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== ヒュッケバイン問題(Huckebein Trouble) ==
 
== ヒュッケバイン問題(Huckebein Trouble) ==
ヒュッケバイン問題とは、スーパーロボット大戦シリーズのオリジナルロボットである[[ヒュッケバイン]]と、その後継機である[[ヒュッケバインMk-II]]及び[[ヒュッケバインMk-III]]のメディア露出が、2006年秋頃よりパッタリ登場しなくなったこと指す。
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ヒュッケバイン問題とは、2006年秋頃よりスパロボオリジナルロボットである[[ヒュッケバイン]]と、その後継機である[[ヒュッケバインMk-II]]及び[[ヒュッケバインMk-III]]のメディア露出が、ゲーム画面での登場を除いて途絶えている事例を指す。
 
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ゲーム中で[[ヒュッケバインシリーズ]]は、「起動実験中に暴走して基地ごと自爆消滅する」など多数の問題を抱えており、開発者に開発を中断されデータを抹消された過去を持つことから、「バニシングトルーパー」(存在を抹消された機体)の異名を持っている。
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しかし、これがゲーム内の設定だけではすまず、現実世界(リアル)でも「ゲームに参戦しなくなる」「アニメでは別の機体が置き換えられるように登場する」公式ページからも存在を消滅(バニシング)させられたことから、ヒュッケバインは「リアルバニシングトルーパー」と呼ばれ、事例そのものは「リアルバニシング」と呼ばれることになった。
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ゲーム中で[[ヒュッケバインシリーズ]]は「バニシングトルーパー」の異名を持ち、現実世界(リアル)でも消滅(バニシング)したことから、ヒュッケバインは「リアルバニシングトルーパー」、事例そのものは「リアルバニシング」と呼ばれることになった。
    
== 問題発生の流れ ==
 
== 問題発生の流れ ==
1995年に発売された『[[第4次スーパーロボット大戦]]』に初登場したオリジナルロボットであり、[[パーソナルトルーパー]](PT)に分類される。
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[[ヒュッケバイン]]はガンダムシリーズでもお馴染みのデザイナーであるカトキハジメ氏にデザインされ、1995年に発売された『[[第4次スーパーロボット大戦]]』に初登場した[[パーソナルトルーパー]](PT)に分類されるオリジナルロボットである。
[[ヒュッケバイン]]はガンダムシリーズでもお馴染みのデザイナーであるカトキハジメ氏にデザインされたロボットである。
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オリジナルロボットではあるが、スーパーロボット大戦に参戦したロボットの特徴を取り入れていると思われる部分があり、その中でも全体的な色合いや顔の形状がガンダムに似ている(あえて似せていると思われる)。
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当時から、ガンダム系作品のロボットに似ているとたびたび言われてはいたが、スーパーロボット大戦という、ガンダムやマジンガーZ、ゲッターロボなど多数のロボットが登場する「お祭りゲーム」ならではのキャラクターであり、ゲーム市場もそれほど大きくなかったため、各方面からは黙認されていた模様。
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しかし、スーパーロボット大戦がシリーズ化することによって、ヒュッケバインは独自のファンを獲得。ガレージキットやプライズ商品が展開されるなどして人気を博していく、スパロボオリジナル機体の玩具やプラモデルが展開される際には、まずヒュッケバイン関連機から発売されるなど、スーパーロボット大戦のオリジナル機体の代名詞ともいえる扱いを受けていた。その後『[[スーパーロボットスピリッツ]]』の設定中や『[[スーパーロボット大戦α]]』以降の作品でパーソナルトルーパー(スーパーロボット大戦オリジナルのロボット)の各種関連機が設定されていくと、カトキ氏の提案により、後継機から逆算される形でリデザインが行われた。
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そして2002年に、「スーパーロボット大戦オリジナルジェネレーション」が発売される。
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今までとは違い、ガンダムなど他作品のロボットを参戦させず、「ヒュッケバイン」や「ゲシュペンスト」など、スーパーロボット大戦に登場したオリジナルのロボットだけで話を広げたゲーム作品が登場する。これが大ヒットとなった。
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その後も、「スーパーロボット大戦オリジナルジェネレーション」は続編や、移植作品、番外編作品が発売される。
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当時からガレージキットやプライズ商品が展開されるなどして人気を博した機体であり、スパロボオリジナル機体の玩具やプラモデルが展開される際には、まずヒュッケバイン関連機から発売されるなど、オリジナル機体の代名詞ともいえる扱いを受けていた。その後『[[スーパーロボットスピリッツ]]』の設定中や『[[スーパーロボット大戦α]]』以降の作品でPTの各種関連機が設定されていくと、カトキ氏の提案により後継機から逆算される形でリデザインが行われた。
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2006年には『[[スーパーロボット大戦 オリジナルジェネレーション]]』が『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]』としてアニメ化されることが発表された。このアニメにはゲームに登場していたヒュッケバインも登場すると思われていたのだが、放送3ヶ月前の2006年6月末から7月冒頭にかけて、掲示板サイト「2ちゃんねる」のアニメ化決定を取り上げたスレッドにて以下の内容が書き込まれる。
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2006年には『[[スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION]]』が『[[スーパーロボット大戦OG ディバイン・ウォーズ]]』としてアニメ化されることが発表された。このアニメにはゲームに登場していたヒュッケバインも登場すると思われていたのだが、放送3ヶ月前の2006年6月末から7月冒頭にかけて、掲示板サイト「2ちゃんねる」のアニメ化決定を取り上げたスレッドにて以下の内容が書き込まれる。
 
