シンクライン皇太子
シンクライン皇太子(Prince Sinkurain)
ダイ・バザール大帝王の息子で、ガルラ大帝国の皇太子。
大帝国の軍事司令官を務め、第14話で他所の星の侵略が終わった後にアルテア攻略担当のサダック敗北の報を受けてゴライオンと戦う為に派遣されるが、そこでファーラ姫と出会い一目惚れ。以後はアルテア攻略とゴライオン打倒を目指す一方でファーラ姫を自分の物にしようと画策する。
一見すると美形悪役だが、性格は父親以上に冷徹かつ残虐非道で卑劣な作戦を好み、自分の意に従わない部下や奴隷を殺害する事はしばしばで、さらには征服した国の王女を陵辱したり、帝王の座に上るために父の殺害を試みる等の行動も行なった。
武技は一流で軍人としての能力はあるのだが、詰めの甘さやファーラ姫をしつこく狙うせいで作戦失敗することも多々あり、その事をダイ・バザールに咎められた事が父への反発の一因となっている。しかし、父であるダイ・バザールの方が上手であり、後半まで頭が上がらなかった。
終盤にてダイ・バザールの命で司令官の座を剥奪されて幽閉されるが、アルテア星攻撃の隙を突いてクーデターを起こして自らが帝王になり、ダイ・バザールをメカブラック獣人に乗せて戦死させ、さらにダイ・バザールを死なせた事に激怒したホネルバをも殺害したが、その際に自らの母親がアルテア星人である事を知った際にはかなり動揺した。
最終話でも部下に見捨てられる中でも抵抗し続けたが、最後は銀亮と相打ちとなって死亡した。
登場作品と役柄
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦W
- 中盤から登場。ヴェルターの女性陣に「女の敵」として盛大に叩かれるシーンがとても印象的。
- 地球に来ても原作通りファーラ姫にこだわり、何度も卑劣な手段で彼女に服従を迫る様は、プレイヤー部隊はおろか他の版権敵勢力のキャラクター達からも強く軽蔑されている(特に木連に至っては彼の余りにも破廉恥な性根を目の当たりにした事もあり、共通の敵の撃破という目的の為、ヴェルターからの和平案を受け入れている)。
- 第2部ではファーラ姫に化けたタカスギ・サブロウタにまんまと出し抜かれるという間抜けな一面もある。また、ストーリー的に優遇されており、何気に長期間生き残るので出番は多い。なお、見切れていてわかりにくいが、顔グラフィックが兜あり・兜なしと二種類ある。
- 担当声優の神谷明氏は、ロボットものに留まらず、数多のアニメでヒーローを演じてきたが、このシンクラインは彼のキャリアでは非常に珍しい悪役である。本作はDSであるため、ボイスは入っていないが、代わりと言わんばかりに声優ネタが多く盛り込まれている。
人間関係
ガルラ大帝国
- ダイ・バザール大帝王
- 父親。当初こそ親子仲は良好に見えたが、ファーラ姫への固執を否定された事により暗殺を図って自らが帝王になろうとする野心を抱き、最後には追い落とした。
- ホネルバ
- 側近として信頼関係があったが、息子ダイ・バザールを死に追いやった孫シンクラインに怒り、暗殺せんとするが返り討ちに遭う。
- その際に、彼の母がアルテアの人間だった事を明かすが、これに激高したシンクラインに滅多斬りにされてしまった。
- シンクラインの実の祖母にあたるのだが、本編では特に言及されておらず、シンクラインがアルテア人の血を引くことを徹底的に侮蔑した。
- ヤガ
- 終盤にホネルバと同じく殺害した。
- サダック
- 部下。司令官を解任され、処刑されそうになったサダックを助命し、デスブラック獣人にした。
- ゴブラ
- SRW未登場。副官で、最終話でシンクラインを裏切ったが、逆に返り討ちにされた。第37話のみ「ギブラ」と呼称されており、空軍司令官という設定。
- クローンシンクライン
