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[[ソレスタルビーイング]]の「監視者」である[[アレハンドロ・コーナー]]が、同じ「監視者」の[[ラグナ・ハーヴェイ]]と結託して極秘に開発した[[量産型]][[モビルスーツ]]。名称の「GN-X」をもじって「'''ジンクス'''」というやや不吉な通称で呼ばれる。
 
[[ソレスタルビーイング]]の「監視者」である[[アレハンドロ・コーナー]]が、同じ「監視者」の[[ラグナ・ハーヴェイ]]と結託して極秘に開発した[[量産型]][[モビルスーツ]]。名称の「GN-X」をもじって「'''ジンクス'''」というやや不吉な通称で呼ばれる。
  
[[AEU]]、[[人類革新連盟|人革連]]、[[ユニオン (00)|ユニオン]]を統合させた国連軍に運用され、ソレスタルビーイングの殲滅計画「'''フォーリン・エンジェルス'''」の要として活躍する事になる。
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『1st』の終盤、[[AEU]]、[[人類革新連盟|人革連]]、[[ユニオン (00)|ユニオン]]を統合させた国連軍に運用され、ソレスタルビーイングの殲滅計画「'''フォーリン・エンジェルス'''」の要として活躍する事になる。
  
 
=== 機体概要 ===
 
=== 機体概要 ===
約80年前よりソレスタルビーイングへの反逆と掌握を狙っていた「監視者」の家系であるコーナー家の現当主・アレハンドロは、同じ「監視者」のラグナを唆す形で擬似太陽炉([[GNドライヴ[Τ]]])を動力とした独自の[[ガンダムタイプ]]であるガンダムスローネを開発。それらを運用するパイロットで構成された[[チームトリニティ]]を結成し、彼等の存在を他のソレスタルビーイングの監視者達にも認めさせ、過激な武力介入を行わせた。だが、それらすらもアレハンドロにとっては計画の前段階に過ぎず、真の狙いはチームトリニティによってガンダムやソレスタルビーイングの脅威を世界中に知らしめ、ガンダムに対抗出来る「力」をチラつかせる事でそれまで対立し合っていた国家間を結束。そして、ソレスタルビーイングの実働部隊を殲滅する事で、組織を完全に掌握する事にあった。スローネやチームトリニティは、その為の使い捨ての「生贄」に過ぎず、テスト運用も兼ねてスローネが武力介入を続ける中、アレハンドロは「ガンダムの殲滅」を目的としたスローネをベース機とする擬似太陽炉搭載型の量産型モビルスーツの開発へと乗り出す。まずは量産試作機として「'''スローネヴァヌラス'''」を開発し、国連軍事条約査察チームに所属するデボラ・ガリエナがテストパイロットを担当。戦闘データを十分に得た後、設計や運用データをベースとして量産に向けてより洗練化させた結果、本機が誕生する事になった。
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約80年前よりソレスタルビーイングへの反逆と掌握を狙っていた「監視者」の家系であるコーナー家の現当主・アレハンドロは、同じ「監視者」のラグナを唆す形で擬似太陽炉([[GNドライヴ[Τ]]])を動力とした独自の[[ガンダムタイプ]]であるガンダムスローネを開発。それらを運用するパイロットで構成された[[チームトリニティ]]を結成し、彼等の存在を他のソレスタルビーイングの監視者達にも認めさせ、過激な武力介入を行わせた。だが、アレハンドロにとってはこれも計画の前段階に過ぎず、真の狙いはチームトリニティによってガンダムやソレスタルビーイングの脅威を世界中に知らしめ、ガンダムに対抗出来る「力」をチラつかせる事でそれまで対立し合っていた国家間を結束させ、そしてソレスタルビーイングの実働部隊を殲滅する事で組織を完全に掌握する事にあった。スローネやチームトリニティは、その為の使い捨ての「生贄」でしかなく、テスト運用も兼ねてスローネが武力介入を続ける中、アレハンドロは「ガンダムの殲滅」を目的としたスローネをベース機とする擬似太陽炉搭載型の量産型モビルスーツの開発へと乗り出す。まずは量産試作機としてスローネをベース機とした「'''スローネヴァヌラス'''」を開発し、国連軍事条約査察チームに所属するデボラ・ガリエナがテストパイロットを担当。戦闘データを十分に得た後、ヴァヌラスの設計や運用データをベースとして量産に向けて再設計させた結果、本機が誕生する事になった。
  
