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| == ギリシア神話(Greek Mythology) == | | == ギリシア神話(Greek Mythology) == |
− | ギリシア発祥の[[神話]]。人間臭い神々と英雄たちの織り成す神話で、歴史上存在した(現在の88以外に抹消されたものも含む)星座の多くが、古代ギリシア人が神話をモチーフに考え出したもの。 | + | ギリシア発祥の[[神話]]。人間臭い[[神|神々]]と英雄たちの織り成す神話で、歴史上存在した(現在の88以外に抹消されたものも含む)星座の多くが、古代ギリシア人が神話をモチーフに考え出したもの。 |
| | | |
− | ギリシア神話には主神ゼウスを初めとして、色恋にまつわる事件が多い。また、ある事件が後に別の事件の発端となったり、ある英雄が複数の事件で活躍したり子孫がまた英雄になったりと歴史的な連続性が見られる。古代神話の常として同じ事物に対して複数の逸話が伝わっている。なお、ギリシア神話の神々は必ずしも人柄(神柄?)が良いとは限らないので、そんな彼等の気まぐれによって特に非の無い人物が理不尽な目に遭わされる逸話も少なく無い。
| + | ギリシア神話には主神ゼウスを初めとして、色恋にまつわる事件が多い。また、ある事件が後に別の事件の発端となったり、ある英雄が複数の事件で活躍したり、その子孫がまた英雄になったりと歴史的な連続性が見られる。古代神話の常として同じ事物に対して複数の逸話が伝わっている。なお、ギリシア神話の神々は必ずしも人柄(神柄?)が良いとは限らないので、そんな彼等の気まぐれによって非の無い人物が理不尽な目に遭わされる逸話も少なく無い。 |
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| 神話の中で最も知名度が高く、星座や[[太陽系]]の惑星・小惑星、果ては心理学用語にも多数の神話由来の名がつけられている。 | | 神話の中で最も知名度が高く、星座や[[太陽系]]の惑星・小惑星、果ては心理学用語にも多数の神話由来の名がつけられている。 |
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| オリュンポス山の山頂に住まうと伝えられる12柱の神々。 | | オリュンポス山の山頂に住まうと伝えられる12柱の神々。 |
| ;ゼウス(Zeus) | | ;ゼウス(Zeus) |
− | :ギリシア神話の主神にして天空神。そして、オリュンポス十二神をはじめとする神々の王であるため、この神を知っている者は多い。 | + | :ギリシア神話の主神にして天空神。そして、オリュンポス十二神をはじめとする神々の王であるため、この[[神]]を知っている者は多い。 |
| :雷霆を武器とし神々で最強の力を持ち、巨人達との戦いでは大いに活躍した。その後に現れた怪物テュポーンに対しても、他全ての神が逃げ出す中で唯一立ち向かい一度は敗北して両足の腱を切り落とされるも、回復するや再び挑んで追い詰めるなど勇猛である。また、母である地母神ガイアには不可能だった、[[宇宙]]の平定も成し遂げている。(後述の女性関係を除けば)平時は暴力的な面は描かれず、英雄たちの死や悲劇に涙を流し無垢な子供を守ろうとする温和な気質を持つ「'''弱者の守護神'''」たる存在。ただし、ガイアの予言を恐れて最初の妻であるメーディスの出産を阻んだりしている(この結果、副次的にゼウスは運命にさえ縛られなくなった)。 | | :雷霆を武器とし神々で最強の力を持ち、巨人達との戦いでは大いに活躍した。その後に現れた怪物テュポーンに対しても、他全ての神が逃げ出す中で唯一立ち向かい一度は敗北して両足の腱を切り落とされるも、回復するや再び挑んで追い詰めるなど勇猛である。また、母である地母神ガイアには不可能だった、[[宇宙]]の平定も成し遂げている。(後述の女性関係を除けば)平時は暴力的な面は描かれず、英雄たちの死や悲劇に涙を流し無垢な子供を守ろうとする温和な気質を持つ「'''弱者の守護神'''」たる存在。ただし、ガイアの予言を恐れて最初の妻であるメーディスの出産を阻んだりしている(この結果、副次的にゼウスは運命にさえ縛られなくなった)。 |
