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気心の知れた仲間のほかアルという理解の深い恋人を得るなど順風満帆な日々を過ごすも、幸せな時は長く続かず、
 
気心の知れた仲間のほかアルという理解の深い恋人を得るなど順風満帆な日々を過ごすも、幸せな時は長く続かず、
フューリーが証拠隠滅のために起こした月面テロに巻き込まれ、職場と仲間に恋人を喪失。
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フューリーが証拠隠滅のために起こした月面テロに巻き込まれ、職場と仲間に加えて恋人を喪失。
 
たった一人生き残り、その際にパイロットとしてはリハビリが必要となるまでの重傷と、深刻な心的外傷を負ってしまう。
 
たった一人生き残り、その際にパイロットとしてはリハビリが必要となるまでの重傷と、深刻な心的外傷を負ってしまう。
 
2か月後、ネルガル重工の[[プロスペクター]]に戦艦ナデシコのクルーとしてスカウト<ref>ちなみに、本来は[[ゴート・ホーリー]]のポジションであり、そのため彼はJでは登場していない。</ref>され、戦闘アドバイザーとして乗艦するところから彼女の『J』は始まる。
 
2か月後、ネルガル重工の[[プロスペクター]]に戦艦ナデシコのクルーとしてスカウト<ref>ちなみに、本来は[[ゴート・ホーリー]]のポジションであり、そのため彼はJでは登場していない。</ref>され、戦闘アドバイザーとして乗艦するところから彼女の『J』は始まる。
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ナデシコ艦橋で指揮を執った月面脱出時に遭遇したカティア、フェステニア、メルアと名乗る三人の少女が駆る謎の人型起動兵器にただ一人適性<ref>統夜と違いカルヴィナは地球人だが、月支社において長期間サイトロンを浴び続けたために、サイトロン・コントロールに対する適性が生じ、サブパイロットのサポートを受けることでフューリー製メカの操縦が可能となっていた。</ref>を示したことから、
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ナデシコ艦橋で指揮を執った月面脱出時に遭遇した三人の少女を乗せた謎の人型起動兵器にただ一人適性<ref>統夜と違いカルヴィナは地球人だが、月支社において長期間サイトロンを浴び続けたために、サイトロン・コントロールに対する適性が生じ、サブパイロットのサポートを受けることでフューリー製メカの操縦が可能となっていた。</ref>を示したことから、
 
意にそぐわぬ形でパイロットとして復帰。やがて敵中に死別したはずの恋人アル=ヴァンの姿を見出し戦場で再会を果たすことになるとは、夢にも思わないのであった……。
 
意にそぐわぬ形でパイロットとして復帰。やがて敵中に死別したはずの恋人アル=ヴァンの姿を見出し戦場で再会を果たすことになるとは、夢にも思わないのであった……。
    
序盤のみ「グッドラック」という口癖を多用する。
 
序盤のみ「グッドラック」という口癖を多用する。
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=== 「ヤンデレ」という評価について ===
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「復讐者の女主人公」という点では、Jの直前に発売された[[第3次α]]の[[セレーナ・レシタール]]と同類である。しかし、セレーナの場合はダークヒーロー路線の明快な復讐物語であるのに対し、カルヴィナの場合はJのシナリオの完成度がいまいちで、本来この手の愛憎が絡むシナリオで最も重要であるはずの彼女の感情の推移がプレイヤー側から理解しづらいきらいがあった。加えて後述の「'''愛しているから殺す'''」という発言に象徴されるような、愛憎の情をむき出しにしたオリジナルキャラクターはスパロボ史上でも彼女だけであろう。そういった姿や復縁後の様子から、ヤンデレと見なされることが多くなった。
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ところで、[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC Wikipediaの「ヤンデレ」の項目]には、その定義についてこのように記されている。<blockquote>広義には、精神的に病んだ状態にありつつ他のキャラクターに愛情を表現する様子を指す。その一方、狭義では好意を持ったキャラクター(「デレ」)が、その好意が強すぎるあまり、次第に精神的に病んだ状態になることを指す。</blockquote>
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ときおりカルヴィナが見せた激しい怒りや攻撃性の背景には、同僚を皆殺しにされた苛烈な経験だけではなく、アル=ヴァンへの愛が裏切られたという感情が存在しているのは間違いない。また、「愛しているから殺す」という例の発言に注目するなら、広義のヤンデレに該当するといえるかもしれない。
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28話の[[ネリー・キム]]との会話を見る限り、彼女の心情の核心は、許せない相手であるアル=ヴァンを心の奥底ではまだ愛してしまっていて、その矛盾の重さに彼女自身が耐えられないという点にあり、この二つの感情の相克がカルヴィナ編の主題と言える。だが実際のところ、シナリオの中ではこの点が丁寧に描かれたとはいえず、同僚を殺された無念や怒りと、最後にアル=ヴァンを許し彼への愛を語るその姿との間にいまいち整合性を提供できていないため、とりあえずヤンデレとして理解するのが手っ取り早いと思われたのであろうと推測できる。
      
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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== パイロットステータス設定の傾向 ==
 