頭部に4基配置されたカメラアイや、X字状に配置されたGN粒子発生装置等、ヴァラヌスの特徴が色濃く受け継がれているが、小型化されている等といった形で全体的なデザインは洗練化されており、実質的な原型機と言えるスローネの面影は殆ど無い。スローネと同じく疑似太陽炉を動力として搭載しているのが最大の特徴で、それ故に[[GN粒子]]の生産には外部からのエネルギー供給を必要としている上に、稼働時間もオリジナル搭載機と違って有限となっており、定期的な粒子の供給も必要となる。しかし、基本性能に関しては既存のモビルスーツと一線を画しており、搭乗者の[[技量]]次第ではソレスタルビーイング側のガンダムにも十分に追従出来るだけの物を持っており、頭数を揃えた事による「面」での制圧力に関しては、ソレスタルビーイング側のガンダムを凌駕していると言える。一方、GNドライヴを搭載している胴体部にコックピットを設ける余剰スペースが無かった為、コックピットは股間部分に存在しており、またこれまでとは規格の異なるモビルスーツである事も考慮されて、操縦システムに関しても頭部に新開発のサブコントロール・システムが搭載され、短期間で乗りこなせるようになっている。この様に、汎用性や安定性、運用面を重視して開発された機体であるのに反し、武装に関しては奇をてらった様な物ではなく、「GNバルカン」、「[[ビームサーベル|GNビームサーベル]]」、「[[ビームライフル|GNビームライフル]]」、「GNシールド」といった基本的で信頼性や実用性に優れた物が揃えられており、各[[ガンダム]]が得意とする局面においては分が悪いものの、GN粒子兵器そのものがガンダムにも痛恨の打撃を与えうる強力な物となっている為、問題になっていない。ただし、少しでも継戦能力を高める為なのか、両腕部のマニピュレーターの先端部分は、GNフィールドを展開して敵を切り裂く近接戦闘用の「GNクロー」となっており、手持ちの武装が失われてもある程度の戦闘は可能となっている。なお、本機には塗装が施されておらず、Eカーボンの地の色であるグレーと白が機体色となる。また、頭部はガンダムとはかけ離れた形状をしているが、OO世界では「太陽炉搭載MSはガンダム」と定義されることから本機も「[[ガンダムタイプ|立派なガンダム]]」である。この様な形状をしているのは、ソレスタルビーイングに対する国民感情への配慮も理由の一つに含まれている。
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頭部に4基配置されたカメラアイや、X字状に配置されたGN粒子発生装置等、ヴァラヌスの特徴が色濃く受け継がれているが、小型化されている等といった形で全体的なデザインは洗練化されており、実質的な原型機と言えるスローネの面影は殆ど無く、別物と言っても良い外見をしている。スローネと同じく疑似太陽炉を動力として搭載しているのが最大の特徴で、それ故に[[GN粒子]]の生産には外部からのエネルギー供給を必要としている上に、稼働時間もオリジナル搭載機と違って有限となっており、定期的な粒子の供給も必要となる。しかし、基本性能に関しては既存のモビルスーツと一線を画しており、搭乗者の[[技量]]次第ではソレスタルビーイング側のガンダムにも十分に追従出来るだけの物を持っており、頭数を揃えた事による「面」での制圧力に関しては、ソレスタルビーイング側のガンダムを凌駕していると言える。一方、GNドライヴを搭載している胴体部にコックピットを設ける余剰スペースが無かった為、コックピットは股間部分に存在しており、またこれまでとは規格の異なるモビルスーツである事も考慮されて、操縦システムに関しても頭部に新開発のサブコントロール・システムが搭載され、短期間で乗りこなせるようになっている。この様に、汎用性や安定性、運用面を重視して開発された機体であるのに反し、武装に関しては奇をてらった様な物ではなく、「GNバルカン」、「[[ビームサーベル|GNビームサーベル]]」、「[[ビームライフル|GNビームライフル]]」、「GNシールド」といった基本的で信頼性や実用性に優れた物が揃えられており、各[[ガンダム]]が得意とする局面においては分が悪いものの、GN粒子兵器そのものがガンダムにも痛恨の打撃を与えうる強力な物となっている為、問題になっていない。ただし、少しでも継戦能力を高める為なのか、両腕部のマニピュレーターの先端部分は、GNフィールドを展開して敵を切り裂く近接戦闘用の「GNクロー」となっており、手持ちの武装が失われてもある程度の戦闘は可能となっている。なお、本機には塗装が施されておらず、Eカーボンの地の色であるグレーと白が機体色となる。また、全体的に…特に頭部はソレスタルビーイングの運用とガンダムとかけ離れた形状をしているが、OO世界では「太陽炉搭載MSはガンダム」と定義される事から、本機もまた「[[ガンダムタイプ|立派なガンダム]]」である。この様な形状をしているのは、ソレスタルビーイングに対する国民感情への配慮も理由の一つに含まれている。
  
