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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[トレーズ・クシュリナーダ]]自らが開発した[[モビルスーツ]]
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[[トレーズ・クシュリナーダ]]が[[モビルドール]]を投入する[[ロームフェラ財団]]に反旗を翻して失脚後、自身が軟禁状態にあったルクセンブルクの古城にある地下施設で開発させた[[モビルスーツ]]。機体名の「エピオン」とは、ギリシア語で「次の」「次世代の」という意味を持つ。
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[[オペレーション・メテオ]]における5機のガンダムや[[トールギス]]を参考としているが、外見や後述の変形機能から[[ウイングガンダム]]が最も参考になっているようである。
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設計には「[[オペレーション・メテオ]]における5機のガンダムや[[トールギス]]をはじめとした[[OZ]]のモビルスーツが参考にされている。
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最大の特徴は、設計者トレーズの「[[騎士道|騎士道精神]]」に則り、兵器の実用性でありかつ大量殺戮の発端となる火器、飛び道具を持っておらず、完全近接戦闘に主軸をおいた設計となっていることである。トレーズの理想とする戦士としての信念・生き様を具現化するための象徴であったと言える。このあたりを捉えてか、[[小説|小説版]]において[[ゼクス・マーキス]]はこの機体をトールギスと同様に『'''決闘用モビルスーツ'''』と称している。
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最大の特徴は、設計者トレーズの「[[騎士道|騎士道精神]]」とモビルドールを否定する考えに則り、兵器の実用性でありかつ大量殺戮の発端となる火器、飛び道具を持っておらず、完全近接戦闘に主軸をおいた設計となっていることである。トレーズはエピオンが戦闘兵器であることすら否定しており、自身の理想とする戦士としての信念・生き様を具現化するための象徴であったと言える。このあたりを捉えてか、[[小説|小説版]]において[[ゼクス・マーキス]]はこの機体をトールギスと同様に『'''決闘用モビルスーツ'''』と称している。
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変形機能も備えており、[[エネルギー]]消費量を最小に抑えた状態で大気圏内の飛行や宇宙空間を巡航することが可能であり、高い機動力を誇っている。
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もう一つの特徴は機体の管制システムとして、パイロットの「迷い」を打ち消して「純粋な兵士」として未来へ導く「システムエピオン」なるものを搭載している。これはトレーズ本人が事実上同じものと語っている「[[ゼロシステム]]」と同様に、パイロットに潜在能力以上の力を出させて勝利のみを追求するもので、迷いや乱れた志で操縦するなら最悪暴走する危険なシステムである。ゼロシステムとの最大の違いは情報伝達をよりダイレクトに行うため、搭乗時はシステムや各部センサーと直結した専用のデータヘルメットを着用することが原則になっている(着用しなくても操縦できる)こと。
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機体の管制システムとしては、パイロットの「迷い」を打ち消して「純粋な兵士」として未来へ導く「システムエピオン」なるものを搭載している。ただし迷いや乱れた志で操縦するなら最悪暴走する危険なシステムであり、[[ウイングガンダムゼロ]]の「[[ゼロシステム]]」と事実上同じものである。
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変形機能も備えており、[[エネルギー]]消費量を最小に抑えた状態で大気圏内の飛行や宇宙空間の巡航を可能としている。これらの特徴から、この機体は5機のガンダムの原点である[[ウイングガンダムゼロ]]を格闘戦用にしたような機体と言える。
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これらのことから、ウイングガンダムゼロを格闘戦用にしたような機体だが、開発者のトレーズ曰く『戦いという行為』に解答を得るためには、ガンダムが相応しいモビルスーツであり、『敗者を導く』と考えて開発したのだが、ヒイロにはエピオンの開発目的は理解不能であった。それだけでなく、オペレーション・メテオのガンダムとは異なり、コロニーの反抗の意思として開発された機体ではない為、その意味ではガンダムではないとも評されている。
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なぜOZの敵であるガンダムと同様の外見を持っているのかについては、開発者のトレーズ曰く『戦いという行為』に解答を得るためには、ガンダムが相応しいモビルスーツだと考えたからであった。また「エピオン」という名にも、戦う敵を見いだせない者への道しるべ、すなわち『敗者を導く』との開発意図が反映されている。しかし彼がこの機体を託したヒイロにはエピオンの開発目的は理解不能であった。それだけでなく、オペレーション・メテオのガンダムとは異なり、コロニーの反抗の意思として開発された機体ではない為、その意味ではガンダムではないとも評されている。
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テレビシリーズの小説版ではMA形態は存在せず、ガンダムの名を持たず、ガンダムタイプのようでガンダムタイプでない機体とされており、トールギスのような機体に変更されている。
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なおテレビシリーズの小説版ではMA形態は存在せず、ガンダムの名を持たず、ガンダムタイプのようでガンダムタイプでない機体とされており、トールギスのような機体に変更されている。
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EWに登場していないため、他のガンダムと違いEW版デザインはカトキハジメ氏によるMA形態のデザイン稿のみという状況が長らく続いた。2010年の漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』開始に際してMS形態もデザインされている。他のEW版の機体にプロポーションやディティールは近づいているが、大河原氏のTV版と比べるとカラーリングやデザインについて大きな変化は見られない。SRW未登場。
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EWに登場していないため、他のガンダムと違いEW版デザインはカトキハジメ氏によるMA形態のデザイン稿のみという状況が長らく続いた。2010年の漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』開始に際して改めてMS形態もデザインされている。翼の展開ギミックが新たに設定され、他のEW版の機体にプロポーションやディティールは近づいているが、大河原氏のTV版と比べるとカラーリングやデザインについて大きな変化は見られない。SRW未登場。
    
