165行目: |
165行目: |
| == 対決・名場面 == | | == 対決・名場面 == |
| ;ユニコーンの日 | | ;ユニコーンの日 |
− | :OVA版第1巻より。[[クシャトリヤ]]との初戦の最中、全身のフルサイコフレームが起動し、デストロイモードへと<B>変身</B>。OVA版第1巻では変形開始と共に荘厳なBGMが流れ始めるため、その出だしで覚えているファンも。 | + | :OVA版第1巻より。オードリーについてビスト家の屋敷を訪れたバナージ。オードリーと対面した屋敷の主・カーディアスは関わらないよう言い置いて去る。一度はその場を後にしたバナージだったが、その直後に轟音が響く。オードリーの身を案じて屋敷内を駆け回るうち、バナージは地下格納庫に迷い込む。そこで目にしたのは、一角獣の如きブレードアンテナと白亜の装甲に身を包んだモビルスーツ。そして、傷つき瀕死のカーディアスだった。 |
| + | :カーディアスはバナージにここまで来たことの意味を伝え、その覚悟を問い、その意志を確かめると彼の生体データを白いモビルスーツに登録、その主とする。その背を押すようにして言葉をかけながら力尽きるカーディアスを、バナージは「父さん」と呼んだ。そして知った。いや、思い出した。幼い頃に聞いた言葉を。 |
| + | :主となった若きニュータイプの意志を形にするかのように、モビルスーツの目に光が灯り、輝く。炎上する格納庫の中、白亜の一角獣は足を踏み出し、そして宇宙空間へとその身を投げ込んだ。 |
| + | :そして[[クシャトリヤ]]との初戦の最中、全身のフルサイコフレームが起動し、デストロイモードへと<B>変身</B>。新たなるガンダム―――その名はユニコーン。可能性の獣。 |
| + | :OVA版第1巻では変形開始と共に荘厳なBGMが流れ始めるため、その出だしで覚えているファンも。 |
| ;貴婦人と一角獣 | | ;貴婦人と一角獣 |
| :OVA版ep5より。ブライトの協力を得てオードリー奪還に向かうも、ユニコーンの前に立ち塞がるのはビスト財団によって再調整され「プルトゥエルブ」に戻ってしまった[[マリーダ・クルス|マリーダ]]が駆る[[バンシィ]]。 | | :OVA版ep5より。ブライトの協力を得てオードリー奪還に向かうも、ユニコーンの前に立ち塞がるのはビスト財団によって再調整され「プルトゥエルブ」に戻ってしまった[[マリーダ・クルス|マリーダ]]が駆る[[バンシィ]]。 |
171行目: |
175行目: |
| :そして向かった先にいたのは、自分が来る事を信じて飛行中のガルダ級から自ら身を投げ出したオードリーの姿が。オードリーの願い通り一角獣は貴婦人を受け止め、同時にバナージとオードリーの想いが通じ合った瞬間でもあった。 | | :そして向かった先にいたのは、自分が来る事を信じて飛行中のガルダ級から自ら身を投げ出したオードリーの姿が。オードリーの願い通り一角獣は貴婦人を受け止め、同時にバナージとオードリーの想いが通じ合った瞬間でもあった。 |
| ;覚醒 | | ;覚醒 |
− | :同じくep5より。ジンネマン達と共同戦線を張る事となり合流する為、[[ネェル・アーガマ]]のテザー・ケーブルで[[ガランシェール]]を引き上げる方法を取る事になり、射出されたケーブルを「NT-D」システムを起動させたユニコーンが掴み取り、直接ガランシシェールにケーブルを接続しようと試みるもギリギリであり、結果ガランシェールとネェル・アーガマの双方に引っ張られる形となってユニコーンに多大な負荷がかかり、今にも機体が裂けんとする事態に陥る。 | + | :同じくep5より。ジンネマン達と共同戦線を張る事となり合流する為、[[ネェル・アーガマ]]のテザー・ケーブルで[[ガランシェール]]を引き上げる方法を取る事になる。射出されたケーブルを「NT-D」システムを起動させたユニコーンが掴み取り、直接ガランシシェールにケーブルを接続しようと試みるもギリギリであり、結果ガランシェールとネェル・アーガマの双方に引っ張られる形となってユニコーンに多大な負荷がかかり、今にも機体が裂けんとする事態に陥る。 |
