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『[[蒼穹のファフナー]]』の敵勢力・[[フェストゥム]]を統括している存在。その正体は、膨大な情報が詰め込まれた光子結晶体である。
 
『[[蒼穹のファフナー]]』の敵勢力・[[フェストゥム]]を統括している存在。その正体は、膨大な情報が詰め込まれた光子結晶体である。
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フェストゥムは個の自我をもたず、全員が意識と記憶を共有している珪素生物であるが、その集合意識を管理する「脳」もしくは「サーバ」にあたるのがミールである。類似点の多い[[バジュラ]]で例えるとクィーンに近い。
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== 概要 ==
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フェストゥムは個の自我を持たず、全員が意識と記憶を共有している珪素生物であるが、その集合意識を管理する「脳」もしくは「サーバ」にあたるのがミールである。類似点の多い[[バジュラ]]で例えると[[バジュラクイーン|クィーン]]に近い。
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個々のフェストゥムはミールが外界に干渉するための端末と見ることができる。ただし、これはミールという「個の意志」がフェストゥム群を支配しているというわけでもない。ミールの意思とは接続されているフェストゥムの集合意識そのものであり、その視点ではフェストゥム群がミールを支配しているともとれる。フェストゥム群の集合意識の中ではミールと個々のフェストゥムは区別されるものではなく、そのことは[[ミョルニア]]や[[イドゥン]]がたびたび使う言い回し「'''我々は私によって理解した'''」が象徴している(「我々」がミールで「私」が発言した個体)。
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個々のフェストゥムはミールが外界に干渉するための端末と見ることができる。ただし、これはミールという「個の意志」がフェストゥム群を支配しているという訳でもない。ミールの意思とは接続されているフェストゥムの集合意識そのものであり、その視点ではフェストゥム群がミールを支配しているともとれる。フェストゥム群の集合意識の中ではミールと個々のフェストゥムは区別されるものではなく、そのことは[[ミョルニア]]や[[イドゥン]]がたびたび使う言い回し「'''我々は私によって理解した'''」が象徴している(「我々」がミールで「私」が発言した個体)。
    
個々のフェストゥムは「コア」を心臓部として、肉体を自由に構築することができるが、この「コア」はミールから生み出されている。個を理解したフェストゥムである[[来主操]]によれば、ミールを人間の概念で呼ぶならば「'''神様'''」になるだろうと語っている。
 
個々のフェストゥムは「コア」を心臓部として、肉体を自由に構築することができるが、この「コア」はミールから生み出されている。個を理解したフェストゥムである[[来主操]]によれば、ミールを人間の概念で呼ぶならば「'''神様'''」になるだろうと語っている。
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ミールは複数存在することが確認されており、異なるミールの統制化にあるフェストゥム同士の意識は別のものとなるが、ミール同士が情報を共有すれば更に大きな一つの集合意思に属することが可能になる。
 
ミールは複数存在することが確認されており、異なるミールの統制化にあるフェストゥム同士の意識は別のものとなるが、ミール同士が情報を共有すれば更に大きな一つの集合意思に属することが可能になる。
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== ミール一覧 ==
 
;超古代ミール
 
;超古代ミール
 
:作中設定のみに現れるミール。人類誕生以前の地球に存在し、類人猿の生体構造に干渉を行いホモサピエンスへの進化を促した。このミールは現在は実体を失い、人類の遺伝子そのものに因子として宿っている。フェストゥムが人類の思考を読めるのは、この遺伝子上の類似部分のせい。
 
:作中設定のみに現れるミール。人類誕生以前の地球に存在し、類人猿の生体構造に干渉を行いホモサピエンスへの進化を促した。このミールは現在は実体を失い、人類の遺伝子そのものに因子として宿っている。フェストゥムが人類の思考を読めるのは、この遺伝子上の類似部分のせい。
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:[[北極]]の氷山の地下にはフェストゥムたちが作り出した巨大なピラミッド状の要塞があり、その中央部に厳重な警戒のもとに北極海ミールが安置されている。
 
:[[北極]]の氷山の地下にはフェストゥムたちが作り出した巨大なピラミッド状の要塞があり、その中央部に厳重な警戒のもとに北極海ミールが安置されている。
 
;瀬戸内海ミール
 
;瀬戸内海ミール
:はるか昔に超古代ミールに引きよせられる形で地球に飛来してきたミール。日本の瀬戸内海の海底に着地し、フェストゥムを生み出すこともなく半ば休眠状態にあった。フェストゥム侵攻が始まるよりも前の西暦2085年に人類によって発見され、日本政府直轄で研究が進められていた。
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:遥か昔に超古代ミールに引きよせられる形で地球に飛来してきたミール。[[日本]]の瀬戸内海の海底に着地し、フェストゥムを生み出すこともなく半ば休眠状態にあった。フェストゥム侵攻が始まるよりも前の西暦2085年に人類によって発見され、日本政府直轄で研究が進められていた。
 
