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| :ルシファーは元は高位の天使であったのだが、創造主たる[[神]]に対して反逆し、堕天使となる。なお、神への反逆の理由は「高位の天使だった故に傲慢な気持ちを抱いた」あるいは「神に対して嫉妬心を抱いた」等の諸説が存在している。 | | :ルシファーは元は高位の天使であったのだが、創造主たる[[神]]に対して反逆し、堕天使となる。なお、神への反逆の理由は「高位の天使だった故に傲慢な気持ちを抱いた」あるいは「神に対して嫉妬心を抱いた」等の諸説が存在している。 |
| :堕天使ルシファーはキリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司り、悪魔「サタン」と同一視されることもある。また、ダンテの叙事詩『神曲』やミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。 | | :堕天使ルシファーはキリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司り、悪魔「サタン」と同一視されることもある。また、ダンテの叙事詩『神曲』やミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。 |
− | :サタンは楽園でアダムをそそのかして知恵の実を食べさせた蛇(通称「赤い竜」あるいは「[[マスターテリオン|黙示録の獣]]」)と同一視される。また、生命の樹を反転させた「邪悪の樹(クリフォト)」の第1セフィラ「無神論(バチカル)」を司る存在でもある。
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| :*[[マクロスF]]では[[VF-27γ ルシファー]]の名前元として使われている。 | | :*[[マクロスF]]では[[VF-27γ ルシファー]]の名前元として使われている。 |
| :*[[マジンカイザーSKL (OVA)|マジンカイザーSKL]]では[[真上遼]]のコードネーム「ルシファー4」の名前元として使われている。 | | :*[[マジンカイザーSKL (OVA)|マジンカイザーSKL]]では[[真上遼]]のコードネーム「ルシファー4」の名前元として使われている。 |
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| :人間を透明にする能力や人間を賢くさせる能力を持つ。 | | :人間を透明にする能力や人間を賢くさせる能力を持つ。 |
| :実は、オリエント世界で崇拝されていた「バアル・ゼブル(『崇高なるバアル』の意)」と呼ばれる高位の神であったが、『旧約聖書』では悪魔「バアル・ゼブブ([[ヘブライ語]]で『蝿の王』の意。ベルゼブブ、ベルゼバブとも言う。[[フランス語]]読みではベルゼビュートと言う)」という扱いになっている。ベルゼブブはキリスト教における七つの大罪の一つ「貪欲(暴食)」や、クリフォトの第2セフィラ「愚鈍(エーイーリー)」を司るという。 | | :実は、オリエント世界で崇拝されていた「バアル・ゼブル(『崇高なるバアル』の意)」と呼ばれる高位の神であったが、『旧約聖書』では悪魔「バアル・ゼブブ([[ヘブライ語]]で『蝿の王』の意。ベルゼブブ、ベルゼバブとも言う。[[フランス語]]読みではベルゼビュートと言う)」という扱いになっている。ベルゼブブはキリスト教における七つの大罪の一つ「貪欲(暴食)」や、クリフォトの第2セフィラ「愚鈍(エーイーリー)」を司るという。 |
− | :なお、同じように「バアル」の名を持ち悪魔に堕とされた神に、ベルフェゴールがいる(元の名前は「バアル・ペオル(ペオル山の主神の意)」)。こちらは七つの大罪の一つ「好色」や、クリフォトの第6セフィラ「醜悪(カイツール)」を司る。 | + | :ちなみに、同じように「バアル」の名を持ち悪魔に堕とされた神の一柱に、ベルフェゴールがいる(元の名前は「バアル・ペオル(ペオル山の主神の意)」)。こちらはキリスト教における七つの大罪の一つ「怠惰」や、クリフォトの第6セフィラ「醜悪(カイツール)」を司る。 |
| :*[[機神咆吼デモンベイン]]では[[鬼械神]]の一体[[ベルゼビュート]]の名前元として使われている。 | | :*[[機神咆吼デモンベイン]]では[[鬼械神]]の一体[[ベルゼビュート]]の名前元として使われている。 |
| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[ベルゼルート]]および[[ベルゼルート・ブリガンディ]]の名前元として使われている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[ベルゼルート]]および[[ベルゼルート・ブリガンディ]]の名前元として使われている。 |
