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| ==概要== | | ==概要== |
− | 中生代(2億5千万年前~6550万年前)に地上を支配していた爬虫類の事。勿論現存している物を見た者はいないのでその姿は化石から復元するしかなく、19世紀にイギリスで発見された化石を元にその存在が判明した。なおDinosourを直訳すると「恐ろしいトカゲ」になるが、[[日本]]や中国では竜の伝説に因んで「恐竜」と訳される。
| + | 中生代(2億5千万年前~6550万年前)<ref>大まかに分けると、パンゲアと呼ばれる巨大な大陸が構成された'''「三畳紀」'''(2億5千万年前~2億年前)、三畳紀末期の大絶滅を乗り越え2つの大陸で恐竜が最盛期を迎えた'''「ジュラ紀」'''(2億年前~1億5千万年前)、大陸が細分化され被子植物や鳥が生まれた'''「白亜紀」'''(1億Ⅴ千万年前~6550万年前)の3つに分かれる。</ref>に地上を支配していた爬虫類の事。勿論現存している物を見た者はいないのでその姿は化石から復元するしかなく、19世紀にイギリスで発見された化石を元にその存在が判明した。なおDinosourを直訳すると「恐ろしいトカゲ」になるが、[[日本]]や中国では竜の伝説に因んで「恐竜」と訳される。 |
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| トカゲあるいは現生爬虫類に近い生物だと考えられたのでDinosourと名付けられ、しばしば恐竜が出てくる作品で、[[流竜馬|人類側が恐竜を「このトカゲ野郎」などと罵る事が多い]]。しかし、現生爬虫類のトカゲやワニが膝を内側に折り曲げてガニ股体制でしか歩けないのとは異なり、恐竜は哺乳類同様に脚が胴体の真下に向けて生えているのが最大の特徴となっている。従って、恐竜はトカゲとは全く異なる生物であり、むしろ後述する通り鳥の方がよほど近い。 | | トカゲあるいは現生爬虫類に近い生物だと考えられたのでDinosourと名付けられ、しばしば恐竜が出てくる作品で、[[流竜馬|人類側が恐竜を「このトカゲ野郎」などと罵る事が多い]]。しかし、現生爬虫類のトカゲやワニが膝を内側に折り曲げてガニ股体制でしか歩けないのとは異なり、恐竜は哺乳類同様に脚が胴体の真下に向けて生えているのが最大の特徴となっている。従って、恐竜はトカゲとは全く異なる生物であり、むしろ後述する通り鳥の方がよほど近い。 |
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| 地上を我が物顔でのし歩き、それ以前に主流を極めていた単弓類やその子孫である哺乳類は恐竜から逃げ惑い草葉の影に追いやられていた(と言われていたが、白亜紀になると逆に'''小型の恐竜を食べるような大型哺乳類もいた'''という)。6500万年前に何らかの原因で滅亡し、以降は哺乳類の支配する「新生代」となる。人類の誕生はそれから更に6000万年以上後であり、昔のマンガのように石器時代の人類と戦っていたわけではない。 | | 地上を我が物顔でのし歩き、それ以前に主流を極めていた単弓類やその子孫である哺乳類は恐竜から逃げ惑い草葉の影に追いやられていた(と言われていたが、白亜紀になると逆に'''小型の恐竜を食べるような大型哺乳類もいた'''という)。6500万年前に何らかの原因で滅亡し、以降は哺乳類の支配する「新生代」となる。人類の誕生はそれから更に6000万年以上後であり、昔のマンガのように石器時代の人類と戦っていたわけではない。 |
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− | 「[[機動戦士ガンダムΖΖ|恐竜的進化]]」などと言われるように恐竜=巨大というイメージがあるが、三畳紀に誕生したばかりの恐竜は七面鳥ほどのサイズしかなく、以降もコンプソグナトゥスやミクロラプトル・グイのように人間の肩に乗るほどのサイズしかないと思われる小型の恐竜も数多くいたという。昔は爬虫類というだけで、図体がでかいだけで動きが鈍く尻尾を引きずって歩く冷血動物だと思われていたが、1960年代のロバート・バッカーによる「恐竜ルネサンス」以降は(少なくとも肉食恐竜に関しては)俊敏な恒温動物という説も出ている。骨の中の血管の本数や肺の構造などから判断するに、心肺機能が非常に高かったらしく、陸上生物最大の巨体を有していたのもその為。 | + | 「[[機動戦士ガンダムΖΖ|恐竜的進化]]」などと言われるように恐竜=巨大というイメージがあるが、三畳紀に誕生したばかりの恐竜は七面鳥ほどのサイズしかなく、以降もコンプソグナトゥスやミクロラプトル・グイのように人間の肩に乗るほどのサイズしかないと思われる小型の恐竜も数多くいたという。昔は爬虫類というだけで、「図体がでかいだけで動きが鈍く尻尾を引きずって歩く冷血動物」などと思われていたが、1960年代のロバート・バッカーによる「恐竜ルネサンス」以降は(少なくとも肉食恐竜に関しては)俊敏な恒温動物という説も出ている。骨の中の血管の本数や肺の構造などから判断するに、心肺機能が非常に高かったらしく、陸上生物最大の巨体を有していたのもその為。 |
