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==== TV版 ====
 
==== TV版 ====
 
;「病欠します!」<br />「はい! 自分がです!」
 
;「病欠します!」<br />「はい! 自分がです!」
:記念すべき第1話での最初の台詞。[[一年戦争]]で[[ホワイトベース]]の艦長を務めた[[ブライト・ノア]]がキャプテンを務める[[テンプテーション]]が[[グリーンノア]]の宇宙港に入港したため、彼に会おうと仮病を使う。
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:記念すべき第1話での最初の台詞。[[ブライト・ノア]]がキャプテンを務める[[テンプテーション]]が宇宙港に入港したため、彼に会おうと仮病を使う。
:あからさまに元気に喋るので、主将のメーズン・メックスには、すぐにサボる気である事を見抜かれ、張り手をかまされた。だが、受身をとって逃げ出したため、「あれで病欠かよ」と呆れられる。
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:あからさまに元気に喋るので主将のメーズン・メックスにサボる気である事を見抜かれ、張り手をかまされた。だが受身をとって逃げ出したため「あれで病欠かよ」と呆れられる。
;「ズルけるのさ」
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:本人曰く部活を「病欠」して、キャンパスの外に停めてあるエレカに向かってる時に、幼馴染の[[ファ・ユイリィ]]が名前を呼びかけつつ駆け寄ってきた際の返答。
   
;「言うなよ、カミーユってのが俺だって誰にでも分かってしまうだろ!」
 
;「言うなよ、カミーユってのが俺だって誰にでも分かってしまうだろ!」
 
:嫌いな自分の名前をファに連呼され、不快感を顕にした台詞。カミーユが自分の名前を嫌っている事がよくわかる。
 
:嫌いな自分の名前をファに連呼され、不快感を顕にした台詞。カミーユが自分の名前を嫌っている事がよくわかる。
:この台詞にファから「みんな知ってるわ。本人だけが承知してないんじゃない」と返されて、無言で露骨に不機嫌そうな表情をしていた事から察するに、相当自分の名前を忌々しく感じているようだ。
   
:なお、本作を監督した富野由悠季氏は「カミーユは自分自身で『女性的な名前』だと勝手に思い込んでしまっているだけなのだ」とインタビューで述べており、現実にも中近東辺りでは男性名として割と一般的な名前である。
 
:なお、本作を監督した富野由悠季氏は「カミーユは自分自身で『女性的な名前』だと勝手に思い込んでしまっているだけなのだ」とインタビューで述べており、現実にも中近東辺りでは男性名として割と一般的な名前である。
 
:なお、近年のフランスでは男女兼用ではあるが、どちらかというと女性に多い名前でもある。
 
:なお、近年のフランスでは男女兼用ではあるが、どちらかというと女性に多い名前でもある。
;「なめるな!」
  −
:テンプテーションを見に宇宙港へ行った時、鉢合わせた[[ティターンズ]]の士官である[[ジェリド・メサ]]に「女の名前なのに……なんだ、男か」と気にしている自分の名前を馬鹿にされたカミーユは、一緒について来たファに自分の荷物を預け、ファの静止も聞かずゲートに歩み寄りながら叫んだ。そして……。
   
;「カミーユが男の名前で何で悪いんだ! 俺は男だよ!!」
 
;「カミーユが男の名前で何で悪いんだ! 俺は男だよ!!」
 
:自分の名前を馬鹿にしたジェリドに鉄拳をかまし、さらに止めようとした軍人も殴っている。この行動が、二人の間に後々まで続く[[ライバル|因縁]]を生んだのであった。
 
:自分の名前を馬鹿にしたジェリドに鉄拳をかまし、さらに止めようとした軍人も殴っている。この行動が、二人の間に後々まで続く[[ライバル|因縁]]を生んだのであった。
 
:アニメ史において初めて「キレる若者」が主人公になった瞬間。
 
:アニメ史において初めて「キレる若者」が主人公になった瞬間。
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:一方、[[劇場版 機動戦士Ζガンダム|劇場版]]では登場した時点でティターンズに連行されているため、ジェリドの回想という形で語られている。
 
:[[スーパーロボット大戦α|α]]では[[DVE]]で収録されている。そして[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]でも('''劇場版設定かつ原作終了後であるにもかかわらず''')DVEで登場した。
 
:[[スーパーロボット大戦α|α]]では[[DVE]]で収録されている。そして[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]でも('''劇場版設定かつ原作終了後であるにもかかわらず''')DVEで登場した。
:一方、[[劇場版 機動戦士Ζガンダム|劇場版]]では登場した時点でティターンズに連行されているため、ジェリドの回想という形で語られている。
   
;「気のせいだ。疲れているんだ」
 
;「気のせいだ。疲れているんだ」
 
: 乱闘騒動の後、ティターンズに連行され取調室でMP(Military Police。[[警察官|軍警察]]、憲兵)のマトッシュに尋問されながらも、だんまりを決め込んでいた時に、机の下に見えるはずのない宇宙空間を感じての台詞。
 
