ガンダム開発計画
ガンダム開発計画(Gundam Development Project)とは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する計画。
概要
一年戦争後に地球連邦軍が立ち上げた新規モビルスーツ開発計画。
開発の経緯
一年戦争でジオン公国に勝利した地球連邦軍。勝利の溜飲を仰ぐ地球連邦政府や地球連邦軍は復興と治安の維持に努めていた。そんな中、一部地球連邦軍の間では危機感を募らせている勢力があった。彼らは連邦のモビルスーツ開発技術が、ジオンに比べて10年遅れていること。そして未だジオン残党軍が潜伏し、何時蜂起してもおかしくない情勢を考慮して、新型モビルスーツ計画を立案。地球連邦軍の最高級モビルスーツであるガンダムの発展型を打ち出した。計画の中心となったのはジョン・コーウェン中将である。そして彼は計画をアナハイム・エレクトロニクス社に依頼して、計画を実行に移した。
開発されたモビルスーツ(ガンダム)
当初は同計画のガンダムの原型にあたる「ガンダム試作0号機(GP-00ブロッサム)」が開発され、様々な機能を単機に集約して全局面対応型の高性能機の完成を目指したが、このプランは操縦性の悪化という問題点により頓挫してしまう。そのため、複数の機体で単一・または特定の機能に限定しての追求を目指すプランに変更された。計画では技術者達から様々なバリエーションが考案され、開発された。
開発後の経緯
「ガンダム試作1号機」と「ガンダム試作2号機」は地球連邦軍の最新鋭戦艦「アルビオン」で運用され、地球における重力化試験と、試作2号機の核弾頭装填のため「トリントン基地」に移送された。しかし、計画はジオン残党軍「デラーズ・フリート」に漏れ出し、彼らの反抗計画「星の屑作戦」に利用される。その第一歩として核弾頭を装填した試作2号機を奪取する。連邦軍側は奪取された試作2号機を破壊すべく、アルビオンと試作1号機で追撃するが、試作2号機は「コンペイ島」で行われた連邦軍の観艦式を襲撃、核を用いて観艦式に参加した艦船を攻撃し、連邦軍は軍事・政治面で大きな痛手を受けた。その直後に試作1号機と試作2号機は敵味方で相打ちとなり失われる。
デラーズ・フリートの星の屑作戦の最終段階の「コロニー落とし」を阻止すべく、コーウェン中将は試作3号機を投入してまで事態の収拾に務めたが、星の屑作戦を政治宣伝に利用するべく地球連邦軍提督ジーン・コリニー大将と、ジャミトフ・ハイマン大佐により事態の収拾を遅らせた。その結果、星の屑作戦の一連の責任によりコーウェン中将は排除され、軍の意向に反抗したアルビオン艦長エイパー・シナプス大佐は銃殺刑。そしてガンダム開発計画は一連の地球連邦軍の不祥事に関わることとして、計画自体が抹消され、開発されたガンダムらは技術と共に歴史の闇に封印された。
その後
計画に関わったアナハイム重役オサリバンが謎の自殺。軍の意向に反抗し、試作3号機に搭乗したコウ・ウラキ少尉は懲役刑とされた。しかし、後に計画の存在自体が抹消されたため、同時に彼も釈放となった。
開発技術は封印されたが、形を変えて先々のモビルスーツ開発計画に生かされている。計画で開発されたガンダムらは、後のグリプス戦役で開発されたモビルスーツ群にも勝るとも劣らないポテンシャルがあり、仮に計画が更なる形で存続されればグリプス戦役におけるエゥーゴのモビルスーツ開発計画「Ζプロジェクト」などに代表されるように可変モビルアーマーをも凌駕するモビルスーツが開発された可能性は高い。
U.C.0153においてもGPシリーズの存在は一般市民には知らされておらず、一種の都市伝説となっている。
計画で開発されたガンダム
スーパーロボット大戦における扱い
ほぼ原作通りの扱いを受けているが、ガンダム開発計画の後に発足するティターンズとは関係はない。物語も何度も再現されているので、今後『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』と共にSRWに登場することになれば大分時間が掛かるだろう。
『スーパーロボット大戦A』ではグリプス戦役後の第1次ネオ・ジオン抗争中に計画開始という珍しいクロスオーバーが行われた。また、星の屑作戦の観艦式強襲からコロニー落としが迅速に行われた為、ガンダム試作3号機の開発が間に合わず大破しなかったガンダム試作1号機Fbとガンダム試作2号機で最終局面が再現されるという展開になっている。(ガンダム試作3号機は後日正規で配備される形となり、ノイエ・ジールはアクシズのネオ・ジオンに合流したガトーがハマーンから譲渡する形で登場)
ちなみに同計画関係のガンダムは64までは「GP-○○」という表記だったが、α以降では「ガンダム試作○号機」の表記になった。