「ザガート」の版間の差分

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== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[エメロード]]姫に仕える神官で、姫の祈りの補佐や護衛を務めていた。穏やかで思慮深い人物だったが、突如として姫を攫って幽閉し、セフィーロに反旗を翻す。
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[[エメロード]]姫に仕える神官で、姫の祈りの補佐や護衛を務めていた。穏やかで思慮深い人物だったが、突如として姫を攫って幽閉し、[[セフィーロ]]に反旗を翻す。
  
 
姫の側付きだっただけに聡明で有能な人物で、導師[[クレフ]]に師事を受けた[[魔法]]の腕も超一流。また、自力で魔神を造り上げる程の知識と技術を有する。
 
姫の側付きだっただけに聡明で有能な人物で、導師[[クレフ]]に師事を受けた[[魔法]]の腕も超一流。また、自力で魔神を造り上げる程の知識と技術を有する。
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しかし、エメロードが'''「ザガート個人の幸せ」'''を願うようになった結果、セフィーロのバランスは急激に崩れ、凶暴な魔物が出現するなど大きな混乱を招いてしまう。つまり、セフィーロの崩壊の原因はザガートにも少なからずあったのだが、根本的な問題を突けば、『柱』としての役目を負わされたエメロード自身、ひいては1人の人間がひたすらセフィーロの為だけに祈り続ける生涯を強いられる'''『柱』の不条理なシステムそのものだった。'''
 
しかし、エメロードが'''「ザガート個人の幸せ」'''を願うようになった結果、セフィーロのバランスは急激に崩れ、凶暴な魔物が出現するなど大きな混乱を招いてしまう。つまり、セフィーロの崩壊の原因はザガートにも少なからずあったのだが、根本的な問題を突けば、『柱』としての役目を負わされたエメロード自身、ひいては1人の人間がひたすらセフィーロの為だけに祈り続ける生涯を強いられる'''『柱』の不条理なシステムそのものだった。'''
  
自らが取り返しのつかない「過ち」を犯してしまったと思い込んだエメロードは自身を幽閉しザガートへの思いを断ち切ろうとする。そして『柱』として破綻した自分を殺させるために[[獅堂光|3人の]][[龍咲海|魔法]][[鳳凰寺風|騎士]]を召喚してしまった。ザガートはエメロードの意思に背き、例えセフィーロが崩壊しようとも彼女を守ることを誓い、魔法騎士達への刺客を送り込んだ。だが一方で、自身の行いが正しいとは思っておらず、エメロードを悲しませることしかできないと自嘲していた。親衛隊長だった[[ラファーガ]]を洗脳した姿をあえてエメロードに見せ付けた上で魔法騎士達と戦わせる事を宣言し、失望によって自身への想いを断ち切らせようとしていたと思しき節もある。
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自らが取り返しのつかない「過ち」を犯してしまったと思い込んだエメロードは、『柱』として破綻した自分を殺させるために[[獅堂光|3人の]][[龍咲海|魔法]][[鳳凰寺風|騎士]]を召喚しようとする。それを知ったザガートはエメロードの意思に背き、例えセフィーロが崩壊しようとも彼女を守ることを誓い、エメロードを魔法騎士の凶刃から守る目的で幽閉<ref>セフィーロの住人は誰であっても柱を害することはできないので、ザガートの行為はあくまで「柱を守る」ためにやっていることになる。</ref>。幽閉状態のままエメロードは魔法騎士たちをセフィーロに呼び寄せたが、ザガートは魔法騎士を討伐するために幾人もの刺客を送り込む。だが一方で、自身の行いが正しいとは思っておらず、エメロードを悲しませることしかできないと自嘲していた。親衛隊長だった[[ラファーガ]]を洗脳した姿をあえてエメロードに見せ付けた上で魔法騎士達と戦わせる事を宣言し、失望によって自身への想いを断ち切らせようとしていたと思しき節もある。
  
 
最終的に全ての刺客が敗れ、自らの拠点である空中宮殿にまで魔法騎士達が辿り着いたことで、自らの魔力と心を注ぎ込み生み出した[[魔神ザガート]]に搭乗。圧倒的な力で彼女達を追い詰めるも、魔法騎士達の合体技「閃光の螺旋」の前に敗北。エメロードの心が自由になる事を切に願いながらその生涯を終えた。
 
最終的に全ての刺客が敗れ、自らの拠点である空中宮殿にまで魔法騎士達が辿り着いたことで、自らの魔力と心を注ぎ込み生み出した[[魔神ザガート]]に搭乗。圧倒的な力で彼女達を追い詰めるも、魔法騎士達の合体技「閃光の螺旋」の前に敗北。エメロードの心が自由になる事を切に願いながらその生涯を終えた。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦30}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦30}}
 