: 乱闘騒動の後、ティターンズに連行され取調室でMP(Military Police。[[警察官|軍警察]]、憲兵)のマトッシュに尋問されながらも、だんまりを決め込んでいた時に、机の下に見えるはずのない宇宙空間を感じての台詞。
:この頃から、すでに高い[[ニュータイプ]]としての資質があったのである。また、同じ頃グリプス付近宙域を[[リック・ディアス (クワトロ専用)|リック・ディアス]]に乗りながら偵察していた、後に人生の師匠ともなる[[クワトロ・バジーナ]]もこの時のカミーユの波動を感じていた……。
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:この頃から、すでに高い[[ニュータイプ]]としての資質があったのである。また、同じ頃グリプス付近宙域を偵察していた[[クワトロ・バジーナ]]もこの時のカミーユの波動を感じていた……。
;「怖いんです、怒鳴る人は……」
  −
:釈放が決まり、マトッシュに同行していた紳士が、カミーユの手錠を外しながら「君が身分不詳のスペースノイドなら、4、5日は彼に可愛がられるところだ」と忠告。それに「そうなんですか? スペースノイドって」と返す。
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:一年戦争が締結してから7年が経過した現在でも、[[ジオン公国]]が敗れた事も重なって[[スペースノイド]]は、[[アースノイド]]や[[地球連邦政府]]から冷遇されている事が伺える。
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:すかさずマトッシュが「釈放が決まればしゃべるのか? 現金な奴だ」と嫌味を浴びせると、カミーユはこう返した。このしれっとした態度がマトッシュの癪に触り……。
  −
:なお、釈放が決まった理由は北爪宏幸氏による[[漫画]]作品『機動戦士ΖガンダムDefine』では、カミーユの両親が連邦軍の関係者であった事だと判明している。
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;「煽ったのは、そちらでしょう!」
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:上記の台詞にキレたマトッシュがカミーユにファイルを投げつけ、紳士がマトッシュを諌めようとする一方で、その横でその仕打ちに激昂したカミーユが飛びかかってマトッシュの顔にハイキックをかます。
  −
:これにはさすがの紳士も「公務執行妨害で逮捕するぞ!」とカミーユを咎めるが、逆ギレ気味にこう言い放った。たちまち数人のMPに取り押さえられ、警棒で袋叩きにされてしまうが……。
  −
:なお、小説版ではだんまりを決め込んでいた時に取り調べの過程で、マトッシュからも4、5発ほど殴られておりこの仕打ちで溜っていた鬱積が爆発したという事になっている。
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;「……こんな事しちゃって、俺、どうするんだ?」
  −
:ビルの外に鍵が挿さったまま放置されていたエレカに飛び乗ってそれを奪い、MS工場に潜入するべく検問を強行突破、橋の手前でエレカから飛び降りて転げながら呟いた台詞。
  −
:ようやく冷静になったのか、自分のしでかした事の重大さに気付いたようである。しかし、そのタイミングがあまりにも遅く、もはや後戻りも出来なくなってしまっていた……。
   
;「許せないな、あの軍人たち」
 
;「許せないな、あの軍人たち」
:第2話で、自分を袋叩きにしたマトッシュに復讐するため、ティターンズのMSドッグへ向かい[[ガンダムMk-II|Mk-II]]を奪うべくを基地周辺の藪の中を駆け抜けながら呟いた台詞。
  −
:元々ティターンズに良い感情を抱いていなかった上に、嫌っている両親がティターンズ絡みの仕事をしていただけでなく、ジェリドやマトッシュにもプライドを傷つけられてついに爆発した様子である。この時のカミーユの頭の中は、ティターンズの軍人たちに仕返ししたいという気持ちでいっぱいなのだろう。
  −
:一人の少年が軍人を「許せない」と思うのは、幾多の戦乱を起こしてきた[[宇宙世紀]]という時代の歪みを象徴しているのかもしれない。これらの体験によるティターンズに対しての怒りが原動力となり、戦争に偶然か必然か巻き込まれてゆく第一歩になったのは、カミーユの運命だったのかもしれない。
   
;「ティターンズだなんて言ったって、地球生まればかりを使う軍隊に、何ができるんだ」
 
;「ティターンズだなんて言ったって、地球生まればかりを使う軍隊に、何ができるんだ」
:上記の台詞に続けた台詞。[[地球]]に住む[[アースノイド]](俗に言う「地球の重力に魂を引かれた人間」)が、[[宇宙]]に住む[[スペースノイド]]を「[[宇宙人]]」と見下すように、同じくスペースコロニーに住むスペースノイドたちもアースノイドたちに対して「地球生まれは何も出来ないボンボン」という偏見と差別意識を持っているのがわかる。
+
:第2話で、自分を袋叩きにしたマトッシュに復讐するため、[[ガンダムMk-II|Mk-II]]を奪うべく駆け抜けながら呟いた台詞。
:このアニメのスケールの大きさと、[[世界観]]を象徴する一言である。
   
;「そこのMP! 一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!」
 
;「そこのMP! 一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!」
 
:奪ったMk-IIでマトッシュに復讐しようとした時の台詞。流石に殺すまでには至らなかったが、生身の人間に対してバルカンを乱射したり踏み潰そうとしたりし、逃げ惑う彼を見て「ははははは、ざまあないぜ!」と嘲笑するなど、仮にもTVアニメの主人公の取る態度としては放送当時では衝撃的、現在でもかなり異端的なシーン。これには近くで見ていたシャアも開いた口が塞がらなかった。
 
:奪ったMk-IIでマトッシュに復讐しようとした時の台詞。流石に殺すまでには至らなかったが、生身の人間に対してバルカンを乱射したり踏み潰そうとしたりし、逃げ惑う彼を見て「ははははは、ざまあないぜ!」と嘲笑するなど、仮にもTVアニメの主人公の取る態度としては放送当時では衝撃的、現在でもかなり異端的なシーン。これには近くで見ていたシャアも開いた口が塞がらなかった。
 
:[[アムロ・レイ|アムロ]]との差別化を図るべく、思春期特有の情緒不安定さや無軌道な嗜虐性が、前面に出され強調されている。
 
:[[アムロ・レイ|アムロ]]との差別化を図るべく、思春期特有の情緒不安定さや無軌道な嗜虐性が、前面に出され強調されている。
 
:なお、カミーユのエキセントリックな面が抑えられている劇場版においても、このシーンはカットされていない。
 
:なお、カミーユのエキセントリックな面が抑えられている劇場版においても、このシーンはカットされていない。
;「僕の家が……」
  −
:半ば成り行きだったとはいえMk-IIを奪って、ティターンズを相手に散々暴れまわったあげく、ようやく頭が冷え冷静さを取り戻したカミーユの目に飛び込んできたのは、しっちゃかめっちゃかになったグリーンノアの惨状であり、倒壊した自宅であった。
  −
:以前からティターンズが気に入らなかったとはいえ、ジェリドに名前を馬鹿にされた事から始まり、頭に血が上って感情任せにマトッシュに仕返ししようと後先考えずに行動した結果、巻き添えを食らった幼馴染のファは泣く泣く母と逃げながら避難しており、家庭にいい思い出がなく両親にも失望しており、帰りたいとも思っていなかった自分の家もジムIIの爆発で完全に倒壊していたのをモニターで確認して、呆然と呟く。
   