 
本機の基礎の完成後、ソレスタルビーイングの目に余る武力介入によって無条件降伏をせざるを得なくなるまでに追い詰められたAEU、人類革新連盟、ユニオンの三勢力に、アレハンドロは「関係者」を名乗る形で接触。それぞれの代表達を南極大陸に存在する秘密施設にまで呼び出し、秘蔵していた疑似太陽炉30基とGN-Xの設計データを提供し、それらを元に計30機が製造され、三勢力に10機ずつ提供されている。しかし、量産機ではあるものの、破格な性能と決して多くない生産数からも各軍の[[エース|エースパイロット]]に割り当てられており、実質的に「'''エースパイロット専用の高級量産機'''」となっている。ちなみに、本機の内一機だけは解体され、「[[ユニオンフラッグ|フラッグ]]によるガンダムの撃破」に拘る[[グラハム・エーカー]]の要望により、[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタム]]に疑似太陽炉を半ば強引に移植させた[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII|GNフラッグ]]へと改修される事になった。
 
本機の基礎の完成後、ソレスタルビーイングの目に余る武力介入によって無条件降伏をせざるを得なくなるまでに追い詰められたAEU、人類革新連盟、ユニオンの三勢力に、アレハンドロは「関係者」を名乗る形で接触。それぞれの代表達を南極大陸に存在する秘密施設にまで呼び出し、秘蔵していた疑似太陽炉30基とGN-Xの設計データを提供し、それらを元に計30機が製造され、三勢力に10機ずつ提供されている。しかし、量産機ではあるものの、破格な性能と決して多くない生産数からも各軍の[[エース|エースパイロット]]に割り当てられており、実質的に「'''エースパイロット専用の高級量産機'''」となっている。ちなみに、本機の内一機だけは解体され、「[[ユニオンフラッグ|フラッグ]]によるガンダムの撃破」に拘る[[グラハム・エーカー]]の要望により、[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタム]]に疑似太陽炉を半ば強引に移植させた[[グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII|GNフラッグ]]へと改修される事になった。
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量産型の機体は、機体設定に反して[[やられメカ|やられ役]]に成り下がるのはありがちなパターンだが、全ての機体にエースパイロットが選抜されている為、非常に高い性能と戦闘力を発揮している。人革連の広州方面軍駐屯基地へ襲撃してきたチームトリニティの駆る[[ガンダムスローネアイン|ガンダム]][[ガンダムスローネツヴァイ|スローネ]][[ガンダムスローネドライ|の三機]]を相手に、人革連所属の10機が出撃し、内2機には[[セルゲイ・スミルノフ]]と[[ソーマ・ピーリス]]の二人が搭乗。ガンダムに対抗出来るだけのモビルスーツの無かった彼等のパイロットとしての能力を遺憾無く発揮して、数だけでなく戦闘力も圧倒して撃退するという形で、華々しいデビューを飾った。
 
量産型の機体は、機体設定に反して[[やられメカ|やられ役]]に成り下がるのはありがちなパターンだが、全ての機体にエースパイロットが選抜されている為、非常に高い性能と戦闘力を発揮している。人革連の広州方面軍駐屯基地へ襲撃してきたチームトリニティの駆る[[ガンダムスローネアイン|ガンダム]][[ガンダムスローネツヴァイ|スローネ]][[ガンダムスローネドライ|の三機]]を相手に、人革連所属の10機が出撃し、内2機には[[セルゲイ・スミルノフ]]と[[ソーマ・ピーリス]]の二人が搭乗。ガンダムに対抗出来るだけのモビルスーツの無かった彼等のパイロットとしての能力を遺憾無く発揮して、数だけでなく戦闘力も圧倒して撃退するという形で、華々しいデビューを飾った。
  