:今作では『[[ナイツ&マジック]]』のジャロウデク王国と同盟を結ぶ。
 
:今作では『[[ナイツ&マジック]]』のジャロウデク王国と同盟を結ぶ。
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:交戦は最速で条件を満たすと中盤となるが、それまでの生半可なネームド敵とは比べ物にならない強さを持っている。このため、充分に戦力が揃うまで後回しにするのも選択肢である。
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:本作は[[底力]]そのものが強化されたこともあり、発動すると避けるにも耐えるにもマトモなダメージを通すにも精神コマンドは必須となる。
  
 
== パイロットステータス ==  
 
== パイロットステータス ==  
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=== [[精神コマンド]] ===
 
=== [[精神コマンド]] ===
;[[スーパーロボット大戦T|T]]
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;[[スーパーロボット大戦T|T]]、[[スーパーロボット大戦30|30]]
 
:'''[[信頼]]、[[集中]]、[[必中]]、[[不屈]]、[[希望]]、[[愛]]'''
 
:'''[[信頼]]、[[集中]]、[[必中]]、[[不屈]]、[[希望]]、[[愛]]'''
 
:ある意味ではエメロードと対となるラインナップ。原作未視聴のプレイヤーでも彼がセフィーロに反旗を翻した理由を察せられる内容になっている。腹心であるイノーバへの信頼、世界を敵に回して自身が命を落とそうともエメロードを柱から解放するという信念と希望、そして彼の行動の根底にあるエメロードへの愛が反映されている。
 
:ある意味ではエメロードと対となるラインナップ。原作未視聴のプレイヤーでも彼がセフィーロに反旗を翻した理由を察せられる内容になっている。腹心であるイノーバへの信頼、世界を敵に回して自身が命を落とそうともエメロードを柱から解放するという信念と希望、そして彼の行動の根底にあるエメロードへの愛が反映されている。
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:'''[[底力]]L8、[[闘争心]]L2、[[気力限界突破]]L2、[[極]]、[[ガード]]L3、[[サイズ差補正無視]]L2'''
 
:'''[[底力]]L8、[[闘争心]]L2、[[気力限界突破]]L2、[[極]]、[[ガード]]L3、[[サイズ差補正無視]]L2'''
 
:エメロードを守るという意志の現れか、[[極]]に加えて高ランクの[[底力]]と[[ガード]]を持つので、殴れば殴るほど固くなる。ただ幸いにして2回行動は持っていない。
 
:エメロードを守るという意志の現れか、[[極]]に加えて高ランクの[[底力]]と[[ガード]]を持つので、殴れば殴るほど固くなる。ただ幸いにして2回行動は持っていない。
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;[[スーパーロボット大戦30|30]]
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:'''[[底力]]L9、[[闘争心]]L2、[[気力限界突破]]L2、[[極]]、[[ガード]]L3、[[サイズ差補正無視]]L2'''
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:底力のLv自体の向上と仕様変更も相まって、不死身に近い耐久力を見せてくれる。この後のエメロード戦を考えると、温存策を講じなければならないこともあり、苦戦は必至。
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:エメロードは攻撃は苛烈であるものの底力は持っておらず耐久力はザガートに大きく劣るので、温存よりこちらに注力して早期撃破を狙うのも手段。
  
 
=== [[エースボーナス]] ===  
 
=== [[エースボーナス]] ===  
 
;気力130以上で自軍フェイズ開始時、精神コマンド「不屈」がかかる
 
;気力130以上で自軍フェイズ開始時、精神コマンド「不屈」がかかる
 
:『[[スーパーロボット大戦T|T]]』で採用。ver.1.03で追加されたスーパーエキスパートモードにて習得。ただでさえ固いのに、1回のみとは言え更に固くなる。
 
:『[[スーパーロボット大戦T|T]]』で採用。ver.1.03で追加されたスーパーエキスパートモードにて習得。ただでさえ固いのに、1回のみとは言え更に固くなる。
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;気力130以上で自軍フェイズの開始時、精神コマンド「集中」「不屈」がかかる
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:『[[スーパーロボット大戦30|30]]』で採用。今度は集中まで追加されたため、防御だけでなく極との相乗効果で驚異的な命中・回避率を発揮する。
  
 
== 人間関係 ==
 
== 人間関係 ==
 
;[[エメロード]]
 
;[[エメロード]]
 
:彼女を幽閉する。実は彼女と相思相愛の仲で、一連の行動の真意はセフィーロのために死を望む彼女を守り、彼女を『柱』から解き放ち1人の女性に戻すことだった。
 
:彼女を幽閉する。実は彼女と相思相愛の仲で、一連の行動の真意はセフィーロのために死を望む彼女を守り、彼女を『柱』から解き放ち1人の女性に戻すことだった。
:なお、見た目からザガートがロリコン扱いされがちであるが、実年齢はザガートよりもエメロードの方が年上であり、彼女はある時期を境に大人の姿に成長している。
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:なお、見た目からザガートがロリコン扱いされがちであるが、実年齢はザガートよりもエメロードの方が年上であり、彼女はある時期を境に大人の姿に成長している<ref>これは心がすべてを決めるセフィーロのシステムによるもの(自分の恋人を奪った魔法騎士への復讐の念によって急成長した)。アスコットも「海にふさわしい男になりたい」という意志の力により、第2章で少年の姿から青年に急成長している</ref>。
  