| :システムによって肉体にもダメージが加わり、苦しむバナージ。しかし気づけば彼の両手には双方の船に縁のある[[ダグザ・マックール|宇宙に散った]][[ギルボア・サント|男達]]の魂が。彼らの想いも受け取った瞬間、ユニコーンのサイコフレームの色が威圧感のある赤から全てを包み込む緑へと変化。そしてその光はガランシェールとネェル・アーガマを包み込む。 | | :システムによって肉体にもダメージが加わり、苦しむバナージ。しかし気づけば彼の両手には双方の船に縁のある[[ダグザ・マックール|宇宙に散った]][[ギルボア・サント|男達]]の魂が。彼らの想いも受け取った瞬間、ユニコーンのサイコフレームの色が威圧感のある赤から全てを包み込む緑へと変化。そしてその光はガランシェールとネェル・アーガマを包み込む。 |
| :「ニュータイプ・デストロイヤー」が「ニュータイプ・ドライブ」へ変貌し、バナージもニュータイプへと完全覚醒を果たした。この光景を眺めていたブライトの胸中にあったのは、[[アムロ・レイ|ニュー]][[カミーユ・ビダン|タイプ]][[ジュドー・アーシタ|達]]の可能性が今も繋がっている事への安堵か、それとも[[アクシズ|かつて似たような現象]]を体現し、そして帰ってこなかった[[アムロ・レイ|戦友]][[シャア・アズナブル|達]]への寂寞の想いか。 | | :「ニュータイプ・デストロイヤー」が「ニュータイプ・ドライブ」へ変貌し、バナージもニュータイプへと完全覚醒を果たした。この光景を眺めていたブライトの胸中にあったのは、[[アムロ・レイ|ニュー]][[カミーユ・ビダン|タイプ]][[ジュドー・アーシタ|達]]の可能性が今も繋がっている事への安堵か、それとも[[アクシズ|かつて似たような現象]]を体現し、そして帰ってこなかった[[アムロ・レイ|戦友]][[シャア・アズナブル|達]]への寂寞の想いか。 |
180行目: |
184行目: |
| :OVA版ep7より。[[ネオ・ジオング]]との最終決戦において、[[バンシィ・ノルン]]に乗る[[リディ・マーセナス|リディ]]と共に協力して[[フル・フロンタル|フロンタル]]に立ち向かう[[バナージ・リンクス|バナージ]]。 | | :OVA版ep7より。[[ネオ・ジオング]]との最終決戦において、[[バンシィ・ノルン]]に乗る[[リディ・マーセナス|リディ]]と共に協力して[[フル・フロンタル|フロンタル]]に立ち向かう[[バナージ・リンクス|バナージ]]。 |
| :しかしネオ・ジオング最強の切り札であるサイコ・シャードによってすべての武装を破壊される。だがそれでも二人は諦めず徒手空拳で戦闘を続行する。 | | :しかしネオ・ジオング最強の切り札であるサイコ・シャードによってすべての武装を破壊される。だがそれでも二人は諦めず徒手空拳で戦闘を続行する。 |
− | :2機共絶妙のコンビネーションで挑むも、バナージはネオ・ジオングのアーム・ユニットに拘束され、リディは一時戦闘不能に。しかし覚醒したユニコーンの格闘攻撃によってアームユニットの一部を破壊され、戦いは五分五分に持ち込まれる。そのとき2機の[[サイコフレーム]]が共鳴、過去に起きた出来事…アクシズ・ショック、一年戦争、ラプラス事件…。人の争いの軌跡を、“刻”を形象として垣間見る両者。 | + | :2機共絶妙のコンビネーションで挑むも、バナージはネオ・ジオングのアーム・ユニットに拘束され、リディは一時戦闘不能に。しかし覚醒したユニコーンの格闘攻撃によってアームユニットの一部を破壊され、戦いは五分五分に持ち込まれる。そのとき2機の[[サイコフレーム]]が共鳴、過去に起きた出来事…アクシズ・ショック、一年戦争、ラプラス事件…。人の争いの軌跡を、“刻”を形象として垣間見る両者。 |
− | :最後に辿り着いた場所…何もない虚無の世界にてフロンタルはバナージに自身の諦念の理由を語りかける。例え[[ラプラスの箱]]を開放しても、時が経てば全ての努力が無になると。だがバナージはそれに抗うかのように叫ぶ、「'''それでも…それでも!'''」と。その叫びに呼応するかのようにユニコーンが発する'''“暖かな光”'''を、ユニコーンの「'''ソフトチェストタッチ'''」によってネオ・ジオングへと直接注ぎ込む。 | + | :最後に辿り着いた場所…何もない虚無の世界にてフロンタルはバナージに自身の諦念の理由を語りかける。例え[[ラプラスの箱]]を開放しても、時が経てば全ての努力が無になると。だがバナージはそれに抗うかのように叫ぶ。「'''それでも…それでも!'''」。その叫びに呼応するかのようにユニコーンが発する'''“暖かな光”'''が、「'''ソフトチェストタッチ'''」によってネオ・ジオングへと与えられる。 |
