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:[[ロード・ジブリール|ジブリール]]死亡の際のセリフ。小説版ではこの時、デュランダルの掌で踊り、彼の野望実現の大義名分を作ったジブリールは「デュランダルの最大の協力者」と表現されており、そういう意味での「ありがとう」だったようである。
 
:[[ロード・ジブリール|ジブリール]]死亡の際のセリフ。小説版ではこの時、デュランダルの掌で踊り、彼の野望実現の大義名分を作ったジブリールは「デュランダルの最大の協力者」と表現されており、そういう意味での「ありがとう」だったようである。
 
;「しかし愚かなものだな我々も」<br/>「まさかそんなことになるまいと安易な思い込みが、とてつもない危機を生むということは既に充分知っていたはずなのに。今度のことをまたも未然に防げなかった」<br/>「いや君達を責めているわけではないよ。私もまた詫びねばならん立場だ。失われてしまった多くの命に。だがそう思うなら今度こそ本当にもう二度とこんなことの起きない世界を創らねばならん。それが亡くなった人々へのせめてもの償いだろう」
 
;「しかし愚かなものだな我々も」<br/>「まさかそんなことになるまいと安易な思い込みが、とてつもない危機を生むということは既に充分知っていたはずなのに。今度のことをまたも未然に防げなかった」<br/>「いや君達を責めているわけではないよ。私もまた詫びねばならん立場だ。失われてしまった多くの命に。だがそう思うなら今度こそ本当にもう二度とこんなことの起きない世界を創らねばならん。それが亡くなった人々へのせめてもの償いだろう」
:第46話「真実の歌」冒頭にて。全てがデュランダルの筋書き通りだが、知らない人間から見れば心から犠牲者達を悼んでいるように見える。実際にその通りでもあるので余計に質が悪い。下手な独裁者よりも本気で平和を望むこうした指導者ほど、恐ろしい敵はいない。どれだけ歪んで、独善的でもこの場合はデュランダルだから正しいと盲信する人間を作り上げてしまうからである。
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:第46話「真実の歌」冒頭にて。全てがデュランダルの筋書き通りだが、知らない人間から見れば心から悼んでいるように見える。
 
:こうしてレクイエムの再利用についてさえ周りを自分に盲従するイエスマンに作り替えてしまう。しかし、極一部のイエスマンでない人物達は明確に反旗を翻すとは思わなかっただろう。
 
:こうしてレクイエムの再利用についてさえ周りを自分に盲従するイエスマンに作り替えてしまう。しかし、極一部のイエスマンでない人物達は明確に反旗を翻すとは思わなかっただろう。
 
;「なるほど、コープランドも大変だな。彼女のようにがんばることも出来ないのに一国のリーダーなどをやらなくてはならないとは。どうすれば良いか指示してくれるロゴスももういない。まあ、良いだろう。」
 
;「なるほど、コープランドも大変だな。彼女のようにがんばることも出来ないのに一国のリーダーなどをやらなくてはならないとは。どうすれば良いか指示してくれるロゴスももういない。まあ、良いだろう。」
 
:第48話「新世界へ」にて。ヘブンズベースもレクイエムも失って尚、アルザッヘルの艦隊がまだ交戦の構えを崩さない中でコンタクトをとろうとするコープランドへの評価。明確にプラン拒否を表明し、セイランの政権が瓦解した国をまとめて防衛体制を整えるカガリとの差が著しいのも評価の基準だろう。
 
