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人死にを嫌いながらも人を殺さない訳にはいかない軍隊に所属しているという矛盾を持っており、[[ロイド・アスプルンド|ロイド]]からも指摘された事がある。さらに「ブリタニアを内部から変える」と言っているが、まったくそれを成し遂げていないうちから本人はすぐに自分を死に追いやろうとする事も矛盾の一つといえる。また、過剰なまでに自分の決めた理念に拘り、それを時には他人にまで強制する事もあるが、スザク自身は[[紅月カレン|カレン]]に反発されるまで気付けなかった。
 
人死にを嫌いながらも人を殺さない訳にはいかない軍隊に所属しているという矛盾を持っており、[[ロイド・アスプルンド|ロイド]]からも指摘された事がある。さらに「ブリタニアを内部から変える」と言っているが、まったくそれを成し遂げていないうちから本人はすぐに自分を死に追いやろうとする事も矛盾の一つといえる。また、過剰なまでに自分の決めた理念に拘り、それを時には他人にまで強制する事もあるが、スザク自身は[[紅月カレン|カレン]]に反発されるまで気付けなかった。
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同胞である日本人からはブリタニア側についた事により「裏切り者」として、ブリタニア人からは元[[イレヴン]]という理由で軽蔑の対象になっている。その後、ユーフェミアの騎士に任命されたことでブリタニアに恭順する日本人には希望の象徴になり、ブリタニア人からも一目置かれる存在になっているが、ブリタニアを憎む日本人からは「奴隷の平和だろう! 枢木のやっていることは!」と批判されてもいる。
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同胞である日本人からはブリタニア側についた事により「裏切り者」として、ブリタニア人からは元[[イレヴン]]という理由で軽蔑の対象になっている。その後、[[ユーフェミア・リ・ブリタニア|ユーフェミア]]の騎士に任命されたことでブリタニアに恭順する日本人には希望の象徴になり、ブリタニア人からも一目置かれる存在になっているが、ブリタニアを憎む日本人からは「奴隷の平和だろう! 枢木のやっていることは!」と批判されてもいる。
    
ただし、これらは突き詰めていくと殆どの日本人が父である日本最後の首相枢木ゲンブの息子という彼の血筋や看板を理由にしているケースが多い。従妹の皇神楽耶もドラマCDでは『日本のために立つべき』と主張しているが、それらも首相の息子やキョウト六家の責任から来ていると思われる。つまりは誰も枢木スザクという人間だからではなく『首相の息子』だからと見られる可能性もないとは言い切れない。それは本質的に『枢木スザクという人間を認知していない』証拠にもなっており、そういう意味ではルルーシュと同等かそれ以上の孤独にさいなまれているのかもしれない。小説版ではルルーシュを苛めていた日本人の子供が『ブリタニアは日本が怖い』という親の言葉を口にしていたあたり、日本もE.U.や中華連邦と違う意味で国民意識などが低下していた可能性がある。
 
ただし、これらは突き詰めていくと殆どの日本人が父である日本最後の首相枢木ゲンブの息子という彼の血筋や看板を理由にしているケースが多い。従妹の皇神楽耶もドラマCDでは『日本のために立つべき』と主張しているが、それらも首相の息子やキョウト六家の責任から来ていると思われる。つまりは誰も枢木スザクという人間だからではなく『首相の息子』だからと見られる可能性もないとは言い切れない。それは本質的に『枢木スザクという人間を認知していない』証拠にもなっており、そういう意味ではルルーシュと同等かそれ以上の孤独にさいなまれているのかもしれない。小説版ではルルーシュを苛めていた日本人の子供が『ブリタニアは日本が怖い』という親の言葉を口にしていたあたり、日本もE.U.や中華連邦と違う意味で国民意識などが低下していた可能性がある。
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R2では虐殺を引き起こした[[ユーフェミア・リ・ブリタニア|ユフィ]]の騎士だったということから彼女に媚を売って従っていたと誤解され、さらに[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]を皇帝に引き渡して[[ナイトオブラウンズ]]に出世したのでますます日本人からは敵視されるようになり、[[暗殺]]されかかった事もあった。さらに、ナイトオブラウンズへの出世後は非情で手段を選ばない面も見せるようになり、捕虜となったカレンにリフレインを使用してルルーシュがゼロであるのかを吐かせようとした事もあり、本人に自覚は無かったが、ブリタニアの思想に染まりつつあった節が有る。しかし、他者から非難されても仕方のない手段を取ってまでもブリタニアで自身の出世を図った理由は、後述の『R2』編での来歴にもあるとおり、[[シャルル・ジ・ブリタニア|ブリタニア皇帝]]から[[エリア11]]を賜って[[日本]]を解放する為であった。
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R2では虐殺を引き起こしたユフィの騎士だったということから彼女に媚を売って従っていたと誤解され、さらに[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]を皇帝に引き渡して[[ナイトオブラウンズ]]に出世したのでますます日本人からは敵視されるようになり、[[暗殺]]されかかった事もあった。さらに、ナイトオブラウンズへの出世後は非情で手段を選ばない面も見せるようになり、捕虜となったカレンにリフレインを使用してルルーシュがゼロであるのかを吐かせようとした事もあり、本人に自覚は無かったが、ブリタニアの思想に染まりつつあった節が有る。しかし、他者から非難されても仕方のない手段を取ってまでもブリタニアで自身の出世を図った理由は、後述の『R2』編での来歴にもあるとおり、[[シャルル・ジ・ブリタニア|ブリタニア皇帝]]から[[エリア11]]を賜って[[日本]]を解放する為であった。
    
