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=== 四つの時代 ===
 
=== 四つの時代 ===
 
[[Zシリーズ]]の[[宇宙]]には、「'''存在しようとする力'''」と「'''消滅しようとする力'''」の二つの相反する大きな動きが存在している。この二つの力がぶつかり合うことによって、1万2000年周期で宇宙は崩壊・再生を繰り返し(全てが消えて最初からやり直すのではなく、崩壊によるダメージからそれぞれの時代の特質によって再生していく)、その中で生物は少しずつ進化していく。これについて劇中では「'''獣の血'''」「'''水の交わり'''」「'''風の行き先'''」「'''火の文明'''」そして「'''太陽の輝き'''」と表現されている。
 
[[Zシリーズ]]の[[宇宙]]には、「'''存在しようとする力'''」と「'''消滅しようとする力'''」の二つの相反する大きな動きが存在している。この二つの力がぶつかり合うことによって、1万2000年周期で宇宙は崩壊・再生を繰り返し(全てが消えて最初からやり直すのではなく、崩壊によるダメージからそれぞれの時代の特質によって再生していく)、その中で生物は少しずつ進化していく。これについて劇中では「'''獣の血'''」「'''水の交わり'''」「'''風の行き先'''」「'''火の文明'''」そして「'''太陽の輝き'''」と表現されている。
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ただし「太陽の輝き」以外の四段階は常に滅亡のリスクと隣り合わせであり、一歩でも間違えれば最初からやり直しとなる。
    
「獣の血」とは、'''闘争による進化'''のことである。これは「生きる」という行為のもっとも原始的であり、もっとも重要な要素である。生物は生きるために戦い、生きるために勝利し、生きるために進化していく。これをマシンとして表現しているのが[[ダンクーガ]]とその系譜にある[[ダンクーガノヴァ]]である。
 
「獣の血」とは、'''闘争による進化'''のことである。これは「生きる」という行為のもっとも原始的であり、もっとも重要な要素である。生物は生きるために戦い、生きるために勝利し、生きるために進化していく。これをマシンとして表現しているのが[[ダンクーガ]]とその系譜にある[[ダンクーガノヴァ]]である。
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しかし、失敗すれば闘争そのものが目的と化し、意味のない殺し合いと食らい合いの末に全てが滅ぶことになる。
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「水の交わり」とは、'''融和による進化'''のことである。男と女、人と天翅、異なる存在が繋がり、融和し、そうすることによって新たな境地を見る<ref>後述の歪んだ真化を行って高次元生命体に至った者は、これを誤った意味で捉えた者が多い。</ref>。これをマシンとして表現しているのが、「水」の名を持つ[[アクエリオン]]である。
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「水の交わり」とは、'''融和による進化'''のことである。男と女、人と天翅、異なる存在が繋がり、融和し、そうすることによって新たな境地を見る。これをマシンとして表現しているのが、「水」の名を持つ[[アクエリオン]]である。この段階で「融和」の意味を取り違えると物理的な融合に走ってしまうケースが多く、しかもそれによって確かに強大な力を行使できるようになるため、この状態に陥ると過ちに気づくことは非常に難しい。必要なのは個が個としての他者を認め、その存在を自然に受け入れることであり、これは「太陽の輝き」に至るために不可欠の境地でもある。<ref>事実、後述の歪んだ真化を行って高次元生命体に至った者は、これを誤った意味で捉えた者が多い。</ref>
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「風の行き先」とは、'''開拓による進化'''のことである。一つの場所に留まり逼塞するのではなく、心のままに新たな場所、新たな何かを求めて進み続け、決して立ち止まらずに進化し続けていく。これをもっとも強く表しているのが、進化の力であり、壁を貫くドリルに象徴される[[螺旋力]]であり、[[シモン]]と[[グレンラガン]]はこれを最大の威力で発揮している。
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「風の行き先」とは、'''開拓による進化'''のことである。一つの場所に留まり逼塞するのではなく、心のままに新たな場所、新たな何かを求めて進み続け、決して立ち止まらずに進化し続けていく。これをもっとも強く表しているのが、進化の力であり、壁を貫くドリルに象徴される[[螺旋力]]であり、[[シモン]]と[[グレンラガン]]はこれを最大の威力で発揮している。だが行き先を見失い迷走すれば、貫く壁と辿り着く先を失った螺旋は空回りを続け、最終的に[[スパイラルネメシス]]へと繋がり全てを無に帰してしまう。
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「火の文明」とは、'''文明による進化'''のことである。人が生み出したものは人に新たな力を与え、与えられた力を用いて人は更なる何かを生み出し、生み出した何かが人に力を与えていく。その中で起きる争いをマシンと共に乗り越え、その先にある希望を信じて進化していく。『天獄篇』の時期のZ世界がこの段階の終端にある。[[アンチスパイラル]]曰くの「Zの終局」も恐らくこの意味。これを体現するマシンは、人類が生み出した文明の象徴、新たな火である「銃=ガン」の名を持っている。時代の先駆けたる[[ガンダム]]、文明の極致である[[ガンバスター]]、そして[[アン・アーレス|ガン・アーレス]]もこの一つである。[[ガンレオン]]は文明を創造するために必要な「工具」そのものである。どのように文明を生み出してもやがて争いとなり、多元世界は多種多様な文明・生命体・価値観が衝突し、互いに享受して乗り越えれば進歩し、悪ければ崩壊して忌まわしい文明「[[黒歴史]]」として伝わる<ref>また、Zシリーズには登場しないが、バンプレストオリジナルでガンの付くマシンと言うと[[ガンエデン|あの人造神]]の他、「ガン」の付く位置が他と異なるものの[[アストラナガン|堕天使]]、そして[[ディス・アストラナガン|銃神]]の異名を取る因果律の番人がいる</ref>。
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「火の文明」とは、'''文明による進化'''のことである。人が生み出したものは人に新たな力を与え、与えられた力を用いて人は更なる何かを生み出し、生み出した何かが人に力を与えていく。その中で起きる争いをマシンと共に乗り越え、その先にある希望を信じて進化していく。『天獄篇』の時期のZ世界がこの段階の終端にある。[[アンチスパイラル]]曰くの「Zの終局」も恐らくこの意味。これを体現するマシンは、人類が生み出した文明の象徴、新たな火である「銃=ガン」の名を持っている。時代の先駆けたる[[ガンダム]]、文明の極致である[[ガンバスター]]、そして[[アン・アーレス|ガン・アーレス]]もこの一つであり、[[ガンレオン]]は文明を創造するために必要な「工具」そのものである。どのように文明を生み出してもやがて争いとなり、多元世界は多種多様な文明・生命体・価値観が衝突し、互いに享受して乗り越えれば進歩し、悪ければ崩壊して忌まわしい文明「[[黒歴史]]」として伝わる<ref>また、Zシリーズには登場しないが、バンプレストオリジナルでガンの付くマシンと言うと[[ガンエデン|あの人造神]]の他、「ガン」の付く位置が他と異なるものの[[アストラナガン|堕天使]]、そして[[ディス・アストラナガン|銃神]]の異名を取る因果律の番人がいる</ref>。
    
