33行目: |
33行目: |
| | | |
| == 概要 == | | == 概要 == |
− | [[パプテマス・シロッコ]]が自らの専用機として独自に設計・開発した重[[モビルスーツ]]。 | + | [[パプテマス・シロッコ]]が自らの専用機として独自に設計・開発した重[[モビルスーツ]]。建造はシロッコの所有する木星探査船[[ジュピトリス]]で行われている。 |
| | | |
| その威圧的フォルムは見る者に鈍重そうなイメージを与えるが、全身に[[アポジモーター]]があり、機動性や運動性の高さは[[グリプス戦役]]時代においてはトップクラスである。ジェネレーターも大型艦艇に匹敵する規模のものが搭載されており、その出力は[[モビルアーマー]]にも匹敵する<ref>スペック上の数値は控えめだが、これはシロッコが本機の優位性を保つために虚偽のデータを軍部に報告したためとされる。</ref>。 | | その威圧的フォルムは見る者に鈍重そうなイメージを与えるが、全身に[[アポジモーター]]があり、機動性や運動性の高さは[[グリプス戦役]]時代においてはトップクラスである。ジェネレーターも大型艦艇に匹敵する規模のものが搭載されており、その出力は[[モビルアーマー]]にも匹敵する<ref>スペック上の数値は控えめだが、これはシロッコが本機の優位性を保つために虚偽のデータを軍部に報告したためとされる。</ref>。 |
| | | |
− | コクピットに独自開発の[[サイコミュ|サイコミュ・システム]]が搭載されている。これは他のサイコミュ搭載機とは異なり機体の操作性や追従性の向上に特化しており、高い[[ニュータイプ]]能力を持つシロッコが乗る事によって、他を凌駕する程の優れた性能を発揮する[[モビルスーツ]]となる<ref>ちなみに、ジ・Oの[[サイコミュ|サイコミュ・システム]]はよく[[Ζガンダム]]の[[バイオセンサー]]と混同されるが、実際には何の関連性も無い。また、ジ・Oのサイコミュは完全に[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]専用に調整されているので、彼以外には操縦する事すらままならない。</ref>。また、シロッコが[[パイロットスーツ|ノーマルスーツ]]を着用しないのは、自身のパイロットとしての[[技量]]に絶対の自信を持っている以外に本機のインターフェイスを完全に稼働させるためである。
| + | コクピットには、[[アナハイム・エレクトロニクス]]が開発した[[バイオセンサー]]と同質とされている独自開発の[[サイコミュ|サイコミュ・システム]]が搭載されている。これは他のサイコミュ搭載機とは異なり機体の操作性や追従性の向上に特化しており、高い[[ニュータイプ]]能力を持つシロッコが乗る事によって、他を凌駕する程の優れた性能を発揮する[[モビルスーツ]]となる<ref>ちなみに、ジ・Oの[[サイコミュ|サイコミュ・システム]]はよく[[Ζガンダム]]の[[バイオセンサー]]と混同されるが、実際には何の関連性も無い。また、ジ・Oのサイコミュは完全に[[パプテマス・シロッコ|シロッコ]]専用に調整されているので、彼以外には操縦する事すらままならない。</ref>。また、シロッコが[[パイロットスーツ|ノーマルスーツ]]を着用しないのは、自身のパイロットとしての[[技量]]に絶対の自信を持っている以外に本機のインターフェイスを完全に稼働させるためである。 |
| | | |
| 重厚な見た目に反して武装は[[ビームライフル|大型ビーム・ライフル]]と[[ビームサーベル|ビーム・ソード]]のみと基本的な物のみしか装備していないが、これはシロッコがこの機体を「シンプルにして素早く、そして堅牢」という汎用MSの基本に回帰した思想で開発された物によるとされ、その思想は[[宇宙世紀]]0090年代のMSにも通じる物がある。また、接近戦専用の隠し武器としてフロントスカート部に隠し腕を装備しており、重装甲による可動範囲の少なさによる死角を軽減している。 | | 重厚な見た目に反して武装は[[ビームライフル|大型ビーム・ライフル]]と[[ビームサーベル|ビーム・ソード]]のみと基本的な物のみしか装備していないが、これはシロッコがこの機体を「シンプルにして素早く、そして堅牢」という汎用MSの基本に回帰した思想で開発された物によるとされ、その思想は[[宇宙世紀]]0090年代のMSにも通じる物がある。また、接近戦専用の隠し武器としてフロントスカート部に隠し腕を装備しており、重装甲による可動範囲の少なさによる死角を軽減している。 |
| + | |
| + | しかし、実はこの機体には、搭乗者のシロッコ本人も気付いていない致命的な弱点が内包していた。それは、本機に搭載されているシロッコが独自開発したサイコミュ・システムそのものであり、相手が一般的なパイロットの場合だと特に問題無く稼働できる反面、同等の'''サイコミュ・システムを搭載し尚且つニュータイプ…特に[[カミーユ・ビダン|シロッコをも超える能力を持った人物]]を相手にした場合は、その力を遮断する事が出来ず、最悪の場合は制御系を乗っ取られてしまう可能性'''も秘めている。 |
| | | |
| なお、ジ・Oという名称の由来は「Theology(神学)」の[[略語]]であり、それが意味する所は「'''[[神]]の意志'''」。傲慢なナルシストであるシロッコが、神に等しい存在である自らの乗機として名付けた事が推察出来る。 | | なお、ジ・Oという名称の由来は「Theology(神学)」の[[略語]]であり、それが意味する所は「'''[[神]]の意志'''」。傲慢なナルシストであるシロッコが、神に等しい存在である自らの乗機として名付けた事が推察出来る。 |
46行目: |
48行目: |
| [[グリプス戦役]]終盤において、シロッコが搭乗して[[Ζガンダム]]や[[百式]]、[[キュベレイ]]と激戦を繰り広げた。 | | [[グリプス戦役]]終盤において、シロッコが搭乗して[[Ζガンダム]]や[[百式]]、[[キュベレイ]]と激戦を繰り広げた。 |
| | | |
− | 最終決戦時には[[カミーユ・ビダン]]と交戦したが、ハイパー化したΖガンダムの前に圧倒され、最後は[[捨て身]]の攻撃(ウェイブライダー突撃)の前に敗れ、撃破された。 | + | 最終決戦時には[[カミーユ・ビダン]]の搭乗するΖガンダムと交戦し、当初こそ互角の戦いを演じていたのだが、相手のカミーユが既にシロッコをも超えるニュータイプ能力者として覚醒していた結果、Ζガンダムのバイオセンサーが限界以上の力を発揮。その影響によってジ・Oのサイコミュ・システムの制御系が乗っ取られてしまい、最後は身動き出来なくなった隙を突かれる形で[[捨て身]]の攻撃(ウェイブライダー突撃)によってコックピットを貫かれ、撃破。搭乗者のシロッコも死亡する末路を迎えたが、シロッコの最後の抵抗により、バイオセンサーの反動を受ける形でカミーユの精神も破壊されてしまう事になった。 |
| + | |
| + | 劇場版では、同様の形で撃破され、シロッコもカミーユを道連れにしようとしたが、カミーユには最後の抵抗を受け流されてしまう形で失敗。最後はシロッコの居城であったジュピトリスを巻き込む形で爆発する事になっている。 |
| | | |
| == 登場作品と操縦者 == | | == 登場作品と操縦者 == |