| :その一方で'''病的ともいえる女好き'''で、妻帯者にも関わらず多くの女性と子を成した。その際は動物や他人、果ては雨にまで化けて女性の寝所に侵入する。挙句、姉に無理矢理子供を作らせている。 | | :その一方で'''病的ともいえる女好き'''で、妻帯者にも関わらず多くの女性と子を成した。その際は動物や他人、果ては雨にまで化けて女性の寝所に侵入する。挙句、姉に無理矢理子供を作らせている。 |
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| :*[[真マジンガー 衝撃! Z編]]における[[マジンガーZ]]は[[ゼウス神]]を由来とする。 | | :*[[真マジンガー 衝撃! Z編]]における[[マジンガーZ]]は[[ゼウス神]]を由来とする。 |
| :*[[大空魔竜ガイキング]]では[[大空魔竜]]最大最強の兵器ゼウスミサイルの名の由来として使われている。 | | :*[[大空魔竜ガイキング]]では[[大空魔竜]]最大最強の兵器ゼウスミサイルの名の由来として使われている。 |
− | ;ポセイドン(Poseidon) | + | ;ポセイドーン(Poseidon) |
| :ギリシア神話の海神。クロノスとレアの子であり、兄弟のゼウス、ハーデースと力を合わせて父神の王権を奪ったあと、三兄弟の間で世界を分割統治すべく[[海|海洋]]の支配者となった。 | | :ギリシア神話の海神。クロノスとレアの子であり、兄弟のゼウス、ハーデースと力を合わせて父神の王権を奪ったあと、三兄弟の間で世界を分割統治すべく[[海|海洋]]の支配者となった。 |
| :*[[ゲッターロボG]]では[[ポセイドン号]]、[[ゲッターポセイドン]]の名の由来として使われている。 | | :*[[ゲッターロボG]]では[[ポセイドン号]]、[[ゲッターポセイドン]]の名の由来として使われている。 |
| :*[[真マジンガー 衝撃! Z編]]ではミケーネ三大神の一柱ポセイドンの名の由来となっている。 | | :*[[真マジンガー 衝撃! Z編]]ではミケーネ三大神の一柱ポセイドンの名の由来となっている。 |
− | ;アポロン(Apollon) | + | ;アポローン(Apollon) |
− | :ゼウスとレトの息子にして音楽の神。アポローンとも呼ばれる。よくアポロンを太陽の神とイメージされがちであるが、それはヘリオスと混同したのが原因である。一説ではオルフェウス教の伝説的開祖である詩人オルフェウスの父親と言われている。 | + | :ゼウスとレトの息子にして音楽の神。アポロンとも呼ばれる。よくアポロンを太陽の神とイメージされがちであるが、それはヘリオスと混同したのが原因である。一説ではオルフェウス教の伝説的開祖である詩人オルフェウスの父親と言われている。 |
| :その一方で「道路の保護者」としての[[異名]]'''アギュイエウス(Agyieus)'''、アポロンを象徴する動物である狼を統べる存在'''アポロン・リュケイオス(Apollon Lykeios)'''と名乗ったりする。 | | :その一方で「道路の保護者」としての[[異名]]'''アギュイエウス(Agyieus)'''、アポロンを象徴する動物である狼を統べる存在'''アポロン・リュケイオス(Apollon Lykeios)'''と名乗ったりする。 |
| :'''父ゼウスに劣らぬ女好き'''でもあり、河の神の娘ダフネを追い回す、トロイア王女カサンドラに[[予知]]能力を授ける代わりに交際を求める(これがトロイア国滅亡の遠因にもなった)、など問題行動も多い。また妹アルテミスと交際していた狩人オリオンを'''ガイアと結託して謀殺する'''といった真似もしでかしている。 | | :'''父ゼウスに劣らぬ女好き'''でもあり、河の神の娘ダフネを追い回す、トロイア王女カサンドラに[[予知]]能力を授ける代わりに交際を求める(これがトロイア国滅亡の遠因にもなった)、など問題行動も多い。また妹アルテミスと交際していた狩人オリオンを'''ガイアと結託して謀殺する'''といった真似もしでかしている。 |
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| :*[[OGシリーズ]]では空間転移装置「アギュイエウス」と次元装置「リュケイオス」の名の由来として使われている。 | | :*[[OGシリーズ]]では空間転移装置「アギュイエウス」と次元装置「リュケイオス」の名の由来として使われている。 |