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| :全ての者を欺く弁舌に長けており、召喚者が生贄を捧げないと要求に対して真実を答えようとしないと言う。 | | :全ての者を欺く弁舌に長けており、召喚者が生贄を捧げないと要求に対して真実を答えようとしないと言う。 |
| :元々はルシファーに次いで創造された高位の天使であったが、罪を犯したことによって堕天使となった。『新約聖書』や、ミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。 | | :元々はルシファーに次いで創造された高位の天使であったが、罪を犯したことによって堕天使となった。『新約聖書』や、ミルトンの叙事詩『失楽園』にも登場する。 |
| + | :一説には、(堕天使ルシファーの代わりに)キリスト教における七つの大罪の一つ「傲慢」を司るとも言われている。 |
| :*[[フルメタル・パニック! (原作小説版)]]では[[プラン1055 ベリアル]]の名前元として使われている。 | | :*[[フルメタル・パニック! (原作小説版)]]では[[プラン1055 ベリアル]]の名前元として使われている。 |
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| :高位の悪魔として有名で、元は座天使(あるいは熾天使)の階級にあった堕天使だという。 | | :高位の悪魔として有名で、元は座天使(あるいは熾天使)の階級にあった堕天使だという。 |
| :実は、オリエント世界で崇拝されていた「アスタルト」=「イシュタル」と呼ばれる豊穣多産の女神であったが、『旧約聖書』では悪魔という扱いになっている。 | | :実は、オリエント世界で崇拝されていた「アスタルト」=「イシュタル」と呼ばれる豊穣多産の女神であったが、『旧約聖書』では悪魔という扱いになっている。 |
| + | :一説には、(悪魔ベルフェゴールの代わりに)キリスト教における七つの大罪の一つ「怠惰」を司るとも言われている。 |
| :*[[機動新世紀ガンダムX]]ではMS[[ガンダムアシュタロン]]の名前元として使われている。 | | :*[[機動新世紀ガンダムX]]ではMS[[ガンダムアシュタロン]]の名前元として使われている。 |
| ;フラウロス(Flauros) | | ;フラウロス(Flauros) |
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| :36の軍団を率いる序列25番の悪魔。召喚される際には「翼を持った犬」の姿で現れる。過去と未来に関する知識と、人を透明化する力を持つとされる。 | | :36の軍団を率いる序列25番の悪魔。召喚される際には「翼を持った犬」の姿で現れる。過去と未来に関する知識と、人を透明化する力を持つとされる。 |
| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[修羅神]]の一体[[グラシャラボラス]]の名前元として使われている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[修羅神]]の一体[[グラシャラボラス]]の名前元として使われている。 |
− | == その他 == | + | == 悪魔の一覧 == |
− | ;リリス | + | ;サタン(Satan) |
− | :アダムの最初の妻。男児を害する女性の悪霊であり、アダムと交わり多くの悪霊を生んだという。近しい存在はアッカド神話などにも見られる。クリフォトの第9セフィラ「不安定(アィーアツブス)」を司る。 | + | :ユダヤ教、キリスト教における「神の敵」にして、イスラム教における「人間の敵」である存在。いわゆる、悪魔の事を指す。[[ヘブライ語]]で「敵対者」という意味の単語「Satan」に由来する。アラビア語読みでは「シャイターン」と言う。 |
− | :イヴがアダムの肋骨から生まれたのに対し、聖書の記述に「土から男と女を作った」とある矛盾を解消しようとした結果とされる。正式に伴侶になる前に、アダムに自分を平等に扱うように求めて拒否された結果、逃亡して戻ることも拒絶した。 | + | :元々、サタンは上記の存在を指す一般名詞であったが、'''キリスト教では「[[神]]に反逆した堕天使ルシファーが、悪魔サタンである」と考えられている'''。 |
− | :*[[新世紀エヴァンゲリオン]]では第2使徒リリスの名の由来となっている。 | + | :サタンは楽園でアダムをそそのかして知恵の実を食べさせた蛇(通称「赤い竜」あるいは「黙示録の獣」)と同一視される。また、生命の樹を反転させた「邪悪の樹(クリフォト)」の第1セフィラ「無神論(バチカル)」を司る存在でもある。 |
