V2ガンダム

2016年7月16日 (土) 00:29時点における153.197.6.168 (トーク)による版 (追記)

LM314V21 V2ガンダム(Victory-2 Gundam)

リガ・ミリティアが新たに開発した試作型可変モビルスーツVガンダムの後継機であり、正式名称は「ヴィクトリー2(ツー)ガンダム」。

機体概要

背部には革新的な推進システム「ミノフスキードライブ」を搭載されており、従来のモビルスーツを大きく上回る加速力を誇る。この装備は元々、Vガンダムのオプション装備として開発が進められていたが、後にVガンダムには搭載できない事が判明したため、急遽ミノフスキードライブが搭載可能な新設計機として本機が開発された。

Vガンダムと違って量産は考慮されていないため、製造費がとんでもなく高いとされる(とはいえ、パーツアタックや小破したことがそれなりにあるため、ブーツ&ハンガーはある程度生産されたもよう)。実際、これのコアファイターの値段は戦艦1隻分とも言われている。 なお本機の試作機(外見は同じだがミノフスキードライブ未搭載)も存在するようで、『プロジェクト・エクソダス』ではその内の一機が政治的駆け引きの末に木星船団に行き着いた。

基本構造はVガンダムと同様にコアファイター、トップリム(ハンガー)、ボトムリム(ブーツ)で構成されている。なお、Vガンダム用ハンガー&ブーツとの互換性もあるとされている。

ミノフスキードライブは出力を上げると「光の翼」と呼ばれる余剰エネルギーの放出現象が発生するが、この余剰エネルギーはビームとほとんど変わらない性質のため、上手く制御できればビームサーベルビームシールドのように使う事も出来る。また、その出力の余裕を利用し、アサルトパーツバスターパーツといったオプション装備を取り付ける事で火力や防御力を向上させる事も可能である。 ただし原作では戦況の悪化に伴う資材・人材・調整不足のためか、アサルト・バスターともほんの数回しか使用されていない(設定上最強であるはずのAB形態が劇中でロクに活躍できなかったのはそれが原因とか)。

Vガンダムと同様にファイター、ハンガー、ブーツに分離して戦うことも可能で、胴体部分にあたるハンガーのマニピュレーターを遠隔操作してビームサーベルやビームライフルを取り出し、奇襲をかける戦術を展開できる。ハンガーやブーツを射出する攻撃も引き続き可能ではあるがVガンダムより高価な機体である事からコスト面で折り合わず頻度は大幅に減り、人型形態を維持したまま戦闘することの方が多かった。

設定上サイコミュこそ搭載されていないが、パイロットであるウッソ・エヴィンの技量も相まって、宇宙世紀0150年代最強のモビルスーツとも言われている。

構成機体

コアファイター
頭部・胸部になる中核パーツ。コクピット部分を内蔵し、小型戦闘機としても運用できる。
本機のコアファイターはVガンダムのものとは違い、頭部を完全に格納した流線型のデザイン。ミノフスキードライブをそのまま運用できるため、運動性が非常に高く理論上は亜光速まで加速可能。
トップリム(ハンガー)
上半身になるパーツ。武装が集中している。コアファイターから遠隔操作が可能。
ボトムリム(ブーツ)
下半身になるパーツ。スラスター類が集中している。コアファイターから遠隔操作が可能。

劇中での活躍

ウッソ機とオリファー機の2機が存在していたが、オリファー機はモトラッド艦に特攻して失われている。その後は実質的にウッソ専用機として運用され、最後まで戦い抜いた。

戦争が終結した後はカサレリアVガンダムと共に放棄されている。Vガンダムと共に、地球・宇宙・月を転戦して終戦を無事地球で迎えた演出が為された、初の主役機ガンダムであった。

強化装備形態

V2アサルトガンダム
アサルトパーツを装着した形態。
V2バスターガンダム
バスターパーツを装着した形態。
V2アサルトバスターガンダム
アサルトパーツとバスターパーツを同時に装着した形態。

登場作品と操縦者

スパロボではウッソの機体しか登場しない(もし出てきても、他のパイロットに乗り回されるか特攻イベントで失われる運命なのだろうが…)。映像化されたU.C.系ガンダムで最も後期ガンダムな為、機体性能は高く、特に運動性νガンダムF91よりも高く、移動力もモビルスーツトップクラス。

加速力の表現なのか漫画版の影響なのか、V2は特殊能力分身を所有している。代名詞の光の翼は基本的に武器として扱われ、その性能は作品でまちまちだが、通常兵器版・MAP兵器版の双方の存在はほぼ固定されている。