== パイロットステータス設定の傾向 ==
 
=== [[能力|能力値]] ===
 
=== [[能力|能力値]] ===
リアル系とスーパー系で能力が変化する。[[紫雲統夜|統夜]]と比較すると[[防御]]では劣るが[[技量]]で勝る。性格が「冷静」であるため被弾すると気力が低下するので、回避重視のリアル系で使用するのが妥当。
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;[[スーパーロボット大戦J|J]]
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:リアル系とスーパー系で能力が変化する。[[紫雲統夜|統夜]]と比較すると[[防御]]では劣るが[[技量]]で勝る。
    
=== [[精神コマンド]] ===
 
=== [[精神コマンド]] ===
 
;[[スーパーロボット大戦J|J]]
 
;[[スーパーロボット大戦J|J]]
:;[[ベルゼルート]]、[[クストウェル]]選択時
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:[[集中]]、[[狙撃]]、[[ひらめき]]、[[熱血]]、[[愛]]、[[覚醒]]
::[[集中]]、[[狙撃]]、[[ひらめき]]、[[熱血]]、[[愛]]、[[覚醒]]
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:[[ベルゼルート]]、[[クストウェル]]選択時
:;[[グランティード]]、[[ヴォルレント]]選択時
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:[[不屈]]、[[鉄壁]]、[[必中]]、[[熱血]]、[[気合]]、[[愛]]
::[[不屈]]、[[鉄壁]]、[[必中]]、[[熱血]]、[[気合]]、[[愛]]
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:※[[グランティード]]、[[ヴォルレント]]選択時
    
=== [[特殊技能]](特殊スキル) ===
 
=== [[特殊技能]](特殊スキル) ===
 
;[[スーパーロボット大戦J|J]]
 
;[[スーパーロボット大戦J|J]]
:;乗機がベルゼルート、クストウェルの場合
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:[[ヒット&アウェイ]]、[[底力]]、[[援護攻撃]]、[[援護防御]]、[[指揮]]、[[コンボ]]
::[[ヒット&アウェイ]]、[[底力]]、[[援護攻撃]]、[[援護防御]]、[[指揮]]、[[コンボ]]
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:※乗機がベルゼルート、クストウェルの場合
:;乗機がグランティード、ヴォルレントの場合
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:[[カウンター]]、[[底力]]、[[援護攻撃]]、[[援護防御]]、[[指揮]]、[[コンボ]]
::[[カウンター]]、[[底力]]、[[援護攻撃]]、[[援護防御]]、[[指揮]]、[[コンボ]]
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:※乗機がグランティード、ヴォルレントの場合
    
== パイロット[[BGM]] ==
 
== パイロット[[BGM]] ==
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== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
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=== フューリー ===
 
;[[アル=ヴァン・ランクス]]
 
;[[アル=ヴァン・ランクス]]
:恋仲にあったフューリーの騎士。心の奥底ではなおも一途に想い続けており、オーブの決闘で彼が死亡したと思われた際はショックで部屋に閉じこもるなど愛情を捨て切れてはいない。
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:恋仲にあったフューリーの騎士。心の奥底ではなおも一途に想い続けており、オーブの決闘の敗者となった彼が死亡したと思い込んだときにはショックで部屋に閉じこもるなど、愛情を完全に捨て切れてはいない。
:宇宙軍時代には上官だったらしく、アシュアリー・クロイツェル社のプロジェクトに誘ったのも彼。AK社での最初の模擬戦ではアル=ヴァンが一方的に勝ったために当時のカルヴィナは悔しがったらしい。過去付き合っていた頃の設定画が存在している。
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:宇宙軍時代の上官でもあったらしく、アシュアリー・クロイツェル社のプロジェクトにカルヴィナを勧誘したのもアルである。AK社で行われた最初の模擬戦でアル=ヴァンの前に一方的な敗北を喫している。
;[[カティア・グリニャール]]
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;[[ジュア=ム・ダルービ]]
:パートナーその1。カルヴィナを呼ぶ時の「ミストレス」とは「マスター」の女性形。
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:素性を隠してアシュアリー・クロイツェル社に潜り込んでいたフューリーの準騎士。カルヴィナの元教え子でもある。生粋の宇宙人であるため内心では地球人の彼女を見下しており、「カルヴィナ教官」と呼びつつも侮蔑を隠さない。
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=== 地球人 ===
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;[[カティア・グリニャール]] / [[メルア・メルナ・メイア]]
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:パートナーたち。カティアがカルヴィナを呼ぶ時に使う「ミストレス」とは「マスター」の女性形を指す<ref>メルアもカティアもフェステニアも第34話を境にして唐突に“カルヴィナ”と呼ぶようになる(それまではクーランジュと呼んでいた)。</ref>。
 
;[[フェステニア・ミューズ]]
 