;「いえ、行きます。連邦軍は嫌いですし、何よりもティターンズはもっと嫌いなんです」
 
;「いえ、行きます。連邦軍は嫌いですし、何よりもティターンズはもっと嫌いなんです」
:Mk-IIを無傷の状態で2機も捕獲する事に成功し、クワトロ達リック・ディアス隊が[[グリーンノア]]から脱出しようとした時に、クワトロから「どうした?付いてこないのか?」と声をかけられて時の返答。
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:クワトロから「どうした?付いてこないのか?」と声をかけられて時の返答。
:自分が取り返しのつかない事をしてしまったと自覚するのと同時に、もはやこうなった以上カミーユに残されていた選択肢は、グリーンノアを出て行き、エゥーゴのクワトロらについていく他はなかったのである。
   
:なお、今回の件でティターンズとの直接的な因縁が生まれたわけだが、以前からカミーユが連邦軍やティターンズを嫌っていた本当の理由は別のところにあり、それが明かされるのは後の話になってからである。
 
:なお、今回の件でティターンズとの直接的な因縁が生まれたわけだが、以前からカミーユが連邦軍やティターンズを嫌っていた本当の理由は別のところにあり、それが明かされるのは後の話になってからである。
 
;「いつもそうだ……いつもそうだ。いつもそうやって、あなたは何やってんです、そんなとこで!」
 
;「いつもそうだ……いつもそうだ。いつもそうやって、あなたは何やってんです、そんなとこで!」
:第3話で、カミーユの両親を人質にとったティターンズの総司令官[[バスク・オム]]から「Mk-IIを返さなければ両親を殺す」というヤクザ顔負けの脅迫を受け、助けるべくMk-IIで無断出撃したものの、カプセルの中に入れられて何か叫んでいる母ヒルダを見て苦々しく呟く。
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:第3話で、カミーユの両親を人質にとった[[バスク・オム]]から「Mk-IIを返さなければ両親を殺す」という脅迫を受け、カプセルの中に入れられて何か叫んでいる母ヒルダを見て苦々しく呟く。
:家庭そっちのけで仕事に没頭して、いつも自分をほったらかしにしていた癖に、こういうところで首を突っ込んでくる。「母さん」と呼ばなかったのは、「何故ちゃんと母親をやってくれなかったんだ」という思いが込められている。
   
;「これで若い恋人とうまくいくね。マルガリータとかってさ」
 
;「これで若い恋人とうまくいくね。マルガリータとかってさ」
:第4話で、眼前で母を殺され、怒りのあまりカプセルを撃ったジェリドの[[ハイザック]]に殴りかかり、クワトロと[[エマ・シーン]]の計らいでMk-IIごと[[アレキサンドリア]]に連行され、対面した父フランクリンに向かって。
+
:第4話で、対面した父フランクリンに向かって。
 
:父に対する精一杯の皮肉であり、カミーユがいかに酷い家庭環境で育ったかが想像できる。しかし、この直後フランクリンからは「言うな!」とビンタを食らわされる。
 
:父に対する精一杯の皮肉であり、カミーユがいかに酷い家庭環境で育ったかが想像できる。しかし、この直後フランクリンからは「言うな!」とビンタを食らわされる。
 
;「そうだな。軍人の宿命だものな。軍人は事態の善悪などわからずに上官の命令に従うんだものな。許してやるよ」<br />「僕はあなたの操るハイザックを抑えてみせた。それでもこうなってしまったのは、軍という組織の性だ。そういう組織を憎むことを、僕は今日覚えたんだ!」
 
;「そうだな。軍人の宿命だものな。軍人は事態の善悪などわからずに上官の命令に従うんだものな。許してやるよ」<br />「僕はあなたの操るハイザックを抑えてみせた。それでもこうなってしまったのは、軍という組織の性だ。そういう組織を憎むことを、僕は今日覚えたんだ!」
 
:連行されている途中で、知らなかったとは言え母を殺してしまったジェリドに、罪悪感からの裏返しなのか「まだおっぱいが恋しい年頃だったんだものな」と挑発された時に返した台詞。
 
:連行されている途中で、知らなかったとは言え母を殺してしまったジェリドに、罪悪感からの裏返しなのか「まだおっぱいが恋しい年頃だったんだものな」と挑発された時に返した台詞。
:17歳とは思えないくらいに正論であるが、言われたジェリドにはこの上ない屈辱であったであろう。挑発に素直に応じてやらないカミーユの態度に、この作品の底意地の悪さが伺えるシーンである。
   
;「いけませんか、こんな事言って! でもね、僕は両親に親をやってほしかったんですよ。そう言っちゃいけないんですか、子供が!? ……父は、前から愛人を作っていたし、母は父が愛人を作っていたって、仕事で満足しちゃって、そんな父を見向きもしなかったんです。軍の仕事ってそんなに大切なんですか!? エゥーゴだ、ティターンズだってそんな事じゃないんです。子供が無視されちゃたまんないんですよ!!」
 
