも関わらず出版されていることから、30年後には情報の規制緩和がなされたようだ。
尚、著者は『タカの誇り』名義。一時期自分をトンビとして卑下していたカズマも、30年経って父親・ブレスと同じ年齢になる頃には、その誇りを受け継ぐものとしての心の整理ができたようである。
……ちなみにゲーム中では「トレイラーの真実」としかタイトルが書かれていないが、攻略本によると正式名称は「トレイラーの真実~トンビがくるりと輪を書いた~」であるという。見事にオチを付けるあたり、カズマは30年経ってもやっぱりカズマだったということか。
また、「30年後にカズマが出版した」ということは、カズマは少なくとも47歳までは存命しており、またこの時期には地球圏にいる(カズマはEDでいずれはスペースマンとして外宇宙へ向かう事を目標にしている)事が分かる。
本文
注意
以下はエンディングの内容が含まれているので、未プレイの方は注意してご覧下さい。
本文
連合宇宙暦101年2月15日、航海日誌
冥王星でのザ・データベースとの戦いに勝利した俺達は地球へと帰還した。
大河長官の話では、無用な混乱を回避するためにザ・データベースの存在は市民には秘密にされるらしい。だから俺は、俺達ノイ・ヴェルターの戦いをこの航海日誌に残しておく。
地球と人類は徐々にであるが変わっていくだろう。
プラントはクライン派のアイリーン・カナーバが臨時の最高評議会の議長となり、地球側の代表者である新・国連のロゼ・アプロヴァール事務総長と和平会談を執り行う事が正式に決まった。コーディネイターとナチュラルの確執はまだ続くだろうが、その解決は話し合いで行うべきであり、和平会談は大きな第一歩になるだろう。
連合軍の攻撃で焼かれたオーブの復興も始まるそうだ。
リリーナ・ドーリアン外務次官が先頭に立ち、外国からの支援の物資も届き、避難していた人達も徐々に戻ってきていると聞く。
ラダムに破壊されたオービタルリングの復旧が決まり、中断されていた軌道エレベータ計画も再開されるそうだ。これでさらに宇宙と地球の往来は盛んになるだろう。
宇宙と言えば、反ガルラ同盟である獅子座連合がガルラ本星の制圧に成功したとの報が、アルテア星のライブルさんから入った。さらにその獅子座連合に協力していたゲリラに、あの銀の弟がいたそうだ。黄金達も彼と会う事を楽しみにしている。
また、その獅子座連合からイバリューダーの戦闘惑星ゾーマを確認したとの情報も入った。しかし、イバリューダーは戦闘を仕掛けてくる事もなく宇宙の闇へと消えていったそうだ。まだまだ時間がかかるだろうが、心を学んだ彼らもいつかは他の星の人達と手を取り合う事ができると信じたい。
未来に向けて全ては動き出している。それは世界だけでなく、俺達もだ。地球と人類の脅威を打ち破った今、ノイ・ヴェルターは解散するだろう。
だが俺達一人一人の戦いは続いていく。それぞれの場所で、それぞれの目的のために。
それは俺も同じだ。この戦いで俺には新たな目標ができた。そのために俺も俺なりのやり方で明日も戦っていくつもりだ。親父の遺してくれたトレイラー魂と誇りを胸に…。
~『タカの誇り』著
「トレイラーの真実」第一章最終ページより抜粋