:北極海ミールの襲来に呼応して突如活性化し、増殖。毒素を日本中に撒き散らし日本人から受胎能力を奪う。このカタストロフが世界規模に拡大することを恐れた新国連は、増殖しつつある瀬戸内海ミールを破壊するために日本の国土ごと核攻撃で焼き払った。しかし瀬戸内海ミールの欠片が生き残りの日本人たちにより確保され、彼らは[[竜宮島]]でミールの研究を続けることになる。
 
:北極海ミールの襲来に呼応して突如活性化し、増殖。毒素を日本中に撒き散らし日本人から受胎能力を奪う。このカタストロフが世界規模に拡大することを恐れた新国連は、増殖しつつある瀬戸内海ミールを破壊するために日本の国土ごと核攻撃で焼き払った。しかし瀬戸内海ミールの欠片が生き残りの日本人たちにより確保され、彼らは[[竜宮島]]でミールの研究を続けることになる。
 
:なお、島のミールが日本人から受胎能力を奪ったのは「'''死の恐怖に怯える人類を救ってあげるために、まず誕生という現象をなくした'''」という理由であり、人間の生死の概念を正しく理解していなかったがゆえの不幸な事故である。しかしこれでも北極海ミールよりは人類を理解しており、共感していたことが分かる。
 
:なお、島のミールが日本人から受胎能力を奪ったのは「'''死の恐怖に怯える人類を救ってあげるために、まず誕生という現象をなくした'''」という理由であり、人間の生死の概念を正しく理解していなかったがゆえの不幸な事故である。しかしこれでも北極海ミールよりは人類を理解しており、共感していたことが分かる。
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;島のミール
 
;島のミール
 
:竜宮島に持ち込まれた瀬戸内海ミールの欠片が変質して生まれたミール。結晶体ではなく「酸素」として自らを構成しており、島の大気に溶け込んでいる。島の住人はミールの混合した空気を呼吸して生活しており、島のミールは生物たちの体内に入り込みながらも、「同化」を行わずに観察している。
 
:竜宮島に持ち込まれた瀬戸内海ミールの欠片が変質して生まれたミール。結晶体ではなく「酸素」として自らを構成しており、島の大気に溶け込んでいる。島の住人はミールの混合した空気を呼吸して生活しており、島のミールは生物たちの体内に入り込みながらも、「同化」を行わずに観察している。
:島のミールが生まれたきっかけは、ミールの研究中に起こった暴走事故で、これによって研究者の「皆城鞘」とミールの欠片が不完全な同化をしてしまう。鞘は亡くなるが、彼女が身ごもっていた子供だけは救出された(鞘はミール活性化の時点では海外赴任していたので受胎能力は失っていなかった)。この同化によってミールは母の胎内から人が生まれるという「誕生」という概念を理解。有機生命体についての理解をさらに深めるために、島の大気と同化した。これを人類とフェストゥムの共生のわずかな可能性と信じた竜宮島の住人たちは、北極海ミールと新国連の人類の双方から隠れ続けることになる。
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:島のミールが生まれた切っ掛けは、ミールの研究中に起こった暴走事故で、これによって研究者の「皆城鞘」とミールの欠片が不完全な同化をしてしまう。鞘は亡くなるが、彼女が身ごもっていた子供だけは救出された(鞘はミール活性化の時点では海外赴任していたので受胎能力は失っていなかった)。この同化によってミールは母の胎内から人が生まれるという「誕生」という概念を理解。有機生命体についての理解をさらに深めるために、島の大気と同化した。これを人類とフェストゥムの共生の僅かな可能性と信じた竜宮島の住人たちは、北極海ミールと新国連の人類の双方から隠れ続けることになる。
 
:作中では「人類側ミール」とも呼ばれており、鞘の胎内から救出された娘・[[皆城乙姫]]が人類側のメッセンジャーとして島のミールとの接触を図っている。
 
:作中では「人類側ミール」とも呼ばれており、鞘の胎内から救出された娘・[[皆城乙姫]]が人類側のメッセンジャーとして島のミールとの接触を図っている。
 
:劇場版では[[日野美羽]]がこのミールと常時クロッシングした状態にあり、島のミールは命をさらに理解すべく、彼女とフェストゥムの言語による意思疎通を行っている。彼女から見ると、生と死を学んでいるこのミールは「赤ちゃんを抱っこしたお姉ちゃん」というイメージで見えるらしい。
 