;「いけませんか、こんな事言って! でもね、僕は両親に親をやってほしかったんですよ。そう言っちゃいけないんですか、子供が!? ……父は、前から愛人を作っていたし、母は父が愛人を作っていたって、仕事で満足しちゃって、そんな父を見向きもしなかったんです。軍の仕事ってそんなに大切なんですか!? エゥーゴだ、ティターンズだってそんな事じゃないんです。子供が無視されちゃたまんないんですよ!!」
:第5話にて、フランクリンも名誉・地位・手柄欲しさにクワトロのリック・ディアスを強奪し勝手極まりない愚行に走った末に、宇宙の藻屑となった。
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:第5話にて。
:戦闘が終わった後のアーガマの一室で、カミーユは本音を吐露する。だが、その場にいたクワトロもエマも[[レコア・ロンド|レコア]]も人の親になった事がないから、理解してはもらえなかった。この場に[[ハサウェイ・ノア|二児]]の父親であるブライトがいれば、話は別だっただろうが……。
  −
:クワトロは「よくわかる話だが」と一見理解を示す風に言っているが、その実同情もしていないし慰めもせず、やるべき事をやれとカミーユに言う。こういう事は経験しなければ分からないのだし、身も蓋もない言い方をしてしまえば、クワトロ達にとっては「カミーユの家庭事情などは所詮他人事」なのである。
   
;「死んだ両親の事は言うなと言うのですか?」
 
;「死んだ両親の事は言うなと言うのですか?」
 
:クワトロの「よくわかる話だが」に対して返した台詞。カミーユ自身、薄々そういう返事が返ってくるのを予想していた事が伺える。
 
:クワトロの「よくわかる話だが」に対して返した台詞。カミーユ自身、薄々そういう返事が返ってくるのを予想していた事が伺える。
:それでも、こんな状況下なら言わずにはいられなかった。理解してほしかった。しかし、それは結局は現実の前に叶う事はなかった。この時、願望と言えるものを遮られたカミーユは何を感じたのだろうか……。
   
;「一人で組織に対抗しようとして敗れた、馬鹿な人です」
 
;「一人で組織に対抗しようとして敗れた、馬鹿な人です」
 
:「クワトロ・バジーナ」の[[偽名]]を使っていた[[シャア・アズナブル]]本人に、「シャア・アズナブルを知っているか」と問われた時の返答。
 
:「クワトロ・バジーナ」の[[偽名]]を使っていた[[シャア・アズナブル]]本人に、「シャア・アズナブルを知っているか」と問われた時の返答。
 
:全く持ってその通りな手厳しい評論だが、シャアは特に気にしていなかったようだ。ただし、TV版終盤の事を考えるとカミーユも割と人の事は言えない。
 
:全く持ってその通りな手厳しい評論だが、シャアは特に気にしていなかったようだ。ただし、TV版終盤の事を考えるとカミーユも割と人の事は言えない。
;「大尉、貴方は逆上しすぎている!」
  −
:第7話で、サイド1の[[30バンチ事件|30バンチ]]で[[ライラ・ミラ・ライラ]]と交戦して。
  −
:Mk-IIのパイロットがニュータイプとは言え子供だと分かった途端、コンプレックスからか焦りと苛立ちを募らせ、普段では考えられないような行動に出るライラにこう言い放つ。
   
;「自分だけが特別だと思うな! あの人が喜ぶものかよ、生き返るのかよ!」
 
;「自分だけが特別だと思うな! あの人が喜ぶものかよ、生き返るのかよ!」
 
:第8話で、ライラを殺されたジェリドに対しての台詞。
 
:第8話で、ライラを殺されたジェリドに対しての台詞。
 
:少し前に母ヒルダを(事情を知らなかった)ジェリドの手に掛けられ、程無く父フランクリンを戦闘で喪った経験を持つカミーユだからこそ、大変重みを感じさせる台詞である。
 
:少し前に母ヒルダを(事情を知らなかった)ジェリドの手に掛けられ、程無く父フランクリンを戦闘で喪った経験を持つカミーユだからこそ、大変重みを感じさせる台詞である。
 
;「……誰が、死ぬもんか!」
 
;「……誰が、死ぬもんか!」
:ライラの仇討ちに燃えるジェリドの[[ガルバルディβ]]にあと一歩のところまで追い詰められたところを、応援に駆けつけたクワトロの[[リック・ディアス]]に救われアーガマへ帰還した後にクワトロから「しかし、一機のモビルスーツの動きに、あれほど巻き込まれるとは若過ぎるな」「でないと、今度は君が死ぬ番だ」と忠告された時に呟いた独白。
+
:クワトロから「しかし、一機のモビルスーツの動きに、あれほど巻き込まれるとは若過ぎるな」「でないと、今度は君が死ぬ番だ」と忠告された時に呟いた独白。
 
:余談だが、カミーユの声を演じた飛田氏も「放送当時、本作を監督した富野由悠季氏から『キャラクターの生死は、演じるあなたたちのオーラにかかっています』という趣旨の発言を出演者全員に言われた時には、この言葉を心の中で何度も唱えながら必死で演じた」との事である。また、飛田氏は「毎回台本を開いてカミーユが生きている事を知った時はホッとした」との事である。
 
:余談だが、カミーユの声を演じた飛田氏も「放送当時、本作を監督した富野由悠季氏から『キャラクターの生死は、演じるあなたたちのオーラにかかっています』という趣旨の発言を出演者全員に言われた時には、この言葉を心の中で何度も唱えながら必死で演じた」との事である。また、飛田氏は「毎回台本を開いてカミーユが生きている事を知った時はホッとした」との事である。
 
;「ぼ、暴力はいけない……」
 
;「ぼ、暴力はいけない……」
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:なお、カミーユは直前に自分から殴りかかってウォンの返り討ちにあったため、説得力が無い。
 
:なお、カミーユは直前に自分から殴りかかってウォンの返り討ちにあったため、説得力が無い。
 
;「僕の力があったから、アーガマはここまで来られたんでしょ!」
 
;「僕の力があったから、アーガマはここまで来られたんでしょ!」
:ウォンにボコボコにされ気を失い、更衣室で意識を取り戻した後も、クワトロたちに作戦には行かないとぐずり、「今日まで生きてこられたのは、あなた一人の力ではないのよ」というエマの言葉にもこう返した。
+
:「今日まで生きてこられたのは、あなた一人の力ではないのよ」というエマの言葉にこう返した。
 
