差分

25行目: 25行目:     
== 概要 ==
 
== 概要 ==
地球圏統一連合特殊部隊・[[スペシャルズ]]の影に潜む秘密組織「[[OZ]]」の代表という立場で、5人のガンダムパイロットの前に立ち塞がる人物。
+
地球圏統一連合特殊部隊・[[スペシャルズ]]の影に潜む秘密組織「[[OZ]]」の代表という立場で、5人のガンダムパイロットの前に立ち塞がる人物。主人公[[ヒイロ・ユイ]]と同じくモビルドール否定派である。なお当初は[[レディ・アン]]は唯一無二の腹心ではあるもののモビルドール推進派であった。
    
『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]』に登場した[[マリーメイア・クシュリナーダ]]は、トレーズが負傷した際に看護師のレイア・バートンとの間に授かった実子であるとされている。
 
『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]』に登場した[[マリーメイア・クシュリナーダ]]は、トレーズが負傷した際に看護師のレイア・バートンとの間に授かった実子であるとされている。
31行目: 31行目:  
小説『FrozenTeardrop』によれば[[宇宙]]の平和的指導者ヒイロ・ユイの甥アイン・ユイと、当時の[[ロームフェラ財団]]党首の娘アンジェリーナ・クシュリナーダの子。両親が引き離された後、母が再婚した継父フンデルト・カタロニア<ref>[[デルマイユ|デルマイユ侯爵]]の息子。ただしTV版の「デルマイユはトレーズの叔父」という設定であれば「弟」でなければならないはずなので矛盾する。</ref>との間に設けた義弟ヴァンがいる。
 
小説『FrozenTeardrop』によれば[[宇宙]]の平和的指導者ヒイロ・ユイの甥アイン・ユイと、当時の[[ロームフェラ財団]]党首の娘アンジェリーナ・クシュリナーダの子。両親が引き離された後、母が再婚した継父フンデルト・カタロニア<ref>[[デルマイユ|デルマイユ侯爵]]の息子。ただしTV版の「デルマイユはトレーズの叔父」という設定であれば「弟」でなければならないはずなので矛盾する。</ref>との間に設けた義弟ヴァンがいる。
   −
トレーズは美学主義とも呼ぶべき行動原理の持ち主であり、士官学校では教官のキーリア・カタロニアから「戦争の天才」と評される程の才を発揮、常に首席で[[騎士道|騎士道精神]]を尊び、また平素の振る舞いや作戦行動についても常に'''「エレガント」'''であることを追求しているといった超人ぶりを発揮していた。一方、戦いという行為に対しては「人類は自ら血を流し、自らの力で戦うことでこそより高みへと昇ることが出来る」という信条を持っており、自らの手を血に染めない殺戮を認めない一方で、戦いの逃避の結果としての平和主義に対しても否定的であり、そのような相手に対しては自ら手を汚して排除することも厭わない。
+
トレーズは美学主義とも呼ぶべき行動原理の持ち主であり、士官学校では教官のキーリア・カタロニアから「戦争の天才」と評される程の才を発揮、常に首席で[[騎士道|騎士道精神]]を尊び、また平素の振る舞いや作戦行動についても常に'''「エレガント」'''であることを追求しているといった超人ぶりを発揮していた。一方、戦いという行為に対しては「人類は自ら血を流し、自らの力で戦うことでこそより高みへと昇ることが出来る」という信条と美学を持っており、自らの手を血に染めないモビルドールによる殺戮を決して認めない一方で、戦いの逃避の結果としての平和主義に対しても否定的であり、そのような相手に対しては自ら手を汚して排除することも厭わない。この点からも当初はこの信条と美学が理解出来なかった[[レディ・アン]]をその一点だけは強く批判した。
    
敗者になりたいと発言したり、自分を悪と考えているなど一聴すると理解に苦しむ発言も多いが、これも'''「自らの信じる道は、人の命を奪ってしまう戦いを起こすことになる。だから、自分は悪であり勝者になってはならない」'''という考え方の表れである。
 
