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50を超えていると思われる高齢の外見に禿頭が特徴。
 
50を超えていると思われる高齢の外見に禿頭が特徴。
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表向きはアーサーに従いつつも、内心では彼の「人類再生計画」に基づく理想を「青臭い理想論」と蔑視しており、支配階級である自分達イノセントこそを絶対とするイノセント至上主義に凝り固まっている。自らの保身の為ならば手段を選ばない冷酷な危険人物で、[[シビリアン]]に対する差別意識も強く、彼らの事は奴隷や家畜の様にしか見なしておらず、同じイノセントの人間であっても、自分よりも地位の低い者に対しては高圧的な態度を見せている。当然ながら、その横暴な振る舞い故に、[[キッド・ホーラ]]や[[ティンプ・シャローン]]といった自身に従うシビリアン達からも内心嫌悪されており、イノセントに所属する部下の中にも、内心反感を抱いている者が少なくなかった。ただし、シビリアンに対して傲慢な振る舞いを見せながらも、決して軽視はしておらず、事がうまく行きすぎた場合は、慎重な姿勢を見せ、浮足立っている部下達に「調子に乗るな」と諌めた事もある。一方、[[エルチ・カーゴ]]に自身の人格を刷り込ませる形で洗脳した際、彼女があまりにも異常な凶暴性を見せている点からも、その本質に関しては、極めて狂暴である事が伺われ、実際に追い詰められた際は頭ごなしに怒鳴り散らす等、指導者としての器の小ささを露呈させてしまっており、アーサーとは正に対極的な人物と言える。
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表向きはアーサーに従いつつも、内心では彼の「人類再生計画」に基づく理想を「青臭い理想論」と蔑視しており、支配階級である自分達イノセントこそを絶対とするイノセント至上主義に凝り固まっている。自らの保身の為ならば手段を選ばない冷酷な危険人物で、[[シビリアン]]に対する差別意識も強く、彼らの事は奴隷や家畜の様にしか見なしておらず、同じイノセントの人間であっても、自分よりも地位の低い者に対しては高圧的な態度を見せている。当然ながら、その横暴な振る舞い故に、[[キッド・ホーラ]]や[[ティンプ・シャローン]]といった自身に従うシビリアン達からも内心嫌悪されており、イノセントに所属する部下の中にも、内心反感を抱いている者が少なくなかった。ただし、シビリアンに対して傲慢な振る舞いを見せながらも、決して軽視はしておらず、事がうまく行きすぎた場合は、慎重な姿勢を見せ、浮足立っている部下達に「調子に乗るな」と諌めた事もある。一方、[[エルチ・カーゴ]]に自身の人格を刷り込ませる形で洗脳した際、彼女があまりにも異常な凶暴性を見せている点からも、その本質に関しては極めて狂暴な激情家である事が伺われ、実際に追い詰められた際は頭ごなしに怒鳴り散らす等、指導者としての器の小ささを露呈させてしまっており、アーサーとは正に対極的な人物と言える。
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劇中でも、かなりの悪役としての印象の強い人物であるが、実の所、カシムが目指していたのはあくまでも「自らの地位の維持やイノセントという種の存続」という極めて現実的な目的であり、アーサーの人類再生計画完了を宣言して惑星ゾラの主権全てをシビリアンが完全に握った後、自分達イノセントがシビリアンに隷属させられるかあるいは武力によって駆逐されてしまう可能性も考慮すれば、無理も無かった行動と言える(ジロン達シビリアンがイノセントとの「融和」ではなく「打倒」を目指していたなら猶の事)。実際、[[ビラム・キイ]]や[[ドワス]]、[[ドクター・マネ]]の様に自らの考えに同調する形で付き従うイノセントもかなりいた為、ザブングルの作中では「最大の悪役」として扱われながらも「絶対悪の存在」という訳では無く、アーサーが「理想」を追求したのに対し、カシムは「現実」を見据えていた人物だったのかもしれない。
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劇中でも、かなりの悪役としての印象の強い人物であるが、実の所、カシムが目指していたのはあくまでも「自らの地位の維持やイノセントという種の存続」という極めて現実的な目的であった。アーサーが人類再生計画完了を宣言して惑星ゾラの主権全てをシビリアンが完全に握った場合、立場が逆転する形で自分達イノセントがシビリアンに隷属させられるか、あるいは武力によって駆逐されてしまう可能性も考慮すれば、無理も無かった行動と言え(ジロン達シビリアンがイノセントとの「融和」ではなく「打倒」を目指していたなら猶の事)、実際に[[ビラム・キイ]]や[[ドワス]]、[[ドクター・マネ]]の様に自らの考えに同調する形で付き従うイノセントもかなりいた。この為、ザブングルの作中では「最大の悪役」として扱われながらも「絶対悪の存在」という訳では無く、アーサーが「理想」を追求したのに対し、カシムは「現実」を見据えていた人物だったのかもしれない。
    
