5行目: |
5行目: |
| 基本的にワンオフ機またはカスタム機であり、試作型とされる事も多い。 | | 基本的にワンオフ機またはカスタム機であり、試作型とされる事も多い。 |
| | | |
− | [[宇宙世紀]]作品では「'''RX-78-2 [[ガンダム]]'''」の伝説的な活躍が[[地球]]圏に浸透した為、ほぼ例外無く特別な意味を持つMSである。<br />それ故に後世には見た目を似せたMSが複数存在したらしく、漫画『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]』では、登場人物の一人が「'''目が2つついててアンテナ生えてりゃマスコミがガンダムにしちまうのさ!'''」と述べている。<br />逆に言うと、宇宙世紀作品では「愛称」としてガンダムと呼ばれているモビルスーツは多くても、作中世界で「公式」にガンダムの名前がつけられているモビルスーツは意外に少ない。バンダイやサンライズといった現実のアニメ製作側は、作中世界の設定とは関係なく、プラモデル展開を意識する形で「そのモビルスーツがガンダムタイプに類するものなのかどうか」を決定している。<br />宇宙世紀以外の作品世界では、ガンダムという名前が持つ意味はその世界ごとに様々であるが、他のモビルスーツとは一線を画する機体に「ガンダム」の呼称がつけられるのは全ての作品に共通する。 | + | [[宇宙世紀]]作品では「'''RX-78-2 [[ガンダム]]'''」の伝説的な活躍が[[地球]]圏に浸透した為、ほぼ例外無く特別な意味を持つMSである。それ故に後世には見た目を似せたMSが複数存在したらしく、漫画『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]』では、登場人物の一人が「'''目が2つついててアンテナ生えてりゃマスコミがガンダムにしちまうのさ!'''」と述べている。逆に言うと、宇宙世紀作品では「愛称」としてガンダムと呼ばれているモビルスーツは多くても、作中世界で「公式」にガンダムの名前がつけられているモビルスーツは意外に少ない。バンダイやサンライズといった現実のアニメ製作側は、作中世界の設定とは関係なく、プラモデル展開を意識する形で「そのモビルスーツがガンダムタイプに類するものなのかどうか」を決定している。 |
| | | |
− | メカニックデザインの点から考えたとき「ガンダム」と名のつくロボットに共通することは、上述したように「顔があり、そこに二つの目があって、二本のアンテナ(のようなもの)がついている」ことである。これは「TVアニメとして作られたガンダムシリーズで主人公機となるガンダム」に限定するならば現在までに100%適応されている法則でもある。TVアニメ以外では、OVA作品『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の主人公機[[ガンダムEz-8]]のアンテナがロッド型であるなど若干の例外がある。また、ガンダムのオマージュやパロディとして無断でデザインされたメカが、権利者側に訴えられるかどうかの最低限の基準として「顔があり、そこに二つの目があって、二本のアンテナ(のようなもの)がついている」かどうかがあるとも言われている。<br />なお、カラーリングについては、アニメ作品の主人公ガンダムの場合は白色がある程度目立つように取り入れられる。初代ガンダムにつけられた「'''連邦の白い悪魔'''」という呼称以降、白は主人公ガンダムの象徴色なのである。 | + | 宇宙世紀以外の作品世界では、ガンダムという名前が持つ意味はその世界ごとに様々であるが、他のモビルスーツとは一線を画する機体に「ガンダム」の呼称がつけられるのは全ての作品に共通する。 |
| + | |
| + | メカニックデザインの点から考えたとき「ガンダム」と名のつくロボットに共通することは、上述したように「顔があり、そこに二つの目があって、二本のアンテナ(のようなもの)がついている」ことである。これは「TVアニメとして作られたガンダムシリーズで主人公機となるガンダム」に限定するならば現在までに100%適応されている法則でもある。TVアニメ以外では、OVA作品『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の主人公機[[ガンダムEz-8]]のアンテナがロッド型であるなど若干の例外がある。また、ガンダムのオマージュやパロディとして無断でデザインされたメカが、権利者側に訴えられるかどうかの最低限の基準として「顔があり、そこに二つの目があって、二本のアンテナ(のようなもの)がついている」かどうかがあるとも言われている。なお、カラーリングについては、アニメ作品の主人公ガンダムの場合は白色がある程度目立つように取り入れられる。初代ガンダムにつけられた「'''連邦の白い悪魔'''」という呼称以降、白は主人公ガンダムの象徴色なのである。 |
