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*キャラクターデザイン:CLAMP(原案)、木村貴宏
 
*キャラクターデザイン:CLAMP(原案)、木村貴宏
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[[ルルーシュ・ランペルージ]]の妹。兄のルルーシュとは互いに最愛の存在で、共にアッシュフォード学園のクラブハウスで静かな生活を送っていた。学園内では生徒会の仮メンバーとして高等部の生徒会室によく出入りしている。<br />兄の身に起きた出来事を何も知らなかったが、後にそれを機に、ナナリーもまた数奇な運命に翻弄されていってしまう事になる。
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[[ルルーシュ・ランペルージ]]の妹。
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兄のルルーシュとは互いに最愛の存在で、共にアッシュフォード学園のクラブハウスで静かな生活を送っていた。学園内では生徒会の仮メンバーとして高等部の生徒会室によく出入りしている。兄の身に起きた出来事を何も知らなかったが、後にそれを機に、ナナリーもまた数奇な運命に翻弄されていってしまう事になる。
    
その立ち回りからも、'''物語の真の[[ヒロイン]]'''と称される事も多い。
 
その立ち回りからも、'''物語の真の[[ヒロイン]]'''と称される事も多い。
    
=== 人物 ===
 
=== 人物 ===
幼少期、ブリタニアの皇女だった頃は、ルルーシュですら手を焼くほどのやんちゃな子供だった(ノベライズ版では母親譲りの苛烈な[[性格]]とも言われていた)が、様々な出来事が原因で、歩行能力と視力を失っており、現在では大人しく物静かな性格となっている。しかし、自身に対して高圧的に接してくる人物に対しても臆しない気丈な一面もあり、[[漫画]]『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』ではこの一面がやや強調されている。また、日本人への差別意識も無く、彼らの事を「[[イレヴン]]」ではなく、ちゃんと「日本人」と呼んでいる心優しい人物でもある。こういった面からか、アッシュフォード学園内でも、ブリタニア人、日本人を問わず皆から好かれ、アイドル的存在として人気があった。<br />手を触れただけで相手の様子の判別が出来る。また感受性も強く、手を触れた人物の心の中を見抜く特技もある。猫のアーサーの足音を聞いただけで、足を負傷している事にも気付いている。
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幼少期、ブリタニアの皇女だった頃は、ルルーシュですら手を焼くほどのやんちゃな子供だった(ノベライズ版では母親譲りの苛烈な[[性格]]とも言われていた)が、様々な出来事が原因で、歩行能力と視力を失っており、現在では大人しく物静かな性格となっている。しかし、自身に対して高圧的に接してくる人物に対しても臆しない気丈な一面もあり、[[漫画]]『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』ではこの一面がやや強調されている。また、日本人への差別意識も無く、彼らの事を「[[イレヴン]]」ではなく、ちゃんと「日本人」と呼んでいる心優しい人物でもある。こういった面からか、アッシュフォード学園内でも、ブリタニア人、日本人を問わず皆から好かれ、アイドル的存在として人気があった。
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小説版によるとマリアンヌの手によって兄同様遺伝子操作を行われており、[[C.C.]]の遺伝子にも含まれている「C感応因子」と呼ばれる因子を埋め込まれている事で、触れた人間の心が読める「精神感応」の力を備える事になり、また[[マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア|マリアンヌ]]の策略で[[シャルル・ジ・ブリタニア|シャルル]]の[[ギアス]]をかけられ、両目が見えなくなってしまった事で、精神感応の力が急激に発達していく事になった。<br />ちなみにマリアンヌは、ナナリーが赤ん坊の頃、五感をわざと潰す事によって精神感応の力を上昇させようと画策していたが、研究員に止められ、シャルルもナナリーを気に入っていた事から、「この時」は諦めている。
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手を触れただけで相手の様子の判別が出来る。また感受性も強く、手を触れた人物の心の中を見抜く特技もある。猫のアーサーの足音を聞いただけで、足を負傷している事にも気付いている。
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小説版によるとマリアンヌの手によって兄同様遺伝子操作を行われており、[[C.C.]]の遺伝子にも含まれている「C感応因子」と呼ばれる因子を埋め込まれている事で、触れた人間の心が読める「精神感応」の力を備える事になり、また[[マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア|マリアンヌ]]の策略で[[シャルル・ジ・ブリタニア|シャルル]]の[[ギアス]]をかけられ、両目が見えなくなってしまった事で、精神感応の力が急激に発達していく事になった。ちなみにマリアンヌは、ナナリーが赤ん坊の頃、五感をわざと潰す事によって精神感応の力を上昇させようと画策していたが、研究員に止められ、シャルルもナナリーを気に入っていた事から、「この時」は諦めている。
    
