哀しみのサクリファイ

哀しみのサクリファイ(Sacrifi of the grief)

御使いの一人にして、哀しみを司るモノ。美しい翠の髪の女神の姿をしている。真化しない種と、御使いの行いの双方をいつも哀しんでいる。

御使いの意見に反したため次元牢に閉じ込められている。怒りのドクトリンバアルとなる可能性を持った種を滅殺して回る一方で、真化の可能性を持った種を己の裁量で守ろうとし、地球の指標としてZ-BLUEとなった面々に烙印を刻んだ。そして、真化の要素たる5要素の因子を持つ者達を火の文明の世界に送り込み、蒼の地球に自らが見出した者達と共に配置、時の牢獄によって静止した楽園を作り上げようとした。

翠の地球にドクトリンの注意を集め、蒼の地球に楽園を作り上げた。しかし、監視者として送り込んだガドライトは、その意志を外れて蒼の地球を滅ぼそうと動き出したため、やむなく尸空を使ってこれを排除した。

御使いの中では唯一の穏健派かと思われたが、やはり他の御使い同様に強い傲慢と独善に染まっており、「悲しみ」を司るが、あくまでも己のものでしかないため他者を理解できない。そのため、己を理解しなかったZ-BLUEを敵と定め、自らドクトリンの元に戻った。

惑星エス・テランでは、アンゲロイ・アルカを多く差し向けてくるが、その中でZ-BLUEと戦うアサキムの姿を見て命の意味を思い出し、自分達に御使いになる資格が無かった事、そして人は結局神にはなれない事を悟るが、御使いの意味を否定したため突如現れたアドヴェントに吸収され消滅する最期を遂げた。その後、同じく吸収されたドクトリン、テンプティ、アサキムと共に至高神Z誕生の生贄となる。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
登場はしていないが、いくつかのインターミッション開始前に彼女の呟きが謎のメッセージとして表示される。
本作における最大の危機である時獄を作り出した元凶にして、時獄篇における真の黒幕。
第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
中盤にも一度登場しており、終盤で次元牢にてZ-BLUEと対面する。前述した通り己を理解しないZ-BLUEを一方的に敵として定めるが、彼らとアサキムの生命を賭けた戦いを見せられた際に、自分達の行いが誤ちであった事を悟り謝罪するが、直後にアドヴェントに吸収された。
御使いの中では唯一CVが無い。

人間関係

喜びのアドヴェント
同胞。御使いの存在意義を否定した為、彼に至高神Z誕生の生贄として吸収されしまう。
怒りのドクトリン
同胞。意見に反したため次元牢に閉じ込められてしまうが、Z-BLUEを敵と定めた後、自ら彼の元に戻る。
楽しみのテンプティ
同胞。
アサキム・ドーウィン
彼の戦う姿とその言葉から、御使いが失った命の意味を思い出す。
セツコ・オハラ
他者の悲しみを感じ取れる彼女をリアクターの洗礼名で「ハマリエル・ザ・スター」と呼ぶ。
しかしセツコと違い、サクリファイは自分の悲しみしか理解できない。
ガドライト・メオンサム
時の牢獄の監視という命令に背いたため、希望であるアンナロッタの命を奪われてしまう。
尸空
ジェミニスが命令に背いた場合、ジェミナイド再興の希望であるアンナロッタを処刑するよう命令した。

他作品との人間関係

ハーデス神トワノ・ミカゲ宇宙魔王ズール皇帝
偏ったシンカを遂げた者達。真化の意味を理解できず、間違った方向へ真化の道を進んだ彼らの存在を憂えている。
しかし傍から見れば御使いも彼らと同様、精神構造は身勝手かつ自己中心的であり、真化を遂げた高次元生命としての使命を果たしていない。

名台詞

時獄篇

いずれも彼女の呟きによるもの。

獣の血、水の交わり、風の行く先、火の文明、そして、太陽の輝き
終天の静穏を、あなた達に……
第1話「禁忌という名の希望」より。
楽園の監視者 哀しき残され人
だから、せめてあなた達だけでも……
第15話「終末を抱いた神話」より。この話で、シンカの1つ「水の交わり」にあたるアクエリオンEVOLが初登場して、彼等が蒼の地球へと転移する事態が起こる。
廻る宇宙、廻る生命
誰もがそこから抜け出ることを願うそれが
シンカへの道……
第34話「輪廻の宇宙」より。
静謐な時の流れ
誰にも侵されぬ安寧の日々
何故… 何故あなた達は、それを拒む?
第49話「開かれる扉」より。
可能性という名の絶望
進化という名の滅亡
扉は開けられ、未来は閉ざされる
私には、もう救えない……
第59話「決戦の銀河」より。

天獄篇

関連機体

至高神Z
アドヴェントが完成させた新たな至高神。この為に生贄として捧げられる事になる。