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− | 上記の通り6550万年前に何らかの原因で滅亡したとされているが、その理由は明らかではない。多くの科学者が隕石の落下、氷河期の到来、火山活動の激化、超新星爆発、伝染病、大気組成の変化、重力変動、生態系の激変に伴う没落など様々な説を挙げている。創作においては[[ゲッター線]]や[[無敵鋼人ダイターン3|ジュラバードによる氷河期到来]]、[[宇宙刑事ギャバン|鬼火隕石による大気組成変化]]、[[バンドーラ]]一味の大暴れなどによるものと百家争鳴の体を為している。一つ確かなのは6550万年前に恐竜だけが滅亡したわけではなく、アンモナイトなど'''地球の生物の3分の2が死滅した'''と考えられる大量絶滅だったということである。
| + | 上記の通り6550万年前に何らかの原因で滅亡したとされているが、その理由は明らかではない。多くの科学者が[[超竜神|隕石の落下]]、氷河期の到来、火山活動の激化、超新星爆発、伝染病、大気組成の変化、重力変動、生態系の激変に伴う没落など様々な説を挙げている。創作においては[[ゲッター線]]や[[無敵鋼人ダイターン3|ジュラバードによる氷河期到来]]、[[宇宙刑事ギャバン|鬼火隕石による大気組成変化]]、[[バンドーラ]]一味の大暴れなどによるものと百家争鳴の体を為している。一つ確かなのは6550万年前に恐竜だけが滅亡したわけではなく、アンモナイトなど'''地球の生物の3分の2が死滅した'''と考えられる大量絶滅だったということである。 |
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| 一般的には同じ時代に生きた翼竜や首長竜なども恐竜と呼ばれることが多いが、そうした生物は厳密に言えば恐竜類には含まれない。肉食恐竜は進化を続けるうちに羽毛を生やし、'''その仲間が鳥になり'''、6500万年前の大量絶滅を生き延びた。そのため、'''実質的にはまだ恐竜は滅んでいない'''とも言える。 | | 一般的には同じ時代に生きた翼竜や首長竜なども恐竜と呼ばれることが多いが、そうした生物は厳密に言えば恐竜類には含まれない。肉食恐竜は進化を続けるうちに羽毛を生やし、'''その仲間が鳥になり'''、6500万年前の大量絶滅を生き延びた。そのため、'''実質的にはまだ恐竜は滅んでいない'''とも言える。 |
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− | 先述した通り姿そのは化石から復元するしかないので、研究や新発見を重ねられることで時代によって復元図が変わっていく。鳥が恐竜そのものであると広く知られるようになってからは著名な肉食恐竜の全身に羽毛を生やした絵が描かれることもあるが、新たに鱗で覆われていた証拠が発表されるなど、恐竜滅亡理由と同様に様々な説が挙げられている。
| + | 先述した通り姿そのものは化石から復元するしかないので、研究や新発見を重ねられることで時代によって復元図が変わっていく。鳥が恐竜そのものであると広く知られるようになってからは著名な肉食恐竜の全身に羽毛を生やした絵が描かれることもあるが、新たに鱗で覆われていた証拠が発表されるなど、恐竜滅亡理由と同様に様々な説が挙げられている。 |
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| [[ゴジラ]]のモデルが恐竜であることからも分かる通り、昭和のロボットアニメにおいては『[[ゲッターロボ]]』や『ゴッドマジンガー』(SRW未登場)などのように恐竜は敵のモチーフとなっていることが多い。平成期以降は、[[ライオン]]や鷲などの現存生物や[[ドラゴン]]などの幻獣と同様、ヒーローモチーフになることも増えた。 | | [[ゴジラ]]のモデルが恐竜であることからも分かる通り、昭和のロボットアニメにおいては『[[ゲッターロボ]]』や『ゴッドマジンガー』(SRW未登場)などのように恐竜は敵のモチーフとなっていることが多い。平成期以降は、[[ライオン]]や鷲などの現存生物や[[ドラゴン]]などの幻獣と同様、ヒーローモチーフになることも増えた。 |
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| ==恐竜を主題とした作品== | | ==恐竜を主題とした作品== |