| ;アルテミス(Artemis) | | ;アルテミス(Artemis) |
− | :狩猟の神。アポロンの妹。よくアルテミスを「[[月]]の女神」とイメージされがちであるが、それは[[セレーネ・マクグリフ|セレネ]]と混同したのが原因である。処女神としてアテナとともに夙に有名。ローマ神話における[[ダイアナンA|ディ]][[ディアナ・ソレル|アナ]]に相当。 | + | :狩猟の神。アポロンの妹。よくアルテミスを「[[月]]の女神」とイメージされがちであるが、それは[[セレーネ・マクグリフ|セレーネー]]と混同したのが原因である。処女神としてアテナとともに夙に有名。ローマ神話における[[ダイアナンA|ディ]][[ディアナ・ソレル|アナ]]に相当。 |
| :*[[機動戦士ガンダムSEED]]では宇宙要塞アルテミスの名の由来として使われている。 | | :*[[機動戦士ガンダムSEED]]では宇宙要塞アルテミスの名の由来として使われている。 |
| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[アルテミス]]及び[[アルテミス改]]の名の由来として使われている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[アルテミス]]及び[[アルテミス改]]の名の由来として使われている。 |
− | ;アフロディーテ(Aphrodite) | + | ;アプロディーテ(Aphrodite) |
| :愛と美を司る女神。アフロディテとも呼ばれる。クロノスに切り落とされたウラノスの男性器から生まれたと言われる。 | | :愛と美を司る女神。アフロディテとも呼ばれる。クロノスに切り落とされたウラノスの男性器から生まれたと言われる。 |
| :鍛冶の神ヘパイトスと結婚するが、戦争の神アレス(ローマ神話における[[マーズ|マルス]]に相当)とは愛人関係にある。後に金星を司る。 | | :鍛冶の神ヘパイトスと結婚するが、戦争の神アレス(ローマ神話における[[マーズ|マルス]]に相当)とは愛人関係にある。後に金星を司る。 |
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| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[プロメテウス・エクスペリメント]]の名の由来として使われている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[プロメテウス・エクスペリメント]]の名の由来として使われている。 |
| ;ハーデース(Hades) | | ;ハーデース(Hades) |
− | :地下の王にして、死者を管理する冥界神。クロノスとレアの子であり、ゼウスとポセイドンの兄弟。オリュンポス十二神に数えられたり数えられなかったり、フィクションで悪役にされがちと立場が安定しない。また、金属などの地下鉱脈の主ともいわれる。 | + | :地下の王にして、死者を管理する冥界神。クロノスとレアの子であり、ゼウスとポセイドーンの兄弟。オリュンポス十二神に数えられたり数えられなかったり、フィクションで悪役にされがちと立場が安定しない。また、金属などの地下鉱脈の主ともいわれる。 |
| :ちなみに、ローマ神話では繁栄の神プルートーと同一視される。これは、生死は表裏一体であるという観点から。 | | :ちなみに、ローマ神話では繁栄の神プルートーと同一視される。これは、生死は表裏一体であるという観点から。 |
| :妻はペルセポネーだが、一目惚れの果ての誘拐婚(当時のギリシアでは特に問題のない行為だが)。'''元々優しく女性に不慣れな性格'''であったためにうまくアプローチできず、ゼウスの言葉を間に受けてかなり豪快な攫い方を敢行している。誘拐前後にペルセポネーの扱いについてあれこれ悩んだりするなど、[[性格]]も含めて一般的な意味で冥界神とは思えない姿で描かれている。 | | :妻はペルセポネーだが、一目惚れの果ての誘拐婚(当時のギリシアでは特に問題のない行為だが)。'''元々優しく女性に不慣れな性格'''であったためにうまくアプローチできず、ゼウスの言葉を間に受けてかなり豪快な攫い方を敢行している。誘拐前後にペルセポネーの扱いについてあれこれ悩んだりするなど、[[性格]]も含めて一般的な意味で冥界神とは思えない姿で描かれている。 |