:第48話「新世界へ」にて。ヘブンズベースもレクイエムも失って尚、アルザッヘルの艦隊がまだ交戦の構えを崩さない中でコンタクトをとろうとするコープランドへの評価。明確にプラン拒否を表明し、セイランの政権が瓦解した国をまとめて防衛体制を整えるカガリとの差が著しいのも評価の基準だろう。
:小説版では所詮ロゴスのバックアップを得て、大統領になっただけの小物でカガリのような同志も求心力もない取るに足らない相手と切り捨てた<ref>本編ではシーンの繋ぎあわせの関係上、月面アルザッヘル基地の艦隊が発進し、険しい表情のコープランドの演説が中継されている場面であるため、一見するとコープランドは反ディステニープランを掲げて、指導力を発揮しているように思える。しかし、小説版では「'''プラントへの抵抗を示す軍部と袂を分かつ'''」と明言されており、コープランドの意志を無視した地球連合軍艦隊の暴走であることが伺える。大西洋連邦大統領として地球連合各国を纏めるどころか、連合軍部の突出を抑える力すら無いというコープランドの指導力の無さを物語る場面となっている。</ref>。この台詞から、デュランダルは始めから大西洋連邦はおろかジブリールらブルーコスモスやロゴスさえも眼中になく、ラクスとカガリ、キラとアスランを擁するアークエンジェルとオーブを最大の障害と警戒していたことが伺える。
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:小説版では所詮ロゴスのバックアップを得て、大統領になっただけの小物でカガリのような同志も求心力もない取るに足らない相手と切り捨てた<ref>本編ではシーンの繋ぎあわせの関係上、月面アルザッヘル基地の艦隊が発進し、険しい表情のコープランドの演説が中継されている場面であるため、一見するとコープランドは反ディステニープランを掲げて、指導力を発揮しているように思える。しかし、小説版では「'''プラントへの抵抗を示す軍部と袂を分かつ'''」と明言されており、コープランドの意志を無視した地球連合軍艦隊の暴走であることが伺える。大西洋連邦大統領として地球連合各国を纏めるどころか、連合軍部の突出を抑える力すら無いというコープランドの指導力の無さを物語る場面となっている</ref>。この台詞から、デュランダルは始めから大西洋連邦はおろかジブリールらブルーコスモスやロゴスは眼中になく、ラクスとカガリ、キラとアスランを擁するアークエンジェルとオーブを最大の障害と警戒していたことが伺える。
;「私はちゃんと言ったはずだがな。これは人類の存亡を賭けた最後の防衛策だと。なのに敵対するというのならそれは『人類の敵』ということだ。」
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;(私はちゃんと言ったはずだがな。これは人類の存亡を賭けた最後の防衛策だと。なのに敵対するというのならそれは「人類の敵」ということだ。)
:自らの提唱した[[デスティニープラン]]に反意を示した[[オーブ連合首長国|オーブ]]やスカンジナビア王国、[[地球連合]]への認識。自らの思想に対する絶対的自信が表れているが、それに従わない者全てを人類の敵とまで豪語するあたりが、やはり「敵役」の立ち位置である所以なのか。
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:自らの提唱した[[デスティニープラン]]に反意を示した[[オーブ連合首長国|オーブ]]やスカンジナビア、[[地球連合]]への認識。自らの思想に対する絶対的自信が表れているが、それに従わない者全てを人類の敵とまで豪語するあたりが、やはり「敵役」の立ち位置である所以なのか。
:そして、小説版では一部の地域ではサンプルの採取が始まっていたとされている。何よりもこれまでの活動によってデュランダルへの信用は揺るがなくなり、地球圏全体がデュランダルを盲信するイエスマンになり果てていた。その本質を考えずに『デュランダルだから正しい』、『そのデュランダルを支持しないラクスは偽者』と決めつける人間の愚かさと醜悪さを暗に示してもいる。
   
;「しかし、凄いものだな。」
 
;「しかし、凄いものだな。」
 
;ラウ「何が?」
 
;ラウ「何が?」
;「戦い……戦い……戦い……戦いだ。」<br/>「人は本当に戦うことが好きだな…」
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;「戦い…戦い……戦い……戦いだ。」<br/>「人は本当に戦うことが好きだな…」
 
;ラウ「ふ……君は違うのか?」
 
;ラウ「ふ……君は違うのか?」
 
;「私は勝ちたいだけだ。戦いたいわけではない。」
 
;「私は勝ちたいだけだ。戦いたいわけではない。」
 
;ラウ「だが、勝てないものもある。」
 
;ラウ「だが、勝てないものもある。」
;「ああ……」<br/>「ならば、人は何故生きる?何故生まれる?」
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;「ああ……ならば、人は何故生きる?何故生まれる?」
 
;ラウ「ははは………言ったはずだ。只、絶望(それ)を知るためにだと。」<br/>ラウ「君は気にいらんかもしれんがね。」
 
;ラウ「ははは………言ったはずだ。只、絶望(それ)を知るためにだと。」<br/>ラウ「君は気にいらんかもしれんがね。」
 
;「ああ、気に入らないね。」<br/>「私はごめんだ。」<br/>「君のようにあがくのも。」<br/>「負けるのも。」
 
;「ああ、気に入らないね。」<br/>「私はごめんだ。」<br/>「君のようにあがくのも。」<br/>「負けるのも。」
 
:FINAL PLUS『選ばれた未来』及びHDリマスター版PHASE-49『最後の力』より。圧倒的な戦力で攻めても尚沈まない[[アークエンジェル]]と[[エターナル]]、粘り続けるオーブ軍とザフトの戦いを見つめながら独白し、自分の記憶の中の[[ラウ・ル・クルーゼ|友]]と語るデュランダル。
 
