『SSSS.GRIDMAN』はTRIGGER制作のテレビアニメ作品。
SSSS.GRIDMAN | |
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読み | グリッドマン |
原作 | 『電光超人グリッドマン』 |
監督 | 雨宮哲 |
脚本 | 長谷川圭一 |
キャラクターデザイン |
坂本勝 中村真由美(サブキャラクター) 後藤正行(グリッドマンデザイン) |
メカニックデザイン | 野中剛 |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
制作 | TRIGGER |
放送期間 | 2018年10月7日 - 12月23日 |
話数 | 全12話 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦30 |
概要
円谷プロが1993年に制作した特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』を原作とした新作アニメ作品。「中古のパソコンに宿ったヒーロー」「ヒーローに協力する三人の少年少女」「ヒーローと合体するサポートメカ」「怪獣を生み出すのが主人公達と身近な人物」といった『グリッドマン』の基本フォーマットを受け継ぎつつ、独自の世界観が描かれている。
登場する怪獣のデザインには特撮作品に関わって来たデザイナーが多数参加し、戦闘シーンは3Dアニメをメインに一部手描きで制作されている。特撮ドラマが原作となっている通り、特撮演出をアニメで再現した映像が特徴であり、グリッドマンや怪獣の重量感のある動きや破壊される建物、揺れる電線など細かい部分まで作りこまれた緻密さがファンの話題となった。同時に90年代のロボットアニメを彷彿とさせる演出もふんだんに盛り込まれており、実写的演出とアニメ特有の演出の融合から、星雲賞メディア部門を獲得するなど高い評価を得ている。
また、この年代の深夜アニメでは珍しく玩具商品の展開にも力を入れており[1]、劇中通りに変形合体するグリッドマンのDX玩具も発売された。
ストーリーは架空のマーチャンダイジングを元に構成が行われており、グリッドマンのパワーアップの流れを予め決定した上で脚本が作られている。
本作のヒットを受けて2019年にはアニメのコミカライズに加えて本編8話と9話の間を描く外伝小説が発売された。また、2021年より『グリッドマン』の世界観を用いた包括IPプロジェクト『GRIDMAN UNIVERSE』が発足され、小説や漫画で複数のスピンオフ作品が展開。同年4月には同プロジェクトに基づいた新作アニメ第2弾『SSSS.DYNAZENON』が放送された。
ストーリー
ある日、クラスメイトの宝多六花の家で目を覚ました響裕太は、全ての記憶を失っていた。
六花や親友の内海将に支えられながら生活を始める裕太だったが、六花の母が営むジャンクショップに置かれた旧式のパソコンに映る謎の存在、グリッドマンから「使命を思い出せ」と呼び掛けられる。
そんな中、突如街に怪獣が現れ、導かれるままグリッドマンと合体した裕太は実体化したグリッドマンとして怪獣を倒すが、全てが終わった後、街は何事もなかったかのように日常を取り戻す。さらに、襲撃の翌日に数人のクラスメイトがいなくなり、しかも過去に既に死亡していたことにされるという奇妙な事態を目の当たりにする。
怪獣の存在を知るのは自分達だけだと考えた三人は、怪獣から街を守るため「グリッドマン同盟」を結成する。
登場人物
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
グリッドマン同盟
ツツジ台高校
- なみこ、はっす
- 六花と仲が良い友人達。
- 問川さきる
- 裕太達のクラスメイト。バレー部員。
- 野崎
- 裕太達のクラスの担任教師。
新世紀中学生
- サムライ・キャリバー
- 四本の太刀を持つ猫背の男。グリッドマンキャリバーに変身する。
- マックス
- 新世紀中学生のリーダー格でマスクをした大男。バトルトラクトマックスに変身する。
- ボラー
- 中性的な容姿の少年。バスターボラーに変身する。
- ヴィット
- 飄々とした青年。スカイヴィッターに変身する。
敵対者
- 新条アカネ
- 本作のもう一人のヒロイン。裕太のクラスメイトで怪獣を作り出す少女。
- アレクシス・ケリヴ
- アカネのパソコンに宿る謎の存在。怪獣を実体化する力を持つ。
その他
- 宝多織江
- 六花の母。公式サイトでは「六花ママ」名義で紹介されている。
- 怪獣少女アノシラス (2代目)
- 怪獣を名乗る少女。
登場ヒーロー / メカ
スパロボ毎の登場メカ一覧については以下を参照して下さい。
- グリッドマン
- もう一人の主人公。パソコンの中から裕太に呼び掛けるハイパーエージェントを名乗る超人。
- グリッドナイト
- アンチがグリッドマンに対抗するためにパワーアップした姿。
アシストウェポン
- グリッドマンキャリバー
- サムライ・キャリバーが変身した金色の大剣型アシストウェポン。
- バトルトラクトマックス
- マックスが変身した大型トレーラー型アシストウェポン。