| | | |
| ちなみにガンダムタイプは'''2号機が強奪される'''・'''色が黒い機体はパイロットもろとも大破する'''というジンクスがあり、黒という色が敵役に多いことから倒される(=[[死亡フラグ|戦死する]])確率が上がる事などが影響しているとされる。そのためメインカラーが黒でも主要味方キャラの乗機である場合はさほど死亡率は高くない。 | | ちなみにガンダムタイプは'''2号機が強奪される'''・'''色が黒い機体はパイロットもろとも大破する'''というジンクスがあり、黒という色が敵役に多いことから倒される(=[[死亡フラグ|戦死する]])確率が上がる事などが影響しているとされる。そのためメインカラーが黒でも主要味方キャラの乗機である場合はさほど死亡率は高くない。 |
193行目: |
195行目: |
| | | |
| ==== [[新機動戦記ガンダムW]] ==== | | ==== [[新機動戦記ガンダムW]] ==== |
− | 『ガンダムW』における「ガンダム」は当初は「ガンダニュウム合金製MS」を指す言葉であった。AC195年「[[オペレーション・メテオ]]」において実際に機体が確認され、その活動・戦果から「コロニーの反抗の象徴」「最強の象徴」といった意味合いを持つようになっていく。後に、[[ヴァイエイト]]や[[メリクリウス]]、[[ビルゴ]]といった[[OZ]]によるガンダニュウム合金製MSが登場したがこれらは「ガンダム」としては扱われず、「オペレーション・メテオ」で運用された5機のMSとその近縁機のみを示す言葉となった。<br />また、外伝小説にて「レミング」という「ガンダムではないが酷似したデザインのMS」が民間人から「ガンダム」と認識されており'''目が2つついててアンテナ生えてりゃ'''が一般では通じるようになった模様。 | + | 『ガンダムW』における「ガンダム」は当初は「ガンダニュウム合金製MS」を指す言葉であった。AC195年「[[オペレーション・メテオ]]」において実際に機体が確認され、その活動・戦果から「コロニーの反抗の象徴」「最強の象徴」といった意味合いを持つようになっていく。後に、[[ヴァイエイト]]や[[メリクリウス]]、[[ビルゴ]]といった[[OZ]]によるガンダニュウム合金製MSが登場したがこれらは「ガンダム」としては扱われず、「オペレーション・メテオ」で運用された5機のMSとその近縁機のみを示す言葉となった。 |
| + | |
| + | また、外伝小説にて「レミング」という「ガンダムではないが酷似したデザインのMS」が民間人から「ガンダム」と認識されており'''目が2つついててアンテナ生えてりゃ'''が一般では通じるようになった模様。 |
| | | |
| ;XXXG-01W [[ウイングガンダム]] | | ;XXXG-01W [[ウイングガンダム]] |
272行目: |
276行目: |
| '''M'''aneuver Synthesis System | | '''M'''aneuver Synthesis System |
| | | |
− | これはストライクに搭載されていたOSの名前で「単方向の分散型神経接続によって自律機動をおこなう汎用統合性システム」という意味なのだが、この画面上に現れた英語の文字列の頭文字を縦読みすると「'''[[GUNDAM]]'''」となる。もっとも、この略称は[[キラ・ヤマト]]が個人的につけたものに過ぎず、正式名称ではない。『[[機動戦士ガンダムSEED]]』の時点では「ガンダム」の呼び名はキラの仲間内だけで使われていた非常にローカルな愛称だった。<br />同作におけるキラの活躍の結果、『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の時代には「ガンダム」という呼び名は知る人ぞ知る形で伝わっているが、それでも一般的に知名度のある呼称ではない。そのため、スパロボを始めとして各媒体では「○○ガンダム」と表記されることもあるが、作中世界で呼ばれる際は基本的に「ガンダム」を除いた上の部分のみで呼ばれる。とはいえ、技術者には結構好まれている呼称のようで、それ以降に作られたワンオフなモビルスーツのOS名に「頭文字の略称が[[GUNDAM]]になるような名前」をわざとつけるようなムーブメントが発生した。コズミック・イラ世界ではこれらをひっくるめて「ガンダムタイプ」と呼ぶ。<br /> | + | これはストライクに搭載されていたOSの名前で「単方向の分散型神経接続によって自律機動をおこなう汎用統合性システム」という意味なのだが、この画面上に現れた英語の文字列の頭文字を縦読みすると「'''[[GUNDAM]]'''」となる。もっとも、この略称は[[キラ・ヤマト]]が個人的につけたものに過ぎず、正式名称ではない。『[[機動戦士ガンダムSEED]]』の時点では「ガンダム」の呼び名はキラの仲間内だけで使われていた非常にローカルな愛称だった。 |