 
=== 配下 ===
 
=== 配下 ===
 
;[[アルシオーネ]]
 
;[[アルシオーネ]]
:部下。恋心を抱かれているが己の目的を果たすための手駒としてしか見ておらず、原作漫画版では魔法騎士の抹殺に二度失敗した彼女を見限り粛清している。
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:部下。魔法騎士への最初の刺客。恋心を抱かれ高い忠誠心を示されているが、己の目的を果たすための手駒としてしか見ておらず、原作漫画版では魔法騎士の抹殺に二度失敗した彼女を見限り粛清している。
 
:アニメ版では三度目の失敗で見限るが、失脚させただけで殺さず、結果的に唯一自分の元に残った部下になったものの二度と使うことはなかった。第一章ラストでエメロード姫との関係を知られ、絶望した彼女に縋られるも「お前のエゴに過ぎない」と突き放し、最後まで彼女の想いを受け入れることはなかった。
 
:アニメ版では三度目の失敗で見限るが、失脚させただけで殺さず、結果的に唯一自分の元に残った部下になったものの二度と使うことはなかった。第一章ラストでエメロード姫との関係を知られ、絶望した彼女に縋られるも「お前のエゴに過ぎない」と突き放し、最後まで彼女の想いを受け入れることはなかった。
:イノーバと共に高い忠誠心を見せ、その忠誠心は紛れもない本物なのだが、「恋は盲目」を地で行っているところもあり、ある種の押し付けがましさも否めなかった。それがゆえに「無償の奉仕(愛)」「見返りを求めず」の一途な姿勢を貫きながらもザガートには受け入れられず、忠誠心の高さに反して冷遇され、嫌悪感すら抱かれていた。また、エメロード姫付き魔操士と言う身分にありながらあっさり寝返ってきたこともあり、その忠誠心や恋愛感情すらも口先だけの軽いものと見做されていた節もある(然るべき身分にありながら裏切った経緯は、ザガートの他の部下達からも眉を顰められている)。
+
:『30』では、死亡せずに生き延びた彼女から弔いの意を示された。
:事情を知らされずに全てを捨てて来たアルシオーネにとっては理不尽な話だが、エメロードが心の自由が許されず恋心を殺そうと苦悩していたのに対し、臆面もなく恋心を曝け出して押し付けてくる彼女を嫌悪していたのかもしれない(原作漫画版だと粛清直前に物凄く軽蔑した目を彼女に向けている)。とはいえ、ザガートが何も知らせぬままそんな彼女の恋心を利用していたのも事実であり(知っていたが信用していなかった説もあるが)、目的のためなら手段を問わない一面を伺わせている。
 
 
;[[アスコット]]
 
;[[アスコット]]
:部下。彼と魔獣に場所を提供することで味方に引き込むが、海の説得に応じた彼に離反される。
+
:部下、魔法騎士への第2の刺客。見返りは彼と魔獣が差別を受けず暮らせる場所を提供する事。海の説得に応じた彼に離反される。
 +
:魔獣を使役する故に差別にさらされたアスコットからすれば魅力的な見返りであり、海と接触するまでは率先してザガートの命に従っていた。自分の利益に適うから言うことを聞いているだけであるため、感謝こそすれど忠誠心は低く、海に「ザガートの部下なのか?」と問われ「違うよ」と即答している。
 
;[[カルディナ]]
 
;[[カルディナ]]
:部下。金で雇っているだけの関係に過ぎず、風の戦いへの覚悟を垣間見た彼女に『報酬分は働いた』として離反される。
+
:部下、魔法騎士への第3の刺客。見返りはズバリお金。ザガートに雇われているだけの関係に過ぎず、風の戦いへの覚悟を垣間見た彼女に『報酬分は働いた』として離反される。
:明るい性格のムードメーカーであった為、ザガートも他の家臣たちと比べて多少砕けた態度をとっていた様で、核心に近い話を彼女にはしている(少なくともアルシオーネより信頼している)。ザガートからは上記の様に真の目的がセフィーロの支配ではない事を仄めかされていたが、深く問い詰めなかった。
+
:その解りやすく割り切った関係性と明るい性格のムードメーカーであった事から、ザガートの外様の家臣達の中でも特に重用され、核心に近い話を打ち明けられるほど信頼されていた。この様にザガートからは真の目的がセフィーロの支配ではない事を仄めかされていたが、深く問い詰めなかった。
 
;[[ラファーガ]]
 
