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前述の通り、無自覚に殺人を犯した上に都合のよい理屈で正当化を行う、謝罪や悲嘆にくれてみせる一方で殺した相手を忘れている、更に人の意思を無視し自分の「夢」以外の「夢」は全て矮小と捉える、「幸せの時」を推し進めるために結果的に多くの不幸の種をばらまいている。というのも彼の主観では「全てが清算(リセット)される計画」が全ての前提にある上に、その際に自身の存在自体は消滅するため、その計画の過程で罪を犯そうが恨みを買おうが、償いと同時に自身への制裁も同時に行われるため、計画さえ遂行できれば自分も被害者も何も問題ない…という理論展開が彼の中ではされて完結している。しかし計画そのものを否定する人々への配慮が全く無く、計画そのものも'''「全人類の幸福」を心の底から願っていながら、「他人に自由を著しく侵害されないという幸福の前提」を見ていない'''という致命的な欠陥も抱えており、結局のところ、自分の理想の為に他人を顧みないで行動する「'''極度のエゴイスト'''」といえる。
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前述の通り、無自覚に殺人を犯した上に都合のよい理屈で正当化を行う、謝罪や悲嘆にくれてみせる一方で殺した相手を忘れている、更に人の意思を無視し自分の「夢」以外の「夢」は全て矮小と捉える、「幸せの時」を推し進めるために結果的に多くの不幸の種をばらまいている。
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というのも彼の主観では「全てが清算(リセット)される計画」が全ての前提にある上に、その際に自身の存在自体は消滅するため、その計画の過程で罪を犯そうが恨みを買おうが、償いと同時に自身への制裁も同時に行われるため、計画さえ遂行できれば自分も被害者も何も問題ない…という理論展開が彼の中ではされて完結している。
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しかし計画そのものを否定する人々への配慮が全く無く、計画そのものも'''「全人類の幸福」を心の底から願っていながら、「他人に自由を著しく侵害されないという幸福の前提」を見ていない'''という致命的な欠陥も抱えており、結局のところ、自分の理想の為に他人を顧みないで行動する「'''極度のエゴイスト'''」といえる。
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邪気や悪意の類がない分余計に始末に負えない「'''純悪'''」と言ってもいい存在である。
    
[[惑星EI|エンドレス・イリュージョン]]での初めての友である医者の手により百年単位の延命治療を受けたが、物語開始時点では既に延命措置が限界に達しており、死期が迫っている。 そのため自らの夢である『幸せの時』計画を遂行しようとするも、ヴァン達によって止められ、先短い命に終止符を打たれた。レイによって'''『夢』を殺され'''、最期はヴァンによって'''自らの『命』を殺される'''、という悪因悪果の末路を辿ることとなったのだった。
 
[[惑星EI|エンドレス・イリュージョン]]での初めての友である医者の手により百年単位の延命治療を受けたが、物語開始時点では既に延命措置が限界に達しており、死期が迫っている。 そのため自らの夢である『幸せの時』計画を遂行しようとするも、ヴァン達によって止められ、先短い命に終止符を打たれた。レイによって'''『夢』を殺され'''、最期はヴァンによって'''自らの『命』を殺される'''、という悪因悪果の末路を辿ることとなったのだった。
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明言されてはいないが、彼の主観は'''自分以外の全ての人間を、夢の中、あるいは虚構に近い存在と見なしている事'''が伺える。自分の意見を押し通せると確信する思考、個人を顧みない在り方、全てをリセットするという計画自体も「我々がゲームをプレイして、最後にやり直すような感覚」に置き換えるとわかりやすい。だからこそ、誰が死のうが誰を殺そうが気にかけないし、愛情を向けようともそれは生命に対するものにはなりえない。
 