ルルーシュが基本的に結果を重視しているのに対し、スザクは模範的で過剰なまでに過程に拘るなど、親友同士でありながらも、ルルーシュとは対極的な位置にある存在である。また、ルルーシュは後方から[[指揮官|指揮]]する軍師タイプであることに対し、スザクが前線で戦う戦士タイプであること。ルルーシュが作戦立案能力には優れていても予想外の出来事に致命的に対応できないことに対して、スザクがいかなる戦場でも臨機応変に戦えるが常時は優柔不断な性格が垣間見えることなども、二人が真逆な存在であることを更に強調している(ただし、やることなす事が裏目に出やすいのはルルーシュと同じと言える)。能力上、ルルーシュはナイトメアに乗って活躍する事が少ない半面、スザクは超人的な身体能力([[ドラマCD]]の[[セシル・クルーミー|セシル]]の回想では'''ランスロットの足を素手で持ち上げていた''')と卓越したKMF操縦能力を持ち、ナイトメアで戦場を駆け回る事が非常に多い。
 
ルルーシュが基本的に結果を重視しているのに対し、スザクは模範的で過剰なまでに過程に拘るなど、親友同士でありながらも、ルルーシュとは対極的な位置にある存在である。また、ルルーシュは後方から[[指揮官|指揮]]する軍師タイプであることに対し、スザクが前線で戦う戦士タイプであること。ルルーシュが作戦立案能力には優れていても予想外の出来事に致命的に対応できないことに対して、スザクがいかなる戦場でも臨機応変に戦えるが常時は優柔不断な性格が垣間見えることなども、二人が真逆な存在であることを更に強調している(ただし、やることなす事が裏目に出やすいのはルルーシュと同じと言える)。能力上、ルルーシュはナイトメアに乗って活躍する事が少ない半面、スザクは超人的な身体能力([[ドラマCD]]の[[セシル・クルーミー|セシル]]の回想では'''ランスロットの足を素手で持ち上げていた''')と卓越したKMF操縦能力を持ち、ナイトメアで戦場を駆け回る事が非常に多い。
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=== 来歴 ===
 