ちなみに[[ドラマCD]]のいわゆるギャグ回では結構黒い。こんなところでも母親の血を色濃く受け継いでいるのだろうか……
 
ちなみに[[ドラマCD]]のいわゆるギャグ回では結構黒い。こんなところでも母親の血を色濃く受け継いでいるのだろうか……
    
=== 来歴 ===
 
=== 来歴 ===
   
==== 本編開始前 ====
 
==== 本編開始前 ====
 
ブリタニアに皇女として暮らしていた幼少期、[[テロリスト|テロ]]の巻き添えで足を負傷して歩行能力を失い、さらに目の前で母マリアンヌを殺されるという精神的ショックから、視力も失ってしまう。
 
ブリタニアに皇女として暮らしていた幼少期、[[テロリスト|テロ]]の巻き添えで足を負傷して歩行能力を失い、さらに目の前で母マリアンヌを殺されるという精神的ショックから、視力も失ってしまう。
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ノベライズ版では、黒の騎士団や多くの日本人達が中華連邦に亡命した後の日本での同行が詳しく描かれている。'''「自らの理想を実現させる為には、過去の事から逃げようとはせず、きれいな事だけでなく汚い事もやらねばならない」という覚悟を決めている'''(これは奇しくも、ルルーシュと同じである)。また、行政特区日本の再建に失敗してしまった事には落胆するものの、日本人に不利益にならない政策を推し進めようとしたり、作中で起きた事件の首謀者のいる敵地に残って、一人で[[説得]]を行おうとする大胆さも見せている。これらの活躍が功を成したのか、エリア11を「矯正エリア」から「途上エリア」にまで昇格させるという実績も残している。これまでエリア11に派遣されてきた総督達が日本人に対して弾圧を行ったことが原因で反乱を招いてきた事実を考えると、改めてナナリーの統治者としての有能さがうかがえるであろう。しかし、こうした経過は日本人をブリタニアに[[同化]]させ、独立の気概を失いかねなくさせるため、ルルーシュからはナナリーは問題のある存在になりつつあると危惧されていた。
 