=== 劇中の様相 ===
 
=== 劇中の様相 ===
登場当初は、アーサーに従順に従うそぶりを見せていたが、内心では彼の「シビリアンが進化を果たした後に大地を譲り渡す」というイノセント本来の教義に反意を抱いており、後にアーサーを幽閉して表向きは死亡した事にし、[[ブレーカー]]を主体とした大規模な軍隊を編成。イノセントに反抗的なシビリアンと対決する姿勢を取る。
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登場当初は、アーサーに従順に従うそぶりを見せていたが、内心では彼の「シビリアンが進化を果たした後に大地を譲り渡す」というイノセント本来の教義に反意を抱いており、後にアーサーを幽閉し、[[ブレーカー]]を主体とした大規模な軍隊を編成。イノセントに反抗的なシビリアンと対決する姿勢を取る。
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その後、ジロン達アイアン・ギアー一行を倒す為の策として、カーゴ一家の長である[[エルチ・カーゴ]]をドクター・マネに洗脳させ、「エルチ・ザ・グレート」と化した彼女を対イノセント部隊の司令官に据えて、アイアン・ギアー一行と戦わせるよう仕向けるのだが、予想以上に彼女の自我が強かったのか、度重なる形で彼女は記憶を再生させてしまい、うまく行かない状況となる。そこで、再度洗脳を施した上で自身の人格を彼女に刷り込ませるという更なる処置をドクター・マネに行わせ、これによって洗脳されたエルチはより凶暴な人格の持ち主へと変貌してしまう。だが、その後もアイアン・ギアー一行の躍進に対応出来ないままの状態が続いた結果、アーサーを幽閉していたヨップ・ポイントへの強襲を許してしまう事になり、目的がアーサーの殺害と睨んでわざと彼等とアーサーが遭遇するよう仕向けるも、実際の彼等の目的はアーサーの保護であり、ヨップ・ポイントを壊滅させられた上でアーサーを奪われてしまう事態となった。
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その後、ジロン達アイアン・ギアー一行を倒す為の策として、カーゴ一家の長であるエルチをドクター・マネに洗脳させ、「エルチ・ザ・グレート」と化した彼女を対イノセント部隊の司令官に据えて、アイアン・ギアー一行と戦わせるよう仕向けるのだが、予想以上に彼女の自我が強かったのか、度重なる形で彼女は記憶を再生させてしまい、うまく行かない状況となる。そこで、再度洗脳を施した上で自身の人格を彼女に刷り込ませるという更なる処置をドクター・マネに行わせ、これによって洗脳されたエルチはより凶暴な人格の持ち主へと変貌してしまうが、その後もアイアン・ギアー一行の躍進に対応出来ないままの状態が続いた結果、アーサーを幽閉していたヨップ・ポイントへの強襲を許してしまう事になった。イノセントに敵対意志を見せる彼等の目的がアーサーの殺害だろうと睨んだ事で、アーサーを謀殺すべくわざと彼等とアーサーが遭遇するよう仕向けるのだが、実際の彼等の目的はアーサーの保護であり、結果的にヨップ・ポイントを壊滅させられた上でアーサーを奪われてしまう事態となった。
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脱出したアーサーの入ったコンテナが破壊された事でアーサーの始末に成功したと側近達が浮き足立つ中、うまく行きすぎていると不安を抱く。その予想通り、アーサーは健在であり、人工衛星からの発信のキャッチを部下に聞かされた時には既に遅く、アーサーによる「人類再生計画」完了と自身の打倒宣言を許してしまう事になり、更にはジロン達を倒す刺客に仕立てたエルチも奪還されてしまう事態となった。その後は、自身のいるVポイントにアイアン・ギアー一行が乗り込んでくる事態となり、ビラムやドワスと共に脱出艇でV7ポイントから離れようとした所、自らの責任を果たすべく銃を持って現れたアーサーと対峙。イノセントの協議に反する行動を取った事を非難されながらも、「そんな青臭い理想主義がシビリアンを増長させた」と逆に非難して、Vポイントを脱出した。
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脱出したアーサーの入ったコンテナが破壊された事でアーサーの始末に成功したと側近達が浮き足立つ中、表向きアーサーは死亡したと虚偽の情報操作を行いつつも、うまく行きすぎていると不安を抱く。その予想通りにアーサーは健在で、人工衛星からの発信のキャッチを部下に聞かされた時には既に遅く、不死の谷の放送施設である「太陽の塔」を利用したアーサーによる「人類再生計画」完了と自身の打倒宣言を許してしまう事になり、更にはジロン達を倒す刺客に仕立てたエルチも奪還されてしまう事態となった。その後は、自身のいるVポイントにアイアン・ギアー一行が乗り込んでくる事態となり、ビラムやドワスと共に脱出艇でVポイントから離れようとした所、自らの責任を果たすべく[[ウォーカー・ギャリア]]で襲撃を仕掛けたジロンに同行し銃を持って現れたアーサーと対峙。イノセントの教義に反する行動を取った事を非難されながらも、「そんな青臭い理想主義がシビリアンを増長させた」と逆に非難して、Vポイントを脱出した。
    
