トワノ・ミカゲ(Towano Mikage)
- 登場作品:アクエリオンEVOL
- 声優:中村悠一
- 種族:堕天翅
- 性別:男
- 所属:アルテア界
- 役職:神官
- キャラクターデザイン:丸藤広貴、倉花千夏(原案)
アルテア界の神官。長らく氷の結晶の中で眠りについていたが「無限拳」の復活に呼応して目覚める。
その正体は、前作に登場した堕天翅族の頭翅の闇の部分の生まれ変わり。1万2千年前の創聖合体の最中、アポロと魂が融け合ったことにより、彼がアポロニアスの転生者ではなかったこと、アポロニアスが誰に転生していたのかを知ってしまい、別人に転生していたアポロニアスがまたしても自分の愛を拒んだことに絶望した結果、切り離された闇の部分だけが転生を果たし、全ての愛を壊すべく行動するようになる。なお、頭翅本人の魂はその事実を受け入れて全うに転生している。
終盤、失恋したゼシカ・ウォンの体に憑依し、復讐のため育て上げたカグラ・デムリやミコノ・スズシロを生贄とした「愛憎の三角関係」というべき、ミカゲのソーラーアクエリオンことエンシェントAQを持って、エレメントらと対峙する。エレメントの「愛」に対し、憎悪を掻き立てるもの、最終的にはアマタ・ソラらエレメント達によってエンシェントAQは倒される。最期はアポロニアスの生まれ変わりである不動ZENとの和解に応じた。
闇の部分の転生体という事もあるのか、頭翅よりも嫉妬深く耽美など女性的な面が目立つ。
登場作品と役柄
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 初登場作品。原作における嫉妬深い女性の性格がスパロボではより強調されており、原作未見だと「いちいち言動が気持ち悪いオカマ」という印象ばかりが目に付く。終盤、原作通り失恋したゼシカの体を乗っ取り、ゼシカ、ミコノ、カグラ、更にはシェリルとランカの5名の組み合せによる愛憎を利用し、エンシェントAQで立ち塞がる。
- 終盤に何者かの手引きにより宇宙魔王やハーデス神と対面しているが、彼らが(曲がりなりにも)自分の運命を変えるべく行動しているのに対し、ミカゲはそんな素振りすら見せずに愛憎と絶望と己の快楽のためだけに行動しており、味方の正論や説得にも応じないなどタチが悪い。特に女性陣からはその気色の悪い言動やこすっからいやり口を大いに嫌われており、その強大な力に反比例する浅ましい品性は初代Zのジ・エーデル・ベルナルを彷彿とさせる。
- 最終決戦後は原作とは違い、不動ZENの救いを拒んでおり彼への憎しみは晴れないままとなっている。
- 中断メッセージにも登場し、中の人が同じなアルトを別の意味で襲おうとする。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- 予告通り、再登場。時獄篇以上に嫉妬深く(そして気色悪く)描かれており、さもしいやり口は相変わらず。
- 割と序盤からエンシェントAQで立ちふさがる。第35話「1万2000年を超えて」では敵軍として現れるが、このステージのZチップボーナスの条件は第三軍ユニットのプレイアデス・タウラとエンシェントAQが戦闘することである。SRポイントと両立する場合、ミカゲは1ターン目から、エルーナルーナは2ターン目からお互いを目指して移動を始めるため、ミカゲの射程内の第三軍ユニットをマルチアクションで1ターン目に排除しないと厳しい。
- 最終的にはエンシェントAQをダブルアクエリオンの合体攻撃で失い、自分自身にケジメをつけるべくケルビム・ヴェルルゼバに搭乗して挑んでくる。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
ステータスだけならアンチスパイラルに匹敵する強さを持つ強敵。特に格闘・射撃が両方とも高い。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- 第3次Z時獄篇
- 超能力L9、底力L3、気力+ボーナス、ガード、マルチターゲット、戦意高揚、精神耐性、2回行動
- どちらかというと耐久型の構成。その割りに底力のレベルが異様に低いあたり、こらえ性がないのだろうか?
固有エースボーナス
- 気力150以上で、自軍フェイズ開始時に「愛」がかかる
- 『第3次Z時獄篇』でのボーナス。某フラッグファイターのごとくエースボーナスで「愛」が発動するが、彼と違い敵フェイズになる度に何度もかかる。幸い実際に習得することはないが、仮に持っていたらハーデス神を超える恐ろしい敵と化していた。
- 『第3次Z天獄篇』ではエースボーナスを持った敵が一気に増えたが、ミカゲは最後まで習得しないまま。
人間関係
他作品との人間関係
スーパー系
- 頭翅
- 彼の闇の部分の転生。この点に関して、桂からは「頭翅の醜い部分を集めたような奴」と言われる。
- 渚カヲル
- 『第3次Z時獄篇』では彼から嫌悪感を抱かれている。
- ロジャー・スミス
- 『第3次Z時獄篇』ではエンシェントAQで立塞がり得意気になっている所を彼から「黒を纏っているからと言って、驕りが過ぎる」と言われる。
- 赤木駿介、流竜馬 (OVA)
- 『第3次Z天獄篇』DLCシナリオ「愛・気合・出会い」では彼等に「ガキ」と一蹴される。
リアル系
- C.C.