:劇場版では[[日野美羽]]がこのミールと常時クロッシングした状態にあり、島のミールは命をさらに理解すべく、彼女とフェストゥムの言語による意思疎通を行っている。彼女から見ると、生と死を学んでいるこのミールは「赤ちゃんを抱っこしたお姉ちゃん」というイメージで見えるらしい。
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:劇場版に登場。TVアニメ版の最終決戦である「蒼穹作戦」によって北極海ミールは破壊されたが、この後継のミールが一つではなく無数に生まれ出した。これらを小ミールと呼ぶ。
 
:劇場版に登場。TVアニメ版の最終決戦である「蒼穹作戦」によって北極海ミールは破壊されたが、この後継のミールが一つではなく無数に生まれ出した。これらを小ミールと呼ぶ。
 
:小ミールが生まれたのは蒼穹作戦の際に北極海ミールのフェストゥム群に「個」の概念が理解されたためで、自分と同じ価値観を持つ個体同士とのみ意識をつなげることを選んだということである。
 
:小ミールが生まれたのは蒼穹作戦の際に北極海ミールのフェストゥム群に「個」の概念が理解されたためで、自分と同じ価値観を持つ個体同士とのみ意識をつなげることを選んだということである。
:小ミールは人類に友好的なものもいるが、敵対的なものもいて、かつてのように人類を祝福するつもりで同化を試みるのではなく、明確な「憎悪」「嫌悪」をもって人類を滅ぼそうとするものもいる。さらには立場が違う小ミール同士での戦争も行われている。このうちの一つが送り込んだ使者と呼ぶべき存在が[[来主操]]であり、彼が竜宮島を訪ったことからHAEの物語が幕を開ける。
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:小ミールは人類に友好的な物も居るが、敵対的な物も存在し、かつてのように人類を祝福するつもりで同化を試みるのではなく、明確な「憎悪」「嫌悪」をもって人類を滅ぼそうとするものもいる。さらには立場が違う小ミール同士での戦争も行われている。このうちの一つが送り込んだ使者と呼ぶべき存在が[[来主操]]であり、彼が竜宮島を訪ったことからHAEの物語が幕を開ける。
    
== スパロボシリーズでの扱い ==
 
== スパロボシリーズでの扱い ==
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=== 携帯機シリーズ ===
 
;[[スーパーロボット大戦K]]
 
;[[スーパーロボット大戦K]]
 
:敵側のミールが北極にあり、竜宮島には人類に協力的なミールがいる、という設定は共通しているが、日本を舞台とする参戦作品が存在する都合上、日本人の受胎能力喪失と核攻撃による日本消滅というカタストロフが削除されている。このため、「ミールははじめから竜宮島で研究されていて、島の住人の受胎能力のみが失われた」という形に設定変更が行われた。
 
:敵側のミールが北極にあり、竜宮島には人類に協力的なミールがいる、という設定は共通しているが、日本を舞台とする参戦作品が存在する都合上、日本人の受胎能力喪失と核攻撃による日本消滅というカタストロフが削除されている。このため、「ミールははじめから竜宮島で研究されていて、島の住人の受胎能力のみが失われた」という形に設定変更が行われた。
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:蒼穹作戦前後に齎された膨大な情報群に関しては、Kとは異なり[[ヴェーダ]]という強力この上ない演算装置のサポートがあったため、第三部における劇場版の再現では問題なく(むしろ原作よりも2年近く早く)治療が進んでいる。
 
:蒼穹作戦前後に齎された膨大な情報群に関しては、Kとは異なり[[ヴェーダ]]という強力この上ない演算装置のサポートがあったため、第三部における劇場版の再現では問題なく(むしろ原作よりも2年近く早く)治療が進んでいる。
 
:なお、フェストゥムの読心能力の理由は「超古代ミール」で述べた通りだが、本作においては[[三璃紗]]の人間……即ち'''魂を持った機人であるSDガンダムに対しても問題なく機能する'''。これにはUXの世界観の根幹を成す一つのループが関わっている。
 
:なお、フェストゥムの読心能力の理由は「超古代ミール」で述べた通りだが、本作においては[[三璃紗]]の人間……即ち'''魂を持った機人であるSDガンダムに対しても問題なく機能する'''。これにはUXの世界観の根幹を成す一つのループが関わっている。
   
[[category:小辞典]]
 
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[[category:蒼穹のファフナー]]
 
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