脱出後は、最後の砦であるXポイントへと向かい、軍備を整える。一方で、自身の人格を刷り込んだエルチが生きていたアーサーの命を狙うと確信し、実際その通りの事態となっているのだが、最終的にアーサーの始末には成功した反面、エルチは刷り込んだ自身の人格を移植させたアーサーの手で洗脳から解放されてしまい、しかもその時、戦いの形成は完全にシビリアン側の有利となり、イノセント側は追いつめられた状態となってしまう。最終決戦の開戦直後は、戦略兵器であるICBMを駆使した殲滅戦で巻き返しを図ろうとするも、これもうまくはいかず、ブレーカーを中心とした部隊もほぼ壊滅。洗脳された責任から自ら[[ザブングル]]に搭乗して自分を討たんとしたエルチに追い詰められる。しかし、それでも往生際悪く頭ごなしに怒鳴り散らすだけの自身の横暴さから、ホーラやティンプには見限られ、我慢の限界を迎えたビラムにも見捨てられてしまい逆上。最後はエルチや自分を見捨てたビラムらを始末すべく半狂乱になってICBMを乱射させる中、倒れてきたミサイルの下敷きになり、自滅に近い形で爆死。かくして、シビリアンとイノセントの戦争は終結を迎える事になった。
 
脱出後は、最後の砦であるXポイントへと向かい、軍備を整える。一方で、自身の人格を刷り込んだエルチが生きていたアーサーの命を狙うと確信し、実際その通りの事態となっているのだが、最終的にアーサーの始末には成功した反面、エルチは刷り込んだ自身の人格を移植させたアーサーの手で洗脳から解放されてしまい、しかもその時、戦いの形成は完全にシビリアン側の有利となり、イノセント側は追いつめられた状態となってしまう。最終決戦の開戦直後は、戦略兵器であるICBMを駆使した殲滅戦で巻き返しを図ろうとするも、これもうまくはいかず、ブレーカーを中心とした部隊もほぼ壊滅。洗脳された責任から自ら[[ザブングル]]に搭乗して自分を討たんとしたエルチに追い詰められる。しかし、それでも往生際悪く頭ごなしに怒鳴り散らすだけの自身の横暴さから、ホーラやティンプには見限られ、我慢の限界を迎えたビラムにも見捨てられてしまい逆上。最後はエルチや自分を見捨てたビラムらを始末すべく半狂乱になってICBMを乱射させる中、倒れてきたミサイルの下敷きになり、自滅に近い形で爆死。かくして、シビリアンとイノセントの戦争は終結を迎える事になった。