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== ソーラ・レイ(Solar Lei) ==
 
== ソーラ・レイ(Solar Lei) ==
『[[機動戦士ガンダム]]』に登場した、[[ジオン公国軍]]が極秘裏に開発した[[コロニーレーザー]]
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『[[機動戦士ガンダム]]』に登場した大量破壊兵器の一つ。[[ジオン公国軍]]が極秘裏に開発した[[宇宙世紀]]史上初めてとなる[[コロニーレーザー]]である。
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[[サイド3]][[スペースコロニー]]・マハルを中の住民を強制疎開させた上で[[改造]]、急ごしらえで完成した。だが、発射実験は行わず、電力を供給する[[太陽光エネルギー|太陽光システム]]も各コロニーからの転用である。しかも、レーザーの集光における冷却や充電の問題から一発しか発射できない状態である。
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=== 概要と経緯 ===
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[[サイド3]]の3バンチ[[スペースコロニー|コロニー]]・マハルの住民を強制疎開させた上で兵器として[[改造]]、急ごしらえで完成した。だが、発射実験は行わず、電力を供給する[[太陽光エネルギー|太陽光システム]]も各コロニーからの転用である。しかも、レーザーの集光における冷却や充電の問題から一発しか発射できない状態である。[[地球連邦軍]]が[[星一号作戦]]開始をした直後に建設し、[[ソロモン]]陥落時点でほぼ完成。あとは連邦軍の主力艦隊に向けて発射するだけの状態にまで漕ぎ着けた。
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[[地球連邦軍]]が[[星一号作戦]]開始をした直後に建設し、[[ソロモン]]陥落時点でほぼ完成。後は連邦軍の主力艦隊に向けて発射するだけの状態まで漕ぎ着けた。しかし、公王[[デギン・ソド・ザビ]]が独断で連邦との和平交渉を行おうと連邦軍総司令[[レビル将軍]]が率いる連邦軍艦隊との接触を図ったため、デギンの長男[[ギレン・ザビ]]が急遽使用する。3種設定された照準のひとつであるゲル・ドルバ照準にて発射されたソーラ・レイは連邦主力艦隊を壊滅させ、レビル将軍、そして公王デギンの殺害に成功した。ただし、発射が急を要したため、[[ホワイトベース隊]]は直撃を回避している。
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ところが、公王[[デギン・ソド・ザビ]]が独断で連邦との和平交渉を行おうと連邦軍総司令[[レビル将軍]]が率いる連邦軍艦隊との接触を図ったため、デギンの長男[[ギレン・ザビ]]が急遽ソーラ・レイを使用する。三種設定された照準の一つであるゲル・ドルバ照準にて発射されたソーラ・レイは連邦主力艦隊を壊滅させ、レビル将軍、そして公王デギンの殺害に成功した。ただし、発射が急を要したため、[[ホワイトベース隊]]は直撃を回避している。
    
ジオン軍は秘密兵器ソーラ・レイによって連邦軍に大打撃を与えることには成功したが、それでも連邦軍の勢いを崩すことはできなかった。また、公王デギン殺害の事実を知った彼の長女[[キシリア・ザビ]]は親殺しとして長兄であるギレンを[[暗殺]]するが、それがかえって指揮系統の混乱を招き、一時優勢だった戦局を覆されてしまう。結局、ジオン軍は直後の[[ア・バオア・クー]]における総力戦に敗退し、降服を余儀なくされている。
 
ジオン軍は秘密兵器ソーラ・レイによって連邦軍に大打撃を与えることには成功したが、それでも連邦軍の勢いを崩すことはできなかった。また、公王デギン殺害の事実を知った彼の長女[[キシリア・ザビ]]は親殺しとして長兄であるギレンを[[暗殺]]するが、それがかえって指揮系統の混乱を招き、一時優勢だった戦局を覆されてしまう。結局、ジオン軍は直後の[[ア・バオア・クー]]における総力戦に敗退し、降服を余儀なくされている。
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ちなみに、公王デギン殺害を優先しなければ連邦軍艦隊に更なるダメージを与える事が可能だったとされており、結局のところこの超ド級の戦略兵器も内部抗争の道具にしかならなかったといえる。ソーラ・レイの一撃を[[ニュータイプ]]の能力で感知した[[アムロ・レイ]]が、その砲撃を'''「憎しみの光」'''と評したのは余りにも有名であり、本システムの本質をよく表している。
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=== 総評 ===
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ジオン公国軍が形勢逆転を期して極秘開発したソーラ・レイは「ギレンが公王デギン殺害を優先しなければ、地球連邦軍艦隊に更なるダメージを与える事が可能だった」とされており、結局のところ「この超ド級の戦略兵器も[[ザビ家]]の内部抗争の道具にしかならなかった」と言える。
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ソーラ・レイの原理は[[グリプス戦役]]にて新たなコロニーレーザー「[[グリプス2]]」へと発展していくこととなる。以後の[[ガンダムシリーズ]]でもこれに似た戦略兵器が登場していて、発射直前まで隠蔽されている点で共通している。
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また、ソーラ・レイの一撃を[[ニュータイプ]]の能力で感知した[[アムロ・レイ]]が、その砲撃を'''「憎しみの光」'''と評した事は余りにも有名であり、本システムの本質をよく表している。
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なお、ソーラ・レイの原理は[[グリプス戦役]]にて新たな[[ティターンズ]]が開発したコロニーレーザー「[[グリプス2]]」へと発展していくこととなる。また、以後の[[ガンダムシリーズ]]においてもこれをオマージュした戦略兵器が登場しており、「発射直前まで存在が隠蔽されている」点で共通している。
    
