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[[バナージ・リンクス|バナージ]]が乗る機体は1号機であり、同型機として2号機の[[バンシィ]]と、2機とは別ルートで作られた3号機のフェネクス(GFT上映の外伝映像、ゲーム作品のみの登場)が存在する。ただし、1号機は極めて特別な存在で、「箱の鍵」として[[カーディアス・ビスト|カーディアス]]により独自の「La+(ラプラス)プログラム」が組み込まれており、その上で「[[袖付き]]」に譲渡される予定だった。しかし、偶然の出来事によりバナージに託されることとなる。
 
[[バナージ・リンクス|バナージ]]が乗る機体は1号機であり、同型機として2号機の[[バンシィ]]と、2機とは別ルートで作られた3号機のフェネクス(GFT上映の外伝映像、ゲーム作品のみの登場)が存在する。ただし、1号機は極めて特別な存在で、「箱の鍵」として[[カーディアス・ビスト|カーディアス]]により独自の「La+(ラプラス)プログラム」が組み込まれており、その上で「[[袖付き]]」に譲渡される予定だった。しかし、偶然の出来事によりバナージに託されることとなる。
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中盤の終わり頃、ニュータイプに完全覚醒を果たしたバナージの成長に合わせるように骨格になっているサイコフレームの色が攻撃的といえる赤から優しげな緑に変化している。
      
モチーフとなっているのは、15世紀末に製作されたフランスの連作タペストリー『貴婦人と一角獣』で貴婦人に寄り添う神獣・ユニコーン。劇中でも連作の中の一枚である「私のたった一つの望み」が登場し、重要な役割を果たす。
 
モチーフとなっているのは、15世紀末に製作されたフランスの連作タペストリー『貴婦人と一角獣』で貴婦人に寄り添う神獣・ユニコーン。劇中でも連作の中の一枚である「私のたった一つの望み」が登場し、重要な役割を果たす。
    
数奇な偶然からバナージの機体となったユニコーンガンダムであるが、この機体の本来の役割は「ニュータイプの乗る機体をパイロットごと破壊する」ことにある。想定されていた戦闘スタイルは、まず随伴機であるジェスタが取り巻きを片付け、デストロイモードを発動したユニコーンが敵ニュータイプを一騎打ちで片付ける、というもの。解除後のクールタイムもジェスタがカバーすることが前提となっている。
 
数奇な偶然からバナージの機体となったユニコーンガンダムであるが、この機体の本来の役割は「ニュータイプの乗る機体をパイロットごと破壊する」ことにある。想定されていた戦闘スタイルは、まず随伴機であるジェスタが取り巻きを片付け、デストロイモードを発動したユニコーンが敵ニュータイプを一騎打ちで片付ける、というもの。解除後のクールタイムもジェスタがカバーすることが前提となっている。
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=== デストロイモード・アンチェインド ===
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設計段階で想定されていた「真のユニコーン」。デストロイモードの状態でパイロットの感応波が一定レベルを超過し、NT-Dが制御限界を超えた場合の緊急モードで、パイロットの意志とは無関係に発動する。
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この状態になると装甲がデストロイモードからさらに展開され、内部のフル・サイコフレームがむき出しとなる。
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しかし、実際にはこの形態は発動せず、優れたニュータイプであるバナージの意識に影響された結果、全く別の形態へと変化した。
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=== 真・ユニコーンガンダム ===
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ユニコーンがバナージの意識の影響を受け、アンチェインドに代わって発動させた新たなる形態。
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サイコフレームの発光色が優しげな緑色へと変化し、ニュータイプの感応能力を極限以上まで発揮するための姿であり、サイコ・フィールドの展開と操作による戦闘を行う。
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サイコミュの能力を限界以上に引き出すための触媒として機体各部に結晶体「サイコシャード」が発生しているのが特徴。これは試験運用中に偶然から発現したことがあり、[[ネオ・ジオング]]にはこれを人為的に発生させるための装置が組み込まれている。
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これはバナージのニュータイプ能力が極限を超えたレベルで発揮された結果、その精神がサイコ・フレームと完全に融合、複合生命体《ユニコーンガンダム》として新生した状態である。いわば、バナージが常から口にしていた「可能性という名の神」そのものと言える。
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サイコ・フィールドとサイコシャードの併用により、手をかざすだけでモビルスーツの大部隊を停止させ、ミサイルを自爆させるという「権能」を発揮しており、世界中からすべての軍隊をなくし、恒久的平和を実現することすらも可能とされる。
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しかし、バナージの意識がリディの呼びかけによって個を取り戻し、オードリーのことを思い出したことで融合が解除。もとのユニコーンヘと戻り、この力は永遠に失われることとなった。
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なお、ファンの間ではこの形態は「'''神コーン'''」の俗称で通っており、「真」の呼称は福井監督が便宜上使用したもの。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
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;アームド・アーマーDE
 