;[[ラファーガ]]
:部下。自身を阻止しようとした彼に勝利し、洗脳して配下に置く。
+
:部下、魔法騎士への第4・最後<ref>当初、魔法騎士討伐は外様の家臣に任せて、イノーバ(精獣形態)を投入する気が無かった事から見ても、本来は彼が最後の刺客であった。</ref>の刺客。自身を阻止しようとした彼に勝利し、洗脳して配下に置く。光の剣から発せられた炎によって洗脳魔法を解かれそのまま離反。
:のちに光の剣から発せられた炎によって洗脳魔法を解かれた。
+
:彼の事を「セフィーロ最強の剣闘士」と述べ実力を高く評価しており、切り札として扱っていた。実際、彼が光の剣を拾わなかったら魔法騎士達に勝利していた<ref>しかも、原作では光の「剣士相手に魔法を使わない」と言う意思を組んだレイアースが魔法封じを行っており更に絶望的な状況だった</ref>。
 
;[[イノーバ]]
 
;[[イノーバ]]
:副官。アニメのみ登場。元々はエメロードから贈られた精獣であり、魔法で人間の姿を与えた。エメロードとの関係と自身の目的を知る唯一の部下で深い信頼を寄せており、普段冷静なザガートも彼の戦死時には深く悲しんでいるそぶりを見せた。
+
:副官。アニメのみ登場。元々はエメロードから贈られた精獣であり、魔法で人間の姿を与えた。
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:エメロードとの関係と自身の目的を知る唯一の部下で特に深い信頼を寄せている。普段冷静なザガートも彼が人間の姿に戻れなくなる事を承知で精獣形態での出陣を願い出た際は遠回しに止め、戦死時には深く悲しんでいるそぶりを見せた。
  
 
=== セフィーロ ===
 
=== セフィーロ ===
 
;[[獅堂光]]、[[龍咲海]]、[[鳳凰寺風]]
 
;[[獅堂光]]、[[龍咲海]]、[[鳳凰寺風]]
:伝説の魔法騎士達。エメロード姫を守る為、彼女達の抹殺を図り旅を妨害する。
+
:伝説の魔法騎士達。エメロード姫を守る為、彼女達の抹殺を図り旅を妨害する。自身の死後は真実を知った彼女らはザガートへの考えを改めている。
 
;[[ランティス]]
 
;[[ランティス]]
 
:弟。よく似た雰囲気と容姿・声を持つ。
 
:弟。よく似た雰囲気と容姿・声を持つ。
:愛する人への想いを死という形でしか貫けなかった兄に対し「愛する人と共に生きる」という対照的な意志を持つが、『柱』のシステムに対する疑問を共有していた者同士、彼にとって心を許せる存在であったのは確かである。
+
:愛する人への想いを死という形でしか貫けなかった兄に対し「愛する人と共に生きる」という対照的な意志を持つが、『柱』のシステムに対する疑問を共有していた者同士、彼にとって心を許せる存在であったのは確かである。少なくとも兄弟仲は良好だった様である。
 
;[[クレフ]]
 
;[[クレフ]]
 
:かつての師。アニメでは魔法騎士を送り出した彼の不意を突いて石化する。
 
:かつての師。アニメでは魔法騎士を送り出した彼の不意を突いて石化する。
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;[[トッド・ギネス]]、[[アレン・ブレディ]]、[[ジェリル・クチビ]]
 
;[[トッド・ギネス]]、[[アレン・ブレディ]]、[[ジェリル・クチビ]]
 
:『T』では彼らを配下に加えている。
 
:『T』では彼らを配下に加えている。
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;[[クリストバル・ハスロ・ジャロウデク]]
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:『30』では同盟関係を結んでいる。
 +
;[[大神一郎]]、[[真宮寺さくら]]、[[エリカ・フォンティーヌ]]、[[大河新次郎]]、[[ジェミニ・サンライズ]]
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:『30』で彼らと対峙した際に、ザガートが戦う本当の理由を直感でいち早く見抜かれている。特に大神からは戦闘前会話で剣を収めるように説得を受けていた。
  
 
== 名台詞 ==
 
== 名台詞 ==
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:それを受けたアルシオーネが『導師クレフを裏切ったのも、魔法騎士と戦ってきたのも全てザガートの為であったのに』と嘆いたのに対し、下記の通り吐き捨てる。
 
:それを受けたアルシオーネが『導師クレフを裏切ったのも、魔法騎士と戦ってきたのも全てザガートの為であったのに』と嘆いたのに対し、下記の通り吐き捨てる。
 
;「私の為……? 何の役にも立てなかった上に、<ruby><rb>戯言</rb><rt>たわごと</rt></ruby>を言うのはこの口か!?」<br/>「役に立たぬ魔操士よ、何処へなりと立ち去れ」
 