| ;[[ゲッターロボ]] | | ;[[ゲッターロボ]] |
− | :[[ゲッター線]]により滅びた恐竜たちの末裔が[[恐竜帝国]]であり、敵のメカザウルスなども恐竜や古代生物がモチーフのものが多い。 | + | :[[ゲッター線]]により滅びた恐竜たちの末裔が[[恐竜帝国]]であり、敵の[[メカザウルス]]なども恐竜や古代生物がモチーフのものが多い。 |
| ;[[熱血最強ゴウザウラー]] | | ;[[熱血最強ゴウザウラー]] |
| :[[ザウラーズ]]のモチーフが恐竜。 | | :[[ザウラーズ]]のモチーフが恐竜。 |
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| ;トリケラトプス(Triceratops) | | ;トリケラトプス(Triceratops) |
− | :白亜紀後期にアメリカに生息していた草食恐竜「角竜」の最大種。名前は「三本角の生えた顔」の意。その名の通り現在のサイによく似た姿をしており、巨大な角を目の上と鼻先に生やし、大きな襟飾りを持っていた。ティラノサウルスとは同時代に生息しており、互いに角や牙による傷が残った化石が発見されていたことから、[[ライバル]]であったとされる。なお本項目もそうであるように「トリケラ」と略されることが非常に多いが、実際は「Tri/Cera'''t'''/ops」と区切る。 | + | :白亜紀後期にアメリカに生息していた草食恐竜「角竜」の最大種。名前は「三本角の生えた顔」の意。白亜紀最末期のアメリカにおいて最大の繁栄を築いた恐竜。 |
| + | :その名の通り現在のサイによく似た姿をしており、巨大な角を目の上と鼻先に生やし、大きな襟飾りを持っていた。ティラノサウルスとは同時代に生息しており、互いに角や牙による傷が残った化石が発見されていたことから、[[ライバル]]であったとされる。なお本項目もそうであるように「トリケラ」と略されることが非常に多いが、実際は「Tri/Cera'''t'''/ops」と区切る。 |
| :*『[[大空魔竜ガイキング]]』の[[剣竜バゾラー]]はトリケラトプスがモデルとなっている。ちなみにトリケラトプスは角竜であり剣竜ではない。 | | :*『[[大空魔竜ガイキング]]』の[[剣竜バゾラー]]はトリケラトプスがモデルとなっている。ちなみにトリケラトプスは角竜であり剣竜ではない。 |
| :*『[[勇者エクスカイザー]]』に登場する[[ホーンガイスト]]のモデル。 | | :*『[[勇者エクスカイザー]]』に登場する[[ホーンガイスト]]のモデル。 |
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| ;スティラコサウルス (Styracosaurus) | | ;スティラコサウルス (Styracosaurus) |
− | :トリケラトプスより少し前の時代にいた角竜。名前は「トゲのあるバリケードのトカゲ」の意。角は一本しかないが、首周りのフリルに巨大なトゲが無数に生えているのが特徴。 | + | :トリケラトプスより少し前の時代にいた角竜。名前は「トゲのあるバリケードのトカゲ」の意。トリケラトプスよりやや小柄で角は一本しかないが、首周りのフリルに巨大なトゲが無数に生えているのが特徴。 |
| :*『[[ゾイド -ZOIDS-]]』ではレッドホーン及びダークホーンのモデルとなっている。 | | :*『[[ゾイド -ZOIDS-]]』ではレッドホーン及びダークホーンのモデルとなっている。 |
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| ;ケントロサウルス(Kentrosaurus) | | ;ケントロサウルス(Kentrosaurus) |
− | :ステゴサウルスの近縁種だが、馬くらいの大きさしかなく、肩や腰回りにもスパイクがある。名前は「スパイクのトカゲ」の意。 | + | :ステゴサウルスの近縁種だが、大きめの牛くらいのサイズしかなく、肩や腰回りにもスパイクがある。名前は「スパイクのトカゲ」の意。 |
| :紛らわしい事に角竜にも'''セ'''ントロサウルス('''C'''entrosaurus:開いたトカゲの意)というのがいる。 | | :紛らわしい事に角竜にも'''セ'''ントロサウルス('''C'''entrosaurus:開いたトカゲの意)というのがいる。 |
| :*『[[ゾイドジェネシス]]』に登場する[[バイオケントロ]]はセントロサウルスではなくこちらがモデル。 | | :*『[[ゾイドジェネシス]]』に登場する[[バイオケントロ]]はセントロサウルスではなくこちらがモデル。 |