後日談小説の『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』(SRW未参戦)では、TV版最終回後にゼクスが旧友に預けていた機体を火星のラナグリン共和国が極秘で回収したという設定で登場。切断された左腕部分は銀色の新造パーツに取り換えられ、MA形態には新たに連装ビーム砲が取り付けられている。同作では新造のエピオンが量産されているため、本機は区別のために便宜上「'''エピオン初号機'''」の名で呼ばれている。パイロットは「ゼクス・マーキス」を名乗るラナグリン共和国の上級特佐。また、これまで便宜的にMA形態やバード形態といった様々な呼称で呼ばれていた飛行形態が、正式に『[[モビルアーマー]]』という名称として扱われている。これは元々TV版ガンダムWにおいてモビルアーマーという単語が一度も作中に登場しなかった(ただし漫画の外伝作品ではモビルアーマーである機体が存在している)事を逆手に取ったもので、事実上の固有名詞として扱われている。
 
後日談小説の『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』(SRW未参戦)では、TV版最終回後にゼクスが旧友に預けていた機体を火星のラナグリン共和国が極秘で回収したという設定で登場。切断された左腕部分は銀色の新造パーツに取り換えられ、MA形態には新たに連装ビーム砲が取り付けられている。同作では新造のエピオンが量産されているため、本機は区別のために便宜上「'''エピオン初号機'''」の名で呼ばれている。パイロットは「ゼクス・マーキス」を名乗るラナグリン共和国の上級特佐。また、これまで便宜的にMA形態やバード形態といった様々な呼称で呼ばれていた飛行形態が、正式に『[[モビルアーマー]]』という名称として扱われている。これは元々TV版ガンダムWにおいてモビルアーマーという単語が一度も作中に登場しなかった(ただし漫画の外伝作品ではモビルアーマーである機体が存在している)事を逆手に取ったもので、事実上の固有名詞として扱われている。
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機体名の「エピオン」とは、ギリシア語で「次の」「次世代の」という意味を持つ。
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=== MA形態 ===
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巡航用形態。マニュピレータを腕部に収納すると共に、リアアーマーを開き腰部を海老反りの要領で背面までのけぞらせて両脚部を頭部の前方まで展開するという比較的シンプルな変形システムだが、内部メカニズムの最適化が行われるため高い機動性と航続性を誇る。
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=== MA形態 ===
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両足を機首にヒートロッドを尾のようになびかせたその外見は、双頭の二足竜(ワイバーン)にも似ている。EW版(カトキ版)では両爪先に牙を持つ口のような開閉構造が追加された。
巡航用形態。高い機動性と航続性を誇る。外見は、ワイバーンに酷似している。
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余談だが、デザインが[[ハンブラビ]]のそれと似ており、[[α]]の[[ロボット大図鑑]]でも言及されている。
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なお変形プロセスは[[ハンブラビ]]のそれと似ており、[[α]]の[[ロボット大図鑑]]でも言及されている。
    
=== 劇中での活躍 ===
 
=== 劇中での活躍 ===
ルクセンブルクの古城にある地下施設に隠されていた本機は、ヒイロに再び戦う意義を見出させるためにトレーズによって託される。ルクセンブルク基地でのOZのトレーズ派とロームフェラ派の戦闘にエピオンで介入するも、ヒイロはゼロシステムに翻弄され、双方のMS・MDを全滅させてしまう。その後ヒイロはこの機体でサンクキングダムに向かい、王国防衛戦に参加するが結局王国は陥落し、直後に[[ウイングガンダムゼロ]]に乗ったゼクスと交戦するも、互いのゼロシステムが互いを上回ろうと最果てなく計算を繰り返した結果オーバーロード引き起こし、戦闘は終了。そしてヒイロは「トレーズの考えは俺には理解できない」とゼクスに機体の交換を提案し、エピオンはゼクスの手に渡る。
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ルクセンブルクの古城にある地下施設に隠されていた本機は、ヒイロに再び戦う意義を見出させるためにトレーズによって託される。ルクセンブルク基地でのOZのトレーズ派とロームフェラ派の戦闘にエピオンで介入するも、ヒイロはゼロシステムに翻弄され、双方のMS・MDを全滅させてしまう。その後ヒイロはこの機体でサンクキングダムに向かい、王国防衛戦に参加するが結局王国は陥落し、直後に[[ウイングガンダムゼロ]]に乗ったゼクスと交戦するも、互いのゼロシステムが互いを上回ろうと最果てなく計算を繰り返した結果オーバーロードを引き起こし、戦闘は終了。そしてヒイロは「トレーズの考えは俺には理解できない」とゼクスに機体の交換を提案し、エピオンはゼクスの手に渡る。
    
その後はゼクスと共に戦いからは遠のいていたものの、ゼクスがカーンズの誘いを受けてホワイトファングの指導者になったことにより「ガンダム」の名を持つことから本機も同組織の反抗の象徴となり、宇宙要塞バルジを撃沈し、ピースミリオンのガンダムチーム、トレーズ率いる地球軍と戦うことになる。
 
その後はゼクスと共に戦いからは遠のいていたものの、ゼクスがカーンズの誘いを受けてホワイトファングの指導者になったことにより「ガンダム」の名を持つことから本機も同組織の反抗の象徴となり、宇宙要塞バルジを撃沈し、ピースミリオンのガンダムチーム、トレーズ率いる地球軍と戦うことになる。