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| :*[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]で、そのクロノス族と戦った[[デビルサターン6]]のサターンの元ネタ。 | | :*[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]で、そのクロノス族と戦った[[デビルサターン6]]のサターンの元ネタ。 |
| :*[[Zシリーズ]]では謎の組織[[クロノ]]の名の由来となっている。 | | :*[[Zシリーズ]]では謎の組織[[クロノ]]の名の由来となっている。 |
− | ;ティターン(Titan) | + | ;ティーターン(Titan) |
− | :天空神ウラノスと大地の女神ガイアの間に生まれた12柱の神々の兄弟姉妹。巨神族。ゼウスに与しない神々もティターンと称されることも。 | + | :天空神ウラノスと大地の女神ガイアの間に生まれた12柱の神々の兄弟姉妹。巨神族。ゼウスに与しない神々もティーターンと称されることも。 |
| :*[[機動戦士Ζガンダム]]では[[ティターンズ]]の元ネタ。 | | :*[[機動戦士Ζガンダム]]では[[ティターンズ]]の元ネタ。 |
| :*[[六神合体ゴッドマーズ]]の[[六神ロボ]]タイタンの名の由来となっている。 | | :*[[六神合体ゴッドマーズ]]の[[六神ロボ]]タイタンの名の由来となっている。 |
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| :*[[機動戦士ガンダムSEED]]では大量破壊兵器[[サイクロプス]]の名の由来として使われている。 | | :*[[機動戦士ガンダムSEED]]では大量破壊兵器[[サイクロプス]]の名の由来として使われている。 |
| ;アトラース(Atlas) | | ;アトラース(Atlas) |
− | :ティターン神族の一柱。ゼウスに[[空|天空]]を支える役目を負わされ、日々その負荷を味わっている。 | + | :ティーターン神族の一柱。ゼウスに[[空|天空]]を支える役目を負わされ、日々その負荷を味わっている。 |
| :*[[獣神ライガー]]では魔竜戦士[[アトラス]]の名の由来として使われている。 | | :*[[獣神ライガー]]では魔竜戦士[[アトラス]]の名の由来として使われている。 |
| ;クロートー(Klotho) | | ;クロートー(Klotho) |
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| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[フューリー]]の名の由来として使われている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[フューリー]]の名の由来として使われている。 |
| ;キュベレー(Cybele) | | ;キュベレー(Cybele) |
− | :フリギア(現代のトルコ中西部に相当)で崇拝された太母神。大地にある様々な地形と動物たちを司る。その起源は新石器時代にも遡るとされる相当に古い神格である。ギリシャ、ローマにもその信仰が伝わったとされる。ライオンと縁が深く、ライオンに牽かせたチャリオットやライオンをあしらった玉座にすわった姿でも表現される。 | + | :フリギア(現代のトルコ中西部に相当)で崇拝された太母神。大地にある様々な地形と動物たちを司る。その起源は新石器時代にも遡るとされる相当に古い神格である。ギリシャ、ローマにもその信仰が伝わったとされる。 |
| + | :ライオンと縁が深く、ライオンに牽かせたチャリオットやライオンをあしらった玉座にすわった姿でも表現される。 |
| :*[[機動戦士Ζガンダム]]、[[機動戦士ガンダムΖΖ]]では[[キュベレイ]]の名の由来となっている。 | | :*[[機動戦士Ζガンダム]]、[[機動戦士ガンダムΖΖ]]では[[キュベレイ]]の名の由来となっている。 |