- 第36話でホネルバがシンクラインの細胞から作り出したクローン。
- オリジナルよりも優れた身体能力を持っているが、オリジナルであるシンクラインの性格までもコピーしていた為に彼に反旗を翻す。ちなみに、最終的にはシンクラインに殺害された。
アルテア王国・獅子座連合
他作品との人間関係
- インファレンス
- Wの第2部では互いの邪魔をしないことを条件に協力する。シンクライン親子から父子というものを学ぼうとしていた。あまり参考にはならなかったみたいだが。
- ちなみに、劇中初めて激昂して口調が変わったインファレンスを目撃している。
- パルス・アベル
- Wの第2部では互いの邪魔をしないことを条件に協力する。
- 相良宗介
- 好色さに隠れて中々見えない、シンクラインの能力の高さを瞬時に見抜いた。ちなみに、シンクラインはそんな宗介に自分の英雄論を語ったが、宗介はその思考に呆れていた。
- カズマ・アーディガン
- シンクラインのハーレムに嫉妬していた。
- クルツ・ウェーバー
- 内心シンクラインのハーレムを羨ましがっていた。
- タカスギ・サブロウタ
- ファーラ姫に変装したサブロウタにキスしそうになって、大ショックを受ける。もちろん、サブロウタも良い思いをしてはいない。
- ただし、サブロウタはシンクラインの生き様を一種のロマンと評した。「そこにシビれる! 憧れるゥ!」らしい…。
- 流竜馬
- Wでは彼の声を「暑苦しい」と感じたり、「気に入らない」とも言うが、親しみも覚えていた。つまり、声優ネタ。
- シホミ・アーディガン
ミヒロ・アーディガン
弓さやか
ルクレツィア・ノイン
メリッサ・マオ
如月アキ
スバル・リョーコ
アマノ・ヒカル
ミスマル・ユリカ - Wにて、大いに彼女達の怒りを買ってしまう。
- 光竜、闇竜
- Wではロボットである彼女達もハーレムに加えようとしていた。
名台詞
- 「これは私が征服したゲーリング大星雲の王達の首だ。あとでみんなにくれてやろう」
- 第14話で初登場した際、手土産としてダイ・バザールや他の臣下に征服した星の王達の首を見せた際の台詞。
- シンクラインは作中で数多くの残虐非道な行為を行なっているのだが、この時点で残虐性を出している。
- 「おのれ、ゴライオン。俺は誓う、必ずお前を倒すと」
- 第14話でのゴライオンとの初対決で敗れた際の台詞。しかし、毎回似たような台詞を吐いて撤退するパターンが多い。
- 「あの大木を打ち落として見通しをよくしろ!」
- 第15話でグレーダム城のどこにファーラ姫がいるか密かに探していた際、グレーダム城の窓を見やすくする為に部下に言い放った台詞。下手すればストーカーにも取れてしまう。
- 「ま、待て! お前の腕が凄いのは良く分かった。」
- 第17話でヘラクレス王家の王子サムソンと剣の果し合いをした際、サムソンの妹であるアニュー姫に気を取られて負けた際に情けなく発した台詞。
- ダイ・バザールにも「女に気を取られおって」と呆れられていた。
- (父上はまさしく悪魔の化身…)
- 第18話で病身のダイ・バザールに毒を盛るも、逆に回復した事に恐怖した際の台詞。
- 「私がファーラ姫を手に入れるまで、その代わりをするのだ!」
- 第21話で捕えたアニュー姫を気絶させた際の台詞。この後のアニュー姫の悲鳴で、彼女を陵辱した事が窺える。
- 「ファーラ姫は見た事も無い母上のように思えるのです。私の母上はファーラ姫のようではありませんでしたか?」
- 第30話より。ファーラとの結婚を否定し、血縁の姫をシンクラインの妻にさせようとしたダイ・バザールへの台詞。
- この直後にホネルバからシンクラインの母親がダイ・バザールに殺害された事実を知るが、アルテア人である事までは知らなかった。
- 「他にどんな方法があるというのだ? 戦士としてこのシンクラインが陣頭に立ち、なおかつ傷つかぬ方法があるか?」