- 『第3次Z時獄篇』で共演。ミカゲの悪辣さにはC.C.も嫌悪感を隠せず、シェリルとランカの心を復讐に利用する様を彼女から「最低と呼ぶに相応しい男」と評される。
- シェリル・ノーム、ランカ・リー
- 『第3次Z時獄篇』では彼女らを誘拐、歌を憎しみの力として歪めてエンシェントAQの力の糧とするが彼女達のアルトへの想いの前に失敗。確かに三角関係ではあるがどちらかを選んだとて彼女達がアルトを憎む筈も無く、自分の物差しで見た事が失策となった。
- 早乙女アルト
- 同じ声の人。『第3次Z』ではシェリルとランカを利用して「トライアングラー」と卑称するなど、作品感を超えた因縁の関係となる。中断メッセージで彼を手篭めに仕掛けようとした(後述の迷台詞を参照)。
- アムロ・レイ
- 『第3次Z時獄篇』宇宙ルートで彼に接触。彼曰く、奴等の鼻を明かすためには彼の力も必要との事。
- キリコ・キュービィー
- 愛を手にしようとして結局手にできなかった者同士。『第3次Z時獄篇』では、彼から愛に苦しむのなら眠らせてやる、という戦闘前台詞がある。
- レナード・テスタロッサ
- 『第3次Z天獄篇』では自らのエゴの為に時空修復を行おうとする彼を「人間の身でありながら神の力を使おうとする愚かな存在」と嘲笑する。
バンプレストオリジナル
- エルーナルーナ・バーンストラウス
- 彼女の率いるハイアデスと戦闘する。
- 御使い
- Zシリーズにおける高次元生命体共通の敵で、ミカゲ曰く「1億2千万年前に堕天翅を次元の狭間に封印せし我等の大敵」。堕天翅族を次元の狭間に封印した大敵として、彼らを激しく憎んでいる。
名台詞
スパロボシリーズの名台詞
Zシリーズ
時獄篇
- 「どっちかに決めたらどうですか、トライアングラー?」
- 対アルト。所謂声優ネタであるが、彼の立ち位置を皮肉っているようにも聞こえる。
- 「あの者達に魅入られた、愚かな子羊よ…」
「二つに分かれた魂が、引かれあっている…!」 - ヒビキとの戦闘台詞。「あの者達」は御使いと見て間違いないだろう。そして、「二つに分かれた魂」とはヒビキではなく、スズネだと思われる。
- 「世界の始まりの日、生命の樹の下で……大いなる生命の樹は星に生きる者、そして星そのものの生命をも司ってきた。二つの種族の争いの中、太陽の翼は覚醒し、生命の樹は受粉する……だが、その花は実を結ばず、枯れていった……水の交わりが、それを救った……そして、1万と2000年……2万と4000年前の悲劇がまた起きる時、再び太陽の翼はその身を犠牲にして世界を救った。だけどあの者達は諦めなかった……」
- 「わきあがれ、いのち」エンドデモ、私室での独り言。裏を読まず素直に受け取った場合、生命の樹の枯死を食い止めた「水の交わり」とは、己とは異なる何か、より正確には異なる種族、異なる生命体を受け入れる力だと考えることが出来る。
- また、一行目は前作の主題歌『創聖のアクエリオン』の歌い出し其の物である。
- (生命の樹が崩壊する時、アポロは世界を救うために私と一つになることを願い、それを私は受け入れた。そしてあの者達が、再び自分の望むように世界を作り変えようとした時、私とアポロはさらに深く一つになろうとした…愛する人と一つになる…私は恍惚と絶頂を感じていた…だが、気づいたのだ。魂が溶け合うその瞬間、アポロがアポロニアスの生まれ変わりではないことに!そして、本当のアポロニアスは…)
- 「永遠という幻想」より。新世時空震動は世界観ごとに時間差があったようで、帰還してしばらくの後に再び生命の樹が崩壊。時空修復時と同じようにアポロ達が人柱になったと推測できる。
- 「ああ、私の心の奥底から憎しみが沸いて来る!」
「あの者達の残した、この箱庭…そして、全てを無に帰すシステム! その発動の前に私は想いを遂げる!」 - この直後、「復讐の婚礼」によってエンシェントAQを顕現させる。パラダイムシティ、そしてザ・ビッグの造り主たる「あの者」とミカゲは何かしらの関わりがあるようだが……。
- 「黒いメガデウス。お前のことも覚えているぞ」
「いいや、それより遥か過去。1億と2000万年前の記憶だよ」
「その様子では記憶は封印されたままか。だが、お前はいずれ知ることになる。お前達の神が遺したシステムの意味を」 - ロジャーとの戦闘前会話より。ロジャーもまた、この世界における真相を知る一人であるようだが、その記憶を封印し、システムを残した「神」とは?