| + | |
| + | 同作におけるキラの活躍の結果、『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』の時代には「ガンダム」という呼び名は知る人ぞ知る形で伝わっているが、それでも一般的に知名度のある呼称ではない。そのため、スパロボを始めとして各媒体では「○○ガンダム」と表記されることもあるが、作中世界で呼ばれる際は基本的に「ガンダム」を除いた上の部分のみで呼ばれる。とはいえ、技術者には結構好まれている呼称のようで、それ以降に作られたワンオフなモビルスーツのOS名に「頭文字の略称が[[GUNDAM]]になるような名前」をわざとつけるようなムーブメントが発生した。コズミック・イラ世界ではこれらをひっくるめて「ガンダムタイプ」と呼ぶ。 |
| + | |
| 例外として、外伝作品に登場する「ライゴウガンダム」は正式機体名が「ガンダム」になっている唯一の機体である。 | | 例外として、外伝作品に登場する「ライゴウガンダム」は正式機体名が「ガンダム」になっている唯一の機体である。 |
| | | |
412行目: |
419行目: |
| | | |
| === 西暦作品(機動戦士ガンダム00シリーズ) === | | === 西暦作品(機動戦士ガンダム00シリーズ) === |
− | [[西暦]]2307年当初は、私設武装組織[[ソレスタルビーイング]]が所有する『[[GNドライヴ]](通称:太陽炉)を搭載したMS』を指し、その高性能で他国のMSを圧倒していた。<br /> | + | [[西暦]]2307年当初は、私設武装組織[[ソレスタルビーイング]]が所有する『[[GNドライヴ]](通称:太陽炉)を搭載したMS』を指し、その高性能で他国のMSを圧倒していた。 |
− | しかし、中盤には[[GNドライヴ[Τ]]](通称:擬似太陽炉)を搭載したスローネシリーズが登場し、終盤では擬似太陽炉を搭載した量産機[[GN-X]]が登場したした際も「ガンダム」扱いを受けている部分がある。<br /> | + | しかし、中盤には[[GNドライヴ[Τ]]](通称:擬似太陽炉)を搭載したスローネシリーズが登場し、終盤では擬似太陽炉を搭載した量産機[[GN-X]]が登場したした際も「ガンダム」扱いを受けている部分がある。 |
− | 2nd以降になると擬似太陽炉が一般化してきたこともあり、オリジナル・擬似問わず太陽炉を搭載したMSが大量に登場している。しかも、1stで登場したMSの後継・改造機を始めとする「ガンダムフェイス」を持つMSを「ガンダム」と呼ぶようになっている。さらに、「ガンダムはソレスタルビーイングの所有する兵器」という認識が一般市民にも広く浸透し、かつ「敵意」「憎悪」の対象となっている。このため[[地球連邦軍 (00)|地球連邦軍]]は、自らが開発するMSの外見がガンダムに酷似しないように配慮している。<br /> | + | |
| + | 2nd以降になると擬似太陽炉が一般化してきたこともあり、オリジナル・擬似問わず太陽炉を搭載したMSが大量に登場している。しかも、1stで登場したMSの後継・改造機を始めとする「ガンダムフェイス」を持つMSを「ガンダム」と呼ぶようになっている。さらに、「ガンダムはソレスタルビーイングの所有する兵器」という認識が一般市民にも広く浸透し、かつ「敵意」「憎悪」の対象となっている。このため[[地球連邦軍 (00)|地球連邦軍]]は、自らが開発するMSの外見がガンダムに酷似しないように配慮している。 |
| + | |
| なお、GNドライヴの「GN」とは「GUNDAM Nucleus」(ガンダムの中核)の略なのだが、この世界での「GUNDAM」という単語の語源や意味については不明である。名称自体は[[イオリア・シュヘンベルグ]]が決めたと思われる。 | | なお、GNドライヴの「GN」とは「GUNDAM Nucleus」(ガンダムの中核)の略なのだが、この世界での「GUNDAM」という単語の語源や意味については不明である。名称自体は[[イオリア・シュヘンベルグ]]が決めたと思われる。 |
| | | |