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39 バイト追加 、 2017年10月21日 (土) 19:23
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「スーパーディフォルメ」はバンダイの商標登録である事もあって、バンダイに限らない全般的なSD系デザインの流れを解説することも含めて、当該の項目名は「スーパーデフォルメ」としている。事実、1990年代にはバンダイ以外でも低頭身化・簡略化させたキャラクター玩具が次々と登場しており、児童雑誌ではそれらの製品の紹介にも「SD」という言葉が当たり前のように使われていた。
 
「スーパーディフォルメ」はバンダイの商標登録である事もあって、バンダイに限らない全般的なSD系デザインの流れを解説することも含めて、当該の項目名は「スーパーデフォルメ」としている。事実、1990年代にはバンダイ以外でも低頭身化・簡略化させたキャラクター玩具が次々と登場しており、児童雑誌ではそれらの製品の紹介にも「SD」という言葉が当たり前のように使われていた。
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近年では版権や商標に関する社会全体の意識が昔より高まっているため、登録商標に被らなかったとしても「スーパーデフォルメ」や「SD」という言葉がメディア上で安易に使われることは少なくなった。現在ではこのような傾向のデザインを指す一般名詞としては「デフォルメ」が使われることが多い。また、メカではないものに対しては「'''ちびキャラ'''」という言葉が使われることもある。こちらは日本語として一般的な意味合いであることから商標とはされていない。
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その後は版権や商標に関する社会全体の意識が昔より高まっていったためか、登録商標に被らなかったとしても「スーパーデフォルメ」や「SD」という言葉がメディア上で安易に使われることは少なくなった。現在ではこのような傾向のデザインを指す一般名詞としては「デフォルメ」が使われることが多い。また、メカではないものに対しては「'''ちびキャラ'''」という言葉が使われることもある。こちらは日本語として一般的な意味合いであることから商標とはされていない。
    
なお、英語圏では「Chibified」となどと呼ばれることもある(Chibiは日本語のチビ)。これは「deformed」に「奇形の・醜い」といったネガティブな意味合いがあるためである。
 
なお、英語圏では「Chibified」となどと呼ばれることもある(Chibiは日本語のチビ)。これは「deformed」に「奇形の・醜い」といったネガティブな意味合いがあるためである。
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SDガンダムが画期的とされた点として、SDキャラクターを「オリジナルから飛躍した独自のキャラクター」として確立させたことについては先に記したが、これを推進するために公式パロディとしてのギャグイラスト・漫画が製品のオマケとして用意され、『コミックボンボン』を中心に児童向け媒体で連載企画を行うタイアップも積極的に行われた。これらにより「SDキャラクターたちの性格」や「彼らがドタバタコメディを行う舞台」が掘り下げられていった。SDガンダムは「人が乗り込むロボット」ではなく「擬人化された意思ある存在」として生き生きと描かれ、また物語として見せることで版権SDキャラクター玩具が本編に出てくるロボットとは異なる、独自のキャラクターであることが子供達にも理解させることを容易にした。
 
SDガンダムが画期的とされた点として、SDキャラクターを「オリジナルから飛躍した独自のキャラクター」として確立させたことについては先に記したが、これを推進するために公式パロディとしてのギャグイラスト・漫画が製品のオマケとして用意され、『コミックボンボン』を中心に児童向け媒体で連載企画を行うタイアップも積極的に行われた。これらにより「SDキャラクターたちの性格」や「彼らがドタバタコメディを行う舞台」が掘り下げられていった。SDガンダムは「人が乗り込むロボット」ではなく「擬人化された意思ある存在」として生き生きと描かれ、また物語として見せることで版権SDキャラクター玩具が本編に出てくるロボットとは異なる、独自のキャラクターであることが子供達にも理解させることを容易にした。
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その際用いられた、版権キャラクターに元ネタと無関係にキャラクター性をつける手法は、見た目が無機質なロボットや非人間的な怪獣・宇宙人のようなキャラクターには特に有効であった。これらは元ネタの外見からイメージできるキャラクター性が希薄であったため、その外見に対してどのような性格をつけても許容されるからである。SDブーム初期に商業化された版権SDキャラクターの多くにおいて、ロボットアニメか特撮が元ネタとして用いられているのはこういった部分に起因する<ref>しかしこの手法はファンの間でキャラクターと演者(役者・声優など)をシンクロさせる「中の人」という概念が生まれた90年代後半を境に次第に受け入れられなくなり、近年はSDガンダムなどにおいても原作パイロットのキャラをそのまま投影したキャラクター付けがなされている</ref>。
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その際用いられた、版権キャラクターに元ネタと無関係にキャラクター性をつける手法は、見た目が無機質なロボットや非人間的な怪獣・宇宙人のようなキャラクターには特に有効であった。これらは元ネタの外見からイメージできるキャラクター性が希薄であったため、その外見に対してどのような性格をつけても許容されるからである。SDブーム初期に商業化された版権SDキャラクターの多くにおいて、ロボットアニメか特撮が元ネタとして用いられているのはこういった部分に起因する<ref>しかしこの手法はファンの間でキャラクターと演者(役者・声優など)をシンクロさせる「中の人」という概念が生まれた90年代後半を境に次第に受け入れられなくなり、以後はSDガンダムなどにおいても原作パイロットのキャラをそのまま投影したキャラクター付けがなされている</ref>。
    
