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== 概要 ==
 
== 概要 ==
地方豪族の田舎者で、[[ポセイダル軍]]で一旗揚げるという野望を抱いていた。
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元はコアムの地方豪族の田舎者で、[[ポセイダル軍]]で一旗揚げるという野望を抱いていた。
ところが[[ダバ・マイロード]]と出会ってから彼の運命は大きく変わる。ダバの飯をタダ貰いするという間抜けな出会いから、ミヤマ・リーリン亡き後の盗賊団のお頭に成り代わり、そしてダバに先んじて[[アマンダラ・カマンダラ]]と出会う。そこでアマンダラから正規軍の士官のポストを用意されるが、彼は自力で成り上がるという理由で断る。
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そしてポセイダル軍の敵となったダバを追う内に、正規軍から、艦長兼隊長に、そして[[13人衆]]まで出世街道を通るが、[[クワサン・オリビー]]と出会ってからは彼女への一途な想いのみで戦う。最後はクワサンのため、ダバの助太刀に入り、アマンダラが駆る[[オージ]]と対面。全てを見透かしたような「お前の時代は終わった!」というセリフと共に引導を渡す。そして[[ギワザ・ロワウ]]の部隊を駆逐した後はクワサンをダバに委ねるが、その姿は寂しげであった。
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ところが[[ダバ・マイロード]]と出会ってからは、彼の運命もまた大きく変わる事になる。
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=== 人物 ===
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2mを超える長身に紫の長髪を特徴とした、「貴公子」と呼ぶに相応しい美男子。
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しかし、その見た目と裏腹に、性格面に関してはクールを気取っているものの、内面に関しては完全に三枚目。些細な事でムキになる激情家の本質に加え、女性にデレデレするわ、下心丸出しな動機で行動するわと、時に「奇行」とさえも呼べる数々の振る舞いには、もはや敵・味方を問わない形で度々呆れさせており、正に「残念な美男子」と化している。その為なのか、登場人物からは「ギャブレー君」と名前を君付けで呼ばれてしまう事さえもあった。
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[[ヘビーメタル]]のヘッドライナー兼軍人としての能力に関しては非常に有能で、他のヘッドライナー達とは異なって状況に合わせる形でヘビーメタルを乗り換える事で、戦況を有利に持ち込む柔軟さも見せている(ただし、搭乗機の一つであった[[グルーン]]は[[リィリィ・ハッシー]]に持ち逃げされてしまっており、[[エルガイムMk-II|アモンデュール・スタック]]はうまく使いこなせなかった上に反乱軍のリーダー格となるダバの後継機として利用されてしまう事になっている)。その為、ポセイダル軍内では新参者でありながらも短期間で出世を重ねていき、「ヘッドハンター」という一種の独立愚連隊の指揮官に就任。遂には[[13人衆]]の一人にまで上り詰めた。
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しかし、あまりに我欲に忠実な無軌道ぶりから、ポセイダル軍内では能力を評価されてもギャブレー個人に関しては信用の置けない人物と見なされてしまっている。また、本人に自覚があったか否かは不明だが、結果的に戦況が有利な方へ裏切る展開を続けてしまった事から、最終的にポセイダル軍と[[ギワザ・ロワウ]]率いる反乱軍の双方から完全に信頼を失う事になっており、特に近衛軍の[[リョクレイ・ロン]]からは「ギャブレーの日和見!」とまで罵倒されてしまっている。
    
[[OVA]]の番外編『レディ ギャブレー』では、[[ファンネリア・アム]]や[[ガウ・ハ・レッシィ]]をも凌駕する妖艶さを漂わせた'''[[女装|女装姿]]'''を披露、'''「そっち方面」でも類稀なる才覚がある'''事を実証している(詳細は迷台詞の欄を参照)。そのシーンがあるからか、『[[リアルロボット戦線]]』では[[誘惑]]の[[精神コマンド]]が使える。
 