その後もチームトリニティの追撃作戦に駆り出され、巧みな連携戦によって敗走へと追い込んでおり、国連軍の本格的発足後はAEUの[[パトリック・コーラサワー]]や[[ハワード・メイスン]]の弔いを望みながらもフラッグでの限界を感じていたユニオンの[[ダリル・ダッジ]]も搭乗。それに[[アリー・アル・サーシェス]]が鹵獲した[[ガンダムスローネツヴァイ]]やアレハンドロ自らが搭乗した疑似太陽炉を大量に搭載した巨大[[モビルアーマー]]・[[アルヴァトーレ]]([[アルヴァアロン]])も加えた大部隊によって、ソレスタルビーイングの殲滅作戦である「フォーリン・エンジェルス」を展開させる。何度も攻撃を実行に移しながらも戦いは熾烈を極めており、ダリルの搭乗する機体は[[ロックオン・ストラトス]]の搭乗する[[ガンダムデュナメス]]に特攻して撃破され、ダリル本人も戦死。パトリックの搭乗する機体も[[ティエリア・アーデ]]の[[ガンダムナドレ]]によって相打ちで撃破され、セルゲイとピーリスの機体を除く他の機体も全て次々と撃破されていく。しかし、同時にソレスタルビーイング側もガンダムマイスター達や[[プトレマイオス]]のクルー達が次々と斃れていく事態となり、最終的に[[アレルヤ・ハプティズム]]の駆る[[ガンダムキュリオス]]との死闘で負傷したセルゲイと辛うじて無傷で生き残ったピーリスの機体の2機だけが残った(それでも、かなり酷い損害であったが)。双方痛み分けと言える結末であったが、組織力の差からも戦いは国連軍が制する事になり、アレルヤの搭乗していたキュリオスは搭乗者ごと鹵獲する事に成功している。ちなみに、劇中では明かされていないが、パトリックも死亡はしておらず大破した機体の中で漂流しており、そこを通り掛かったモビルスーツに蹴り飛ばされ、地球圏へ辿り着いて回収された。
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その後もチームトリニティの追撃作戦に駆り出され、巧みな連携戦によって敗走へと追い込んでおり、国連軍の本格的発足後はAEUの[[パトリック・コーラサワー]]や[[ハワード・メイスン]]の弔いを望みながらもフラッグでの限界を感じていたユニオンの[[ダリル・ダッジ]]も搭乗。それに[[アリー・アル・サーシェス]]が鹵獲した[[ガンダムスローネツヴァイ]]やアレハンドロ自らが搭乗した疑似太陽炉を大量に搭載した巨大[[モビルアーマー]]・[[アルヴァトーレ]]([[アルヴァアロン]])も加えた大部隊によって、ソレスタルビーイングの殲滅作戦である「フォーリン・エンジェルス」を展開させる。何度も攻撃を実行に移しながらも戦いは熾烈を極めており、ダリルの搭乗する機体は[[ロックオン・ストラトス]]の搭乗する[[ガンダムデュナメス]]に特攻して撃破され、ダリル本人も戦死。パトリックの搭乗する機体も[[ティエリア・アーデ]]の[[ガンダムナドレ]]によって相打ちで撃破され、セルゲイとピーリスの機体を除く他の機体も全て次々と撃破されていく。しかし、同時にソレスタルビーイング側も[[ガンダムマイスター]]達や[[プトレマイオス]]のクルー達が次々と斃れていく事態となり、最終的に[[アレルヤ・ハプティズム]]の駆る[[ガンダムキュリオス]]との死闘で負傷したセルゲイと辛うじて無傷で生き残ったピーリスの機体の2機だけが残った(それでも、かなり酷い損害であったが)。双方痛み分けと言える結末であったが、組織力の差からも戦いは国連軍が制する事になり、アレルヤの搭乗していたキュリオスは搭乗者ごと鹵獲する事に成功している。ちなみに、劇中では明かされていないが、パトリックも死亡はしておらず大破した機体の中で漂流しており、そこを通り掛かったモビルスーツに蹴り飛ばされ、地球圏へ辿り着いて回収された。
  