:この時のカミーユは、[[一年戦争]]の頃の[[アムロ・レイ]]にそっくりである。
 
:この時のカミーユは、[[一年戦争]]の頃の[[アムロ・レイ]]にそっくりである。
 
;「僕は見込みありません。自閉症の子供なんだ」
 
;「僕は見込みありません。自閉症の子供なんだ」
:「その自惚れが、今にあなたの命を落とすってわかっているから、ウォンさんはあなたを殴ったのよ」「ウォンさんはね、地球にしがみついて地球を滅ぼすような人は何とかしたいと思っているのよ。その上であなたのような見込みのある人に生き残ってほしいと考えて……」と、ウォンの真意を説くエマに対しての屁理屈。この後、エマから「自分の都合で大人と子供を使い分けないで!」と当然のように説教を食らう。
+
:ウォンの真意を説くエマに対しての屁理屈。この後、エマから「自分の都合で大人と子供を使い分けないで!」と当然のように説教を食らう。
:大人に対して憧れのような感情を抱いてはいたものの、一方では子供のままでいたいという2つの矛盾した感情が同居していた事が伺える。
   
;「こ、これが地球の重力なのか……」
 
;「こ、これが地球の重力なのか……」
 
:第12話で、大気圏を突破し[[ジャブロー]]上空を降りながら。カミーユにとっては地球は初めてだったので、人工的な[[コロニー]]の重力とは違う本物に戸惑いを隠せない。
 
:第12話で、大気圏を突破し[[ジャブロー]]上空を降りながら。カミーユにとっては地球は初めてだったので、人工的な[[コロニー]]の重力とは違う本物に戸惑いを隠せない。
 
;「出てこなければ、やられなかったのに!」
 
;「出てこなければ、やられなかったのに!」
:ジャブロー付近の河川に降り立ったものの、防衛のために出てきたのは旧式のセイバーフィッシュやTINコッドなど、MSが主流となった現在では時代遅れのロートル戦闘機ばかり。
+
:ジャブロー防衛のために出てきたロートル戦闘機に対して。
:はっきり言えば[[やられメカ|雑魚]]であり、カミーユでなくてもこう思いたくもなる。
   
:ゲームでも戦闘でよく聞く台詞の一つ。
 
:ゲームでも戦闘でよく聞く台詞の一つ。
 
;「抵抗すると無駄死にをするだけだって、なんでわからないんだ!」
 
;「抵抗すると無駄死にをするだけだって、なんでわからないんだ!」
 
:フライングアーマーで基地防衛のMSや戦闘機を撃墜しながら。かなりパイロットとしての自信がついてきたのであろう。
 
:フライングアーマーで基地防衛のMSや戦闘機を撃墜しながら。かなりパイロットとしての自信がついてきたのであろう。
:その一方で、前述および上記のカミーユの台詞を深読みすると、戦闘行為によるものとはいえ敵パイロットを殺めてしまった事に対する良心の呵責もうかがえる。「TV版最終話にてカミーユ自身に起きる[[トラウマイベント|悲劇]]の[[伏線]]の一つである」とも解釈できよう。
   
:ゲームでも戦闘でよく聞く台詞の一つ。
 
:ゲームでも戦闘でよく聞く台詞の一つ。
 
;「もし、そうならそれは卑怯ですよ! シャア・アズナブル、名乗った方がスッキリします!」
 
;「もし、そうならそれは卑怯ですよ! シャア・アズナブル、名乗った方がスッキリします!」
:第13話で、ケネディ・スペースポートにおいて[[カイ・シデン]]からの手紙を受け取ったハヤトが正体を明かすよう詰め寄っても「私はクワトロ・バジーナ大尉です」の一点張りをするクワトロに対して、割り込んで放った台詞。
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:第13話で、ハヤトが正体を明かすよう詰め寄っても「私はクワトロ・バジーナ大尉です」の一点張りをするクワトロに対して、割り込んで放った台詞。
:カミーユもここで初めてクワトロがシャアだと思ったのか、それとも前から薄々勘付いていて、ここでやっとそれを確信したのかは不明だが、尊敬しているシャアが偽名を使い別人に成りすまして、何をやっているんだという忸怩があったのかも知れない。カミーユも、心のどこかでシャアに期待していたところがあったのではないかと思われる。
   
;「しますよ。どっちなんです? 教えてください!」
 
;「しますよ。どっちなんです? 教えてください!」
 
:「ガンダムをシャトルへ移動させろ!」とはぐらかそうとするクワトロに対して。
 
:「ガンダムをシャトルへ移動させろ!」とはぐらかそうとするクワトロに対して。
:クワトロとしては、何とかこの場を有耶無耶にして誤魔化したいのだが、逃がすものかと言わんばかりにカミーユも食い下がる。ここまで来たら、引き下がれるものも引き下がれない。
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:クワトロとしては、何とかこの場を有耶無耶にして誤魔化したいのだが、逃がすものかと言わんばかりにカミーユも食い下がる。
 
;「歯ぁ食いしばれっ! そんな大人、修正してやるっ!!」
 
;「歯ぁ食いしばれっ! そんな大人、修正してやるっ!!」
:あからさまにバレているのに「今の私はクワトロ・バジーナだ。それ以上でも、それ以下でもない」という気取ったはぐらかしを繰り返して自分をシャアだとはっきり認めないクワトロについにブチ切れ、[[修正]]をかます。
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:あからさまにバレているのに「今の私はクワトロ・バジーナだ。それ以上でも、それ以下でもない」というはぐらかしを繰り返しすクワトロについにブチ切れ、[[修正]]をかます。
 