| | | |
| == 人物 == | | == 人物 == |
− | ;ヘラクレス(Herakles) | + | ;ヘーラクレース(Herakles) |
− | :ギリシア神話最大の英雄。ゼウスが人間の女に産ませた半神半人。ゼウスの妻ヘーラーから強く憎まれ、狂気を吹き込まれて罪を犯す。その贖罪のための冒険が「12の功業」である。死後、神になった。 | + | :ギリシア神話最大の英雄。ゼウスが人間の女に産ませた半神半人。ゼウスの妻ヘーラーから強く憎まれ、狂気を吹き込まれて罪を犯す。その贖罪のための冒険が「12の功業」である。死後、[[神]]になった。 |
| + | :[[英語]]読みだと、ハーキュリーズまたはハーキュリー(Hercules)と言う。 |
| :*[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]では[[戦闘獣]][[ハーキュリーズ]]が登場。 | | :*[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]では[[戦闘獣]][[ハーキュリーズ]]が登場。 |
| :*[[ベターマン]]では[[ヘラクレス]]の名の由来として使われている。 | | :*[[ベターマン]]では[[ヘラクレス]]の名の由来として使われている。 |
| + | :*[[機動戦士ガンダム00]]では[[パング・ハーキュリー]]の名の由来となっている。 |
| ;オルフェウス(Orpheus) | | ;オルフェウス(Orpheus) |
| :吟遊詩人。オルペウスとも呼ばれる。文芸の神カリオペーとトラキアの王オイアグロス(名義上の父は太陽神アポロン)の間に生まれているので、半神半人だがそう言った描写は少ない。 | | :吟遊詩人。オルペウスとも呼ばれる。文芸の神カリオペーとトラキアの王オイアグロス(名義上の父は太陽神アポロン)の間に生まれているので、半神半人だがそう言った描写は少ない。 |
− | :毒蛇に噛まれて死んでしまった妻エウリュディケーを取り戻すため、冥府に赴いた(ちなみに、新婚だった)。その竪琴の腕を以て、冥府の河の渡し守カロンや番犬ケルベロス、冥府の住人を皆魅了して無事冥王ハーデスの元へ到達。ハーデスの妻ペルセポネーもその哀切の[[歌]]に涙したことで説得に成功し、「冥府にいる間エウリュディケーのいる背後を振り向いてはいけない」という条件付きでエウリュディケーの返還を認められた。しかし、冥府脱出直前で振りかえってしまったことで、失敗に終わってしまった。[[日本神話]]のイザナギ・イザナミの神話に似ているが、あちらと違ってエウリュディケーは冥府に連れ戻され、以後関わってこない。 | + | :毒蛇に噛まれて死んでしまった妻エウリュディケーを取り戻すため、冥府に赴いた(ちなみに、新婚だった)。その竪琴の腕を以て、冥府の河の渡し守カロンや番犬ケルベロス、冥府の住人を皆魅了して無事冥王ハーデースの元へ到達。ハーデスの妻ペルセポネーもその哀切の[[歌]]に涙したことで[[説得]]に成功し、「冥府にいる間エウリュディケーのいる背後を振り向いてはいけない」という条件付きでエウリュディケーの返還を認められた。 |
| + | :しかし、冥府脱出直前で振りかえってしまったことで、失敗に終わってしまった。[[日本神話]]のイザナギ・イザナミの神話に似ているが、あちらと違ってエウリュディケーは冥府に連れ戻され、以後関わってこない。 |
| :その後は輪廻転生を主軸とした教義「オルフェウス教」の開祖となる。しかし、ある時訪れた酩酊の神ディオニュソスを崇めなかったために殺されてしまい、彼の死を偲んだ主神ゼウス(あるいは太陽神アポロン)によって天に挙げられ、琴座となった。開祖とならず入水自殺したという話もあり、こちらは川を流れていた琴をゼウスが天に挙げたという形になる。 | | :その後は輪廻転生を主軸とした教義「オルフェウス教」の開祖となる。しかし、ある時訪れた酩酊の神ディオニュソスを崇めなかったために殺されてしまい、彼の死を偲んだ主神ゼウス(あるいは太陽神アポロン)によって天に挙げられ、琴座となった。開祖とならず入水自殺したという話もあり、こちらは川を流れていた琴をゼウスが天に挙げたという形になる。 |