;[[フェステニア・ミューズ]]
:パートナーその2。
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:パートナーの一人。明朗闊達で健啖家な少女。緋色の髪が特徴的。
;[[メルア・メルナ・メイア]]
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:パートナーその3。サブパイロット3人は当初“クーランジュ”と呼ぶのだが、第34話を境になぜか“カルヴィナ”と呼ぶようになる。
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;[[ジュア=ム・ダルービ]]
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:フューリーの準騎士。アシュアリー・クロイツェル社時代にはカルヴィナの元教え子だった。が、内心では地球人の彼女を見下しており、序盤で再会したときにはジュア=ムが生きていたことに驚きを隠せなかった彼女に対して、「カルヴィナ教官」と呼びつつも侮蔑したような態度をとっていた。
   
;[[紫雲統夜]]
 
;[[紫雲統夜]]
 
:MDで初共演予定。どのような関係となるのか注目される。
 
:MDで初共演予定。どのような関係となるのか注目される。
 
;フランツ・ツェッペリン
 
;フランツ・ツェッペリン
:アシュアリー・クロイツェル社の開発者。物語開始時にはすでに死亡しており、生前の彼にプログラムされた疑似人格としてのみ登場する。エ=セルダ・シューン(統夜の父)やアル=ヴァンとは友人関係にあり、彼らがフューリーであることに気づいていたどころか、フューリーに誘拐されていた三人娘によるとフューリーの施設で見たことがあるという。エ=セルダの手引きである可能性が最も高そうだが、ゲーム内ではとくに説明はない。
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:アシュアリー・クロイツェル社に勤務する開発者。物語開始時にはすでに敵方に殺害されており、生前の彼にプログラムされた電子空間内に存在する疑似人格として登場する。
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:エ=セルダ・シューン(統夜の父)やアル=ヴァンとは友人関係にあり、彼らが太陽系外の来訪者であることを察していた。誘拐されていた三人の少女はフューリーの施設内で生前のフランツの姿を目撃したことがあるという。エ=セルダの手引きである可能性が最も高そうだが、ゲーム内ではとくに説明されることはない。
    
== 他作品との人間関係 ==
 
== 他作品との人間関係 ==
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== 余談 ==
 
== 余談 ==
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;「ヤンデレ」という評価について
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:「復讐者の女主人公」という点では、Jの直前に発売された[[第3次α]]の[[セレーナ・レシタール]]と同類である。しかし、セレーナの物語がダークヒーロー路線の明快な復讐譚であるのに対し、カルヴィナの物語は脚本の完成度がいまいちで、本来この手の愛憎が絡むシナリオで最も重要であるはずの彼女の感情の推移がプレイヤー側から理解しづらいきらいがあった。加えて作中の「'''愛しているから殺す'''」という発言に象徴されるような、愛憎の情をむき出しにしたオリジナルキャラクターはスパロボ史上でも彼女だけであろう。そういった姿や復縁後の様子から、ヤンデレと見なされることが多くなった。
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:ところで、[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC Wikipediaの「ヤンデレ」の項目]には、その定義についてこのように記されている。<blockquote>広義には、精神的に病んだ状態にありつつ他のキャラクターに愛情を表現する様子を指す。その一方、狭義では好意を持ったキャラクター(「デレ」)が、その好意が強すぎるあまり、次第に精神的に病んだ状態になることを指す。</blockquote>
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:ときおりカルヴィナが見せた激しい怒りや攻撃性の背景には、同僚を皆殺しにされた苛烈な経験だけではなく、アル=ヴァンへの愛が裏切られたという感情が存在しているのは間違いない。また、「愛しているから殺す」という例の発言に注目するなら、広義のヤンデレに該当するといえるかもしれない。
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:28話の[[ネリー・キム]]との会話を見る限り、彼女の心情の核心は、許せない相手であるアル=ヴァンを心の奥底ではまだ愛してしまっていて、その矛盾の重さに彼女自身が耐えられないという点にあり、この二つの感情の相克がカルヴィナ編の主題と言える。だが実際のところ、シナリオの中ではこの点が丁寧に描かれたとはいえず、同僚を殺された無念や怒りと、最後にアル=ヴァンを許し彼への愛を語るその姿との間にいまいち整合性を提供できていないため、とりあえずヤンデレとして理解するのが手っ取り早いと思われたのであろうと推測できる。
 
*アンソロ漫画において、彼女の機体の武器名を変更し、セクハラ発言を言わせる、というネタがあった。(例『巨乳でドカーン』『彼氏募集中』)
 
*アンソロ漫画において、彼女の機体の武器名を変更し、セクハラ発言を言わせる、というネタがあった。(例『巨乳でドカーン』『彼氏募集中』)
*スパロボJのイメージソングとして『CASTAWAY』(歌・玉置成実)が制作されCMで流されたが、その歌詞の内容は直接的ではないものの、カルヴィナを想起させうるものとなっている(castawayという言葉は'''「捨てられた」「見捨てられた人」'''といった意味)。
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*『J』のイメージソングとして『CASTAWAY』(歌・玉置成実)が制作されCMで流されたが、その歌詞の内容は直接的ではないものの、カルヴィナを想起させうるものとなっている(castawayという言葉は'''「捨てられた」「見捨てられた人」'''といった意味)。
    
== 脚注 ==
 
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