== 登場作品 ==
 
== 登場作品 ==
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:なお呼称は「ソーラ・レイ」だが、地形名は「コロニーレーザー」である。
 
:なお呼称は「ソーラ・レイ」だが、地形名は「コロニーレーザー」である。
 
;[[スーパーロボット大戦F完結編]]
 
;[[スーパーロボット大戦F完結編]]
:DC側の決戦兵器として[[ザビ家]]が運用。シナリオ「光、断つ剣」では2つのダミーコロニーが用意されており、全軍で一つずつ調べるか3部隊に分けて調べるかを選択する。15ターン以内(全軍で一つずつ調べた場合は3マップの合計で15ターン以内)に本物のソーラ・レイを発見出来なければゲームオーバーとなる。
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:DC側の決戦兵器として[[ザビ家]]が運用。シナリオ「光、断つ剣」では2つのダミーコロニーが用意されており、「全軍で一つずつ調べる」か「3部隊に分けて調べる」かを選択する。しかも、15ターン以内(全軍で一つずつ調べた場合は3マップの合計で15ターン以内)に本物のソーラ・レイを発見出来なければ、ゲームオーバーとなる。
:[[サンクキングダム]](本作ではコロニー)の抹殺を企図して発射準備が進められていたが、事前に情報を掴んだサンクキングダムとロンド・ベルの協力(公式にはサンクキングダムに立ち寄ったロンド・ベルが計画を偶然知った…という扱い)により阻止された。
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:[[サンクキングダム]](本作ではコロニー国家という設定)の抹殺を企図して発射準備が進められていたが、事前に情報を掴んだサンクキングダムと[[ロンド・ベル]]の協力(公式にはサンクキングダムに立ち寄ったロンド・ベルが計画を偶然知った…という扱い)により阻止された。
    
=== [[Zシリーズ]] ===
 
=== [[Zシリーズ]] ===
;[[第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇]]
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;[[第2次スーパーロボット大戦Z再世篇]]
:直接の登場はないが、衛星兵器[[メメントモリ]]を使用した[[リボンズ・アルマーク|リボンズ]]に対し[[アムロ・レイ|アムロ]]が「人の命が溶けていく憎しみの光」としてこれのことを話すシーンがある。
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:直接の登場は無いが、衛星兵器[[メメントモリ]]を使用した[[リボンズ・アルマーク|リボンズ]]に対し[[アムロ・レイ|アムロ]]が「人の命が溶けていく憎しみの光」としてソーラ・レイについて事を話す場面がある。
:なお、リボンズが「大衆は脳量子波を持ってない(=憎しみの光など感じなかった)」と言い放ったことで両者の対立が決定的となった。
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:なお、リボンズが「大衆は脳量子波を持ってない(=憎しみの光など感じなかった)」と言い放った事で両者の対立が決定的となった。
    
=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
 
;[[スーパーロボット大戦GC]]([[スーパーロボット大戦XO|XO]])
 
;[[スーパーロボット大戦GC]]([[スーパーロボット大戦XO|XO]])
 
:[[ドズル・ザビ]]が戦死し、[[ソロモン]]攻略作戦がひと段落ついたあたりでソロモンに向かって発射される。原作通り連邦艦隊と[[グレート・デギン]]を巻き込んだ攻撃であった。
 
:[[ドズル・ザビ]]が戦死し、[[ソロモン]]攻略作戦がひと段落ついたあたりでソロモンに向かって発射される。原作通り連邦艦隊と[[グレート・デギン]]を巻き込んだ攻撃であった。
:原作と異なり[[ア・バオア・クー]]攻略戦はだいぶ先なので、2発目を発射する時間は十分にありそうなものだが、その後は触れられることはなく、2発目が発射されることもない。
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:原作と異なり[[ア・バオア・クー]]攻略戦はだいぶ先なので、2発目を発射する時間は十分にありそうなものだが、その後は触れられることはなく、2発目が発射されることも無い。
 
;[[スーパーロボット大戦Operation Extend]]
 
;[[スーパーロボット大戦Operation Extend]]
 
:原作通りに準備されていた(この時ゲル・ドルバ照準の名も登場する)が、[[キシリア・ザビ|キシリア]]派によりソーラ・レイ発射が[[コネクト・フォース]]にリークされ、自軍の襲撃を受けて発射は失敗に終わる。
 
:原作通りに準備されていた(この時ゲル・ドルバ照準の名も登場する)が、[[キシリア・ザビ|キシリア]]派によりソーラ・レイ発射が[[コネクト・フォース]]にリークされ、自軍の襲撃を受けて発射は失敗に終わる。
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== 関連人物 ==
 
== 関連人物 ==
 
;[[シーマ・ガラハウ]]
 
;[[シーマ・ガラハウ]]
:[[サイド3]][[スペースコロニー]]・マハル出身だったが、自身の故郷であるマハルがソーラ・レイに[[改造]]された事は当然、知らされなかった。
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:[[サイド3]]の3バンチ[[スペースコロニー|コロニー]]・マハル出身だったが、自身の故郷であるマハルがソーラ・レイに[[改造]]された事は当然、知らされなかった。
:更にソーラ・レイの責任者はシーマ達の上官であり、毒ガス作戦を彼女達に指示した上で全ての責任を彼女達に押し付けた。シーマ達が[[宇宙海賊]]になった原因である。
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:更にソーラ・レイの責任者アサクラはシーマ達の上官であり、毒ガス作戦を彼女達に指示した上で全ての責任を彼女達に押し付けた。シーマ達が[[宇宙海賊]]になった原因である。
    
{{ガンダムシリーズ}}
 
{{ガンダムシリーズ}}
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