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
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:左腕に装着。ユニオンやAEUのパイロットに配慮し、ディフェンスロッドが内蔵されている。
 
:左腕に装着。ユニオンやAEUのパイロットに配慮し、ディフェンスロッドが内蔵されている。
 
;GNビームサーベル
 
;GNビームサーベル
:大腿部に計2基マウント。[[GN粒子]]はガンダムスローネと同じく赤。
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:大腿部に計2基マウント。[[GN粒子]]はガンダムスローネと同じく赤。[[ガンダムデュナメス]]のシールドを貫通したうえでコックピットの隔壁まで到達するほどの威力を有する。
 
;GNビームライフル
 
;GNビームライフル
 
:小型のビームライフル。連射速度に優れる。
 
:小型のビームライフル。連射速度に優れる。

2024年10月9日 (水) 18:37時点における最新版

GN-Xは『機動戦士ガンダム00』の登場メカ

GN-X
読み ジンクス
登場作品

ガンダムシリーズ

デザイン 海老川兼武
初登場SRW 第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
SRWでの分類 機体
テンプレートを表示
スペック
分類 擬似太陽炉搭載型モビルスーツ
生産形態 量産機
型式番号 GNX-603T
頭頂高 19.0 m
重量 70.4 t
動力・推進機関 GNドライヴ[Τ]
エネルギー GN粒子
装甲材質 Eカーボン
所属 国連軍
主なパイロット パトリック・コーラサワー
セルゲイ・スミルノフ
ソーマ・ピーリス
ダリル・ダッジ
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概要編集

ソレスタルビーイングの「監視者」であるアレハンドロ・コーナーが、同じ「監視者」のラグナ・ハーヴェイと結託して極秘に開発した量産型モビルスーツ。名称の「GN-X」をもじって「ジンクス」というやや不吉な通称で呼ばれる。

『1st』の終盤、AEU人革連ユニオンを統合させた国連軍に運用され、ソレスタルビーイングの殲滅計画「フォーリン・エンジェルス」の要として活躍する事になる。

機体概要編集

約80年前よりソレスタルビーイングへの反逆と掌握を狙っていた「監視者」の家系であるコーナー家の現当主・アレハンドロは、同じ「監視者」のラグナを唆す形で擬似太陽炉(GNドライヴ[Τ])を動力とした独自のガンダムタイプであるガンダムスローネを開発。それらを運用するパイロットで構成されたチームトリニティを結成し、彼等の存在を他のソレスタルビーイングの監視者達にも認めさせ、過激な武力介入を行わせた。だが、アレハンドロにとってはこれも計画の前段階に過ぎず、真の狙いはチームトリニティによってガンダムやソレスタルビーイングの脅威を世界中に知らしめ、ガンダムに対抗出来る「力」をチラつかせる事でそれまで対立し合っていた国家間を結束させ、そしてソレスタルビーイングの実働部隊を殲滅する事で組織を完全に掌握する事にあった。スローネやチームトリニティは、その為の使い捨ての「生贄」でしかなく、テスト運用も兼ねてスローネが武力介入を続ける中、アレハンドロは「ガンダムの殲滅」を目的としたスローネをベース機とする擬似太陽炉搭載型の量産型モビルスーツの開発へと乗り出す。まずは量産試作機としてスローネをベース機とした「スローネヴァヌラス」を開発し、国連軍事条約査察チームに所属するデボラ・ガリエナがテストパイロットを担当。戦闘データを十分に得た後、ヴァヌラスの設計や運用データをベースとして量産に向けて再設計させた結果、本機が誕生する事になった。