ノベライズ版では、黒の騎士団や多くの日本人達が中華連邦に亡命した後の日本での同行が詳しく描かれている。'''「自らの理想を実現させる為には、過去の事から逃げようとはせず、きれいな事だけでなく汚い事もやらねばならない」という覚悟を決めている'''(これは奇しくも、ルルーシュと同じである)。また、行政特区日本の再建に失敗してしまった事には落胆するものの、日本人に不利益にならない政策を推し進めようとしたり、作中で起きた事件の首謀者のいる敵地に残って、一人で[[説得]]を行おうとする大胆さも見せている。これらの活躍が功を成したのか、エリア11を「矯正エリア」から「途上エリア」にまで昇格させるという実績も残している。これまでエリア11に派遣されてきた総督達が日本人に対して弾圧を行ったことが原因で反乱を招いてきた事実を考えると、改めてナナリーの統治者としての有能さがうかがえるであろう。しかし、こうした経過は日本人をブリタニアに[[同化]]させ、独立の気概を失いかねなくさせるため、ルルーシュからはナナリーは問題のある存在になりつつあると危惧されていた。
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後に黒の騎士団がエリア11に襲撃してきた「第二次トウキョウ決戦」の混戦の最中、[[枢木スザク]]の[[ランスロット・コンクエスター]]が放った[[フレイヤ]]の衝撃波で死亡したかに思われたが、[[シュナイゼル・エル・ブリタニア|シュナイゼル]]の策略によって救出されており、代わりに囮のシャトルに乗せられたローマイヤが、フレイヤの衝撃波で死亡する事になった。<br />ルルーシュの皇帝即位後、シュナイゼルによって次期ブリタニアの皇帝に擁立され、同時にルルーシュがゼロである事実や[[ギアス]]の秘密についても聞かされる。ルルーシュが自分の為にゼロになってブリタニアに反逆し、兄弟にまで手にかけているのかと問いただすも、本心を偽ったルルーシュに、自身を「自らが否定した貴族そのもの」と痛烈に批判されてしまう。
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後に黒の騎士団がエリア11に襲撃してきた「第二次トウキョウ決戦」の混戦の最中、[[枢木スザク]]の[[ランスロット・コンクエスター]]が放った[[フレイヤ]]の衝撃波で死亡したかに思われたが、[[シュナイゼル・エル・ブリタニア|シュナイゼル]]の策略によって救出されており、代わりに囮のシャトルに乗せられたローマイヤが、フレイヤの衝撃波で死亡する事になった。ルルーシュの皇帝即位後、シュナイゼルによって次期ブリタニアの皇帝に擁立され、同時にルルーシュがゼロである事実や[[ギアス]]の秘密についても聞かされる。ルルーシュが自分の為にゼロになってブリタニアに反逆し、兄弟にまで手にかけているのかと問いただすも、本心を偽ったルルーシュに、自身を「自らが否定した貴族そのもの」と痛烈に批判されてしまう。
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自らに罪を背負う覚悟が無いと悟ったナナリーは、自らフレイヤ発射スイッチである「ダモクレスの鍵」を握り、ルルーシュ率いるブリタニア軍との決戦に赴く。そして、ルルーシュと直接対峙したナナリーは、自らの強靭な意志によってシャルルにかけられていたギアスの呪縛を打ち破り、彼の目の前で両目を開く。<br />互いに一歩も譲ろうとしない論争を交わす中、自らが全ての罪を背負う覚悟を持っている事に気付いたルルーシュによってギアスを受けたナナリーは、ダモクレスの鍵を手渡してしまう。正気に戻ったナナリーは、自らにまでギアスを使った兄の冷酷さに愕然とし、去って行く彼を追いかけるものの、その場に倒れてしまい、絶望に包まれながら彼を罵り続けるのだった。
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自らに罪を背負う覚悟が無いと悟ったナナリーは、自らフレイヤ発射スイッチである「ダモクレスの鍵」を握り、ルルーシュ率いるブリタニア軍との決戦に赴く。そして、ルルーシュと直接対峙したナナリーは、自らの強靭な意志によってシャルルにかけられていたギアスの呪縛を打ち破り、彼の目の前で両目を開く。互いに一歩も譲ろうとしない論争を交わす中、自らが全ての罪を背負う覚悟を持っている事に気付いたルルーシュによってギアスを受けたナナリーは、ダモクレスの鍵を手渡してしまう。正気に戻ったナナリーは、自らにまでギアスを使った兄の冷酷さに愕然とし、去って行く彼を追いかけるものの、その場に倒れてしまい、絶望に包まれながら彼を罵り続けるのだった。
    
ダモクレス攻防戦後、シュナイゼルや黒の騎士団のメンバーと共に処刑のパレードに出される事になり、特に自身は真っ赤な奴隷装束を着せられ、歩けないのを知られていながら足枷をはめられる等、完全にさらし者の状態にされていた。しかし、ゼロ(スザク)がルルーシュを打倒すべく現れ、ゼロによって致命傷を負わされたルルーシュが自らの元に転げ落ちてきた際、精神感応によってルルーシュが自らの全てを犠牲にして憎しみに包まれた世界を変えようとしていた真意を知る。兄の本心に気付けなかった事を後悔したナナリーは、ルルーシュの前で力の限り自らの彼に対する愛を叫んだが、ルルーシュはその直後に静かに息を引き取る事になり、何も知らない周囲の民衆がゼロを賛美する中、ナナリーはただ一人、死んで逝ったルルーシュにすがって泣き叫ぶのだった。
 
ダモクレス攻防戦後、シュナイゼルや黒の騎士団のメンバーと共に処刑のパレードに出される事になり、特に自身は真っ赤な奴隷装束を着せられ、歩けないのを知られていながら足枷をはめられる等、完全にさらし者の状態にされていた。しかし、ゼロ(スザク)がルルーシュを打倒すべく現れ、ゼロによって致命傷を負わされたルルーシュが自らの元に転げ落ちてきた際、精神感応によってルルーシュが自らの全てを犠牲にして憎しみに包まれた世界を変えようとしていた真意を知る。兄の本心に気付けなかった事を後悔したナナリーは、ルルーシュの前で力の限り自らの彼に対する愛を叫んだが、ルルーシュはその直後に静かに息を引き取る事になり、何も知らない周囲の民衆がゼロを賛美する中、ナナリーはただ一人、死んで逝ったルルーシュにすがって泣き叫ぶのだった。