=== 来歴 ===
 
==== 第1期 ====
 
==== 第1期 ====
幼少期はブリタニア人の事を嫌悪していたが、父親によって日本に送り込まれたルルーシュ、ナナリーの兄弟と出会った事で彼らと友人関係になる。しかし、日本がブリタニアの侵攻を受けてルルーシュ達と離れ離れになり、この後、ブリタニアへの徹底抗戦を唱えていた内閣総理大臣の父・枢木ゲンブを殺害してしまう。それによってブリタニアと日本が戦う事は無くなると信じていたが、その浅はかな考えと行動は、日本がブリタニアの猛攻を受けて完全支配下に置かれるという、最悪の結果を招いてしまった<ref>ただし、父親・ゲンブの殺害については[[漫画|漫画版]]や[[小説|小説版]]での描写から「スザクがゲンブを殺していなかったら、もっと酷い事態になっていた」という見方もある。</ref>。この事に責任を感じたスザクは、内部からブリタニアを変える為に、名誉ブリタニア人としてブリタニア軍に入隊する。
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幼少期はブリタニア人の事を嫌悪していたが、父親によって日本に送り込まれたルルーシュ、[[ナナリー・ランペルージ|ナナリー]]の兄弟と出会った事で彼らと友人関係になる。しかし、日本がブリタニアの侵攻を受けてルルーシュ達と離れ離れになり、この後、ブリタニアへの徹底抗戦を唱えていた内閣総理大臣の父・枢木ゲンブを殺害してしまう。それによってブリタニアと日本が戦う事は無くなると信じていたが、その浅はかな考えと行動は、日本がブリタニアの猛攻を受けて完全支配下に置かれるという、最悪の結果を招いてしまった<ref>ただし、父親・ゲンブの殺害については[[漫画|漫画版]]や[[小説|小説版]]での描写から「スザクがゲンブを殺していなかったら、もっと酷い事態になっていた」という見方もある。</ref>。この事に責任を感じたスザクは、内部からブリタニアを変える為に、名誉ブリタニア人としてブリタニア軍に入隊する。
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特派配属後も、第三皇女である[[ユーフェミア・リ・ブリタニア]]の専属騎士に本人から任命されるなど、[[ナンバーズ]]および[[名誉ブリタニア人]]としては極めて異例な出世を遂げていく事になる。階級も最初は一等兵だったのが、ランスロットの専属パイロットで准尉、ユーフェミア専属騎士で少佐と、驚異的な昇進をしている。しかし、[[行政特区日本]]の記念式典当日、ユーフェミア自身がギアスに支配されたことで日本人の虐殺を実行してしまった後、ゼロにユーフェミアを殺害されてしまったことでそれまでのゼロの行為に対する憤りは憎悪と怒りへと変わった。そして、V.V.から聞かされたギアスの存在と事実を知る。神根島にて、[[紅月カレン|カレン]]の前でゼロがルルーシュである事を暴露し、流体サクラダイトの脅しにも屈する事無く、ゼロの存在そのものを否定して捕縛する。
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特派配属後も、第三皇女であるユーフェミア・リ・ブリタニアの専属騎士に本人から任命されるなど、[[ナンバーズ]]および[[名誉ブリタニア人]]としては極めて異例な出世を遂げていく事になる。階級も最初は一等兵だったのが、ランスロットの専属パイロットで准尉、ユーフェミア専属騎士で少佐と、驚異的な昇進をしている。しかし、[[行政特区日本]]の記念式典当日、ユーフェミア自身が[[ギアス]]に支配されたことで日本人の虐殺を実行してしまった後、ゼロにユーフェミアを殺害されてしまったことでそれまでのゼロの行為に対する憤りは憎悪と怒りへと変わった。そして、[[V.V.]]から聞かされたギアスの存在と事実を知る。神根島にて、[[紅月カレン|カレン]]の前でゼロがルルーシュである事を暴露し、流体サクラダイトの脅しにも屈する事無く、ゼロの存在そのものを否定して捕縛する。
    
==== R2 ====
 
==== R2 ====
 
ルルーシュを捕獲した功績をもとにナイトオブラウンズへの加入を要求し、ナイトオブセブンに任命される。その目論見は'''ナイトオブワンに昇格し、その権限である「任意のエリア一つの支配権」を得る事で祖国・[[日本]]を解放する'''事である。そのため「[[コードギアス 亡国のアキト|亡国のアキト]]」で描かれているように[[ヨーロッパ|欧州]]戦線に皇帝名代の軍師の補佐役として参加する等、世界各国の紛争に積極的に介入する。搭乗機である[[ランスロット・コンクエスター]]と合わせて、「ブリタニアの白き死神」として、内外で恐れられるようになった。
 
ルルーシュを捕獲した功績をもとにナイトオブラウンズへの加入を要求し、ナイトオブセブンに任命される。その目論見は'''ナイトオブワンに昇格し、その権限である「任意のエリア一つの支配権」を得る事で祖国・[[日本]]を解放する'''事である。そのため「[[コードギアス 亡国のアキト|亡国のアキト]]」で描かれているように[[ヨーロッパ|欧州]]戦線に皇帝名代の軍師の補佐役として参加する等、世界各国の紛争に積極的に介入する。搭乗機である[[ランスロット・コンクエスター]]と合わせて、「ブリタニアの白き死神」として、内外で恐れられるようになった。
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後にナナリーの補佐役として[[エリア11]]へ赴任した。同じくラウンズである[[ジノ・ヴァインベルグ|ジノ]]と[[アーニャ・アールストレイム|アーニャ]]と行動を共にする。復活したゼロ=ルルーシュではないかと疑っていたが、周到な隠蔽工作のおかげで確信できなかった。その後ルルーシュが自らゼロであることを明かし、恥も外聞も捨ててまでナナリーを守ってくれと懇願する姿に心を動かされ、和解しかける。だが、シュナイゼルの介入によって罠を仕掛けたと誤解され、完全に決裂してしまう。
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後にナナリーの補佐役として[[エリア11]]へ赴任した。同じくラウンズである[[ジノ・ヴァインベルグ|ジノ]]と[[アーニャ・アールストレイム|アーニャ]]と行動を共にする。復活したゼロ=ルルーシュではないかと疑っていたが、周到な隠蔽工作のおかげで確信できなかった。その後ルルーシュが自らゼロであることを明かし、恥も外聞も捨ててまでナナリーを守ってくれと懇願する姿に心を動かされ、和解しかける。だが、[[シュナイゼル・エル・ブリタニア|シュナイゼル]]の介入によって罠を仕掛けたと誤解され、完全に決裂してしまう。
    