| + | :なお、サタンは、キリスト教における七つの大罪の一つ「憤怒」を司る。 |
| + | :*[[獣神ライガー (TV)|獣神ライガー]]では[[ドル・サタン]]の名前元として使用されている。 |
| + | ;リリス(Lilith) |
| + | :「最初の男性」アダムの最初の妻。男児を害する女性の悪魔であり、[[第1使徒アダム|アダム]]と交わって多くの悪魔(リリン)を生んだという。 |
| + | :リリスはアダムの正式に伴侶になる前に、彼に自分を平等に扱うように求めて拒否された結果、逃亡して戻ることも拒絶した。余談だが、リリスと近しい存在はアッカド神話などにも見られる。 |
| + | :余談だが、「最初の女性」といえばイヴが有名であり、「イヴはアダムの肋骨から生まれた」と『旧約聖書』の「創世記」に記述されている。しかし、この記述の前の節に「土から男と女を作った」とあるので、記述が矛盾してしまう。したがって、その矛盾を解消しようとした結果、リリスという存在が生まれたとされる。 |
| + | :なお、リリスはクリフォトの第9セフィラ「不安定(アィーアツブス)」を司る。 |
| + | :*[[新世紀エヴァンゲリオン]](および[[新世紀エヴァンゲリオン 劇場版|旧劇場版]]と[[ヱヴァンゲリヲン新劇場版|新劇場版]])では[[第2使徒リリス]]の名前元として使われている。 |
| + | ;;リリン(Lilin) |
| + | ::リリスがアダムとの間に儲けた子供達。ヘブライ語のリリス(Lilith)の複数形である。また、「リリム(Lilim)」とも言う。 |
| + | ::リリンは新生児を襲ったり、あるいは夢魔として睡眠中の男性を誘惑するという。それ故か、リリンは女性型の夢魔「サキュバス」と関連付けられる場合もある。 |
| + | ::*新世紀エヴァンゲリオン(および旧劇場版)ではリリン(第2使徒リリスから生まれた原始生命の進化の先に位置する現在の人類)の名前元として使用されている。 |
| + | ;ベヒモス(Behemoth) |
| + | :『旧約聖書』に登場する[[陸|陸地]]に生息する巨大な怪物。その名は、ヘブライ語で「獣」の意味を持つ単語「Behamath」の複数形に由来する。巨大なカバやサイ、もしくは象の様な外見で描かれる事が多い。 |
| + | :また、ベヒモスは大海原に生息する巨大な怪物レヴィアタンと対を成す存在で、悪魔の一種であると見做される場合がある。 |
| + | :なお、表記の違いでベヒーモス、ベヘモス、ビヒモス、ビヒーモス、ベヘモト、ベヘモット等とも言う。 |
| + | :*[[フルメタル・パニック!]]では[[アーム・スレイブ|AS]][[プラン1501 ベヘモス]]の名前元として使われている。 |
| + | ;;バハムート(Bahamūt) |
| + | ::ベヒモスのアラビア語名。イスラム世界では巨大な魚の姿で描かれる事が多い。 |
| + | ::余談だが、'''バハムートはアメリカのTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』および[[日本]]のRPG『ファイナルファンタジーシリーズ』において「龍(ドラゴン)の王」としての姿で描かれている'''。今日ではそれらの影響によって、バハムートの姿は元来の巨大な魚ではなく、「龍の王」として描かれる事が多い。 |
| + | ::*フルメタル・パニック!ではASプラン1501 ベヘモスの武装である30mm機関砲『竜の吐息(ドラゴンブレス)』の名称が、「龍の王」としてのバハムートに由来するものと推測される。 |
| + | ;レヴィアタン(Leviathan) |
| + | :『旧約聖書』に登場する[[海|大海原]]に生息する巨大な怪物。その名は、(一説によると)ヘブライ語で「渦をまいた」を意味する単語「Liwjatan」に由来する。[[英語]]読みでは「リヴァイアサン」と言う。巨大なクロコダイルもしくは海蛇(あるいは龍)の様な外見で描かれる事が多い。 |
| + | :また、レヴィアタンは陸地に生息する巨大な怪物ベヒモスとと対を成す存在で、悪魔の一種であると見做される場合がある。なお、悪魔としてのレヴィアタンは、キリスト教における七つの大罪の一つ「嫉妬」を司る。 |
| + | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[次元獣リヴァイダモン]]および[[真次元獣リヴァイダモン]]の名前元として使われている。 |
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| [[Category:資料]] | | [[Category:資料]] |