明言されてはいないが、彼の主観は'''自分以外の全ての人間を、夢の中、あるいは虚構に近い存在と見なしている事'''が伺える。自分の意見を押し通せると確信する思考、個人を顧みない在り方、全てをリセットするという計画自体も「我々がゲームをプレイして、最後にやり直すような感覚」に置き換えるとわかりやすい。だからこそ、誰が死のうが誰を殺そうが気にかけないし、愛情を向けようともそれは生命に対するものにはなりえない。
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総括するとクー・クライング・クルーという男は、過去に体験した絶望から逃れようとするあまり、'''現実の皮を被った夢だけを見ていた狂人'''であった……と言える。
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圧倒的カリスマ性については、その主観がもたらす「絶対的上位から全ての人間を俯瞰する」有様が理由と思われる。
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[[カギ爪の男の集団]]に属している人間は、ウーなど一部を除き、形はどうあれ他者との関わりに疲れた者たちで占められているが、そのような人間にとっては、人類を見ていても個人は見ていない=誰もを愛しているが誰も愛していないために集団としては受け入れてくれ、個人としては無関心な彼が救いとなるのである。
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さらにそのポジティブ極まる考え方は、言動から察するに、全ての人間に対して「自分と友達になろうとしている」という前提を付与しているためであることが読み取れる。いかなる主義主張に対してもその前提のもとで受け答えをするため、何一つ通じることはない。
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平たく言ってしまえば万事を自分に都合よく解釈する、ストーカーに近い思考形態だが、この手の人間にとって一番嫌なのは解釈の余地のない明白な拒絶。クーデターを起こしたドミンゴや協力を拒んだエレナ、シノなど彼によって殺害された者たちがまさにそれに当てはまる。
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総括するとクー・クライング・クルーという男は、過去に体験した絶望から逃れようとするあまり、世界を道連れに現実逃避し続けた、あらゆる意味で'''夢しか見ていない狂人'''であった……と言える。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
 
愛称が「カギ爪の男」であり、パイロットステータスでは本名となっている。スパロボにおいてもその逸脱した人間性から自軍部隊どころか敵勢力でさえも嫌悪感を抱かれている。
 
愛称が「カギ爪の男」であり、パイロットステータスでは本名となっている。スパロボにおいてもその逸脱した人間性から自軍部隊どころか敵勢力でさえも嫌悪感を抱かれている。
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なお作品ごとに出身が違う。
    
=== 携帯機シリーズ ===
 
=== 携帯機シリーズ ===
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦K}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦K}}
 
:初登場作品。原作通り、自らの夢を実現するために行動する。その特殊な人間性から[[イディクス|敵勢力]]に「'''食えない奴'''」と酷評された。
 
:初登場作品。原作通り、自らの夢を実現するために行動する。その特殊な人間性から[[イディクス|敵勢力]]に「'''食えない奴'''」と酷評された。
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:本作ではもう一つの地球生まれ。
    
=== VXT三部作 ===
 
=== VXT三部作 ===
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=== 単独作品 ===  
 
=== 単独作品 ===  
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦30}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦30}}
:ジルクスタンで登場。シャルル皇帝と顔見知りでもあり、それ以前からギアス教団と深い繋がりがあった。ギアスについての知識は勿論、ギアスを無効化するという前代未聞の異能を発揮する。
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:ジルクスタンで登場。シャルル皇帝と顔見知りでもあり、それ以前からギアス教団と深い繋がりがあった。そのためC.C.からは本名の頭文字をとった「C.C.C.(シースリー?)」と呼ばれている。
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:ギアスについての知識は勿論、ギアスを無効化するという前代未聞の異能を発揮する。
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:本作ではハイジャス人。
    
== パイロットステータス ==
 
== パイロットステータス ==
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== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
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;医師
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:エンドレス・イリュージョンでの友。右腕のカギ爪の義手は彼からもらったもの。
 
;[[ヴァン]]
 
;[[ヴァン]]
 
:彼の婚約者エレナを殺した事で激しく憎まれているが、終盤になるまでなかなか彼の名前を覚える事はなかった。最後は彼を「バカ代表」と評して自らの同志に加えようとした。
 
:彼の婚約者エレナを殺した事で激しく憎まれているが、終盤になるまでなかなか彼の名前を覚える事はなかった。最後は彼を「バカ代表」と評して自らの同志に加えようとした。
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