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| === 人物 === | | === 人物 === |
− | 民間の企業人ながらも規律に対して非常に厳しい人物。出資者の立場であるが故に当然[[エゥーゴ]]内での発言力も強く、[[アーガマ]]に乗り込んだ際には、艦長の[[ブライト・ノア]]に無茶な命令を出しており、高圧的だったり戦況を楽観視したりといった面から、アーガマのクルー達から煙たがれている様子が描かれている。しかし、決して口先だけの小者ではなく、責任感も非常に強い人物で、[[月|月面]]の戦闘ではプチモビに乗ってカミーユを援護したり、グワダンからの脱出の際にも銃を手にクワトロ達軍人にまるで見劣りしない立ち回りを演じたりと、自らの命を危険に晒す事も厭わない度胸と行動力を持ち合わせた有言実行型な人物である。[[武術・格闘技|カンフー]]の使い手でもあり、修正を受けたカミーユが素直に謝らず口答えをした際には、空手部に所属しているカミーユの反撃をかわしつつ、ボコボコにして気絶させている。しかし、『ΖΖ』では[[ジュドー・アーシタ]]を修正しようとしたが、今度は逆に蹴られ返されている事から、「所謂喧嘩殺法には弱い」との見方もある。一方、軍事組織と殆ど関係無いと言える民間人の子供には優しさを見せる事もあり、遠慮するシンタとクムにジュースをおごってあげたりもしれいる。また、劇場版の『Ζ』では、家族から送られてきたビデオレターを会議中に見ていたブライトに対しても、彼の行動に非があったにも関わらず、その苦労を気遣って認めている。 | + | 民間の企業人ながらも規律に対して非常に厳しい人物。出資者の立場であるが故に当然[[エゥーゴ]]内での発言力も強く、[[アーガマ]]に乗り込んだ際には、艦長の[[ブライト・ノア]]に無茶な命令を出しており、高圧的だったり戦況を楽観視したりといった面から、アーガマのクルー達から煙たがれている様子が描かれている。しかし、決して口先だけの小者ではなく、責任感も非常に強い人物で、[[月|月面]]の戦闘ではプチモビに乗ってカミーユを援護したり、グワダンからの脱出の際にも銃を手にクワトロ達軍人にまるで見劣りしない立ち回りを演じたりと、自らの命を危険に晒す事も厭わない度胸と行動力を持ち合わせた有言実行型な人物である。[[武術・格闘技|カンフー]]の使い手でもあり、修正を受けたカミーユが素直に謝らず口答えをした際には、空手部に所属しているカミーユの反撃をかわしつつ、ボコボコにして気絶させている。しかし、『ΖΖ』では[[ジュドー・アーシタ]]を修正しようとしたが、今度は逆に蹴られ返されている事から、「所謂喧嘩殺法には弱い」との見方もある。一方、軍事組織と殆ど関係無いと言える民間人の子供には優しさを見せる事もあり、遠慮するシンタとクムにジュースをおごってあげたりもしれいる。また、劇場版の『Ζ』では、家族から送られてきたビデオレターを会議中に見ていたブライトに対しても、彼の行動に非があったにも関わらず、その苦労を気遣って認めている<ref>自身も自立したとはいえ娘がいる身の為、同じ父親として理解や共感の出来る部分もあったと思われる。</ref>。 |
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− | 会議に遅れたカミーユを「修正」<ref>[[小説|小説版]]『Ζ』では、「修正」のやり取り等が少々異なる。</ref>した事で有名。ただし、これは理不尽な暴力ではなく、カミーユの[[パイロット]]としての素質を認めた上での行動であり、あえてカミーユを「修正」した理由は「このままでは彼が自身の慢心が元でいずれ戦場で落命する」と判断したからである。実際、ウォンは後に人間的に成長したカミーユに対して褒め言葉も送っている。その上、『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』第20話において[[ネオ・ジオン]]に[[裏切りイベント|寝返っていた]][[ビーチャ・オーレグ]]と[[モンド・アガケ]]をブライトが庇った際に、「(彼等は)[[ニュータイプ]]だというのか!? カミーユとは似ても似つかんじゃないか!」と話す等、カミーユを非常に高く評価している様子が見て取れる。逆にジュドー達に関しては、軍事組織であるエゥーゴの一員としての自覚に欠け、あまりにも身勝手で無軌道過ぎる行動に怒りを覚えており、庇おうとするブライトに対しても厳しい態度を向けている。