エステバリスストライクガンダムと同様に換装システムがあるのも特徴だが、それらと違って戦闘中の換装はできない(漫画版のみ、戦闘中にアサルトパーツの換装を行っている)。換装パーツを付けると例外なく運動性が落ちるが、付けないと光の翼以外は大したことのない打撃力を欠いたモビルスーツなので、どうしても付けることになる。

なお、原作で使用されたブーツアタック系の攻撃は、スパロボでは使えない(『SDガンダムGジェネレーションシリーズ』などのゲームでは再現されている)。代わりのパーツがないのか、もしくは一度使用すると上半身だけになり、別ユニット扱いになることの問題と推測される。

旧シリーズ

第2次スーパーロボット大戦G
初参戦作品。Vと比べてマップ兵器である光の翼が追加されるものの、メガビームライフルがなくなった分、火力が低下している。マップ兵器である光の翼は「移動したマスの左右のマスを攻撃する」という珍しい攻撃範囲を持つ。移動指定した場所により攻撃可能な範囲が異なるため、当てたい相手に攻撃出来ないことも。パイロットが二回行動出来れば往復しながらの攻撃も可能であり、積極的に動かない相手であれば、相手の射程範囲外を行ったり来たりするだけで安全に倒せる(なんとラスボス相手にも有効)。ただ、命中補正がマイナス50と劣悪なため、パイロットには必中が欠かせない。フル改造することでV2アサルトバスターガンダムに変化する。武装追加により火力が激増する反面、移動後攻撃も出来なくなってしまうため、変化させるかどうかは慎重に考えたい。なおビームシールドが失われるが、本作でのシールドは条件的にあまり頼りにできないので、それほど気にする必要はない。むしろIフィールドが付くので防御面はアップしていると言えるほど。

αシリーズ

スーパーロボット大戦α
序盤戦最後に入手。換装パーツを入手できるまでの期間が長い。運動性に至っては、νガンダム(隠しユニットのνガンダムHWS装着型は除く)やガンダムF91よりも高く、移動力も非常に高い。ただ武装の方は攻撃力が弱く、光の翼は格闘武器なためウッソの格闘値では生かせない。しかし今回のマップ兵器版光の翼は方向指定型でその範囲が異常に広いため、しっかり改造すれば使いどころはある。換装形態含め撃墜されるとコアファイターに分離する。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
今回はウッソの格闘が高いため、有用であるが消費ENが多くなってしまい連発は不可能。やはり活躍するのはパーツを装備してからになる。
スーパーロボット大戦α外伝
ゾンダーエプタで入手。前作から続投するガンダムシリーズ主人公機では唯一、未来からの参戦となる。とはいえ、真価を発揮するにはアサルトパーツとバスターパーツを手に入れてから(そちらも未来世界で入手する)。今回からウッソが格闘も得意になったので光の翼が活きてくる。その代わりマップ兵器版の光の翼は範囲、素の攻撃力、改造での攻撃上昇率が大幅に減衰したため使いづらくなった。

携帯機シリーズ

スーパーロボット大戦D
機体そのものは中盤で通常入手できるが、アサルトパーツもバスターパーツも付けたV2アサルトバスターガンダムにするにはエンジェル・ハイロゥルートを通らないといけない。MAP兵器版の光の翼が他を圧する広範囲のためか、武器改造時の威力の伸びが、補給機系と同等の最低ランクに設定されている。周回を重ね、20段階改造を施すとこの差は無くなる。地形適応は海以外は全てSとかなり優秀。

単独作品

新スーパーロボット大戦
宇宙編の主力であり、ウッソの能力と相まって、切り込み隊長として非常に優秀な機体である。攻撃力があまり高くないのが弱点であるが、すぐに換装パーツであるバスターパーツorアサルトパーツのどちらかをイベント入手できるので、あまり気にする必要はない。もう片方についても、終盤で自動で入手することになり、これでV2アサルトバスターガンダムとしての運用ができるようになる。どちらか迷ったら、長射程+高威力のロングレンジキャノンが入手できるバスターパーツをオススメする。
光の翼を改造すればMAP兵器になる…が、費用対効果を考えると、性能は微妙である(武器としての光の翼の改造自体は有効である)。新のウッソは精神コマンドで見極めを習得するが、これを使うくらいなら地形効果の高い位置に陣取り、集中を使って遊撃した方が圧倒的に戦果が得られるので、あまり使う機会はないと思われる。
新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク
フリーバトルに登場。カラオケモードにもライフルを発射する一枚絵が登場する。