:[[スーパーロボット大戦α|α]]でも、第51話で「クワトロとして応える」を選んでしまうと原作通りの流れとなり、飛田氏と池田氏の[[DVE]]が流れる。
 
:[[スーパーロボット大戦α|α]]でも、第51話で「クワトロとして応える」を選んでしまうと原作通りの流れとなり、飛田氏と池田氏の[[DVE]]が流れる。
 
;「どんな事情があるか知らないけど……どんな事情があるか知らないけど!」
 
;「どんな事情があるか知らないけど……どんな事情があるか知らないけど!」
 
:クワトロを殴り倒してなお、詰め寄った台詞。
 
:クワトロを殴り倒してなお、詰め寄った台詞。
:カミーユからしてみれば、クワトロが何故シャアである事をいつまでも認めようとしないのか、不思議で仕方がなかったのかもしれない。それが原因で、クワトロが卑怯者に見えたのであろう。
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:クワトロにはクワトロなりの事情があるのかも知れないが、カミーユにとってはそんな事情は関係ないのである。そして、クワトロに自分はシャアであるという事を認めて貰いたかった。尊敬していたシャアが、一体こんなところで何をやっているんだという、希望と失望が入り混じった思いが強かったのであろう……。
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:この直後、[[ブラン・ブルターク]]少佐率いる連邦軍部隊が急襲をかけ、この事は有耶無耶になる。
   
;「知りませんよ。傷を舐め合うような男と女なんて」
 
;「知りませんよ。傷を舐め合うような男と女なんて」
:第18話で、エレカに同乗した[[フォウ・ムラサメ]]から、人目も気にせずいちゃつく[[アムロ・レイ]]と[[ベルトーチカ・イルマ]]について「あの恋人たちとお知り合いなの?」と尋ねられた言葉に対しての返答。
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:第18話で、[[フォウ・ムラサメ]]から[[アムロ・レイ]]と[[ベルトーチカ・イルマ]]について「あの恋人たちとお知り合いなの?」と尋ねられた言葉に対しての返答。
:この時はまだ、アムロやベルトーチカに対して何かと気に入らない印象があるので、苦々しさを感じていたが、ここまで言い切るところを見ると半端なレベルではない上に、自分が2人のように出来る状況じゃない事から嫉妬も混ざっているのであろう。
   
:しかし、後のカミーユとフォウもその「傷を舐め合うような男と女」の関係になるとは、この時の2人は知る由もなかった。
 
:しかし、後のカミーユとフォウもその「傷を舐め合うような男と女」の関係になるとは、この時の2人は知る由もなかった。
 
;「好きさ。自分の名前だもの!」
 
;「好きさ。自分の名前だもの!」
 
:第20話で、[[サイコガンダム]]のコクピットの中で、死の間際のフォウに「今でも自分の名前が嫌いか」と言われて。
 
:第20話で、[[サイコガンダム]]のコクピットの中で、死の間際のフォウに「今でも自分の名前が嫌いか」と言われて。
:第1話から呼ばれるのを嫌がるほど自分の名前を嫌っていたカミーユだったが、フォウとの出会いで成長した。コンプレックスを乗り越え、受け入れた瞬間。
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:自分の名前を嫌っていたカミーユだったが、フォウとの出会いで成長した。コンプレックスを乗り越え、受け入れた瞬間。
 
;「トーレスの奴、トーストにしてやる」
 
;「トーレスの奴、トーストにしてやる」
 
:第21話で、色々とうるさい指示を出す[[トーレス]]に対しての不満が入った独り言だが、トーレスに聞かれる羽目に。
 
:第21話で、色々とうるさい指示を出す[[トーレス]]に対しての不満が入った独り言だが、トーレスに聞かれる羽目に。
:この後不満が収まらないカミーユはトーレスと[[サエグサ]]に喧嘩をふっかけて殴り合いに発展、ブライトに[[修正]]を喰らって三人まとめて自習室入りとなり、エマにも釘を差されるという散々な目に。
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:もっとも、フォウと別れて寂しいからといって、関係のない人間に当たり散らす行動を取ったカミーユが原因ではあるが。
   
;「あんた、俺の姉さんじゃないだろ!」
 
;「あんた、俺の姉さんじゃないだろ!」
:エマと一緒に出撃したところ、ジェリドの[[ガブスレイ|新型可変MA]]を目視もせずに勘のみで察知し、エマに注意を促したものの「男って戦争になると元気で、頭も回るようね」などと嫌味で返されてブンむくれた台詞。
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:エマに注意を促したものの「男って戦争になると元気で、頭も回るようね」などと嫌味で返されてブンむくれた台詞。口ではこう言っているものの、本当は姉や母のようなものをエマに求めていた。
:口ではこう言っているものの、本当は姉や母のようなものをエマに求めていた。親のぬくもりを知らずに育ったせいか、いつも女性に対して母性にも近い感情を求めているのかもしれない。
   
;「迂闊だった。新型が2機も出るなんて、これが甘えだと言うのか……」<br />「戦場で役にも立てず、俺はこんなところで窒息死して、俺は親のところへ逝くのか……」
 
;「迂闊だった。新型が2機も出るなんて、これが甘えだと言うのか……」<br />「戦場で役にも立てず、俺はこんなところで窒息死して、俺は親のところへ逝くのか……」
:宇宙に帰ってきて、ジェリドと[[マウアー・ファラオ]]のガブスレイに追い詰められ手も足も出ず、ついにはジェリド機に羽交い絞めにされ、Mk-IIのコクピットハッチが開いてしまい宇宙に投げ出されて。
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:宇宙に帰ってきて、ジェリドと[[マウアー・ファラオ]]との戦闘でMk-IIのコクピットハッチが開いてしまい宇宙に投げ出されて。
 