| :*バンプレストオリジナルでは[[スーパーロボット大戦UX]]のフラグシップとして[[オルフェス]]が、その支援機として琴座を由来とする[[ライラス]]の名の由来として使われている。 | | :*バンプレストオリジナルでは[[スーパーロボット大戦UX]]のフラグシップとして[[オルフェス]]が、その支援機として琴座を由来とする[[ライラス]]の名の由来として使われている。 |
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| :*バンプレストオリジナルでは[[スーパーロボット大戦UX]]の主人公機の合体形態として[[オデュッセア]]の名前の由来となっている。 | | :*バンプレストオリジナルでは[[スーパーロボット大戦UX]]の主人公機の合体形態として[[オデュッセア]]の名前の由来となっている。 |
| ;ラミアー(Lamia) | | ;ラミアー(Lamia) |
− | :ギリシア神話の登場人物で海の神ポセイドンの息子ベロスと、その母リビュエとの間にもうけられた娘で元々はリビアの[[女王]]。 | + | :ギリシア神話の登場人物で海の神ポセイドーンの息子ベロスと、その母リビュエとの間にもうけられた娘で元々はリビアの[[女王]]。 |
| :ゼウスに見初められたがこのことにゼウスの妻であるヘラが怒り、ゼウスとの間に産まれた子供を全て殺され、この時に「上半身は女性で下半身が蛇の怪物」に変えられてしまった。 | | :ゼウスに見初められたがこのことにゼウスの妻であるヘラが怒り、ゼウスとの間に産まれた子供を全て殺され、この時に「上半身は女性で下半身が蛇の怪物」に変えられてしまった。 |
| :*[[ベターマン]]及び[[勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING]]に[[ラミア]]の名の由来として使われている。 | | :*[[ベターマン]]及び[[勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING]]に[[ラミア]]の名の由来として使われている。 |
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| :*[[バンプレストオリジナル]]では機動兵器[[ディオスク]]の名の由来となっている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では機動兵器[[ディオスク]]の名の由来となっている。 |
| ;オーリーオーン(Orion) | | ;オーリーオーン(Orion) |
− | :ギリシア神話に登場する狩人。海の神ポセイドンとミーノース王の娘エウリュアレーとの間に生まれ、背の高い偉丈夫で、稀に見る美貌の持ち主であった。父親であるポセイドンから海を歩く力を与えられ、海でも川でも陸と同じように歩く事ができた。 | + | :ギリシア神話に登場する狩人。海の神ポセイドーンとミーノース王の娘エウリュアレーとの間に生まれ、背の高い偉丈夫で、稀に見る美貌の持ち主であった。父親であるポセイドンから海を歩く力を与えられ、海でも川でも陸と同じように歩く事ができた。 |
| :しかし、そのうち力を自慢するようになり、これを見かねた女神ヘーラーは、オーリーオーンをこらしめるために、彼の足元に大きなサソリを放った。さすがのオーリーオーンもサソリの毒には勝てず、命を落としたという。 | | :しかし、そのうち力を自慢するようになり、これを見かねた女神ヘーラーは、オーリーオーンをこらしめるために、彼の足元に大きなサソリを放った。さすがのオーリーオーンもサソリの毒には勝てず、命を落としたという。 |
| :*[[Zシリーズ]]では[[バルビエル・ザ・ニードル]]が名乗っていた[[偽名]]「オリオン」の由来となっている。 | | :*[[Zシリーズ]]では[[バルビエル・ザ・ニードル]]が名乗っていた[[偽名]]「オリオン」の由来となっている。 |
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| == 生物、怪物 == | | == 生物、怪物 == |