- 「黙れ! 黙れ、黙れ、黙れ! 私は許さない! お前も、翅犬も、そして奴らも! 私の憎しみは、より激しさを増す! 1億と2000万年の輪廻の環が閉じようとも!!」
- 決着時、目の前に現れたZENに対して。原作とは異なり憎しみを消さずZENを完全に拒絶、いずこかへ逃亡した。
- 果たして、時の牢獄を脱し、天の獄炎に灼かれる世界でミカゲは何を成そうと言うのか?
天獄篇
- 「黙れ、翅犬。時が未来へと続くと思っているお前達に絶望を教えてやろう」
- 第33話「黒歴史の闇」にて、アマタに「お前はまだ憎しみで戦っているのか」と言われた際の反応。わざわざステージに合わせて「ターンAターン」の歌詞を意識したような台詞を言っているのが厭味ったらしい。
- 「無知とは愚か…バアルとは何かもわからず戦うお前達の健闘を祈ろう」
- 同じく第33話より。翠の地球に宇宙怪獣が現れて、バアルの本格侵攻を危惧する発言を受けて。
- ここでいう宇宙怪獣とは、宇宙怪獣と誤認されているバスター軍団。即ち、バアルと戦うための戦力をバアルと思い込んで減らしてしまっている有様であり、真相を知っているとすれば確かに愚か極まりなく映ることだろう。
- そのことを面白がってわざと思わせぶりな台詞を吐くミカゲの性格の悪さも相当なものだが。
- 「その機械人形の言うとおりだ」
「感情など、この世界に必要はない」
「そうすれば、哀しむことも苦しむこともなくなるのだ……」 - クォータールート第54話「愛する翼」にて。
- 「その思い上がりも、今の私には心地いい」
「だが、私にも意地と誇りというものがある。最期に、この星に徒花を咲かせて見せよう!」 - 同上。アポロとアマタが出撃している時の台詞。多くの者が語って示し、己もかつては知っていた想い―――愛。その体現者たる機械天使を前に、最後の天翅と闇色のケルビム兵が舞う。
- 「お前は優しいな、ミコノ」
「お前の過去世であるセリアンもきっと、優しい心を持っていたのだろう」
「言うな。それに、私とても無駄死にをするつもりはない」
「さあ来るがいい、ミコノ・スズシロ! この先の戦い、優しいだけでは勝ち抜いては行けんぞ!」 - ミコノとの戦闘前会話。
- 「フフ、さすがは機械天使を受け継ぐ者……そして、一度は私が信じた男だ」
- 「お前と若草色の髪の少女、薄紅と金の髪の少女……その三角形は信頼と友情という違う形となり、続いていく……きっと、それこそが敗れた愛の正しく昇華した形なのだろう」
「だが、私にも天翅としての誇りがある。翅無し如きに遅れを取りはしない」
「来るがいい、翼に想いを乗せた少年よ! その力で私を超えてみせるがいい!」 - アルトとの戦闘前会話。
スパロボシリーズの迷台詞
- ミカゲ「さあ、レア・イグラー…。 私と一緒にアルテアで罪深き日々を…」
アルト「言っておくが、俺は男だ!」
ミカゲ「美しい者に男も女も関係ないのです。さあ…ゲームを忘れ、背徳と快楽の夜を共に…」 - 『第3次Z時獄篇』の中断メッセージにて、ゲームを終えたアルトの前に現れて。…見ての通りアルトが(ある意味では)ヤバイ目に遭っており、危険を察知した彼はプレイヤーに助けを求めていた。
- まあ、サザンカをはじめとする面々がこの光景を見たら大いに喜ぶであろう…。
- 「や、やめろ! そのつぶらな瞳で私を見るな!」
「ああ…! 私の中の怒りが、憎しみが…! 2万4000年の闇が溶けていく…!ならば、愛しきケダモノよ! 私の愛を君に注ごう!」 - 『第3次Z時獄篇』でのボン太くんに対する戦闘前会話。憎しみの化身であるミカゲすらも癒しかけるボン太くんもそうだが、そのボン太くんに自身の歪んだ愛を注ぎこもうとするミカゲもまた(色々な意味で)すごい。
- 無論、二段目の台詞を聞いたボン太くんは大いにドン引きしている。
搭乗機体・関連機体
- ケルビム・ヴェルルゼバ
- かつての乗機をアブダクターとして復元したもの。EVOL版は未登場。
- エンシェントAQ
- 禍々しい輝きを放つ異形のアクエリオン。
- ケルビム兵
- 手駒である尖兵。
余談
- 他のキャラはファーストネームで呼ばれているのに対し彼だけは苗字で呼ばれている。