頭部に4基配置されたカメラアイや、X字状に配置されたGN粒子発生装置等、ヴァラヌスの特徴が色濃く受け継がれているが、小型化されている等といった形で全体的なデザインは洗練化されており、実質的な原型機と言えるスローネの面影は殆ど無く、別物と言っても良い外見をしている。スローネと同じく疑似太陽炉を動力として搭載しているのが最大の特徴で、それ故にGN粒子の生産には外部からのエネルギー供給を必要としている上に、稼働時間もオリジナル搭載機と違って有限となっており、定期的な粒子の供給も必要となる。しかし、基本性能に関しては既存のモビルスーツと一線を画しており、搭乗者の技量次第ではソレスタルビーイング側のガンダムにも十分に追従出来るだけの物を持っており、頭数を揃えた事による「面」での制圧力に関しては、ソレスタルビーイング側のガンダムを凌駕していると言える。一方、GNドライヴを搭載している胴体部にコックピットを設ける余剰スペースが無かった為、コックピットは股間部分に存在しており、またこれまでとは規格の異なるモビルスーツである事も考慮されて、操縦システムに関しても頭部に新開発のサブコントロール・システムが搭載され、短期間で乗りこなせるようになっている。この様に、汎用性や安定性、運用面を重視して開発された機体であるのに反し、武装に関しては奇をてらった様な物ではなく、「GNバルカン」、「GNビームサーベル」、「GNビームライフル」、「GNシールド」といった基本的で信頼性や実用性に優れた物が揃えられており、各ガンダムが得意とする局面においては分が悪いものの、GN粒子兵器そのものがガンダムにも痛恨の打撃を与えうる強力な物となっている為、問題になっていない。ただし、少しでも継戦能力を高める為なのか、両腕部のマニピュレーターの先端部分は、GNフィールドを展開して敵を切り裂く近接戦闘用の「GNクロー」となっており、手持ちの武装が失われてもある程度の戦闘は可能となっている。なお、本機には塗装が施されておらず、Eカーボンの地の色であるグレーと白が機体色となる。また、全体的に…特に頭部はソレスタルビーイングの運用とガンダムとかけ離れた形状をしているが、OO世界では「太陽炉搭載MSはガンダム」と定義される事から、本機もまた「立派なガンダム」である。この様な形状をしているのは、ソレスタルビーイングに対する国民感情への配慮も理由の一つに含まれている。

本機の基礎の完成後、ソレスタルビーイングの目に余る武力介入によって無条件降伏をせざるを得なくなるまでに追い詰められたAEU、人類革新連盟、ユニオンの三勢力に、アレハンドロは「関係者」を名乗る形で接触。それぞれの代表達を南極大陸に存在する秘密施設にまで呼び出し、秘蔵していた疑似太陽炉30基とGN-Xの設計データを提供し、それらを元に計30機が製造され、三勢力に10機ずつ提供されている。しかし、量産機ではあるものの、破格な性能と決して多くない生産数からも各軍のエースパイロットに割り当てられており、実質的に「エースパイロット専用の高級量産機」となっている。ちなみに、本機の内一機だけは解体され、「フラッグによるガンダムの撃破」に拘るグラハム・エーカーの要望により、グラハム専用ユニオンフラッグカスタムに疑似太陽炉を半ば強引に移植させたGNフラッグへと改修される事になった。

「フォーリン・エンジェルス」の完了後は、三勢力の各軍を統合させた国連軍を母体とした「地球連邦平和維持軍」が誕生し、本機の系統はその力の象徴となっていく。本機の更なる量産型でブルーグレーに塗装された「GN-X ESFタイプ」が最初の主力量産機となり、それから数年後に正当な後継機でスローネの武装もオプションとして取り入れた「GN-X II」、そして『2nd』の時期にはそれらを更に洗練・高性能化させたGN-X IIIが開発され、地球連邦平和維持軍とアロウズ双方の主力量産機として活躍し続ける事になった。

劇中での活躍編集

量産型の機体は、機体設定に反してやられ役に成り下がるのはありがちなパターンだが、全ての機体にエースパイロットが選抜されている為、非常に高い性能と戦闘力を発揮している。人革連の広州方面軍駐屯基地へ襲撃してきたチームトリニティの駆るガンダムスローネの三機を相手に、人革連所属の10機が出撃し、内2機にはセルゲイ・スミルノフソーマ・ピーリスの二人が搭乗。ガンダムに対抗出来るだけのモビルスーツの無かった彼等のパイロットとしての能力を遺憾無く発揮して、数だけでなく戦闘力も圧倒して撃退するという形で、華々しいデビューを飾った。