:ようやくカミーユが己の行いを反省した瞬間である。この後、輸送機で駆けつけたファに救助されて事なきを得た。
 
:ようやくカミーユが己の行いを反省した瞬間である。この後、輸送機で駆けつけたファに救助されて事なきを得た。
 
;「死ぬかもしれないんです。綺麗にしておかなければね……鳥に笑われます」
 
;「死ぬかもしれないんです。綺麗にしておかなければね……鳥に笑われます」
:第23話にて、作戦宙域に向かっている最中なのに部屋の掃除をしていた事をエマに咎められて。ここで言う鳥とはカラスやハゲタカなどの死肉をついばむ類の鳥を指す。
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:第23話にて、作戦宙域に向かっている最中なのに部屋の掃除をしていた事をエマに咎められて。ここで言う鳥とはカラスやハゲタカなどの死肉をついばむ類の鳥を指す。さらにこの時、「[[宗教|無宗教]]ですけどね」と言いつつ自分が殺したパイロットたちの霊を慰めるための手作りの祭壇のような物を見せている。
:さらにこの時、「[[宗教|無宗教]]ですけどね」と言いつつ自分が殺したパイロットたちの霊を慰めるための手作りの祭壇のような物を見せている。
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:自分や敵の死と何度も向かい合わされた結果、この時点ですでに精神崩壊の前兆とも取れる様相を見せている。
:ほんの数か月前まで普通の高校生だったのに、自分や敵の死と何度も向かい合わされた結果、この時点ですでに精神崩壊の前兆とも取れる様相を見せている。
   
;「フォウは今は何も分かってないんです。分からせてやればいいんですよ!」<br />「強化人間なら外的な条件付けで戦闘を強要されているだけなんだ。治してあげれば済むんです! 性急に殺す事なんてないでしょう!?」
 
;「フォウは今は何も分かってないんです。分からせてやればいいんですよ!」<br />「強化人間なら外的な条件付けで戦闘を強要されているだけなんだ。治してあげれば済むんです! 性急に殺す事なんてないでしょう!?」
:第35話で、クワトロと共に[[キリマンジャロ]]基地攻略のため地球に降り、基地に潜入した時に再会したフォウが強化人間でしかも[[サイコガンダム]]のパイロットだと知るや否や、彼女を射殺しようとするクワトロを必死で制止して涙ながらに訴えた台詞。
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:第35話で、[[キリマンジャロ]]基地に潜入した時に再会したフォウを射殺しようとするクワトロに訴えた台詞。
:クワトロにとっては自分とアムロが7年前に経験した過ちを繰り返させたくないという思いからの行動だったが、カミーユにしてみれば愛する女が目の前で殺されそうになっているのだから血眼になって止めるのは当然である。
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:カミーユがクワトロにここまで必死になって訴えるのは初めてでもあり、それだけカミーユにとってフォウは大事な存在なのだ。そして、これを見たクワトロはカミーユがフォウに恋をしてしまった事を見抜く。
:カミーユがクワトロにここまで必死になって訴えるのは初めてでもあり、それだけカミーユにとってフォウは大事な存在なのだ。そして、これを見たクワトロはカミーユがフォウにニュータイプや強化人間を通り越して恋をしてしまった事を見抜く。
   
;「よし、コクピットを開けろ!」
 
;「よし、コクピットを開けろ!」
 
:第36話で、必死の呼びかけの末にフォウがサイコガンダムのサイコウェーブから解放され、正気を取り戻したのを見て安堵しながら呼びかけた台詞。ところが、カミーユはこの時フォウに気を取られすぎて、心に油断が生まれてしまった。
 
:第36話で、必死の呼びかけの末にフォウがサイコガンダムのサイコウェーブから解放され、正気を取り戻したのを見て安堵しながら呼びかけた台詞。ところが、カミーユはこの時フォウに気を取られすぎて、心に油断が生まれてしまった。
 
;「サイコガンダムのコクピットにいてはいけない。早く!」
 
;「サイコガンダムのコクピットにいてはいけない。早く!」
:正気を取り戻したフォウが「カミーユ、あなたなの?」という呼びかけに対して、[[天使・悪魔|悪魔]]のマシーンであるサイコガンダムから早く降りるよう促した台詞。
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:正気を取り戻したフォウが「カミーユ、あなたなの?」という呼びかけに対して、サイコガンダムから早く降りるよう促した台詞。
:やっとの事で彼女が自分を取り戻したのだから、早く降ろさないとまた元の状態になってしまうのではないかという危惧と、一刻も早くフォウを救いたいという気持ちでカミーユの心は占められていた。
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:この2つの気持ちが、カミーユから戦場における注意力を奪ってしまい、後ろから迫るジェリドに気付く事が出来なかったのである。
   
;「フォウ、目を開けろよ。嘘だろ? こんなの嘘だろ!? 目を開けてくれよ、フォウ!! うわあああああっ!!!」
 
;「フォウ、目を開けろよ。嘘だろ? こんなの嘘だろ!? 目を開けてくれよ、フォウ!! うわあああああっ!!!」
:それも束の間、背後から迫ってきた復讐に燃えるジェリドの[[バイアラン]]の攻撃からカミーユを庇って、投げ出された雪原で腕の中で息絶えたフォウを抱きかかえた時に叫んだ慟哭(ちなみに、TV版第30話でマウアーをカミーユに殺されたジェリドの時とは正反対となっている)。
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:腕の中で息絶えたフォウを抱きかかえた時に叫んだ慟哭(ちなみに、TV版第30話でマウアーをカミーユに殺されたジェリドの時とは正反対となっている)。
:側で見ていたクワトロとアムロも、7年前に死んだ[[ララァ・スン|ララァ]]の事を思い出し、何としても避けたかった最悪の結果に、自分たちの無力さを呪わずにはいられなかった。
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:戦争による悲劇の歴史は、何故こうも繰り返されてしまうのか……。
   
;「僕はもうあなたの事をクワトロ大尉とは呼びませんよ。貴方はシャア・アズナブルに戻らなくてはいけないんです!」
 
;「僕はもうあなたの事をクワトロ大尉とは呼びませんよ。貴方はシャア・アズナブルに戻らなくてはいけないんです!」
 
:キリマンジャロで息絶えたフォウを横抱きに抱えながら。ララァの死の再現を防げなかった事実を目の当たりにし、シャアは長い雌伏の時を終えて表舞台に立つ事を決意。スパロボでもお馴染みの[[ダカール演説]]へと繋がる。
 
