アストラギウス銀河(Astragius Galaxy)とは、『ボトムズシリーズ』の舞台となる銀河。
概要
外周から中心部まで約13万光年におよぶ渦状銀河で、銀河系とは別の宇宙とも、遥か未来の姿とも言われているが詳細は不明。
特徴
記録に残っている限り、8万5千年前に銀河中心に位置する惑星クエントにおいて最初に文明が発生したとされており、古代クエント人の創り上げた文明は3000年前に最高潮に達し外宇宙へと進出、銀河全体に勃興していた原始文明にその技術が波及したことによって、銀河全体に広く人類が分布するようになった。
その中でいち早く銀河に勢力を拡大したバララント同盟と、それに抵抗する星々が寄り集まったギルガメス連合という二大勢力が発生し、2000年にも及ぶ戦争の歴史が始まることとなる。
この古代クエントの技術の波及は古代クエント人から生まれた異能者達(後のワイズマン)によって意図的に引き起こされたものであり、高度な恒星間航行技術やテラフォーミング技術が普及している反面、人々の生活水準や文明レベルは20世紀後半から21世紀初頭の地球のそれと大差ないといういびつな技術体系が生まれることとなった。
主な勢力
- バララント同盟
- 首星は惑星バラン。大バラン主義という国家主義思想を掲げる星間国家同盟で、ギルガメス連合と比べて国力に勝る。ボトムズシリーズの物語ではほとんど背景として描かれており、詳細は明らかになっていない。
- ギルガメス連合
- 大バラン主義に反抗する星々によって結ばれた軍事通商連合。連合の名となった惑星ギルガメスはすでに消滅しており、現在の首星は惑星メルキアがその座に付いている。
- 惑星メルキア
- 現在のギルガメスの首星。百年戦争で人口の3/4を失うという大損害を被ったものの、ATの開発によってその地位を大幅に向上させた。
- ウドの街やクメン王国、ア・コバやグルフェーなど、TVシリーズ・OVA作品どちらにおいても舞台となることが多い。
- 惑星クエント
- かつて古代クエント文明としてアストラギウス銀河に隆盛を誇ったクエント人の母星。現在では文明を捨て去り原始的な生活を送っている。
- 汎銀河宗教結社マーティアル
- アストラギウス銀河全域において信奉され、ギルガメス・バララント双方に強い影響力を持つ巨大宗教。「闘争こそ調和と進化の源」が教義であり、惑星ジアゴノを総本山とする。
元々はジアゴノの原始宗教に過ぎなかったのだが、闘争(戦争)のコントロールによるアストラギウス銀河の間接支配を目論んだ異能者達の密かな援助を受け、現在に至る。その教義故に軍人に信者が多く、教団幹部も退役軍人が多数を占めている。
全体のアストラギウス銀河で用いられる共通暦「アストラギウス暦」はジアゴノにおいて神の啓示を記した碑石が発見された年を元年としてる。
なお、TVシリーズに登場した秘密結社は、破門されたマーティアルの一教区が母体になっている。
アストラギウス銀河の軍事兵器
元来、宇宙戦艦と恒星間航行ミサイルを主体としていたが、アストラギウス暦7113年に勃発した第三次銀河大戦、後の百年戦争においてATとよばれる人型兵器が開発された。 詳細は「アーマード・トルーパー」を参照。
登場作品
Zシリーズ
- 第2次スーパーロボット大戦Z、第3次スーパーロボット大戦Z
- 初登場作品。「アストラギウス銀河の一部が地球へと時空震動で融合している」という大胆な設定で登場。惑星メルキアの一部が地球となっており、ウドの街はエリア11のシンジュクゲットーと同一になっており、クメン王国はシンガポールに、惑星クエントは地球圏外郭のネオ・プラネッツに、ア・コバの街はメキシコに、グルフェーはクメン王国の内部に存在している(サンサは登場しない)。
- 『第2次Z再世篇』において、ワイズマンが真戦に勝利するためにオリジン・ローが集まる地球にアストラギウス銀河の一部を転移させた(また、その発端となったのが惑星モナドの消滅である)、と説明された。
VXT三部作
- スーパーロボット大戦T
- 『楽園追放』の世界観が組み込まれている。
- UNDにとっても重要なエリアとなっており、地球人類の兵士化が実現した際はその6割をここに投入する予定であった。
単独作品
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- ほぼ原作通りの設定だが、バララントがグラドス軍やポセイダル軍と連合しISTO(星間条約機構)を名乗っており、強大な勢力となっている。