その後もチームトリニティの追撃作戦に駆り出され、巧みな連携戦によって敗走へと追い込んでおり、国連軍の本格的発足後はAEUのパトリック・コーラサワーハワード・メイスンの弔いを望みながらもフラッグでの限界を感じていたユニオンのダリル・ダッジも搭乗。それにアリー・アル・サーシェスが鹵獲したガンダムスローネツヴァイやアレハンドロ自らが搭乗した疑似太陽炉を大量に搭載した巨大モビルアーマーアルヴァトーレアルヴァアロン)も加えた大部隊によって、ソレスタルビーイングの殲滅作戦である「フォーリン・エンジェルス」を展開させる。何度も攻撃を実行に移しながらも戦いは熾烈を極めており、ダリルの搭乗する機体はロックオン・ストラトスの搭乗するガンダムデュナメスに特攻して撃破され、ダリル本人も戦死。パトリックの搭乗する機体もティエリア・アーデガンダムナドレによって相打ちで撃破され、セルゲイとピーリスの機体を除く他の機体も全て次々と撃破されていく。しかし、同時にソレスタルビーイング側もガンダムマイスター達やプトレマイオスのクルー達が次々と斃れていく事態となり、最終的にアレルヤ・ハプティズムの駆るガンダムキュリオスとの死闘で負傷したセルゲイと辛うじて無傷で生き残ったピーリスの機体の2機だけが残った(それでも、かなり酷い損害であったが)。双方痛み分けと言える結末であったが、組織力の差からも戦いは国連軍が制する事になり、アレルヤの搭乗していたキュリオスは搭乗者ごと鹵獲する事に成功している。ちなみに、劇中では明かされていないが、パトリックも死亡はしておらず大破した機体の中で漂流しており、そこを通り掛かったモビルスーツに蹴り飛ばされ、地球圏へ辿り着いて回収された。

登場作品と操縦者編集

Zシリーズ編集

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇
初登場作品。ほぼ原作通りの扱いで終盤では多数のGN-Xが敵として出現する。原作通り量産機でありながら高性能機体となっており、HPが一般兵機でも10000越え、ネームドパイロットになると30000に匹敵する高さ。武装はGNビームサーベル、GNビームライフル、GNロングライフルと標準な物だけだが、どれも性能が高く油断すると撃墜される恐れがある。
第20話でジョシュアを撃墜していないと、彼が第48話で乗ってくるという隠し要素がある。ただし、SRポイントと両立が出来ない為、第20話の地点でジョシュアを撃破してる場合が多い。ただし、GN-Xは高い資金を落とすので、第20話で彼を撃墜せずにあえて見逃すのも一つの手ではある。
また、ルート次第ではセルゲイピーリスが搭乗するGN-Xがスポット参戦する。5段階改造済みでかなりのスペックを誇り、自分で操作可能なので存分に強さを堪能しよう。
第2次スーパーロボット大戦Z再世篇
プロローグに登場。本編でも序盤の分岐シナリオで現れるが、その時のパイロットは「テロリスト」名義という哀しさ。後継のGN-X IIIの姿を拝んで暫く経つシナリオということもあり懐かしさすら覚えるユニットと化すだろうが、長射程の武装は侮れない。
なお、日本宇宙ルートでしか登場しない。その為ガンダム00勢どころか自軍にはガンダムタイプがガンダムダブルエックスしかおらず、ほかのガンダムと交戦することは出来ない。

単独作品編集

スーパーロボット大戦X-Ω
敵ユニットとして登場。
スーパーロボット大戦DD
1章Part10から登場するエネミーユニット。メインシナリオでは必ず大群で登場し、ザコでもかなり硬く、射程3のGNビームライフルでチクチク削ってくる嫌な相手。
ボス仕様としてバランスタイプのセルゲイ、コーラサワー機、攻撃&命中タイプのピーリス機、ザコとしてAEU兵・人革連兵・ユニオン兵が乗る一般機がバランスタイプとして登場。
2021年2月のイベント「奇跡をもたらす鉄塊」ではコーラサワー機がボスユニットとして登場。メインシナリオでは装備していなかった必殺技を装備しているが、通常攻撃と同じ「GNビームライフル」であり、演出も共通。

