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[[木連]]の主力有人機動兵器であった[[ジンシリーズ]]は、相転移炉や重力波砲、[[ディストーションフィールド|時空歪曲場]]、[[ボソンジャンプ|次元跳躍機能]]の標準装備によって圧倒的な火力と防御力を両立させた機体であったが、機動性、運動性に関しては劣悪であり、小型の人型機動兵器であった[[エステバリス]]との相性は最悪と言える物で、そもそも「エステバリスの様な6m級の有人機動兵器の開発」という発想自体が木連には無かった。実際の戦闘でエステバリスを相手にジンシリーズが容易く撃破されている事態を早期から重く見ていた木連将校の[[草壁春樹]]は、[[ネルガル重工]]のライバル企業であるクリムゾングループと「[[火星極冠遺跡]]の[[演算ユニット]]の共同研究」という密約を持ち掛け、地球側の人型機動兵器の開発・製造技術のノウハウを入手。これを応用し、木連の主力機動兵器であるジンシリーズを全高6mである[[エステバリス]]と同等にまでダウンサイジングさせる事を目指して本機が開発されている。戦略的勝利を何よりも最優先して開発された機体である為、本機や同時期に開発された[[六連]]は、ジンシリーズの様に『[[熱血ロボ ゲキ・ガンガー3|ゲキ・ガンガー3]]』を模した機体にはなっていない。
[[木連]]の主力有人機動兵器であった[[ジンシリーズ]]は、相転移炉や重力波砲、[[ディストーションフィールド|時空歪曲場]]、[[ボソンジャンプ|次元跳躍機能]]の標準装備によって圧倒的な火力と防御力を両立させた機体であったが、機動性、運動性に関しては劣悪であり、小型の人型機動兵器であった[[エステバリス]]との相性は最悪と言える物で、そもそも「エステバリスの様な6m級の有人機動兵器の開発」という発想自体が木連には無かった。実際の戦闘でエステバリスを相手にジンシリーズが容易く撃破されている事態を早期から重く見ていた木連将校の[[草壁春樹]]は、[[ネルガル重工]]のライバル企業であるクリムゾングループと「[[火星極冠遺跡]]の[[演算ユニット]]の共同研究」という密約を持ち掛け、地球側の人型機動兵器の開発・製造技術のノウハウを入手。これを応用し、木連の主力機動兵器であるジンシリーズを全高6mである[[エステバリス]]と同等にまでダウンサイジングさせる事を目指して本機が開発されている。戦略的勝利を何よりも最優先して開発された機体である為、本機や同時期に開発された[[六連]]は、ジンシリーズの様に『[[熱血ロボ ゲキ・ガンガー3|ゲキ・ガンガー3]]』を模した機体にはなっていない。
全高は7mとエステバリスよりもやや大型のフレームであるが、「小型化によってエステバリスに対抗出来る高機動性の確保」という最大の課題は達成されており、エステバリスが重力波によって高機動性を発揮するのに対し、本機は高出力のスラスターやノズルによって高機動性の発揮を実現させている。機動力に関しては、脚部の裏側に備わった高出力のスラスターをメインとしているが、頭部後方に1基、前方の腰部に2基の可変ノズルが備わり、更に両肩にも回転式のターレットノズルが1基ずつ備わっており、これらを用いた変則的な動作である「傀儡舞(くぐつまい)」を生かした六連との連携による集団戦法を得意としている。また、設計当初よりスラスターやノズルによる高機動性を想定している為、その反動によって自壊しないよう機体の剛性も高くなっている。膝部分の可変機能によって宛ら正座をするかの様に機体を折り畳む事も可能で、これによって森林地帯等に潜むといった形で高い隠匿性も持ち合わせる。その一方、相転移炉の小型化は実現出来なかった結果、[[バッタ]]を始めとする無人兵器に使用されているジェネレーターを[[改造]]した上で転用した物を動力として搭載し、胸部に備わった3基の発生器から時空歪曲場を展開可能であるが、出力不足によってコクピット周囲にしか張れない上に、同じ時空歪曲場を展開させた攻撃(ディストーションアタック等)は防ぎきれないという欠点もある。また、小型化と機動性重視の設計の結果、武装も機体に合わせたサイズの錫杖と、両腕部に備わっている遠距離の敵に対応したミサイルランチャーのみと最低限しか備わっておらず、これらが失われると徒手空拳による格闘戦しか攻撃手段がなくなる。単機で中距離の次元跳躍も可能であるが、これも回数に制限がある。