| + | 会議に遅れて反省の色を見せないカミーユを「修正」<ref>[[小説|小説版]]『Ζ』では、「修正」のやり取り等が少々異なる。</ref>した事で有名。ただし、これは理不尽な暴力ではなく、カミーユの[[パイロット]]としての素質を認めた上での行動であり、あえてカミーユを「修正」した理由は「このままでは彼が自身の慢心が元でいずれ戦場で落命する」と判断したからである。実際、ウォンは後に人間的に成長したカミーユに対して褒め言葉も送っている。その上、『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』第20話において[[ネオ・ジオン]]に[[裏切りイベント|寝返っていた]][[ビーチャ・オーレグ]]と[[モンド・アガケ]]をブライトが庇った際に、「(彼等は)[[ニュータイプ]]だというのか!? カミーユとは似ても似つかんじゃないか!」と話す等、カミーユを非常に高く評価している様子が見て取れる。逆にジュドー達に関しては、軍事組織であるエゥーゴの一員としての自覚に欠け、あまりにも身勝手で無軌道過ぎる行動に怒りを覚えており、庇おうとするブライトに対しても厳しい態度を向けている。 |
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| なお、カミーユが[[アウドムラ]]から勝手に出て行った事で怒りを買って殴られた腹癒せに「まるで女ウォン・リー」と扱き下ろした[[ステファニー・ルオ]]は、劇場版『Ζ』で本当にウォンの娘として設定された。ただし、実父扱いされていたルオ・ウーミンとは息子の嫁、つまりは「義理の娘」になっており、ウォンとウーミンとの親子関係が逆転したとも言える。 | | なお、カミーユが[[アウドムラ]]から勝手に出て行った事で怒りを買って殴られた腹癒せに「まるで女ウォン・リー」と扱き下ろした[[ステファニー・ルオ]]は、劇場版『Ζ』で本当にウォンの娘として設定された。ただし、実父扱いされていたルオ・ウーミンとは息子の嫁、つまりは「義理の娘」になっており、ウォンとウーミンとの親子関係が逆転したとも言える。 |
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| === キャラクターの総評 === | | === キャラクターの総評 === |
− | 原作では厳格なイメージが強いが、劇場版『Ζ』では嫌な一面が削られており、割と好人物として描かれている。ただ、ウォンはけっして悪人というわけではないが、美点もある一方で欠点も少なくない人物とも言えなくもない(美点しかない人間というのも、そんな都合良く存在する訳が無く、人間味に掛けているとも言えるが)。
| + | 原作では厳格なイメージが強いが、劇場版『Ζ』では嫌な一面が削られており、割と好人物として描かれている。ただ、ウォンはけっして悪人というわけではないが、美点もある一方で欠点も少なくない人物とも言えなくもない(美点しかない人間というのもそんな都合良く存在する訳が無く、人間味に欠けているとも言えるが)。 |
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− | 一方、『ΖΖ』では、ジュドー達と対立する嫌な大人の一人として傲慢な分からず屋に見られがちであるが、ようやく[[ティターンズ]]との戦いであるグリプス戦役が終わってエゥーゴ側にも多大な犠牲が出てしまった矢先に[[ネオ・ジオン]]との戦いである第1次ネオ・ジオン抗争が始まってしまった事へ強い危機感も抱いていたのは確かであると思われる。それ故に、そんなウォンの視点から見れば「圧倒的なまでに不利な状況でネオ・ジオンと戦争しなければならない状況で、戦争についてロクに理解出来ていない我儘で自分勝手な子供達をパイロットとして戦わせている」と見えてしまうのも、当然と言えば当然である。実際、この時のブライトを始めとするアーガマのクルー達は、ネオ・ジオンと戦っていく為に仕方が無いとは言え、『Z』(グリプス戦役)時におけるカミーユや[[カツ・コバヤシ]]達への対応と比べても、ジュドー達[[シャングリラ (ΖΖ)|シャングリラ]]出身の子供達への対応が甘過ぎたと言える。特に、利己的な理由でネオ・ジオン側への裏切りをしでかしたビーチャやモンドの場合は殆ど有耶無耶にしており、今後の戦局を覆す重大な戦力である[[ΖΖガンダム]]を「妹のリィナの救出」という個人的私用の為だけに使おうとしていたジュドーの行いも半ば黙認しようとしている等、エゥーゴ側の出資者としても、ネオ・ジオンの侵略に危機感を抱いている者としても、ウォンには決して看過出来ない事であったのは間違いないだろう。ましてやジュド―達と出会ったばかりで、彼等の身勝手な態度や行動を目の当たりにすれば、カミーユの時の様に「修正」に出ようとするのも当たり前で、それを庇おうとしているブライトの行動を理解出来無いのも仕方が無かったと言わざるを得ないだろう。