;「私の為……? 何の役にも立てなかった上に、<ruby><rb>戯言</rb><rt>たわごと</rt></ruby>を言うのはこの口か!?」<br/>「役に立たぬ魔操士よ、何処へなりと立ち去れ」
:上記の発言の後、ザガートの言葉を聞き入れず『自分の為でなくザガートの為に尽くした』と縋るように主張し続けるアルシオーネをつかみ上げ(片手でのネックハンギングツリー)、怒りを込めて突き放す。
+
:上記の発言の後、ザガートの言葉を聞き入れず『自分の為でなくザガートの為に尽くした』と縋るように主張し続けるアルシオーネをつかみ上げ(片手でのネックハンギングツリー)、怒りを込めて突き放して。
:アルシオーネからすると「愛するザガートの為に主君(エメロード姫)も師も裏切り、身も心も捧げ尽くしてきたのに…」という気持ちだろうが、逆にザガートからしたら「'''主君も師も裏切った(=忠誠心の低い)信頼の置けない女'''」と、アルシオーネ本人の考える自己評価と真逆になる。「愛する貴方様の為に裏切った」と言う主張も本人は真面目(本気)かもしれないが、使う側からみると「別に愛する者が出来たら、そちら側に'''また'''裏切る」と考えるのが普通であり、信用出来るものではない。故にザガートからしたら本来の立場や役割を裏切りと言う最悪の形で放棄したアルシオーネの「忠誠心」も「恋愛感情」も全く信用できないものであり、正に「自己正当化のための方便=戯言」以外の何物でもないのである。<br>果たすべき役割を放棄したという点ではザガートとて同じであるが、彼は愛する人を救うという強い信念と覚悟の上で事を起こし、それが許されざることも自覚し苦悩している。そんな彼からすれば、主体性も何もなく、ただ盲目的な恋愛感情だけを寄る辺にしているアルシオーネの行動理念が許しがたく映ったのだろう。彼の立場からすれば「自分を出汁にして身勝手な恋愛感情に酔っている」と感じても仕方なしと言える。
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:脚本を手がけた大川七瀬氏によれば、第一稿ではト書きに「アルシオーネの口に指を入れる」と書かれていたが、没になったとのこと<ref>講談社『魔法騎士レイアース 脚本集・2』217-218頁。</ref>。
:ちなみに脚本を手がけた大川七瀬氏によれば、第一稿ではト書きに「アルシオーネの口に指を入れる」と書かれていたが、没になったとのこと。
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;「なぜエメロード姫“だけ”が、セフィーロのために祈り続けなければならんのだ!?」<br/>「セフィーロの柱、自由もなく、ただこの世界の安定のみを祈り続けるのが定め!」<br/>「''なぜエメロード“だけ”が柱であるという枷をはめられ、生き続けなければならんのだ!!''
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:魔法騎士達の前に立ちはだかりながら叫ぶザガート。それは愛する者を理不尽な運命に縛り付ける、セフィーロの不条理なシステムに対する呪詛だった。この時の光達はこの言葉の真意が理解出来ず、ザガートを倒せばエメロード姫を助け出せると信じて彼に立ち向かうが…。
 
;「エメロード……どうか……自由に……」
 
;「エメロード……どうか……自由に……」
 
:魔法騎士達との最終決戦時。<ruby><rb>閃光</rb><rt>ひかり</rt></ruby>の螺旋の直撃を受けて自身の敗北を悟り、穏やかな笑みと共に呟く。これがザガートの最期の言葉となった。自分が死ねば次はエメロードだと解っていながら微笑んでいたのは、「死ねば、エメロードも自分の事は諦めてくれるだろう」と言う僅かながらの希望に縋ったのかもしれない。しかし…。
 
:魔法騎士達との最終決戦時。<ruby><rb>閃光</rb><rt>ひかり</rt></ruby>の螺旋の直撃を受けて自身の敗北を悟り、穏やかな笑みと共に呟く。これがザガートの最期の言葉となった。自分が死ねば次はエメロードだと解っていながら微笑んでいたのは、「死ねば、エメロードも自分の事は諦めてくれるだろう」と言う僅かながらの希望に縋ったのかもしれない。しかし…。
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== スパロボシリーズの名台詞 ==  
 
== スパロボシリーズの名台詞 ==  
 
;「異世界の戦士達よ…。もしかすると私は、お前達の全てに勝つ事はできないかも知れない…」</br>「だが、魔法騎士だけはこの手で倒す!」
 
;「異世界の戦士達よ…。もしかすると私は、お前達の全てに勝つ事はできないかも知れない…」</br>「だが、魔法騎士だけはこの手で倒す!」
:『T』第34話「終焉の日」より。[[T3]]との最終決戦で、スーパーロボット達の力を認め敗北する可能性をも考慮しながら。刺し違えても魔法騎士'''だけ'''は絶対に倒さなくてはならない理由が彼にはあった…。
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:『T』第34話「終焉の日」及び『30』キーミッション「決戦のセフィーロ」より。自部隊との最終決戦で、スーパーロボット達の力を認め敗北する可能性をも考慮しながら。刺し違えても魔法騎士'''だけ'''は絶対に倒さなくてはならない理由が彼にはあった…。
 
;「[[マジンガー|マジン]]を駆る者よ!もう少し早く、お前に出会いたかった!」</br>「[[INFINITY|あのマジン]]を手に入れる事が出来れば、私の生き方も変わっていたかも知れない…!」</br>「世界の理を破壊する者…!その力あれば、『柱』の運命も変えられたかも知れなかったな!」
 