;アームド・アーマーDE
 
:[[漫画]]『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』において装備したシールド用の増加ユニット。推進装置とビームキャノンを内蔵している。シールドブースターとしての機能を持つが、過去の機体にはなかった推力の調整を行う機能が追加されている。また、ビームキャノンはマグナムの補助武装としての意味合いが強い。ただし、ビームガトリングガンとは形状が干渉すること等により同時に装備することが出来ない。
 
:[[漫画]]『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』において装備したシールド用の増加ユニット。推進装置とビームキャノンを内蔵している。シールドブースターとしての機能を持つが、過去の機体にはなかった推力の調整を行う機能が追加されている。また、ビームキャノンはマグナムの補助武装としての意味合いが強い。ただし、ビームガトリングガンとは形状が干渉すること等により同時に装備することが出来ない。
:OVA版では[[バンシィ・ノルン]]の武器として登場。打突武器としても高い効果を持つ。また、フェネクスの武器及び推進器としても採用されている。スパロボ未実装。
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:OVA版では[[バンシィ・ノルン]]の武器として登場。打突武器としても高い効果を持つ。また、フェネクスの武器及び推進器としても採用されている。スパロボではOVA版準拠なのでバンシィが装備している。
    
==== 必殺技 ====
 
==== 必殺技 ====
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:ちなみに、「ビスト神拳」の俗称やスパロボの演出により一撃必殺のイメージが強いが、OVAではネオ・ジオングを追い詰めるも、大型アームユニットに捕らえられてしまいフロンタル共々そのまま刻を形象として垣間見ることとなり、ネオ・ジオングは倒せておらず、下記の「ソフトチェストタッチ」によってトドメを刺す。
 
:ちなみに、「ビスト神拳」の俗称やスパロボの演出により一撃必殺のイメージが強いが、OVAではネオ・ジオングを追い詰めるも、大型アームユニットに捕らえられてしまいフロンタル共々そのまま刻を形象として垣間見ることとなり、ネオ・ジオングは倒せておらず、下記の「ソフトチェストタッチ」によってトドメを刺す。
 
;ソフトチェストタッチ
 
;ソフトチェストタッチ
:「それでも…それでも!」と足掻き続けた[[バナージ・リンクス|バナージ]]の到達点。一切の攻撃をせず、ユニコーンが掌から発する'''“暖かな光”'''を、対象に接触して直接注ぎ込む不戦の技。これを受けたネオ・ジオングは、搭乗していた[[フル・フロンタル|フロンタル]]の中の「残留思念」が浄化され、それに連動してネオ・ジオングも浄化されるように崩壊し灰塵となった。
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:「それでも」と足掻き続けた[[バナージ・リンクス|バナージ]]の到達点。一切の攻撃をせず、ユニコーンが掌から発する'''“暖かな光”'''を、対象に接触して直接注ぎ込む不戦の技。これを受けたネオ・ジオングは、搭乗していた[[フル・フロンタル|フロンタル]]の中の「残留思念」が浄化され、それに連動してネオ・ジオングも浄化されるように崩壊し灰塵となった。
 
:関連書籍類での解説によると、これはバナージが自身の想いを言葉ではなく“熱”によってフロンタルに伝えようとして取った行動が、結果バナージの想いと、その想いを受け容れたフロンタルの心境の変化が、ネオ・ジオングの全身の[[サイコフレーム]]に作用して、その機体を崩壊に到らしめる結果となった、ということらしい。
 
:関連書籍類での解説によると、これはバナージが自身の想いを言葉ではなく“熱”によってフロンタルに伝えようとして取った行動が、結果バナージの想いと、その想いを受け容れたフロンタルの心境の変化が、ネオ・ジオングの全身の[[サイコフレーム]]に作用して、その機体を崩壊に到らしめる結果となった、ということらしい。
 
:他のゲームでは再現されることもあるが、『スパロボZ天獄編』では、歴代ガンダムパイロットの“熱意”によってフロンタルとネオ・ジオングが浄化される、独自の展開に変更されているため、この「ソフトチェストタッチ」は再現されていない。
 
:他のゲームでは再現されることもあるが、『スパロボZ天獄編』では、歴代ガンダムパイロットの“熱意”によってフロンタルとネオ・ジオングが浄化される、独自の展開に変更されているため、この「ソフトチェストタッチ」は再現されていない。
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;;サイコ・モニター
 
;;サイコ・モニター
 
::パラオにおいてサイコミュに取り付けられた'''感応波傍受装置'''。NT-Dの発動と同時に起動し、機体のデータを細大漏らさず送信する'''盗聴装置'''でサイコミュが発信する感応波を搬送波に用いているため、送信範囲に限界はあるものの[[ミノフスキー粒子]]に通信を阻害される心配がない。
 
::パラオにおいてサイコミュに取り付けられた'''感応波傍受装置'''。NT-Dの発動と同時に起動し、機体のデータを細大漏らさず送信する'''盗聴装置'''でサイコミュが発信する感応波を搬送波に用いているため、送信範囲に限界はあるものの[[ミノフスキー粒子]]に通信を阻害される心配がない。
::後述のLa+システムで掲示された情報を入手するために[[袖付き]]により取り付けられ<!--、終盤ネェル・アーガマの追跡にも用いられることになっ-->た。
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::後述のLa+システムで掲示された情報を入手するために[[袖付き]]により取り付けられ、終盤ネェル・アーガマの追跡にも用いられることになった。
 