- 第36話より。度重なる失敗でダイ・バザールから「自ら陣頭に立って戦うべきだ」と叱責されたシンクラインがホネルバに対策を説いた際の台詞。
- 作中では生身で戦う事が多いものの、他作品の美形悪役と違ってこんな事を言う辺りヘタレ感が拭えない。
- 「こやつ…! 私の片割れの癖に大きな口を叩き追って!」
- 第36話で自分の指示に従わない自身のクローンに対して。シンクラインの性格も忠実にコピーしている以上、当然ではあるのだが…。
- 「おのれ…こうなったのも全てあいつが悪いのだ! もう一人の私が根性曲がりの出来損ないだったからだ!」
- 第36話のラストで撤退した際の台詞。
- しかし、敗北の一因がシンクラインのクローンが反発した事にあったとはいえ、そもそもベースとなったシンクライン本人の性格にも一因があったのだが…。
- 「反抗する者には死だ。良いな?」
- 第43話で反発したアマゾン星の住民をレーザーで焼き殺した際の台詞。
- 「大帝王ではない! ただのダイ・バザールと呼べ! フフ…いよいよ大芝居の開幕よ」
- 第50話にて遂に反乱を決行した際の台詞。
- 「吠えろ、喚け。見事ゴライオンに勝ってみよ!」
- メカブラック獣人にダイ・バザールを乗せようとした際、シンクラインに毒づいたダイ・バザールに対して。
- 「全軍に告ぐ、今日からは余がガルラ大帝国の大帝王である!」
- 終盤にダイ・バザールを失脚させ、自らがガルラ大帝国の大帝王となった事を兵に宣言した際の台詞。
- 「余はガルラ大帝国の大帝王、大宇宙の王なるぞ!」
- ホネルバから自らの母親がアルテア人である事を知らされ、「アルテアの屑の子」と自らを罵ったホネルバを殺害した直後の台詞。
- この時、ホネルバの事を「ホラ吹き」と否定しつつも、声の調子や表情から明らかに動揺していた。
スパロボシリーズの名台詞
- 「貴様のその声……気に入らんな!」
「暑苦しい声だな……黙らせてやる!」 - Wでの流竜馬との戦闘時の台詞。所謂声優ネタである。
- 「俺の姿を見た以上お前はもう死んでいるも同然よ」
- Wでの攻撃セリフ。元ネタは神谷明氏主演のアニメ『北斗の拳』。こちらも声優ネタ。
- 「何の突っ張りにもならん攻撃だ」
- Wでの被弾セリフ(微ダメージ時)。やはり声優ネタで、引用元は『キン肉マン』。
- シホミ「あなたという人は!」
リョーコ「どこまで腐ってやがる!」
さやか「女の敵!」
ヒカル「宇宙の害虫!」
ミヒロ「不潔! スケベ皇太子!」
マオ「この●●●●野郎!」
ノイン「反省するだけではすまさん!」
アキ「私達の怒り…思い知りなさい!」
ユリカ「キツいお仕置きをしてあげます!」
シンクライン「な、何だ…こいつらは!?」
ルリ「自業自得…」
イズミ「倍率ドン、さらにドン…これで倍々、シンクライン…!」 - W第25話「木星決戦! 超重力の罠!」におけるヴェルター女性陣とのやり取り。後に続く「女の敵イベント」の元祖。
- ちなみに、後年の作品においてシンクラインと同様、女性陣の怒りを買った伯爵や情報補佐官が現れた。
- シンクライン「お、おのれ、地球人……! なぜ俺は……ガルラは敗れた!?」
ヒカル「坊やだからさ!」 - 同話で撃破された際に。やり取り自体がギレン・ザビの演説とシャア・アズナブルの返しのパロ。
- 「フフフ…覚えておけ、地球人。英雄は色を好むもの…。そして俺は英雄だ!」
- W第40話「勇者の真実」で自分の有能さをすぐに見抜いた宗介との戦闘前会話。その色狂いを絵に描いた英雄論に、さすがの宗介も「クルツと同じ」と瞬時に呆れた。
- 「あ…ああ…」
- W第43話にてサブロウタがファーラ姫の変装を解いた後の反応。騙されたとはいえ、男相手にキスしそうになったのがよほどショックだった様子。