第二代地球連邦大統領
第二代地球連邦大統領(Second President of the Earth Federation)
リボンズ・アルマークの死亡と、アロウズの悪行の暴露によって失脚した初代地球連邦大統領に代わって大統領に就任した女性。AEU出身で前政権では野党議員だった。
TVシリーズでは2ndシーズンエピローグにのみ登場し、本格的な活躍は劇場版となる。
劇場版では地球連邦平和維持軍という圧倒的な軍事力を背景に、非加盟国や反政府勢力への宥和政策や軍縮を推し進め、緩やかな世界の統一を目指している。
地球連邦最高議会で軍縮を主張する議員が、軍拡を主張する議員に「腰抜けの保守派」と罵られていたことから、大統領ら軍縮派・穏健派は連邦内では保守派と位置づけられているようだ。
ELS襲来時は、軍縮政策が仇となり、限られた戦力での戦闘を余儀なくされた。
だが、その一方で、彼女はELSの存在を軽視せず、世界中の科学者達を招集してELSの分析をさせる等、ELS対策を早期から始めている。
例えば、無用の混乱を避けるためにELSに関する情報の管理を徹底させ、市民に対しては、憶測やデマに惑わされない節度ある行動を呼びかけたことや、ELSを引き付ける脳量子波を発する者を脳量子波遮断施設に避難させていること等である。
また、ELSの地球圏への到達が確定したとの報告を聞いた際にも、速やかに対策を錬り、12時間後には市民の避難を開始できるように手配した。
そして、絶対防衛線におけるELSとの最終決戦時、地球連邦首脳部からは弱気の声が漏れたが、そんな彼等を彼女は叱咤激励して、平静を取り戻させる。
ELS襲来事件において始終、冷静沈着だった彼女であるが、ELSとの「来るべき対話」に成功したことを知ると、安堵の笑みを浮かべた。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦UX
- 初登場作品。NPC。HEROMANのアメリカ合州国(UXではOOに準じてユニオン)の大統領のポジションも兼任しているため、おそらくAEU出身ではない。序盤からちょくちょく登場し、結構美味しい所も持っていく。
人間関係
他作品との人間関係
名台詞
- 「融和政策の要は、根気です。事を急げば、歪みも大きくなるわ。ソレスタルビーイングの時のようにね…」
- 「(第二代地球連邦大統領が行っている融和政策は)少し甘すぎるのでは?」という補佐官達の疑問に対する返答。
- 武力という性急な手段で、紛争問題を解決してきたソレスタルビーイングや、前政権および独立治安維持部隊を反面教師にしていることがわかる。
- 「イノベイターの人口が増えれば――旧世代者との能力差が露呈し、軋轢を生む可能性があります…。早急にインフラを整備する必要がありますね」
- イノベイターに覚醒する者が増加傾向にあるという報告を聞いて。イノベイターの増加が、非イノベイターの旧世代者との新たな紛争の原因になることを憂慮し、そうならないように取り計らう。
- ちなみに、小説版エピローグや、外伝作品(00I 2314、00V戦記)では、皮肉にも彼女の懸念したとおりに、イノベイターを敵視する者達による紛争が起きていたことが語られている。
- 「神ではなく――私達がやるのです! 生き残り、未来を切り開くために…。たとえ、他者を傷つける結果になったとしても…」
- ELSの地球襲来に対して「神に祈るしかないということか…」と弱気になっていた地球連邦首脳部を叱咤して。彼女の強い責任感がうかがえる台詞。
スパロボシリーズにおける名台詞
- 「ハザード・パシャ。地球連邦政府大統領の名において、この場で貴方を拘束します!」
「あなたが地球連邦に対して、背任を行っていることは知っていました」
「今までは証拠がなかったので泳がせていましたが…」
「ですが、ついに尻尾を掴みました。もはや言い逃れはできませんよ!」 - UX第22話より。ハザードが地球連邦政府に対し背任を行っていたことを知っていたものの、確固たる証拠が掴めなかったため手を出せないでいた大統領であったが、アスランとヒューズの尽力により証拠を掴むことが出来、ついにハザードの逮捕へと踏み切った。
- 「JUDAに秘匿回線を繋いでください」
「オーダーUX-E9…依頼者はこの私、地球連邦政府大統領です!」 - ハザード拘束後、クラウスとアスランからのUXに対しての攻撃命令解除の要請を受けて。この瞬間、非合法の傭兵組織であったUXは地球連邦政府公認の独立部隊へと生まれ変わったのだった。
- また、これと似たようなケースとしてEDでは加藤機関が地球連邦政府直属の秘密エージェント集団に生まれ変わっている(もっとも、UXの方が誤解だったのに対し、加藤機関は正真正銘世界の敵だったという違いがあるのだが)。
余談
- 第二代地球連邦大統領役の藤田淑子氏は、劇場版 機動戦士ガンダム00で、再び彼女の役を演じることができたことを喜んでいる。