:キリマンジャロで息絶えたフォウを横抱きに抱えながら。ララァの死の再現を防げなかった事実を目の当たりにし、シャアは長い雌伏の時を終えて表舞台に立つ事を決意。スパロボでもお馴染みの[[ダカール演説]]へと繋がる。
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:第41話で、レコア率いるティターンズの部隊が[[スペースコロニー]]に毒ガスを注入して、住民を皆殺しにしたのを光景を目の当たりにしたカミーユは、憤りを爆発させる。
 
:第41話で、レコア率いるティターンズの部隊が[[スペースコロニー]]に毒ガスを注入して、住民を皆殺しにしたのを光景を目の当たりにしたカミーユは、憤りを爆発させる。
 
:「富野節」の典型例として少々内容が理解し辛い台詞であるが、あえて解りやすく言い換えるならば、「(良心の呵責も無く)他者を躊躇わずに殺してしまうお前達に、生きる資格は無いんだよ!」といったところか。
 
:「富野節」の典型例として少々内容が理解し辛い台詞であるが、あえて解りやすく言い換えるならば、「(良心の呵責も無く)他者を躊躇わずに殺してしまうお前達に、生きる資格は無いんだよ!」といったところか。
;クワトロ「どうした、カミーユ! 撃て!」<br />カミーユ「ダメです、僕には撃てません!」<br />クワトロ「それが出来なければ、お前は死ぬぞ!!」
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;カミーユ「ダメです、僕には撃てません!」
:第42話において、サイド2の13バンチでティターンズと交戦中に[[ロザミア・バダム|「ロザミィ」]]の[[バウンド・ドック]]に遭遇。彼女と再会するが、[[ゲーツ・キャパ]]の乗るバウンド・ドックから発せられる邪悪な波動で、彼女が「ロザミア」に戻ってしまう。
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:第42話において、[[ロザミア・バダム|「ロザミィ」]]と再会するが、[[ゲーツ・キャパ]]の乗るバウンド・ドックから発せられる邪悪な波動で、彼女が「ロザミア」に戻ってしまう。撃てずにいるカミーユにクワトロが叱咤した時に。
:何とか[[Ζガンダム|Ζ]]に乗ってライフルの照準を迫り来るロザミアのバウンド・ドックに向け合わせたものの、撃てずにいるカミーユにクワトロが叱咤した時のやりとり。
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:この時カミーユの脳裏にはロザミィの笑顔が浮かんでおり、引き金を引く事が出来ずにいた。クワトロとしては、地球に降りた時のフォウに続いてロザミアに憑かれ始め、[[強化人間]]に惹かれているカミーユを危惧したのだろう。Ζのパイロットであるカミーユの戦意を挫くというティターンズの目論見はまんまと成功してしまったのである。
   
:[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]では、カミーユが[[サイコガンダムMk-II]]で暴走するロザミアにとどめを刺すシーン(原作で言う第48話)で用いられ、飛田氏と池田氏による[[DVE]]で収録されている。
 
:[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]では、カミーユが[[サイコガンダムMk-II]]で暴走するロザミアにとどめを刺すシーン(原作で言う第48話)で用いられ、飛田氏と池田氏による[[DVE]]で収録されている。
 
:余談だが、上記のカミーユとクワトロとのやりとりは、『[[機動戦士ガンダムUC]]』OVA版第4巻における[[バナージ・リンクス|あ]][[リディ・マーセナス|る]][[ロニ・ガーベイ|場面]]にてオマージュされている。
 
:余談だが、上記のカミーユとクワトロとのやりとりは、『[[機動戦士ガンダムUC]]』OVA版第4巻における[[バナージ・リンクス|あ]][[リディ・マーセナス|る]][[ロニ・ガーベイ|場面]]にてオマージュされている。
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;「……あ? 大きな星が点いたり消えたりしている……。あはは、大きい! 彗星かな? いや、違う……違うな。彗星はもっと、バァーって動くもんな」<br />「暑苦しいなぁ、ここ。うーん……出られないのかな? おーい、出してくださいよ。ねぇ?」
 
;「……あ? 大きな星が点いたり消えたりしている……。あはは、大きい! 彗星かな? いや、違う……違うな。彗星はもっと、バァーって動くもんな」<br />「暑苦しいなぁ、ここ。うーん……出られないのかな? おーい、出してくださいよ。ねぇ?」
 
:'''ガンダムシリーズだけでなくアニメ史に残る衝撃のシーン。'''
 
:'''ガンダムシリーズだけでなくアニメ史に残る衝撃のシーン。'''
:まさに全身全霊をかけてシロッコを打倒したカミーユであったが、これまでの精神的な疲弊とシロッコ最後のあがきを喰らい、ついに[[医療・病障害|精神が崩壊]]した。
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:まさに全身全霊をかけてシロッコを打倒したカミーユであったが、これまでの精神的な疲弊とシロッコ最後のあがきを喰らい、ついに[[医療・病障害|精神が崩壊]]した。カミーユはニュータイプとして最高の能力を持っていたが、人の死や悲しみ、怒りといった感情を敏感に受け止めすぎた結果、精神がついていけなくなってしまったのだ。
:カミーユはニュータイプとして最高の能力を持っていたが、人の死や悲しみ、怒りといった感情を敏感に受け止めすぎた結果、精神がついていけなくなってしまったのだ。
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:まるで無邪気な幼子のようになってしまったその姿に、ファは顔面蒼白となり、ブライトに「カミーユが、カミーユが……」と漏らした。
   
:なお、カミーユを演じた飛田氏は、前述の通り「富野由悠季氏から『キャラクターの生死は、演じるあなたたちのオーラにかかっています』と言われた中で、この台詞が一番楽に喋れた台詞だった」と語っている。
 
:なお、カミーユを演じた飛田氏は、前述の通り「富野由悠季氏から『キャラクターの生死は、演じるあなたたちのオーラにかかっています』と言われた中で、この台詞が一番楽に喋れた台詞だった」と語っている。