Wii
任天堂の据え置き型ゲーム機。2006年に「ゲームキューブ(GC)」の次世代機種として開発された。公式に後継機種として宣伝されたわけではないが(ただしCPUにGC2の文字がある)、GCとの後方互換性を持つ。ただし、GC用ソフトをプレイするには、GC用コントローラーとGC用メモリーカードが別途必要。発表当初は「レボリューション」のコードネームで呼ばれ、専用のロゴまで用意されていた。
最大の特徴は「Wiiリモコン」と呼ばれる片手で操作できるゲームコントローラーを採用したことにある。公式アナウンスでは「家族の誰もが楽しめる」コンセプトで開発、その結果Wiiリモコンが誕生した。また、複雑化しつつあるゲームの有り方に疑問を呈し、一般大衆が分からない部分を極限まで排除し、画面コンソロールを強化した。家庭内のインターネット普及に伴い、無線LAN機能を搭載してインターネット接続に対応している(有線接続には別売りの専用アダプタが必要)。それにより、「Wiiチャンネル」と呼ばれる通信機能による対戦ゲームや、ファミコンやスーパーファミコン等の旧来ハードのゲームをダウンロード購入することが可能となった。
また、同じ任天堂製のゲーム機である「ニンテンドーDS」との相互機能も有する。
ハードの性能としては同世代機のPS3・XBOX360に劣り、HDDも搭載しておらず、HD画質での出力にも対応していないが、そのお陰で消費電力は10分の1程度であり堅牢性も優れている。低価格化と、任天堂が掲げる「万人受け(全ての人が受け入れられる)」するゲームや『Wii Fit』などの周辺機器、それに対するCM効果により爆発的な売り上げを記録。ニンテンドーDSと併せて、トップシェアゲーム機として君臨することとなった。
一方で上述のハードコンセプトを打ち出した結果コアユーザー向けタイトルが不足(スパロボシリーズにおいても同様で、2012年現在本ハードでリリースされたのは2009年の『スーパーロボット大戦NEO』の一作のみ)、NINTENDO64より続くサードパーティ不振も解消できておらず、2010年頃よりリリースタイトルを大幅に減少させている。
機能
- Wiiリモコン
- 3軸の加速度センサーが内蔵された小型リモコン型のコントローラーであり、十字キーと複数のボタンで構成されている。既存のゲーム機のリモコンとは大きく違うので、インターフェイスに慣れないプレイヤーも多かった。なお、基本的な画面操作はマウス操作にほぼ近い。これに関しては過去のゲームプレイの際に使用する専用の「クラシックコントローラ」が用意されているが、Wiiリモコンを横持ちすると従来の様なコントローラ操作ができるタイトルもある。
- 記憶媒体
- フラッシュメモリ(512MB)が内蔵されている。別売りのSDカードでの保存もできるが、起動ソフトの容量に対応できる空きメモリが必要である。ソフトを購入する際は常に本体の空きメモリを計算して購入する必要がある。なお、GCソフトのセーブデータ記録にはGC用メモリーカードが別途必要。
- バーチャルコンソール
- 過去に発売されたゲーム作品を有料ダウンロードすることでプレイすることが可能なサービス。任天堂ハードが多いが、セガ・NECのPCエンジン等の他社ハードのものもある。国内34社、国外2社がこれに参加している。一台のハードで複数の異なるゲーム機が遊べるのは、家庭用ゲームでもWiiが初。いわゆるコンシューマー機においては精度の高いエミュレータが使われているとみられる。スパロボシリーズも過去に複数の作品が発売されているが、多数の会社の版権が絡むため現在のところ未配信である。
なおダウンロードに際しては、Wiiポイントと呼ばれる専用の電子マネーを事前購入して、そこから支払うという形となる。
- Wiiウェア
- 店頭販売されていないWii用新作ソフトをダウンロード販売するサービス。体験版が無料でダウンロードできることもある。
余談
ゲームキューブのソフトも使用可能なので、『スーパーロボット大戦GC』もプレイ可能。ただし、ゲームボーイプレーヤーは接続不可能な為、GBAのスパロボシリーズはWiiではプレイできない。
後継機種
- Wii U
- 2012年12月8日発売。液晶ディスプレイを搭載したワイヤレスコントローラを採用し、TVとの2画面で、あるいはコントローラの画面のみでプレイできるのが最大の特徴。また、任天堂のゲーム機としては初めてHD映像出力に対応している。
Wiiとの後方互換を持っているが、プレイにはWiiリモコンおよびセンサーバーが別途必要。また、ゲームキューブとの互換が廃止された。