;「[[マジンガー|マジン]]を駆る者よ!もう少し早く、お前に出会いたかった!」</br>「[[INFINITY|あのマジン]]を手に入れる事が出来れば、私の生き方も変わっていたかも知れない…!」</br>「世界の理を破壊する者…!その力あれば、『柱』の運命も変えられたかも知れなかったな!」
:同上、甲児との[[戦闘前会話]]より。この時点でザガートはゴラーゴンがどのような物か完璧に把握していたようである。
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:甲児との[[戦闘前会話]]より。この時点でザガートはゴラーゴンがどのような物か完璧に把握していたようである。
;「そうはさせん! ''あの方を救う事など、誰にも出来んのだ!''」
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;「[[MAGINE]]を駆る者…。その力を誤るなよ」</br>「あのMAGINEを手に入れる事が出来れば、私の生き方も変わっていたかも知れない…!」</br>「世界の理を破壊する者…! その力があれば、『柱』の運命も変えられたかも知れなかったな!」
:同上、ワッ太との戦闘前会話にて「お前を倒して、エメロード姫を絶対に助け出してやる!」と意気込む彼に対して。
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:『30』ではこちら。やはりINFINITYの事を把握している。
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;「そうはさせん! あの方を救う事など、誰にも出来んのだ!」
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:ワッ太との戦闘前会話にて「お前を倒して、エメロード姫を絶対に助け出してやる!」と意気込む彼に対して。
 
:事実、エメロード姫を救う事はザガートにも出来ず、殺すことでしか救う方法がなかったのである…。
 
:事実、エメロード姫を救う事はザガートにも出来ず、殺すことでしか救う方法がなかったのである…。
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;「…無理だ。それは世界の理を変える事を意味する」</br>「だから、私は戦う! 全てを滅ぼす事になっても!」
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:マサキとの戦闘前会話にて「力になれるかも知れない」と彼に言われて。
  
 
== 搭乗機体 ==
 
== 搭乗機体 ==

2024年10月12日 (土) 10:37時点における最新版

ザガートは『魔法騎士レイアース』の登場人物

ザガート
外国語表記 Zagato
登場作品 魔法騎士レイアース
声優 小杉十郎太
デザイン 石田敦子
初登場SRW スーパーロボット大戦T
SRWでの分類 パイロット
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プロフィール
種族 セフィーロ人
性別
髪色
髪型 毛先を束ねた長髪
瞳の色
所属 ザガート一派
役職 神官
主な搭乗機 魔神ザガート
テンプレートを表示

概要編集

エメロード姫に仕える神官で、姫の祈りの補佐や護衛を務めていた。穏やかで思慮深い人物だったが、突如として姫を攫って幽閉し、セフィーロに反旗を翻す。

姫の側付きだっただけに聡明で有能な人物で、導師クレフに師事を受けた魔法の腕も超一流。また、自力で魔神を造り上げる程の知識と技術を有する。

魔法騎士を始末する為、様々な刺客を差し向ける形で伝説の成就を阻もうとするのだが…。

真相編集

作中にて、セフィーロに混乱が巻き起こった全ての元凶はザガートにあるとされていたが、正確には「ザガート1人」だけではなかった。

ザガートは神官だった頃から『柱』となった者の心の自由を犠牲に「セフィーロの安定」を維持する柱システムを懸念しており[1]、幼い頃から年頃の少女らしい楽しみを知らずにセフィーロの安定を祈り続けるエメロードを哀れに思っていた。エメロードは自分を思いやるザガートを1人の男としてするようになり、ザガートもまたエメロードを愛するようになる。

しかし、エメロードが「ザガート個人の幸せ」を願うようになった結果、セフィーロのバランスは急激に崩れ、凶暴な魔物が出現するなど大きな混乱を招いてしまう。つまり、セフィーロの崩壊の原因はザガートにも少なからずあったのだが、根本的な問題を突けば、『柱』としての役目を負わされたエメロード自身、ひいては1人の人間がひたすらセフィーロの為だけに祈り続ける生涯を強いられる『柱』の不条理なシステムそのものだった。

自らが取り返しのつかない「過ち」を犯してしまったと思い込んだエメロードは、『柱』として破綻した自分を殺させるために3人の魔法騎士を召喚しようとする。それを知ったザガートはエメロードの意思に背き、例えセフィーロが崩壊しようとも彼女を守ることを誓い、エメロードを魔法騎士の凶刃から守る目的で幽閉[2]。幽閉状態のままエメロードは魔法騎士たちをセフィーロに呼び寄せたが、ザガートは魔法騎士を討伐するために幾人もの刺客を送り込む。だが一方で、自身の行いが正しいとは思っておらず、エメロードを悲しませることしかできないと自嘲していた。親衛隊長だったラファーガを洗脳した姿をあえてエメロードに見せ付けた上で魔法騎士達と戦わせる事を宣言し、失望によって自身への想いを断ち切らせようとしていたと思しき節もある。