- バスターボラー
- ボラーの変身するドリル戦車型アシストウェポン。
- スカイヴィッター
- ヴィットの変身する戦闘機型アシストウェポン。
- 合体戦神パワードゼノン
- バトルトラクトマックス、バスターボラー、スカイヴィッターの3体のアシストウエポンが合体した巨大ロボ。グリッドマンキャリバーは、アックスモードに変形して手持ちの武器となる。
合体超人
- マックスグリッドマン
- グリッドマンとバトルトラクトマックスが合体した剛力合体超人。
- バスターグリッドマン
- グリッドマンとバスターボラーが合体した武装合体超人。
- スカイグリッドマン
- グリッドマンとスカイヴィッターが合体した大空合体超人。
- フルパワーグリッドマン
- グリッドマンと全アシストウェポンが合体した超合体超人。
登場怪獣
スパロボ毎の登場人物一覧については以下を参照して下さい。
- デバダダン
- 担任教師に対する怒りからアカネが作り出した怪獣。光線を反射出来る。
- アンチ
- アカネが作り出した対グリッドマン用怪獣。相手の能力をコピーする能力を持つ。少年の姿の人間態から怪獣へ変身する。
- バスターアンチ
- アンチがバスターボラーをコピーした形態で口から吐くミサイル攻撃が追加された。
- スカイアンチ
- アンチがスカイヴィッターをコピーした形態で飛行能力を有する。
- ゴングリー
- 動画配信者である大学生達への怒りからアカネが作り出した怪獣。
- ゴーヤベック
- 校外学習中に現れた山のような巨大怪獣。
- ヂリバー
- グリッドマンをおびき出すため唯一アカネではなくアンチが生み出した怪獣。
- バジャック
- 夢の中へ対象者を引きずりこみ精神的に追い込む能力を持った怪獣。
- ナナシ(A,B)
- 一見すると弱い怪獣のナナシA。だが、本体であるナナシBはグリッドマン達をピンチに追い込んだ。
- ゼッガー
- 巨大な触手を操る最後の怪獣。
- 巨大アレクシス・ケリヴ
- 最終決戦でアレクシス自ら巨大化した姿。
- アノシラス
- 最終回に1カットだけ登場。『電光超人グリッドマン』に登場した電子アニマル・アノシラスと同一の個体。
- 霧の怪獣
- グリッドマンの関係者達にのみ認識出来る、ツツジ台の各所に佇んでいる怪獣。怪獣によって破壊された街を修復し、それに纏わる人々の記憶を改ざんする。デザインは『電光超人グリッドマン』に登場する毒煙怪獣ベノラ[2]の物。
用語
- ツツジ台
- 本作の舞台となる街。
- ツツジ台高校
- 裕太達が通う高校。
- グリッドマン同盟
- 裕太、将、六花の三人が結成した怪獣から街を守るための同盟。
- 新世紀中学生
- グリッドマンをサポートする黒服の四人組。アシストウェポンに変身し、グリッドマンと強化合体する。
- ジャンクショップ「絢」
- 六花の母が営むリサイクルショップ。中には喫茶店が併設されているという風変わりな店。
- ジャンク
- 絢の店内に置いてある旧式パソコン。旧式といっても数万円の値段が付いている。
- 普段は画面にグリッドマンが映し出され、戦闘時には外で戦うグリッドマン達の様子が映し出される。
- プライマルアクセプター
- 裕太がグリッドマンから受け取った変身アイテム。ジャンクに向けながら「アクセスフラッシュ」と唱えることでグリッドマンと合体できる。グリッドマンの左腕にも同じものが装着されており、必殺技を使用する際に用いられる。
- 怪獣
- 新庄アカネが「バロック」と呼ばれる真珠状の物質を埋め込んで作り上げた人形を元に、アレクシスの「インスタンス・アブリアクション」によって実体化した存在。それ自体は生物としての活動はしておらず、主に製作者であるアカネの情動に基づいて行動する。
楽曲
- オープニングテーマ
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- 「UNION」
- 作詞・作曲 - 大石昌良 / 編曲 - Tom-H@ck / 歌 - OxT
- 『30』ではプレミアムサウンド&データパックに原曲を収録。
- エンディングテーマ
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- 「youthful beautiful」
- 作詞・作曲 - RIRIKO / 編曲 - 白戸佑輔 / 歌 - 内田真礼
- 挿入歌
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- 「夢のヒーロー」
- 作詞 - 大津あきら / 作曲 - 鈴木キサブロー / 編曲 - 岩本正樹 / 歌 - 坂井紀雄
- 『電光超人グリッドマン』のOP。最終回の挿入歌として使用された。
- 『30』ではプレミアムサウンド&データパックに原曲を収録。
登場作と扱われ方
単独作品
- スーパーロボット大戦30
- 初参戦作品。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場怪獣 | 備考 | 再現スパロボ |
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第1回 | 覚・醒 | グールギラス | ||