| ;ペガサス(Pegasus) | | ;ペガサス(Pegasus) |
− | :翼がある馬で、[[空]]を飛ぶことができる。海神ポセイドンと怪物メデューサの間の子。 | + | :翼がある馬で、[[空]]を飛ぶことができる。海神ポセイドーンと怪物メデューサの間の子。 |
| :*[[機動戦士ガンダム]]では[[ホワイトベース]]がペガサス級強襲揚陸艦2番艦に分類される。 | | :*[[機動戦士ガンダム]]では[[ホワイトベース]]がペガサス級強襲揚陸艦2番艦に分類される。 |
| :*[[テッカマンブレード]]では[[ペガス]]の名前の由来となっている。 | | :*[[テッカマンブレード]]では[[ペガス]]の名前の由来となっている。 |
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| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[OGシリーズ]]に登場する[[エキドナ・イーサッキ]]の名前の由来となっている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[OGシリーズ]]に登場する[[エキドナ・イーサッキ]]の名前の由来となっている。 |
| ;キマイラ(Chimaira) | | ;キマイラ(Chimaira) |
− | :ティターン神族のテュポーンと怪物エキドナの間に生まれた怪物。獅子の頭と山羊の胴体、毒蛇の尻尾を持つ。「キメラ」とも呼ばれ、転じて合成生物や複数の遺伝情報を持つ生物の代名詞ともなる。 | + | :ティーターン神族のテュポーンと怪物エキドナの間に生まれた怪物。獅子の頭と山羊の胴体、毒蛇の尻尾を持つ。「キメラ」とも呼ばれ、転じて合成生物や複数の遺伝情報を持つ生物の代名詞ともなる。 |
| :*[[HEROMAN]]では[[スクラッグ]]に拉致された地球人達を[[改造]]した生物兵器[[キメラ]]の名前の由来となっている。 | | :*[[HEROMAN]]では[[スクラッグ]]に拉致された地球人達を[[改造]]した生物兵器[[キメラ]]の名前の由来となっている。 |
| :*[[バンプレストオリジナル]]では特殊部隊[[カイメラ]]が登場し、それらの機体もこの怪物の名前から採られている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では特殊部隊[[カイメラ]]が登場し、それらの機体もこの怪物の名前から採られている。 |
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| ;;メドゥーサ(Medousa) | | ;;メドゥーサ(Medousa) |
| ::「メデューサ」とも。 | | ::「メデューサ」とも。 |
− | ::蛇の頭髪と見た者を石化させる怪物であり、ゴーゴン三姉妹の三女。元は美しい髪を持った美女だったが、「自分の髪はアテーナーの髪より美しい」と自慢したばかりにアテーナーの逆鱗に触れてこのような姿となった。それでもなお許されず、アテーナーの命を受けたペルセウスに殺される。 | + | ::蛇の頭髪と見た者を石化させる怪物であり、ゴルゴーン三姉妹の三女。元は美しい髪を持った美女だったが、「自分の髪はアテーナーの髪より美しい」と自慢したばかりにアテーナーの逆鱗に触れてこのような姿となった。それでもなお許されず、アテーナーの命を受けたペルセウスに殺される。 |
| ::*[[蒼穹のファフナー]]では[[ファフナー]]の射撃武装メデューサの名前の由来となっている。 | | ::*[[蒼穹のファフナー]]では[[ファフナー]]の射撃武装メデューサの名前の由来となっている。 |
| ::*[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]では[[ディオンドラ]]が愛用している妖剣メドゥーサの名を由来とする。 | | ::*[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]では[[ディオンドラ]]が愛用している妖剣メドゥーサの名を由来とする。 |
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| ;アルゴー船(Argo) | | ;アルゴー船(Argo) |