最終的に全ての刺客が敗れ、自らの拠点である空中宮殿にまで魔法騎士達が辿り着いたことで、自らの魔力と心を注ぎ込み生み出した魔神ザガートに搭乗。圧倒的な力で彼女達を追い詰めるも、魔法騎士達の合体技「閃光の螺旋」の前に敗北。エメロードの心が自由になる事を切に願いながらその生涯を終えた。

登場作品と役柄編集

VXT三部作編集

スーパーロボット大戦T
初登場作品。今作ではラバーンショットと結託し、バイストン・ウェル兵たちを戦力に加えている。
敵の首魁と言う事もあり能力は高いが、原作通り撃破後に魔神エメロードが襲いかかってくるのでSPの温存はしっかりと。
今作では地上にも積極的に侵略してくるが、これは「このままでは滅亡が免れないセフィーロの民を移住させる為」と理由付けがなされている。

単独作品編集

スーパーロボット大戦30
今作では『ナイツ&マジック』のジャロウデク王国と同盟を結ぶ。
交戦は最速で条件を満たすと中盤となるが、それまでの生半可なネームド敵とは比べ物にならない強さを持っている。このため、充分に戦力が揃うまで後回しにするのも選択肢である。
本作は底力そのものが強化されたこともあり、発動すると避けるにも耐えるにもマトモなダメージを通すにも精神コマンドは必須となる。

パイロットステータス編集

能力編集

ボス級だけあって能力値は高め。この後の連戦を考えると最低でもSPは温存したい。エクストラアクションの活用もしっかりと。

精神コマンド編集

T30
信頼集中必中不屈希望
ある意味ではエメロードと対となるラインナップ。原作未視聴のプレイヤーでも彼がセフィーロに反旗を翻した理由を察せられる内容になっている。腹心であるイノーバへの信頼、世界を敵に回して自身が命を落とそうともエメロードを柱から解放するという信念と希望、そして彼の行動の根底にあるエメロードへの愛が反映されている。

特殊スキル編集

T
底力L8、闘争心L2、気力限界突破L2、ガードL3、サイズ差補正無視L2
エメロードを守るという意志の現れか、に加えて高ランクの底力ガードを持つので、殴れば殴るほど固くなる。ただ幸いにして2回行動は持っていない。
30
底力L9、闘争心L2、気力限界突破L2、ガードL3、サイズ差補正無視L2
底力のLv自体の向上と仕様変更も相まって、不死身に近い耐久力を見せてくれる。この後のエメロード戦を考えると、温存策を講じなければならないこともあり、苦戦は必至。
エメロードは攻撃は苛烈であるものの底力は持っておらず耐久力はザガートに大きく劣るので、温存よりこちらに注力して早期撃破を狙うのも手段。

エースボーナス編集

気力130以上で自軍フェイズ開始時、精神コマンド「不屈」がかかる
T』で採用。ver.1.03で追加されたスーパーエキスパートモードにて習得。ただでさえ固いのに、1回のみとは言え更に固くなる。
気力130以上で自軍フェイズの開始時、精神コマンド「集中」「不屈」がかかる
30』で採用。今度は集中まで追加されたため、防御だけでなく極との相乗効果で驚異的な命中・回避率を発揮する。

人間関係編集

エメロード
彼女を幽閉する。実は彼女と相思相愛の仲で、一連の行動の真意はセフィーロのために死を望む彼女を守り、彼女を『柱』から解き放ち1人の女性に戻すことだった。
なお、見た目からザガートがロリコン扱いされがちであるが、実年齢はザガートよりもエメロードの方が年上であり、彼女はある時期を境に大人の姿に成長している[3]

配下 編集

アルシオーネ
部下。魔法騎士への最初の刺客。恋心を抱かれ高い忠誠心を示されているが、己の目的を果たすための手駒としてしか見ておらず、原作漫画版では魔法騎士の抹殺に二度失敗した彼女を見限り粛清している。
アニメ版では三度目の失敗で見限るが、失脚させただけで殺さず、結果的に唯一自分の元に残った部下になったものの二度と使うことはなかった。第一章ラストでエメロード姫との関係を知られ、絶望した彼女に縋られるも「お前のエゴに過ぎない」と突き放し、最後まで彼女の想いを受け入れることはなかった。
『30』では、死亡せずに生き延びた彼女から弔いの意を示された。
アスコット
部下、魔法騎士への第2の刺客。見返りは彼と魔獣が差別を受けず暮らせる場所を提供する事。海の説得に応じた彼に離反される。
魔獣を使役する故に差別にさらされたアスコットからすれば魅力的な見返りであり、海と接触するまでは率先してザガートの命に従っていた。自分の利益に適うから言うことを聞いているだけであるため、感謝こそすれど忠誠心は低く、海に「ザガートの部下なのか?」と問われ「違うよ」と即答している。
カルディナ
部下、魔法騎士への第3の刺客。見返りはズバリお金。ザガートに雇われているだけの関係に過ぎず、風の戦いへの覚悟を垣間見た彼女に『報酬分は働いた』として離反される。
その解りやすく割り切った関係性と明るい性格のムードメーカーであった事から、ザガートの外様の家臣達の中でも特に重用され、核心に近い話を打ち明けられるほど信頼されていた。この様にザガートからは真の目的がセフィーロの支配ではない事を仄めかされていたが、深く問い詰めなかった。
ラファーガ
部下、魔法騎士への第4・最後[4]の刺客。自身を阻止しようとした彼に勝利し、洗脳して配下に置く。光の剣から発せられた炎によって洗脳魔法を解かれそのまま離反。
彼の事を「セフィーロ最強の剣闘士」と述べ実力を高く評価しており、切り札として扱っていた。実際、彼が光の剣を拾わなかったら魔法騎士達に勝利していた[5]
イノーバ
副官。アニメのみ登場。元々はエメロードから贈られた精獣であり、魔法で人間の姿を与えた。
エメロードとの関係と自身の目的を知る唯一の部下で特に深い信頼を寄せている。普段冷静なザガートも彼が人間の姿に戻れなくなる事を承知で精獣形態での出陣を願い出た際は遠回しに止め、戦死時には深く悲しんでいるそぶりを見せた。