「太陽の輝き」とは、それら全てを経ての'''高次元生命体へのアセンション'''のことを指す。この段階に至った生命体は永遠の存在となり、オリジン・ロー即ち[[次元力]]を自在に行使することが出来る。この段階に至るための、進化の最後の一段階を「真化」と呼称するのである。
 
「太陽の輝き」とは、それら全てを経ての'''高次元生命体へのアセンション'''のことを指す。この段階に至った生命体は永遠の存在となり、オリジン・ロー即ち[[次元力]]を自在に行使することが出来る。この段階に至るための、進化の最後の一段階を「真化」と呼称するのである。
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ただし、高次元生命体に至れば真化を果たしたことになるわけではない。この過程で「消滅しようとする力」(無に向かおうとする意思)に呑まれると、[[インベーダー]]や[[ハーデス神]]、[[宇宙魔王]]のような怪物じみた姿となってしまう。本当の意味での真化に必要なのは、「'''他者を理解し、受け入れ、共に歩む'''」という実に単純な真理を理解することである。それができない存在は力に溺れ、「消滅しようとする力」に心を蝕まれ、他者を受け入れない傲慢な性格となる。ただし、ここからでも真理を理解し、感得すれば正しい道に戻ることは可能。
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ただし、高次元生命体に至れば真化を果たしたことになるわけではない。この過程で「消滅しようとする力」(無に向かおうとする意思)に呑まれると、[[インベーダー]]や[[ハーデス神]]、[[宇宙魔王]]のような怪物じみた姿となってしまう。本当の意味での真化に必要なのは、「'''他者を理解し、受け入れ、共に歩む'''」という実に単純な真理を真理として理解することである。それができない存在は力に溺れ、「消滅しようとする力」に心を蝕まれ、他者を受け入れない傲慢な性格となる。ただし、ここからでも真理を理解し、感得すれば正しい道に戻ることは可能。
    
正しく真化した面々は[[ゼウス神]]、[[不動ZEN]]、[[渚カヲル]]など少ない。また、[[早乙女博士 (OVA)|早乙女博士]]はこの真理にかなり早くから気づいており、それを表現するためにゲッターロボを建造している。他の世界に存在するゲッター艦隊も、一瞬とはいえ真化を遂げた真ゲッターを「'''とりあえず褒めてやる。お前は扉の一つを開けた'''」と言っていたので恐らく真化融合(後述)の段階を通り越し、高次元生命体となっていると思われる。
 
正しく真化した面々は[[ゼウス神]]、[[不動ZEN]]、[[渚カヲル]]など少ない。また、[[早乙女博士 (OVA)|早乙女博士]]はこの真理にかなり早くから気づいており、それを表現するためにゲッターロボを建造している。他の世界に存在するゲッター艦隊も、一瞬とはいえ真化を遂げた真ゲッターを「'''とりあえず褒めてやる。お前は扉の一つを開けた'''」と言っていたので恐らく真化融合(後述)の段階を通り越し、高次元生命体となっていると思われる。
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