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これら全ての複合が、シンの思考が主に悪い意味で一方向に固まってしまい、先述のマイナス面を生む原因だったとも言える。
 
これら全ての複合が、シンの思考が主に悪い意味で一方向に固まってしまい、先述のマイナス面を生む原因だったとも言える。
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作中における主人公であるものの、全体的に出番や活躍が多いとは言えず、特にストーリー後半はメイン視点が前作主人公であるキラ・ヤマトに移ってしまい、終盤はキラ側に敗北する結末も手伝って、実質主人公の座を失ってしまったといえる。EDのキャストクレジットではシンがリストの一番上だったが、'''終盤ではキラに奪われてしまった(シンはアスランより下の三番目に)'''。さらに雑誌のインタビューにて遂に福田己津央監督自ら「主人公はキラ・ヤマトです」と言われてしまう<ref name="animate">アニメイトタイムズ公式インタビュー記事[https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1708661356&utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=ranking_20240226_23 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』福田己津央監督がシナリオ面で一番悩んだこととは【インタビュー後編】](2024年3月18日閲覧)より。</ref>。
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作中における主人公であるものの、全体的に出番や活躍が多いとは言えず、特にストーリー後半はメイン視点が前作主人公であるキラ・ヤマトに移ってしまい、終盤はキラ側に敗北する結末も手伝って、実質主人公の座を失ってしまったといえる。EDのキャストクレジットではシンがリストの一番上だったが、'''終盤ではキラに奪われてしまった(シンはアスランより下の三番目に)'''。さらに雑誌のインタビューにて遂に福田己津央監督自ら「主人公はキラ・ヤマトです」と言われてしまう。
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福田監督は、2024年の劇場版『SEED FREEDOM』完成記念会見にてシンを「根は素直でかわいい子」と評している。実際この評通りに素直な喜びを表現する描写は『DESTINY』の時点で複数見受けられている。しかし序盤の時点でシンの描き方に失敗し、怒りの部分が強くなりすぎてしまった。また『DESTINY』初期の段階で「シンを最後まで主役に置くのは難しい」と思ったので福田監督はキラ、シリーズ構成の両澤千晶氏はアスランを主人公に据えたことを後に監督が証言している<ref name="animate"/>。
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後の監督の証言によると『DESTINY』初期の段階で「シンを最後まで主役に置くのは難しい」と判断したので福田監督はキラ、シリーズ構成の両澤千晶氏はアスランを主人公に据えて物語を作った<ref name="animate">アニメイトタイムズ公式インタビュー記事[https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1708661356&utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=ranking_20240226_23 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』福田己津央監督がシナリオ面で一番悩んだこととは【インタビュー後編】](2024年3月18日閲覧)より。</ref>。
    
ストーリーの途中で、前作主人公や他のキャラクターに出番を喰われる事例というのは、アニメや漫画等では決して少なくないが(スパロボ参戦作品では『[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]』終盤の[[剣鉄也]]や『[[機甲戦記ドラグナー]]』終盤のケーン・ワカバ等)、彼の場合2000年代の中でも著名な作品であるのも手伝い、OP演出や脚本進行上もそれが露骨に顕在化したため、主役の座を奪われた人物の代表的存在となってしまった。その影響も有って一部のメディア等においては『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公=キラ・ヤマトと紹介される事もある<ref>こうした扱いが公式側においても遂に無視できなくなってしまったのか月刊ガンダムエース連載[[漫画]]『HGに恋するふたり』第4話にて、扱いの悪さ(と作品への賛否評価)について言及される事態をも迎えている。</ref>(但し、劇場版の公開決定前後からはその影響か、2023年に発売されたBlu-rayボックス等の商品展開で再び『DESTINY』の主人公として扱われている)。
 
ストーリーの途中で、前作主人公や他のキャラクターに出番を喰われる事例というのは、アニメや漫画等では決して少なくないが(スパロボ参戦作品では『[[グレートマジンガー (TV)|グレートマジンガー]]』終盤の[[剣鉄也]]や『[[機甲戦記ドラグナー]]』終盤のケーン・ワカバ等)、彼の場合2000年代の中でも著名な作品であるのも手伝い、OP演出や脚本進行上もそれが露骨に顕在化したため、主役の座を奪われた人物の代表的存在となってしまった。その影響も有って一部のメディア等においては『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公=キラ・ヤマトと紹介される事もある<ref>こうした扱いが公式側においても遂に無視できなくなってしまったのか月刊ガンダムエース連載[[漫画]]『HGに恋するふたり』第4話にて、扱いの悪さ(と作品への賛否評価)について言及される事態をも迎えている。</ref>(但し、劇場版の公開決定前後からはその影響か、2023年に発売されたBlu-rayボックス等の商品展開で再び『DESTINY』の主人公として扱われている)。
    
なお、一部では「復讐鬼」というイメージで語られる事もあるが、復讐の感情で戦っていたと取れるのはあくまでもステラ死後のフリーダム戦のみであり、本編全体としては当てはまるとは言い難い。どちらかと言うと感情のまま敵を倒しているので、「猪突猛進」という言葉の方が合っている。
 
なお、一部では「復讐鬼」というイメージで語られる事もあるが、復讐の感情で戦っていたと取れるのはあくまでもステラ死後のフリーダム戦のみであり、本編全体としては当てはまるとは言い難い。どちらかと言うと感情のまま敵を倒しているので、「猪突猛進」という言葉の方が合っている。
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福田監督は、2024年の劇場版『SEED FREEDOM』完成記念会見にてシンを「根は素直でかわいい子」と評している。実際この評通りに素直な喜びを表現する描写は『DESTINY』の時点で複数見受けられている。しかし序盤でカガリと喧嘩したことに引きずられ、怒りの部分が強調されてしまった<ref name="animate"/>。
    
また初期の極一部の資料では、「強いナチュラル蔑視感情が有る」と記されているが、作中では他のミネルバクルーとは違ってナチュラル蔑視の発言は全く無く(事実、[[海]]で溺れたステラを救出した際にもナチュラル云々は一切口にしていない)、当初は妹のマユもナチュラルである説もあった(シンの両親はコーディネイターであった事が確定したため、シンもマユもコーディネイター夫婦から生まれた第二世代コーディネイターと判明し、現在では否定されている)ため、誤情報あるいは死に設定であると思われる<ref>SRWでも蔑視描写はなく、『X-Ω』のイベント「運命の騎兵隊」では[[ケーン・ワカバ]]が出会ったばかりのシンの目を「ナチュラル憎し、って感じの目じゃなかったね!」と評している。</ref>。
 
また初期の極一部の資料では、「強いナチュラル蔑視感情が有る」と記されているが、作中では他のミネルバクルーとは違ってナチュラル蔑視の発言は全く無く(事実、[[海]]で溺れたステラを救出した際にもナチュラル云々は一切口にしていない)、当初は妹のマユもナチュラルである説もあった(シンの両親はコーディネイターであった事が確定したため、シンもマユもコーディネイター夫婦から生まれた第二世代コーディネイターと判明し、現在では否定されている)ため、誤情報あるいは死に設定であると思われる<ref>SRWでも蔑視描写はなく、『X-Ω』のイベント「運命の騎兵隊」では[[ケーン・ワカバ]]が出会ったばかりのシンの目を「ナチュラル憎し、って感じの目じゃなかったね!」と評している。</ref>。
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