=== 劇中の様相 ===
=== 劇中の様相 ===
映像作品中では[[北辰]]のみが搭乗しているが、火星の後継者では指揮官用に複数配備されており、個人的な専用機という訳ではない。[[蜥蜴戦争]]の時期には間に合わなかったが、戦争終結より1年後には六連と共にロールアウトしており、実践テストも兼ねて試作機が北辰に与えられ、彼の率いる[[北辰衆]]によって火星の後継者としての破壊工作等に従事していた。その後、十分な実践データを得た事で、本機の一部を簡略化し生産性を高めた量産型機動兵器である[[積尸気]]が開発されている。
映像作品中では[[北辰]]のみが搭乗しているが、火星の後継者では指揮官用に複数配備されており、個人的な専用機という訳ではない<ref>ゲーム『機動戦艦ナデシコ NADESICO THE MISSION』では火星の後継者の残党の首魁である'''南雲義政'''の機体として登場している。ただし、彼の搭乗機が出現するまで他に夜天光の存在は確認されんかったらしく、また搭乗者の正体が発覚するまで「北辰の亡霊」と評されていた事から、生産数はごく少数しかない事が伺われる。</ref>。
[[蜥蜴戦争]]の時期には間に合わなかったが、戦争終結より1年後には六連と共にロールアウトしており、実践テストも兼ねて試作機が北辰に与えられ、前述の通り機動兵器としては欠点も少なくないのだが、北辰のパイロットとしての優秀な技量でカバーされており、彼の率いる[[北辰衆]]によって火星の後継者としての破壊工作等に従事していた。その後、十分な実践データを得た事で、本機の一部を簡略化し生産性を高めた量産型機動兵器である[[積尸気]]を開発。主力機として大量生産されている。一方、破壊工作に従事する中で、[[テンカワ・アキト]]の駆る[[エステバリスカスタム]]・アキト機(後に[[ブラックサレナ]])からの追撃を何度も受けていたが、六連との連携による傀儡舞で翻弄し、度々返り討ちにしていた模様。
映像作品の劇中では、ターミナルコロニー「アマテラス」がアキトの駆るブラックサレナの襲撃を受けた際、[[ナデシコ・Yユニット|ナデシコA]]の本体ごと演算ユニットの格納されたコロニーの最深部にて、北辰の駆る機体が六連を引き連れて出現。復讐に燃えるアキトのブラックサレナを翻弄しながら激戦を繰り広げている。
その後の[[火星]]の決戦では、[[ナデシコC]]の[[オモイカネ]]によるネットワーク制御が実行され、本機も六連や積尸気等と同様ネットワーク制御である為に、本来ならばオモイカネにシステムをハッキングさせた時点で行動不能になってしまうはずだったが、そうならなかったのは、北辰との個人的決着を望むアキトに配慮した[[ホシノ・ルリ]]が、あえて北辰衆の機体をシステムをハックしなかった為である。
その後の[[火星]]の決戦では、[[ナデシコC]]の[[オモイカネ]]によるネットワーク制御が実行され、本機も六連や積尸気等と同様ネットワーク制御である為に、本来ならばオモイカネにシステムをハッキングさせた時点で行動不能になってしまうはずだったが、そうならなかったのは、北辰との個人的決着を望むアキトに配慮した[[ホシノ・ルリ]]が、あえて北辰衆の機体をシステムをハックしなかった為である。
== 余談 ==
== 余談 ==
{{DEFAULTSORT:やてんこう}}
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[[Category:登場メカや行]]
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[[Category:機動戦艦ナデシコ]]
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