| :イアーソーンがコルキスの黄金の羊の毛皮(牡羊座の羊)を求める冒険のために建造された巨大な船。この船を建造した船大工アルゴスの名から採られた。 | | :イアーソーンがコルキスの黄金の羊の毛皮(牡羊座の羊)を求める冒険のために建造された巨大な船。この船を建造した船大工アルゴスの名から採られた。 |
− | :ヘラクレスをはじめとする英雄たちが乗り込んで活躍したようだ。 | + | :ヘーラクレースをはじめとする英雄たちが乗り込んで活躍したようだ。 |
| :*[[バンプレストオリジナル]]では[[アイム・ライアード]]の本名「ハーマル・アルゴー」の名前の由来となっている。 | | :*[[バンプレストオリジナル]]では[[アイム・ライアード]]の本名「ハーマル・アルゴー」の名前の由来となっている。 |
| ;アイギス(Aigis) | | ;アイギス(Aigis) |
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| :ゼウスが贈った神の羊。双子の兄妹を救うために使わされ、金色の毛を持つ。 | | :ゼウスが贈った神の羊。双子の兄妹を救うために使わされ、金色の毛を持つ。 |
| ;牡牛座 | | ;牡牛座 |
− | :ニンフの女性エウロペに恋したゼウスが変化した白い牡牛。 | + | :ニンフの女性[[ヨーロッパ|エウローペー]]に恋したゼウスが変化した白い牡牛。 |
| ;双子座 | | ;双子座 |
| :ゼウスの双子の息子カストルとポルックス。 | | :ゼウスの双子の息子カストルとポルックス。 |
| ;蟹座 | | ;蟹座 |
− | :化け蟹。英雄ヘラクレスのヒュドラ退治の際に踏み潰される。 | + | :化け蟹。英雄ヘーラクレースのヒュドラ退治の際に踏み潰される。 |
| ;獅子座 | | ;獅子座 |
| :ネメアの獅子。怪物エキドナの生んだ尋常ならざるライオンである。 | | :ネメアの獅子。怪物エキドナの生んだ尋常ならざるライオンである。 |
| ;乙女座 | | ;乙女座 |
− | :ギリシアの女神。どの女神かは諸説あり、一般的なのは正義を司る女神アストライアー。神に関連する星座の多くがその化身や所有物などであるのに対し、神そのものの星座は珍しい。 | + | :ギリシアの女神。どの女神かは諸説あり、一般的なのは[[正義]]を司る女神アストライアー。[[神]]に関連する星座の多くがその化身や所有物などであるのに対し、神そのものの星座は珍しい。 |
| ;天秤座 | | ;天秤座 |
− | :正義を計る天秤。乙女座となっている(候補の一柱)正義の女神アストライアの物である。 | + | :正義を計る天秤。乙女座となっている(候補の一柱)正義の女神アストライアーの物である。 |
| ;蠍座 | | ;蠍座 |
− | :英雄オリオンを刺殺した神の使いであるサソリ。 | + | :英雄オーリーオーンを刺殺した神の使いであるサソリ。 |
| ;射手座 | | ;射手座 |
− | :下半身が馬の亜人ケンタウロスが弓矢を引く姿。ヘラクレスなどの師である不死のケンタウロス、ケイローンであるという説が一般的。 | + | :下半身が馬の亜人ケンタウロスが弓矢を引く姿。ヘーラクレースなどの師である不死のケンタウロス、ケイローンであるという説が一般的。 |
| ;山羊座 | | ;山羊座 |
| :ヤギ頭の牧神パーンが下半身を魚に変えた時の姿というのが一般の説。 | | :ヤギ頭の牧神パーンが下半身を魚に変えた時の姿というのが一般の説。 |
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| :*[[六神合体ゴッドマーズ]]では[[ガニメデス]]の名の由来となっている。 | | :*[[六神合体ゴッドマーズ]]では[[ガニメデス]]の名の由来となっている。 |
| ;魚座 | | ;魚座 |
− | :美の女神アプロディテとその子エロスがそれぞれ魚となった姿。 | + | :美の女神アプロディーテーとその子エロスがそれぞれ魚となった姿。 |
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| == 余談 == | | == 余談 == |