| + | 一方、『ΖΖ』では、ジュドー達と対立する嫌な大人の一人として見られがちであるが、ようやく[[ティターンズ]]との戦いであるグリプス戦役が終わってエゥーゴ側にも多大な犠牲が出てしまった矢先に[[ネオ・ジオン]]との戦いである第1次ネオ・ジオン抗争が始まってしまった事へ強い危機感も抱いていたのは確かであると思われる。それ故に、そんなウォンの視点から見れば「圧倒的なまでに不利な状況でネオ・ジオンと戦争しなければならないにも拘らず、戦争についてロクに理解出来ていない我儘で自分勝手な子供達をパイロットとして戦わせている上に甘やかしている」と見えてしまうのも、当然と言えば当然である。実際、この時のブライトを始めとするアーガマのクルー達は、ネオ・ジオンと戦っていく為に仕方が無いとは言え、『Z』(グリプス戦役)時におけるカミーユや[[カツ・コバヤシ]]、[[ファ・ユイリィ]]達への対応と比べても、ジュドー達[[シャングリラ (ΖΖ)|シャングリラ]]出身の子供達への対応が甘過ぎたと言える。特に、利己的な理由でネオ・ジオン側への裏切りをしでかしたビーチャやモンドの場合は殆ど有耶無耶にしており、本来なら軍隊でこんな事をすれば銃殺刑は確実なのだが、それを「エゥーゴから追い出す」だけで許そうとしていた事からも、ウォンが破格なまでの温情を見せていたと言っても良い。また、今後の戦局に大きく関わる重大な戦力である[[ΖΖガンダム]]を「妹のリィナの救出」という個人的私用の為だけに使おうとしていたジュドーの行いも半ば黙認しようとしていた事に関しても、エゥーゴ側の出資者としてだけでなく、ネオ・ジオンの侵略に危機感を抱いている者としても、ウォンには決して看過出来ない事であったのは間違いないだろう。ましてやジュドー達と出会ったばかりでいきなり彼等の身勝手な行動や反抗的な態度を目の当たりにすれば、カミーユの時の様に「修正」に出ようとするのも当たり前で、それを庇おうとしているブライトの行動を理解出来無い態度を見せるのも仕方が無かったと言わざるを得ないだろう。一見ウォンの言っている事が横暴の様に聞こえても、実は割と的を射た正論であったのも確かなのであり、前作の戦争のシビアさが描かれた『Ζ』と対照的に、『ΖΖ』は戦争に巻き込まれた子供達が明るく逞しく生きていこうとする描写となっていた結果、厳格ながらも責任感の強い大人であるウォンは、傲慢で分からず屋な人物であるかの様な印象で描かれてしまう形となり、割を食ってしまった部分もあったと言えるだろう。 |
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− | ブライト達アーガマのクルーに色々無茶を言う事があったのも確かであったが、エゥーゴ…特に指導者である[[ブレックス・フォーラ]]の亡き後において、彼等意外に重大な作戦を任せられる適任者が他にいなかったと言えたのも事実であったと言え、また『ΖΖ』で登場した20話においてジュドー達に散々勝手な行動をされてグラナダの宇宙港にまで大被害を出てしまったにも拘らず、「地球から戻ってきたらアナハイムが新たに造った艦を与える」という約束については、後に[[ネェル・アーガマ]]が配備されている事実からも守っていた事が伺われ、少なくとも数多くの「無茶」をこなしてくれていたブライトへの信頼だけは終始変わらなかった事が伺える。 | + | ブライト達アーガマのクルーに色々無茶を言う事があったのも確かであったが、エゥーゴ…特に指導者である[[ブレックス・フォーラ]]の亡き後において、彼等意外に重大な作戦や無茶な要求を任せられる適任者が他にいなかったのも事実だったと言える。また、『ΖΖ』で登場した20話においてジュドー達に散々反抗的な態度を向けられた上で勝手な行動を繰り返され、グラナダの宇宙港にまで大被害を出てしまったにも拘らず、「地球から戻ってきたらアナハイムが新たに造った艦を与える」という約束については、後に[[ネェル・アーガマ]]が配備されている事実からも守っていた事が伺われ、少なくとも数多くの「無茶」をこなしてくれていたブライトへの信頼だけは終始変わらなかった事が伺える。 |
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| == 登場作品と役柄 == | | == 登場作品と役柄 == |