その後、SDキャラクターがコンテンツとして市民権を得てからも、「本編とは別の世界観」を漫画などで表現していくという手法は頻繁に用いられた。これは「武者ガンダム」「騎士ガンダム」のようなシリアスな背景世界を生み出すために特に効果的に使われ、その流れが「オリジナルのSDロボットアニメ」の誕生につながっていくのは上述したとおりである。
 
その後、SDキャラクターがコンテンツとして市民権を得てからも、「本編とは別の世界観」を漫画などで表現していくという手法は頻繁に用いられた。これは「武者ガンダム」「騎士ガンダム」のようなシリアスな背景世界を生み出すために特に効果的に使われ、その流れが「オリジナルのSDロボットアニメ」の誕生につながっていくのは上述したとおりである。
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== スーパーロボット大戦シリーズにおけるSD ==
 
== スーパーロボット大戦シリーズにおけるSD ==
『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』の前進にあたる『[[コンパチヒーローシリーズ]]』は、版権SDキャラクターはコンパチシリーズ独自の設定・世界観の下で扱われるという、従来のSDキャラクターの手法が踏襲されていた。
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『[[スーパーロボット大戦シリーズ]]』の前身にあたる『[[コンパチヒーローシリーズ]]』は、版権SDキャラクターはコンパチシリーズ独自の設定・世界観の下で扱われるという、従来のSDキャラクターの手法が踏襲されていた。
    
初代『[[スーパーロボット大戦]]』もその影響下にあったが、『[[第2次スーパーロボット大戦]]』からはコンパチシリーズとは異なる独自の路線を進み始めた。登場するロボットやキャラクターは原作アニメとほぼ同じ設定を持つものとして扱われ、画面上で表示されるユニットのグラフィックのみ、SD化されたものが使われた。この流れは現在も踏襲されており、スパロボの基本コンセプトの一つとなっている。
 
初代『[[スーパーロボット大戦]]』もその影響下にあったが、『[[第2次スーパーロボット大戦]]』からはコンパチシリーズとは異なる独自の路線を進み始めた。登場するロボットやキャラクターは原作アニメとほぼ同じ設定を持つものとして扱われ、画面上で表示されるユニットのグラフィックのみ、SD化されたものが使われた。この流れは現在も踏襲されており、スパロボの基本コンセプトの一つとなっている。
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近年では、戦闘アニメーションパターンの発達や動きの再現の為か、3~4頭身程度でシャープさを残すデフォルメバランスになっており、「2~2.5頭身のコミカルなデフォルメ」というかつてのSDのイメージとは若干異なるようになっている。特にOGシリーズやZシリーズにおいてその傾向が顕著(ガンダム系の頭身変更についてはSD系玩具の頭身バランス変化に合わせたためという見方もある)。
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2010年代以降は、戦闘アニメーションパターンの発達や動きの再現の為か、3~4頭身程度でシャープさを残すデフォルメバランスになっており、「2~2.5頭身のコミカルなデフォルメ」というかつてのSDのイメージとは若干異なるようになっている。特にOGシリーズやZシリーズにおいてその傾向が顕著(ガンダム系の頭身変更についてはSD系玩具の頭身バランス変化に合わせたためという見方もある)。
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スパロボシリーズが現在もSDキャラクターを使っている理由としては様々なものがあるが、ファンの間では以下の点がしばしば指摘される。
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スパロボシリーズが現在もSDキャラクターを使っている理由としては様々なものがあると思われ、ファンの間ではその点について以下のような推測がしばしば行われる。
    
;異なる作品同士を結びつける統一感
 
;異なる作品同士を結びつける統一感
:多種多様なアニメのロボットが共演するスパロボだが、当然ながらアニメによってロボットのデザインは大きく異なる。アニメの絵柄というのは放映された時代の流行も大きく影響しているので、やはり1970年代のセル塗りされたロボットと、近年の3D-CGで動くロボットなどとでは、そのままの絵柄で共演させた場合どうしても拭えない違和感が出てきてしまう。
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:多種多様なアニメのロボットが共演するスパロボだが、当然ながらアニメによってロボットのデザインは大きく異なる。アニメの絵柄というのは放映された時代の流行も大きく影響しているので、やはり1970年代のセル塗りされたロボットと、2000年代の3D-CGで動くロボットなどとでは、そのままの絵柄で共演させた場合どうしても拭えない違和感が出てきてしまう。
 