装備・機能編集

武装・必殺武器編集

GNバルカン
頭部に内蔵された小型ビーム連射砲。主に牽制用。
第2次Z』では未実装。
GNクロー
指先にGNフィールドを展開して敵を攻撃する。あくまで補助的な装備で、使用頻度は低め。
『第2次Z』では未実装。
GNシールド
左腕に装着。ユニオンやAEUのパイロットに配慮し、ディフェンスロッドが内蔵されている。
GNビームサーベル
大腿部に計2基マウント。GN粒子はガンダムスローネと同じく赤。ガンダムデュナメスのシールドを貫通したうえでコックピットの隔壁まで到達するほどの威力を有する。
GNビームライフル
小型のビームライフル。連射速度に優れる。
『第2次Z』ではP属性に加え、最大射程が5と長く距離があっても攻撃される事が多い。『DD』では通常攻撃と必殺技両方に採用。どちらもビーム属性。
GNロングバレルビームライフル
上記のビームライフルにロングバレルを換装し長距離攻撃を可能にしたもの。ビームライフルと選択だが、通常時より連射速度は劣るため状況に応じて使い分けが必要。
『第2次Z』では最大射程7(名有りパイロットは8)と長射程を誇るため、レンジ外から攻撃され反撃不能に陥りやすい。

特殊能力編集

剣装備
切り払いを発動。
EN回復(小)
GNドライヴの恩恵によりENが回復する。

移動タイプ編集

飛行可能。

サイズ編集

M

カスタムボーナス編集

なし
実際にゲーム内でもこの表記となっている。スポット参戦をする機体ではあるがインターミッションにいる機会は無く、基本的に敵専用機で改造の機会がないためと思われる。

機体BGM編集

「DAYBREAK'S BELL」
1stシーズン前期OP。

対決・名場面編集

1stシーズン終盤に主人公側勢力を壊滅に追い込んだだけあって、強敵としての印象が強く残る。

対トリニティ戦
1st第20話より。劇中初登場。圧倒的な数とガンダムに匹敵する性能、各パイロットの高い技量を以ってチームトリニティの機体ガンダムスローネを撃退する。
怨敵スローネの撃退に成功した事で兵士達の士気も格段に高まり、セルゲイピーリスらは勝利の美酒を味わった。
ガンダムデュナメス
1st第21話より。システムダウンからの回復が遅れているヴァーチェの状況に気付いた本機搭乗のコーラサワーと其れを阻止せんとするガンダムデュナメスとが交戦。デュナメスのGNミサイルで左腕とシールドを失うも、反撃の速射でその主力武器であるGNスナイパーライフルを破壊、最後はヴァーチェの盾になろうと飛び込んだデュナメスの操縦席ブロックにビームサーベルを突きたて、操縦席半壊&パイロット気絶に追い込みデュナメスを倒した。続いてヴァーチェをも屠ろうとするもGNアームズの遠距離射撃でビームサーベルと右腕を破壊された為、止むなく撤退に追い込まれる。
ガンダムナドレ
1st第24話より。コーラサワーのGN-Xが中破したナドレに迫るがナドレの攻撃に遭ってしまう。コーラサワーはナドレの頭部を破壊する事は出来たが、コーラサワーのGN-Xは上半身を吹き飛ばされてしまう。……しかし、GN-Xのコックピットは腰部にあったために、コーラサワーは無事であった
さらに公式外伝では、コーラサワーの搭乗するGN-Xは宇宙を漂流していたが、フォン・スパーク(SRW未登場)の気まぐれによって地球の方向へと軌道修正されたために無事に生還することができたという補完がなされた。

関連機体編集

強化型・バリエーション機編集

GN-X II(SRW未登場)
後継機。
GN-X III
2ndシーズンにおいての連邦正規軍アロウズの主力機。
GN-X IV
劇場版においての地球連邦軍の主力機。
本機からパーツ換装によってGN-X IVへアップグレードを行うことが可能となっている。

関連機編集

ガンダムスローネ
本機にはアインツヴァイドライのデータも反映されている。
グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII
グラハムの頼みにより、ビリーがGN-Xを解体してそのドライヴを搭載した。

余談編集

  • GN-Xは、2010年1月にバンダイからガンプラ「1/100マスターグレードモデル」が発売された。これは宇宙世紀ガンダム以外の量産機としては初となる快挙である。

商品情報編集

資料リンク編集