第2回 | 修・復 | デバダダン | ||
第3回 | 敗・北 | アンチ | ||
第4回 | 疑・心 | ゴングリー | ||
第5回 | 挑・発 | ゴーヤベック | ||
第6回 | 接・触 | アノシラス(2代目) | ||
第7回 | 策・略 | ヂリバー | ||
第8回 | 対・立 | メカグールギラス | ||
第9回 | 夢・想 | バジャック | ||
第10回 | 崩・壊 | ナナシ(A,B) | ||
第11回 | 決・戦 | 再生産怪獣軍団[3] | ||
第12回 | 覚醒 | ゼッガー 巨大アレクシス・ケリヴ アノシラス |
上記のほか、第12回を除く各回の放送終了後、Youtubeで短編のボイスドラマが1話ずつ配信されていた(放送後1週間限定)。内容は、本編を補足するものから短い後日談、キャラクターの掘り下げがなされるものまで様々。後に映像ソフトの特典として付属したほか、ソフト限定の新作ボイスドラマ4本が制作されている。
余談
- 監督の雨宮氏は2015年に日本アニメ(ーター)見本市で原作『グリッドマン』のいくつかの場面をアニメ化したショートアニメを発表しており、それ以前から円谷プロに「ウルトラシリーズ」のアニメ化を打診していたという。「ウルトラシリーズ」については難しいとの返答を受けたものの、『グリッドマン』か『アンドロメロス』ならば良いと返答を受け、リアルタイムで視聴していた『グリッドマン』を題材とすることとなった。
- タイトルの『SSSS』は『電光超人グリッドマン』の海外版『スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド』から取られていると思われる。
- なお、タイトルを読む際『SSSS』の部分は発音しない。これは続編の『SSSS.DYNAZENON』も同様。
- 劇中では「ウルトラシリーズ」の怪獣フィギュアや実在の雑誌『宇宙船』、「井上病院[4]」、「スペシャルドッグ[5]」などが登場するファンサービス的シーンが存在する。
- 三森すずこや湯浅かえでなどウルトラシリーズに出演経験のある声優が参加しており、キャリバー役の高橋良輔など、ウルトラシリーズ以外での特撮出演者のキャスティングも多い(高橋は後にウルトラシリーズの声優として参加した)。
- 『電光超人グリッドマン』の主人公・翔直人を演じた小尾昌也氏がチョイ役として出演している(第6話でジャンクショップを訪れた客役)。
- 本作の登場人物の名前や役柄は、『電光超人グリッドマン』の続編として企画されていた『電撃超人グリッドマンF(ファイター)』から流用された物。
- 第7回には円谷プロダクション繫がりで『ウルトラマン超闘士激伝新章』に登場する闘士ウルトラマンヒカリが描かれた。
- 『ウルトラマン超闘士激伝新章』の前身である『ウルトラマン超闘士激伝』は本作の原典である『電光超人グリッドマン』と同じ年、1993年に製作。1996年にはOVA化されたが『GRIDMAN』で流れたものは本作用に新たに描かれたアニメ映像である。
- 本作自体はロボットアニメではないが、『SSSS.DYNAZENON』の方は『電光超人グリッドマン』の2号ロボットであるダイナドラゴンがモチーフのためロボットアニメとなっている。
- ただし、元々『電光超人グリッドマン』自体が、巨大ヒーローが支援ロボットと合体してパワーアップしていく方針で、本作もそれを継いでいるため、元々ロボットアニメに近い存在だった。作中でも登場人物から「もうただのロボットじゃん」と突っ込みが入っている。
- 元の『電光超人グリッドマン』はタカラ(現タラカトミー)系列から玩具を販売していたが、放送当時の段階で円谷プロダクションとバンダイの繋がりが増した為にグッズ関係はバンダイ側が担当している。一方で、『GRIDMAN UNIVERSE』プロジェクトは企画段階でタカラトミーが大きく関与しており[6]、2020年の円谷プロダクションのアンケートで興味のある他作品で『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』を候補として挙げるなど繋がりが途切れたわけではない。
商品情報
Blu-ray
DVD
楽曲関連
リンク
脚注
- ↑ 但し女性キャラの人気や元のクールの短さ故に商品数が少ない為放送終了後は女性キャラを主にした商品や一番くじが主になった。
- ↑ 毒から放つガスを使いグリッドマンを追い込んだ。また、初めて一般人がグリッドマンを目撃する重要な回を任された怪獣でもある。
- ↑ アンチとナナシB以外の倒されたすべての怪獣を再生させたものでそのためか怪獣達の紅い目や発光部分がすべて消えている。
- ↑ 原典『電光超人グリッドマン』のヒロイン井上ゆかの両親が経営する病院。
- ↑ 『電光超人グリッドマン』に登場したホットドッグ。これがグリッドマンのアシストウエポン「バリアシールド」を生み出す発端になった。
- ↑ 『SSSS.DYNAZENON』においてもタカラトミーがメイン商材の開発・販売を担当し、『ダイアクロン』とのコラボレーション作品『ダイアクロンVS.グリッドマン』を展開した。