:しかし、SD化という共通したフィルターを介したリデザインを施せば、絵柄の雰囲気をある程度統一して違和感を減らすことができる。また、SDというフィルターならどの原作の雰囲気とも異なるため「ifの世界」であることも強調できるというメリットもある。
 
:しかし、SD化という共通したフィルターを介したリデザインを施せば、絵柄の雰囲気をある程度統一して違和感を減らすことができる。また、SDというフィルターならどの原作の雰囲気とも異なるため「ifの世界」であることも強調できるというメリットもある。
 
:これらは、スパロボでSDキャラクターを使っている理由として寺田プロデューサーが[http://webmagazine.gentosha.co.jp/B-TEAM/vol213_special.html 公式に回答している]。
 
:これらは、スパロボでSDキャラクターを使っている理由として寺田プロデューサーが[http://webmagazine.gentosha.co.jp/B-TEAM/vol213_special.html 公式に回答している]。
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:しかし、現在のゲームハードの性能ではこのような制約はほぼなくなっている。
 
:しかし、現在のゲームハードの性能ではこのような制約はほぼなくなっている。
 
;開発コストの軽減
 
;開発コストの軽減
:SD化はデザインの「簡略化」であり、これはゲーム上のグラフィック作成でも同じことである。原作そのままのデザインを再現するより、複雑な意匠を簡略化した方が手間は軽減される。SD化がファンの間でもて受け入れられているならば、わざわざそれを覆してコストを高める必要はないという判断である。
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:SD化はデザインの「簡略化」であり、これはゲーム上のグラフィック作成でも同じことである。原作そのままのデザインを再現するより、複雑な意匠を簡略化した方が手間は軽減される。SD化がファンの間でも受け入れられているならば、わざわざそれを覆してコストを高める必要はないという判断である。
 
;版権コストの軽減
 
;版権コストの軽減
 
:創通が関わる作品は、リアル等身で登場させると番組ごとに著作権料を支払わなくてはならない。しかし、『[[ガンダムシリーズ]]』についてはSD化させれば「SDガンダム」のみの著作権料で済むとされており、膨大な額になると思われる著作権料を少しでも安く抑えられるというメリットがある。
 
:創通が関わる作品は、リアル等身で登場させると番組ごとに著作権料を支払わなくてはならない。しかし、『[[ガンダムシリーズ]]』についてはSD化させれば「SDガンダム」のみの著作権料で済むとされており、膨大な額になると思われる著作権料を少しでも安く抑えられるというメリットがある。
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;[[装甲騎兵ボトムズ]]/[[機甲界ガリアン]]
 
;[[装甲騎兵ボトムズ]]/[[機甲界ガリアン]]
 
:先述の通り『チョロQダグラム』からの流れで登場メカのチョロQ化を継続展開。
 
:先述の通り『チョロQダグラム』からの流れで登場メカのチョロQ化を継続展開。
;[[戦闘メカ ザブングル]][[聖戦士ダンバイン]][[重戦機エルガイム]][[機甲戦記ドラグナー]]<br/>[[蒼き流星SPTレイズナー]][[超時空要塞マクロス]][[機動警察パトレイバー]]
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;[[戦闘メカ ザブングル]]/[[聖戦士ダンバイン]]/[[重戦機エルガイム]]/[[機甲戦記ドラグナー]]/[[蒼き流星SPTレイズナー]]/[[超時空要塞マクロス]]/[[機動警察パトレイバー]]
 
:バンダイがメインスポンサーを務めたガンダムシリーズ以外の[[リアルロボット]]作品群で、SDガンダムと同様にカプセルトイの消しゴム人形などによるSD化コンテンツを展開。
 
:バンダイがメインスポンサーを務めたガンダムシリーズ以外の[[リアルロボット]]作品群で、SDガンダムと同様にカプセルトイの消しゴム人形などによるSD化コンテンツを展開。
 
:特に『マクロス』は再放送の際にSD仕様のOPフィルムを新造したり、SD戦国伝のような「武者化」が行われるなど積極的なSDコンテンツが展開された。
 
:特に『マクロス』は再放送の際にSD仕様のOPフィルムを新造したり、SD戦国伝のような「武者化」が行われるなど積極的なSDコンテンツが展開された。
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