装備・機能

武装・必殺武器

武装

バルカン砲
頭部に2門内蔵している。
コアファイター形態では唯一の武器。普段は内部に頭部を格納しているが、使用時にはカバーを展開して頭部ごと出てくる。そのため頭部を巡らせて前方以外の方向にも発射可能。
機雷
フロントアーマー内に内蔵されていた武装。使われた回数は非常に少ない。
SRWでは未実装。
光の翼
ミノフスキードライブへ供給されたエネルギーの内、推進力に変換できなかった分を外へ放出する事で発生する現象。ウッソはこれを上手く利用し巨大なビーム・サーベルとして敵を攻撃したり、ビームシールドの代わりとして使ったりしていた。
しかし、SRWでは防御には使用できない。
大抵の作品ではMAP兵器版も存在する。選択したマスに移動し、その周囲を攻撃するタイプであったり、攻撃範囲が広い方向指定タイプであったりとシリーズによって扱いは異なる。
ビーム・サーベル
両肘のビームシールド内に2本ずつ格納している。
マルチプル・ランチャー装備型ビーム・ライフル
本機の主兵装。グリップ部以外はVガンダムの物と形状が異なっている。
ビーム・ピストル
ビームライフルのグリップを外すとビームピストルになる。Vガンダムの物と同型。
SRWでは未実装。
マルチプル・ランチャー
ビームライフルに付属しているグレネード弾。
ビーム・シールド
両腕に装備している。

オプション装備

ビーム・バズーカ
ガンブラスターと同じ物。一話のみ火力を補うため装備した。

特殊能力

剣装備、盾装備、銃装備
切り払いシールド防御撃ち落としを発動する。
分身
本機には分身機能はないが、ボンボン漫画版ではスーパーロボットのように分身している。原作アニメでもその加速力は強化人間のファラが見失うほどで、カテジナは「残像を残して消えた」と表現している。分身の名称が細分化された現在なら、高速回避と呼ばれるのかもしれない。
分離
コアファイターへと分離する。
換装
アサルトバスターアサルトバスターへと換装する。
Iフィールド
本来はV2アサルトのショルダーアーマーに内蔵されているはずだが、『新スーパーロボット大戦』では全形態が所有している。

移動タイプ

飛行可能。
『α』でのコアファイターIIの移動タイプ。

サイズ

M
S
『α』でのコアファイターIIのサイズ。

カスタムボーナス

V2アサルトバスターガンダムに変化
第2次Gで採用。

機体BGM

「STAND UP TO THE VICTORY」
初期OPテーマ。『新』におけるVガンダム系のBGMは、全てこのBGMになっている。
「DON'T STOP CARRY ON」
第3クール以降のOPテーマ。

対決・名場面

ゴトラタン
エンジェル・ハイロゥ内部でカテジナ・ルースゴトラタンがメガビームキャノンを持ち、ウッソを威嚇。カテジナは「この艦が沈めば、坊やは幸せになるんだろ!」と叫ぶが、カテジナの目にはウッソを守って散った仲間たちの幻影が見え、「まやかすなぁー!!」と激昂しビーム砲を放つ。そしてウッソはV2ガンダム最強の武器「光の翼」をビームシールドの発生器に覆って防御し、最大出力でカテジナのゴトラタンごと吹き飛ばした。

関連機体

Vガンダム
開発のベースとなった機体。
F99 レコードブレイカー
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』に登場するミノフスキードライブを搭載した試作機。SRW未登場。
試験型V2ガンダム
『機動戦士Vガンダム外伝 プロジェクト・エクソダス』(SRW未参戦)に登場する青いV2。ミノフスキードライブは搭載されていない合体変形機構の試験機であり、「連邦の青い閃光」と呼ばれるパイロットがテストを行っていた。

余談

  • ゲーム『SDガンダム Gジェネレーションシリーズ』の一部作品ではV2ガンダムのビームサーベル使用時の戦闘アニメで、ボンボン漫画版に登場したビームサーベルによるVの字斬り「真・V字斬」を放っている事が多い。
    • しかし、元ネタの漫画版では「真・V字斬」はV字とは名ばかりの一文字斬りである。ただしVガンダムの方の「ヴィクトリー斬り」はちゃんとVの字斬りになっているため混同したか、分かっていて敢えて漫画版ネタとしてVの字にした可能性がある。
  • 富野由悠季監督が本機のデザインを気に入らなかったため、小説版では本機の代わりにセカンドVが登場している。
  • 特撮番組『仮面ライダークウガ』の第25話『彷徨』に、本機のHG1/100ガンプラが小道具として登場した。

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