− | :その“暖かな光”を当初は受け入れようとしないフロンタルだったが、その時2つの光が現れ彼に安息を促すと、フロンタルは“暖かな光”によって中にある[[シャア・アズナブル|シャア]]の残留思念を浄化される。[[アムロ・レイ|一年戦争の英雄の魂]]と[[ララァ・スン|一年戦争に命を落とした愛する女性の魂]]に導かれ、刻の彼方へ帰っていく3つの光。 | + | :その“暖かな光”を受け入れようとしないフロンタルだったが、不意に現れた2つの光に諭され、“暖かな光”によって己の中にある[[シャア・アズナブル|シャア]]の残留思念を浄化される。[[アムロ・レイ|一年戦争の英雄の魂]]と[[ララァ・スン|一年戦争に命を落とした愛する女性の魂]]に導かれ、刻の彼方へ帰っていく3つの光。 |
− | :それに呼応するようにネオ・ジオング、そして[[シナンジュ]]はバナージの目の前で浄化されるように灰燼となって崩れ去った。フロンタルの声が響く。「'''君に…託す…。為すべきと思ったことを…'''」 | + | :それに呼応するようにネオ・ジオング、そして[[シナンジュ]]はバナージの目の前で浄化されるように灰燼となって崩れ去った。バナージの意識に、フロンタルの声が響く。「'''君に…託す…。為すべきと思ったことを…'''」 |
| ;可能性という光 | | ;可能性という光 |
| :両版の最終話より。メガラニカを狙うコロニーレーザーから可能性を守るべく、バナージはバンシィ(・ノルン)に乗るリディの助けも借り、宙域全体を覆うサイコ・フィールドを展開する。その刹那、意識に映る時間が逆行する。 | | :両版の最終話より。メガラニカを狙うコロニーレーザーから可能性を守るべく、バナージはバンシィ(・ノルン)に乗るリディの助けも借り、宙域全体を覆うサイコ・フィールドを展開する。その刹那、意識に映る時間が逆行する。 |
| :バナージは過去を見た。消える命の見る走馬灯。それは全体の中で共有され、抱いた感情と共に失われることはない。 | | :バナージは過去を見た。消える命の見る走馬灯。それは全体の中で共有され、抱いた感情と共に失われることはない。 |
− | :バナージは未来を見た。ガンダム達が地球を、月を、火星を、木星を駆ける。それでもなお、人は変わらない。やがてニュータイプの言葉すらも忘却の彼方に消える。可能性は可能性でしかないのか? まだ見ぬ[[ハサウェイ・ノア|ニュ]][[シーブック・アノー|ータ]][[トビア・アロナクス|イプ]][[ウッソ・エヴィン|達]]と、その戦い……それは過去の繰り返しではない。善く在ろうと願い、理不尽を払いのけようとするその意志のままに、少しずつ未来へと進んでいく。一縷の善意に導かれ、可能性という名の光は時の螺旋を駆け上がっていく。 | + | :バナージは未来を見た。新たなニュータイプと共に、ガンダム達が地球を、月を、火星を、木星を駆ける。それでもなお、人は変わらない。やがてニュータイプの言葉すらも忘却の彼方に消える。可能性は可能性でしかないのか? |
| + | :それは違う。まだ見ぬ[[ハサウェイ・ノア|ニュ]][[シーブック・アノー|ータ]][[トビア・アロナクス|イプ]][[ウッソ・エヴィン|達]]と、その戦い……それは過去の繰り返しではない。善く在ろうと願い、理不尽を払いのけようとするその意志のままに、少しずつ未来へと進んでいく。一縷の善意に導かれ、可能性という名の光は時の螺旋を駆け上がっていく。 |
| :遥か未来まで続いていく命の煌きと、その終わりなき連鎖―――バナージ・リンクスは、世界を見た。 | | :遥か未来まで続いていく命の煌きと、その終わりなき連鎖―――バナージ・リンクスは、世界を見た。 |
| ;On Your Mark | | ;On Your Mark |