   
*ヒュッケバインはアニメに出られない
 
*ヒュッケバインはアニメに出られない
 
*「創通・サンライズ」からガンダムに似てるから駄目ってクレームが来た
 
*「創通・サンライズ」からガンダムに似てるから駄目ってクレームが来た
*寺田プロデューサーが交渉したが、サンライズに「(今後のスパロボ作品に)ガンダム出せなくなってもいいの?」と返事を返された
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*寺田Pが交渉したがサンライズに「(版権スパロボに)ガンダム出せなくなってもいいの?」と返事を返された
 
*サンライズ曰く「ゲームはいいけどアニメにまで出しゃばって来たのが気に食わない」
 
*サンライズ曰く「ゲームはいいけどアニメにまで出しゃばって来たのが気に食わない」
 
*ブリットの機体(ゲームでは[[ヒュッケバインMk-II]])をどうするか制作スタッフが困惑している
 
*ブリットの機体(ゲームでは[[ヒュッケバインMk-II]])をどうするか制作スタッフが困惑している
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だが、この情報が投稿された当時は悪質なデマ扱いとしてほとんど話題にもならなかった。
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しかし、該当スレッドでは第1話冒頭に[[アストラナガン]]と[[ディス・アストラナガン]]が登場することを示唆した内容も書き込まれており、実際に放映された第1話がそのような展開だった。それをきっかけにこの投稿は関係者からのリークだったのではないかと大騒ぎになる。
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この情報が投稿された当時は悪質なデマ扱いとしてほとんど話題にもならなかった。
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第1話放送直後には、サンライズに金を支払うことで、ライの回想シーンの数秒のみだけで許可が出たことも書き込まれ、実際に第3話や漫画版の該当シーンにて008Rらしき機体が画面に登場している。結局『ディバイン・ウォーズ』では、ヒュッケバインシリーズはそのシーンのみの登場で、[[ヒュッケバイン009]]や008L、Mk-IIはアニメ未登場のままで放送を終えてしまった。
しかし、該当スレッドでは、第1話冒頭に[[アストラナガン]]と[[ディス・アストラナガン]]が登場することを予言した内容が書き込まれており、実際に放映された第1話がそのような展開だった。
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それをきっかけにこの投稿は関係者からのリークだったのではないかと大騒ぎになる。
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第1話放送直後には、サンライズに金を支払うことで、回想シーンの数秒のみだけで許可が出たことも書き込まれ、実際に第3話や漫画版の該当シーンにてヒュッケバイン008Rらしき機体が画面に登場している。結局『ディバイン・ウォーズ』では、ヒュッケバインシリーズはそのシーンのみの登場で、[[ヒュッケバイン009]]やヒュッケバイン008L、ヒュッケバインMk-IIはアニメ未登場のままで放送を終えてしまった。
      
また、アニメ放送中にはアニメ以外の媒体における露出にも影響が出始める。
 
また、アニメ放送中にはアニメ以外の媒体における露出にも影響が出始める。
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『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]]』の店舗に配布されたプロモーションビデオにて、公式サイト配信版では存在していたヒュッケバインシリーズの登場シーンのみが全て差し替えられていた。
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『[[スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS]]』の店舗に配布されたプロモーションビデオにて、公式サイト配信版では存在していたヒュッケバインシリーズの登場シーンのみが全て差し替えられていたり、コトブキヤが展開しているプラモデルシリーズにて12月発売が告知されていたMk-IIとボクサーが発売1ヶ月前の11月中旬に初回生産限定品であることが発覚。更には、既に発売されているヒュッケバインシリーズのプラモデルについても市場に出回っているものを最後に絶版となることが分かった。
また、プラモデルに関しても、12月発売が告知されていたコトブキヤが展開しているプラモデルシリーズにてMk-IIとボクサーが発売1ヶ月前の11月中旬に初回生産限定品であることが発覚。更には、既に発売されているヒュッケバインシリーズのプラモデルについても市場に出回っているものを最後に絶版となることが分かった。
      