:FINAL PLUS『選ばれた未来』及びHDリマスター版PHASE-49『最後の力』より。圧倒的な戦力で攻めても尚沈まない[[アークエンジェル]]と[[エターナル]]、粘り続けるオーブ軍とザフトの戦いを見つめながら独白し、自分の記憶の中の[[ラウ・ル・クルーゼ|友]]と語るデュランダル。
:人が戦うことが好きな生き物だと半ば侮蔑し、自分がどうなのかと問うラウに自分は勝ちたいだけだとデュランダルは主張する。そして、人が生まれ、生きる意味を問う。かつてのようにラウはデュランダルがそれを気に入らないのを知りながらも、『絶望』を知るためだけに人が存在すると笑いながら答える。
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:人が戦うことが好きな生き物だと半ば侮蔑し、自分は勝ちたいだけだと主張するデュランダルは人が生まれ、生きる意味を問う。かつてのようにラウはデュランダルがそれを気に入らないのを知りながらも、『絶望』を知るために人が存在すると笑いながら答える。
:それに対し、デュランダルは過去のトラウマを思い出しながらもラウのように「自分はラウのようにあがいて、その果てに負けるのも、我慢ならない」と答えた。
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:それに対し、デュランダルは過去のトラウマを思い出しながらもラウのように「あがくのも。その果てに負けるのも、我慢ならない」と答えた。
:自分のような悲劇を回避するためには勝つ。しかも、戦わないで勝つという。人間という生き物の歴史と本質の一面そのものを全否定している彼の本質でもある。
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:自分のような悲劇を回避するためには、勝つ以外にない。しかし、戦わないで勝つという。そうすれば、絶望を知らなくて済むという結論だが、足掻くのも人の本質であり、実際にデュランダルも今正にキラ達の抵抗に対して足掻いていた。
:彼もまた、ラウとは違う意味で遺伝子操作による世界の犠牲者であり人類そのものに絶望していた。どうせ変わらず、同じことを繰り返すのならそうしないように管理する。人間の望みである双方の絶滅を手伝ったラウとは方向性と結末は違うが、本質的にはデュランダルも同じであった。
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:また、『勝つ』というエゴという意味では[[ムルタ・アズラエル]]と同じである。ただし、アズラエルはあくまで自分自身だが、デュランダルの場合は全人類にも同じ苦しみを味わわせまいという理念があった。
 
;「やめたまえ、やっとここまで来たのに。そんなことをしたら、世界はまた、元の混迷の闇へと逆戻りだ」
 
;「やめたまえ、やっとここまで来たのに。そんなことをしたら、世界はまた、元の混迷の闇へと逆戻りだ」
:自分の理念こそが絶対と信じるデュランダルに対し、「自由」こそ平等と信じるキラに対して言った。
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:自分の理念こそが絶対と信じ、悪足掻きするデュランダルに対し、「自由」こそ平等と信じるキラに対して言った。
;「だが、誰も選ばない。人は忘れる。そして、繰り返す。」<br/>「こんなことはもう二度としないと。こんな世界にしないと。一体誰が言えるんだね?」<br/>「誰にも言えはしないさ。君にも、無論彼女にも。やはり、何も分かりはしないのだからね。」
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:混迷の闇に逆戻りしない道を選ぶことも出来ると人を信じるキラに対し、デュランダルは自分自身もそうなるように仕向けたが、それを選ばないで再び際限ない殺し合いを選んだ人類の本性を突きつける。そうならないようにすることが出来たのに、安易な選択をしてまた戦争を望んだのは他でもない人類だからだ。
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:先の大戦と同じ轍を踏むまいといいながら、今度はロゴス打倒やデスティニー・プランに賛同しない者は全て敵と決めつける、結局かつてのパトリック・ザラやブルーコスモスに牛耳られた時と同じことをしていた。キラ達もまた同じで、本人もそれは否定できなかった。
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:そうならないと断言できるものなど、いない。人間など所詮はその程度の存在だというデュランダルの絶望と人間という生き物を信じない本質を表している。人間の悪性が作られた地にいて且つ、そこで生み出された醜悪なエゴそのものである男のあがきを見て、そんな彼の同類を知るデュランダルだからこそ言えるのである。
   
;「傲慢だね…。さすがは最高のコーディネイターだ…」
 
;「傲慢だね…。さすがは最高のコーディネイターだ…」
 
:自分のデスティニープランを受け容れなかったキラに対し、デュランダルが発した台詞。デュランダルは、キラが自分を否定したのは、彼が「あらゆる素質に恵まれたスーパーコーディネイター」だからと考えていたようであるが、キラはあくまでも[[スーパーコーディネイター]]としてではなく、「一個人の人間」として、デュランダルを否定する姿勢を貫いた。
 
:自分のデスティニープランを受け容れなかったキラに対し、デュランダルが発した台詞。デュランダルは、キラが自分を否定したのは、彼が「あらゆる素質に恵まれたスーパーコーディネイター」だからと考えていたようであるが、キラはあくまでも[[スーパーコーディネイター]]としてではなく、「一個人の人間」として、デュランダルを否定する姿勢を貫いた。