直後に起きた第2次トウキョウ決戦ではカレンの駆る聖天八極式に追い詰められ、第1期でルルーシュがかけた「生きろ」のギアスの力で、半ば暴走してしまう形でニーナがコンクエスターに搭載していたフレイヤを発射してしまう。結果トウキョウ租界は焦土と化し、大勢の犠牲者を出してしまった。そのため、自らが出した犠牲に見合う結果を出さねばならない、という強迫観念にとりつかれ、'''「必要なものは過程ではなく、結果だ」'''と、以前の信念を捨てる決意をする(奇しくもこれはルルーシュの信念と同じ)。そしてシュナイゼルのクーデター計画に乗ってナイトオブワンになるべくシャルル暗殺に向かう。
 
直後に起きた第2次トウキョウ決戦ではカレンの駆る聖天八極式に追い詰められ、第1期でルルーシュがかけた「生きろ」のギアスの力で、半ば暴走してしまう形でニーナがコンクエスターに搭載していたフレイヤを発射してしまう。結果トウキョウ租界は焦土と化し、大勢の犠牲者を出してしまった。そのため、自らが出した犠牲に見合う結果を出さねばならない、という強迫観念にとりつかれ、'''「必要なものは過程ではなく、結果だ」'''と、以前の信念を捨てる決意をする(奇しくもこれはルルーシュの信念と同じ)。そしてシュナイゼルのクーデター計画に乗ってナイトオブワンになるべくシャルル暗殺に向かう。
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だが、向かった先の神根島でシャルルの[[アーカーシャの剣]]を使った計画の全容とルルーシュの戦いの切っ掛けとなったマリアンヌ暗殺事件の真相を知り、その場にいたルルーシュと共に計画を阻止する。そして混乱しきった世界に収拾をつけるためにルルーシュの立案した「[[ゼロレクイエム]]」計画に協力を決意する。
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だが、向かった先の神根島でシャルルの[[アーカーシャの剣]]を使った計画の全容とルルーシュの戦いの切っ掛けとなった[[マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア|マリアンヌ]]暗殺事件の真相を知り、その場にいたルルーシュと共に計画を阻止する。そして混乱しきった世界に収拾をつけるためにルルーシュの立案した「[[ゼロレクイエム]]」計画に協力を決意する。
    
ラウンズ以上の権限を持った皇帝ルルーシュの専任騎士「ナイトオブゼロ」となったスザクは、最新型のKMF[[ランスロット・アルビオン]]を駆り、自らを「ルルーシュ皇帝の剣」と称した。更に「生きろ」のギアスの効果を「生きるためにあらゆる手段を尽くす」と捉えて、超人的な反射神経・動体視力を発揮する手段とし、それに基づく戦術とアルビオンの圧倒的性能により、反旗を翻した[[ビスマルク・ヴァルトシュタイン]]率いる[[ナイトオブラウンズ]]も単機で壊滅。
 
ラウンズ以上の権限を持った皇帝ルルーシュの専任騎士「ナイトオブゼロ」となったスザクは、最新型のKMF[[ランスロット・アルビオン]]を駆り、自らを「ルルーシュ皇帝の剣」と称した。更に「生きろ」のギアスの効果を「生きるためにあらゆる手段を尽くす」と捉えて、超人的な反射神経・動体視力を発揮する手段とし、それに基づく戦術とアルビオンの圧倒的性能により、反旗を翻した[[ビスマルク・ヴァルトシュタイン]]率いる[[ナイトオブラウンズ]]も単機で壊滅。
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