敗者になりたいと発言したり、自分を悪と考えているなど一聴すると理解に苦しむ発言も多いが、これも'''「自らの信じる道は、人の命を奪ってしまう戦いを起こすことになる。だから、自分は悪であり勝者になってはならない」'''という考え方の表れである。
   −
それらの優雅かつ確固として揺るぎのない行動に加え、[[指揮官]]としての手腕や[[モビルスーツ]]パイロットとしての技量など、多くの分野で優れた資質を合わせ持っている。それゆえ軍内部では若きカリスマとして指導力を発揮しており、特にOZ内部では、副官である[[レディ・アン]]を筆頭に彼個人に心酔している将兵が多い。
+
それらの優雅かつ確固として揺るぎのない行動に加え、[[指揮官]]としての手腕や[[モビルスーツ]]パイロットとしての技量など、多くの分野で優れた資質を合わせ持っている。それゆえ軍内部では若きカリスマかつ旗印かつシンボルとして指導力を発揮しており、特にOZ内部では、副官である[[レディ・アン]]を筆頭に彼個人に心酔、及び教祖のように信奉している将兵が多いが彼女のようにトレーズの腹心であってすら、信条と美学を完全に理解しているかどうかまでは、かなり怪しい面がある。なおトレーズ自身はレディ・アンであったとしても、そのような自身への将校達の度の過ぎた信奉も決して快くは思ってはいなかった。
    
トレーズは[[地球]]の美しい自然を愛する財団の理念に賛同し、地球圏統一連合内部にOZの前進となる特別部隊スペシャルズを創設。全人類に自らの戦いの機会を与えるという目的のためにスペシャルズ=OZの拡充に努める。そして、連合内部の平和論者一掃及び連合組織の瓦解を目的とした作戦「オペレーション・デイブレイク」においては、OZの総帥として自ら指揮を執って作戦を成功に導き、彼の目論見通り地球圏は再び戦火に彩られることとなった。しかしその後、母体組織である財団は人間から戦いを奪う兵器「[[モビルドール]]」による地球圏支配を目論み、OZもまた財団の強い圧力を受け、一部の特権階級の権益を守るための組織としての色彩が次第に強まっていくこととなる。トレーズはそんな財団の在り方を否定してOZ総帥を退任、長期の幽閉を余儀なくされた。
 
トレーズは[[地球]]の美しい自然を愛する財団の理念に賛同し、地球圏統一連合内部にOZの前進となる特別部隊スペシャルズを創設。全人類に自らの戦いの機会を与えるという目的のためにスペシャルズ=OZの拡充に努める。そして、連合内部の平和論者一掃及び連合組織の瓦解を目的とした作戦「オペレーション・デイブレイク」においては、OZの総帥として自ら指揮を執って作戦を成功に導き、彼の目論見通り地球圏は再び戦火に彩られることとなった。しかしその後、母体組織である財団は人間から戦いを奪う兵器「[[モビルドール]]」による地球圏支配を目論み、OZもまた財団の強い圧力を受け、一部の特権階級の権益を守るための組織としての色彩が次第に強まっていくこととなる。トレーズはそんな財団の在り方を否定してOZ総帥を退任、長期の幽閉を余儀なくされた。
141行目: 141行目:  
:教官時代の教え子。
 
:教官時代の教え子。
 
;[[レディ・アン]]
 
;[[レディ・アン]]
:誰よりも信頼する腹心。ただし、物語開始当初の彼女はトレーズの「信奉者」だが、「理解者」ではない。最期は彼女とリリーナに後事を託す。
+
:『私のレディ』と呼び誰よりも信頼する腹心。ただし、物語開始当初の彼女はトレーズの「信奉者」ではあるものの、彼女自身は当初はモビルドール推進派でありトレーズから強くその点は批判されてなお、トレーズの『美学』を理解出来なかったため「理解者」ではないと言われていたが最後には理解を示す。最期は皮肉にも同じモビルドール推進派に銃撃された。彼女とリリーナに後事を託す。
 
;[[張五飛]]
 
;[[張五飛]]
 
:好敵手であり、「最大の理解者」。ここでの「理解者」とはトレーズを「悪」と断じていた事を指す。
 
:好敵手であり、「最大の理解者」。ここでの「理解者」とはトレーズを「悪」と断じていた事を指す。
匿名利用者