通常このような事態が発生した場合、制作サイドから何らかの事情説明がなされるべきなのだが、今回の事態では公式な説明がないばかりか触れることすら一切しなかったため、ユーザーからはよほどデリケートな問題が発生したものと推測されることになる。
 
通常このような事態が発生した場合、制作サイドから何らかの事情説明がなされるべきなのだが、今回の事態では公式な説明がないばかりか触れることすら一切しなかったため、ユーザーからはよほどデリケートな問題が発生したものと推測されることになる。
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2011年にはゲームアーカイブスにおいて、『第4次S』・『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』・『α』といったヒュッケバインシリーズの機体が登場する作品の配信が開始された。
 
2011年にはゲームアーカイブスにおいて、『第4次S』・『[[スーパーロボット大戦F完結編|F完結編]]』・『α』といったヒュッケバインシリーズの機体が登場する作品の配信が開始された。
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2012年に発売された『[[第2次スーパーロボット大戦OG]]』では、ヒュッケバインは従来の外見で登場するにも関わらず、自軍に配備される前にイベントによって全機が破壊されてしまい、デザインが変更されている量産型ヒュッケバインを除いてプレイヤーがユニットとして扱うことができなかった。これについてもヒュッケバイン問題の影響と推測されている。
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2012年に発売された『[[第2次スーパーロボット大戦OG]]』では、ヒュッケバインは従来の外見で登場するにも関わらず、自軍に配備される前にイベントによって全機が破壊されてしまい、量産型を除いてプレイヤーがユニットとして扱うことができなかった。これについてもヒュッケバイン問題の影響と推測されている。
    
なお、2016年6月9日発売の「週刊ファミ通」2016年6月23日号に掲載されたスパロボ25周年記念特集では、『第4次』の項目でヒュッケバインの名前と設定画が普通に紹介されている(P.16)。6月21日にはファミ通.comにも<cite>[http://www.famitsu.com/news/201606/21108434.html 同じ記事]</cite>が掲載。
 
なお、2016年6月9日発売の「週刊ファミ通」2016年6月23日号に掲載されたスパロボ25周年記念特集では、『第4次』の項目でヒュッケバインの名前と設定画が普通に紹介されている(P.16)。6月21日にはファミ通.comにも<cite>[http://www.famitsu.com/news/201606/21108434.html 同じ記事]</cite>が掲載。
    
== 問題の理由 ==
 
== 問題の理由 ==
現在のところ有力となっている説は、『ディバイン・ウォーズ』放送前になされたリークらしき書き込みの内容に沿った、頭部センサー・V字アンテナ・ツインアイ・顎と[[ガンダム]]に似た頭部のデザインが、ガンダムシリーズの版権元である「創通・サンライズ」からクレームを受けたことで、所謂「版権問題」が発生したというもの。[[ビルトシュバイン]]や[[ART-1]]後継機の[[エクスバイン]]といったヒュッケバインに近い頭部デザインのロボットが問題となっていないことについては様々な憶測が挙がるが、クレームの詳細が明らかになっていないため、このあたりの事情については不明である。
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現在のところ有力となっている説は、『ディバイン・ウォーズ』放送前になされたリークらしき書き込みの内容に沿った、頭部センサー・V字アンテナ・ツインアイ・顎と[[ガンダム]]に似た頭部のデザインが、ガンダムシリーズの版権元である「創通・サンライズ」からクレームを受けたことで、所謂「版権問題」が発生したというもの。[[ビルトシュバイン]]や[[ART-1]]といったヒュッケバインに近い頭部デザインのロボットが問題となっていないことについては様々な憶測が挙がるが、クレームの詳細が明らかになっていないため、このあたりの事情については不明である。
騒ぎを大きくしないために、ヒュッケバインそのものに関して自主規制をとっている可能性もある。
      
ちなみにプラモデルが絶版となった時期には、ガンダムシリーズの玩具販売権を有しているバンダイが、ヒュッケバインのプラモデルを発売するためクレームを出したという説も挙がったが、現在に至るまでプラモデルは発売されておらず、何よりバンダイはガンダムシリーズの版権元ではないため、現在ではこちらの説は否定的な見方をされることが多い。
 
ちなみにプラモデルが絶版となった時期には、ガンダムシリーズの玩具販売権を有しているバンダイが、ヒュッケバインのプラモデルを発売するためクレームを出したという説も挙がったが、現在に至るまでプラモデルは発売されておらず、何よりバンダイはガンダムシリーズの版権元ではないため、現在ではこちらの説は否定的な見方をされることが多い。