;インテンション・オートマチック・システム
 
;インテンション・オートマチック・システム
 
:パイロットの脳内操縦イメージを思考波として機体内部のサイコフレームに感受させ、機体の挙動へ直接反映させる思考操縦システム。簡単に言えば「自分の思考だけで機体を操縦できるシステム」であり、[[シナンジュ]]から継承されたシステム。
 
:パイロットの脳内操縦イメージを思考波として機体内部のサイコフレームに感受させ、機体の挙動へ直接反映させる思考操縦システム。簡単に言えば「自分の思考だけで機体を操縦できるシステム」であり、[[シナンジュ]]から継承されたシステム。
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;ツイン・ビーム・マグナム
 
;ツイン・ビーム・マグナム
 
:[[リディ・マーセナス]]の乗る[[バンシィ・ノルン]]との合体攻撃。フルアーマーでは使えない。
 
:[[リディ・マーセナス]]の乗る[[バンシィ・ノルン]]との合体攻撃。フルアーマーでは使えない。
:二機で波状攻撃を仕掛けた後、ビーム・マグナムで撃ち抜く。OVA版でのネオ・ジオングに対して行なった連携攻撃の再現。
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:二機で波状攻撃を仕掛けた後、ビーム・マグナムで撃ち抜く。OVA版でのネオ・ジオングに対して行なった連携攻撃の再現。ただ、ユニコーン側から見ると見せ技でしかないのが問題。
    
=== [[特殊能力]] ===
 
=== [[特殊能力]] ===
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:「ニュータイプ・デストロイヤー」が「ニュータイプ・ドライブ」へ変貌し、バナージもニュータイプへと完全覚醒を果たした。この光景を眺めていたブライトの胸中にあったのは、[[アムロ・レイ|ニュー]][[カミーユ・ビダン|タイプ]][[ジュドー・アーシタ|達]]の可能性が今も繋がっている事への安堵か、それとも[[アクシズ|かつて似たような現象]]を体現し、そして帰ってこなかった[[アムロ・レイ|戦友]][[シャア・アズナブル|達]]への寂寞の想いか。
 
:「ニュータイプ・デストロイヤー」が「ニュータイプ・ドライブ」へ変貌し、バナージもニュータイプへと完全覚醒を果たした。この光景を眺めていたブライトの胸中にあったのは、[[アムロ・レイ|ニュー]][[カミーユ・ビダン|タイプ]][[ジュドー・アーシタ|達]]の可能性が今も繋がっている事への安堵か、それとも[[アクシズ|かつて似たような現象]]を体現し、そして帰ってこなかった[[アムロ・レイ|戦友]][[シャア・アズナブル|達]]への寂寞の想いか。
 
;ラストシューティング
 
;ラストシューティング
:原作小説版第10巻より。[[シナンジュ]]との最終決戦の最中、[[バンシィ|もう片割れの黒き獅子]]と共闘を行う。'''ガンダム'''となった両機は徐々にシナンジュを追い詰め、[[リディ・マーセナス|リディ]]の差し向けたビームマグナムに合わせてバナージも自機のビームマグナムを合わせ共に最後の一射を放つ。その閃光は融合し巨大なエネルギーの奔流となりシナンジュの両足を吹き飛ばすものの、シナンジュは闇を纏い追いすがる。
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:原作小説版第10巻より。[[シナンジュ]]との最終決戦の最中、[[バンシィ|もう片割れの黒き獅子]]と共闘を行う。'''ガンダム'''となった両機は徐々にシナンジュを追い詰め、[[リディ・マーセナス|リディ]]の差し向けたビームマグナムに合わせてバナージも自機のビームマグナムを合わせ、共に最後の一射を放つ。その閃光は融合し、巨大なエネルギーの奔流となりシナンジュの両足を吹き飛ばすものの、シナンジュは闇を纏い追いすがる。
 
:消えていった者達の声に押され、ユニコーンはビーム・トンファーを突き刺し、バナージは呪詛を吐き惑わす亡霊に同意しかけた本能を振り払い叫ぶ。「'''亡霊は、暗黒に帰れぇっ!'''」その刹那膨れ上がる光の奔流、グリップを溶解させつつ切っ先を伸ばした光は亡霊を吹き飛ばした。
 
:消えていった者達の声に押され、ユニコーンはビーム・トンファーを突き刺し、バナージは呪詛を吐き惑わす亡霊に同意しかけた本能を振り払い叫ぶ。「'''亡霊は、暗黒に帰れぇっ!'''」その刹那膨れ上がる光の奔流、グリップを溶解させつつ切っ先を伸ばした光は亡霊を吹き飛ばした。
 
;虹の彼方に
 
;虹の彼方に
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