[[OVA]]の番外編『レディ ギャブレー』では、[[ファンネリア・アム]]や[[ガウ・ハ・レッシィ]]をも凌駕する妖艶さを漂わせた'''[[女装|女装姿]]'''を披露、'''「そっち方面」でも類稀なる才覚がある'''事を実証している(詳細は迷台詞の欄を参照)。そのシーンがあるからか、『[[リアルロボット戦線]]』では[[誘惑]]の[[精神コマンド]]が使える。
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また、その人気からか彼の活躍をまとめた『私の名はギャブレー』と言うムックまで発刊されている。このムックに収録されている、本編の冒険小説風な後日談『白いヘビーメタル』では主人公を務めており、就職先こそ違えど無事に一旗挙げた姿と新たなる活躍が描かれた。
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劇中の行動からも、客観的に見ればかなり不義理で自分勝手な人物と言えるが、物語がシリアスに進んでいく中でもギャブレーのみはギャグキャラ的な立ち位置は変わらなかった為か、一種の清涼剤的な存在となっており、[[ライバル|ライバルキャラクター]]としての扱いはいまいちだったが、主人公のダバを上回る人気キャラクターとなっている。また、その人気からか彼の活躍をまとめた『私の名はギャブレー』と言うムックまで発刊されている。
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=== 劇中の様相 ===
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コアムの地方豪族として生まれたギャブレーは、優秀な成績を収めていた事から故郷の者達から大きく期待され、立身出世を目指してポセイダル軍での士官を果たすべく、中古ヘビーメタルの[[アローン]]を買って故郷を出る。それからしばらくして、「ダバ一行の飯を食い逃げする」という何とも間抜けな出会いを経て、ギャブレーの物語は大きく動いていく。
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その後、ポセイダル軍への入隊を目指していたはずなのに、成り行きでミヤマ・リーリン率いる盗賊団の一員となり、リーリンが部下であった[[ハッシャ・モッシャ]]に殺された後は、盗賊団の頭に納まる。だが、ダバに先んじて[[アマンダラ・カマンダラ]](実は真の[[オルドナ・ポセイダル]])と出会った事により、彼から正規軍の士官のポストを用意されるが、彼は自力で成り上がるという理由で断り、盗賊団のメンバー共々一兵士としてポセイダル軍に入隊を果たす。
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当初は13人衆の一人である[[チャイ・チャー]]の部下となっていたが、彼の戦死後は同じく13人衆の一人である[[ネイ・モーハン]]に見込まれて配下となり、徐々に軍人として、そしてヘビーメタルのヘッドライナーとしてもめきめきと頭角を表していく。ネイの愛人で13人衆の実質的筆頭であるギワザにも見込まれた結果、最新鋭の巡洋艦であるスレンダースカラを与えられ、彼直属となる反乱分子の鎮圧部隊「ヘッドハンター」の指揮官へと就任する。ただし、完全に信頼を得ていた訳では無く、また自身の直属の部下となっていたイレーネ・イルスを始めとする面々からも、距離を置かれるどころか嫌われてしまっていた。これは、ギャブレーの奇行ぶりのみならず、本来はイレーネの方が新参者であったギャブレーよりも階級が上であった事も起因していたのだと思われる。しかし、自らの活躍と13人衆の一人にまでなった出世街道によって徐々に信頼を勝ち取っていったらしく、特に部下の一人であるパメラからは異性として本気で想いを寄せられるまでに至っているのだが、彼女はポセイダルへの反乱を決意したギワザの暗殺を目論んだ[[フル・フラット]]率いるサート・スター軍との交戦の中で命を落としてしまう事になる。それに激昂した事でフラットの打倒を望むも、自身以上にヘビーメタルのヘッドライナーとしての技量を備えていた彼女の駆る[[ガイラム]]には、一矢報いる事しか出来なかった。
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そんな中、一目惚れしてしまっていたポセイダル近衛師団の司令官[[クワサン・オリビー]]が、ギワザによって捕らわれているのを知った結果、彼女の素性を知る由も無いまま、救出すべく[[サージェ・オーパス]]に乗り込んできたダバに協力。これによって、実質的にポセイダル軍はおろかギワザをも裏切る結果となった為、身動きが取れなくなってしまう。ポセイダル軍とギワザ双方の腐敗しきった実態を目の当たりにしたこともあってか、一人悩んだ末に、想いを寄せるクワサンを守る為に戦う決意。リョクレイに追い詰められるダバの助太刀に入るが、流石にイレーネを始めとする部下達まで巻き添えにしてしまう事までは望まなかった結果、彼女達にはポセイダル軍の指揮下に入るよう言い渡し、一人反乱軍側につこうとする。だが、イレーネ達からは、自身への「最後のご奉公」として、ギワザの艦隊に向けて戦略ミサイル、プラネット・ボンバーを発射する形で援護され、これが反乱軍勝利の大きなきっかけとなる。そして、スヴェートの最深部に[[バッシュ]]で乗り込み、窮地に陥っていたダバのエルガイムMk-IIを助太刀する形でアマンダラが駆る[[オージ]]と対面。全てを見透かしたような「お前の時代は終わった!」というセリフと共に引導を渡す。
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ポセイダルとギワザの双方が打倒された後は、クワサンが完全に精神崩壊を引き起こしてしまった結果、「『お兄ちゃん』と呼ばれるのは本意ではない」のを理由に彼女をダバに委ねるが、その姿は寂しげであった。
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なお、ムック『私の名はギャブレー』に収録されている、本編の冒険小説風な後日談である『白いヘビーメタル』では、主人公を務める。反乱軍勝利に貢献していた事から新政府の重鎮となっていたが、長らくポセイダル軍やギワザに従っていた事実から疎まれており、自身もそれを自覚していた為か、不穏分子の鎮圧を目的とした独立部隊の隊長に就任。就職先こそ違えど無事に一旗挙げた姿を見せているが、反面、異星人の邂逅を果たしてしまう等、人騒がせぶりも健在である。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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