セフィーロ編集

獅堂光龍咲海鳳凰寺風
伝説の魔法騎士達。エメロード姫を守る為、彼女達の抹殺を図り旅を妨害する。自身の死後は真実を知った彼女らはザガートへの考えを改めている。
ランティス
弟。よく似た雰囲気と容姿・声を持つ。
愛する人への想いを死という形でしか貫けなかった兄に対し「愛する人と共に生きる」という対照的な意志を持つが、『柱』のシステムに対する疑問を共有していた者同士、彼にとって心を許せる存在であったのは確かである。少なくとも兄弟仲は良好だった様である。
クレフ
かつての師。アニメでは魔法騎士を送り出した彼の不意を突いて石化する。
かつてはランティスと共にどちらが先に自身の力を超えるかと期待されていた。

他作品の人間関係編集

ラバーン・ザラマンドショット・ウェポン
『T』では協力者。
トッド・ギネスアレン・ブレディジェリル・クチビ
『T』では彼らを配下に加えている。
クリストバル・ハスロ・ジャロウデク
『30』では同盟関係を結んでいる。
大神一郎真宮寺さくらエリカ・フォンティーヌ大河新次郎ジェミニ・サンライズ
『30』で彼らと対峙した際に、ザガートが戦う本当の理由を直感でいち早く見抜かれている。特に大神からは戦闘前会話で剣を収めるように説得を受けていた。

名台詞編集

「異世界から魔法騎士を召喚しましたね」
「無駄な事はおやめなさいエメロード姫。魔神が蘇る事はない、伝説の魔法騎士も誕生しない」
第1話より。エメロード姫の元に訪れ魔法騎士の抹殺を宣言し、セフィーロがどうなってもいいのかと問う姫に一言頷く。普通に見れば単に「魔法騎士は倒すから諦めろ」と言っているだけだが、ザガートの真意を理解してから見ると「お願いだから止めてくれ」と言っている様にも聞こえる。
「セフィーロより、大切なものがある」
カルディナから、エメロード姫に祈りを続けてもらい、全権を譲ってもらってはどうか?と問われて。この言葉には、重大な意味が込められていた…。
「エメロード…私はあなたを泣かせてばかりだ…。誰よりもあなたの笑顔を望んでいるのに、私は誰よりもあなたを悲しませる存在でしかない」
「魔法騎士の伝説は、この私が打ち砕く」
魔法騎士との決戦を前に。後の真相からも、エメロードの事を愛する一方、ザガートは自分自身の存在が彼女やセフィーロを不幸にしているという自責の念があったようで、ザガートは自分自身に裁きを下すかの様に、魔法騎士達に最後の戦いを挑む。なお、似たようなセリフは、弟のランティスも言っている。(原作『2』第1巻のラスト)ランティスの場合は、『魔法騎士の伝説は、この手で終わらせる』である。
「だとしたらどうする、アルシオーネ?」
「自分自身の為だろう? 人は自分の為だけに戦う。お前もそうだ、私の為ではない。自分の心の為に戦ったのだろう」
第19話より。ザガートの想い人がエメロード姫であること、今までの全てはエメロード姫の為であった事を知ったアルシオーネに本当なのかと問い詰められるが、否定せずに聞き返す。
それを受けたアルシオーネが『導師クレフを裏切ったのも、魔法騎士と戦ってきたのも全てザガートの為であったのに』と嘆いたのに対し、下記の通り吐き捨てる。
「私の為……? 何の役にも立てなかった上に、戯言たわごとを言うのはこの口か!?」
「役に立たぬ魔操士よ、何処へなりと立ち去れ」
上記の発言の後、ザガートの言葉を聞き入れず『自分の為でなくザガートの為に尽くした』と縋るように主張し続けるアルシオーネをつかみ上げ(片手でのネックハンギングツリー)、怒りを込めて突き放して。
脚本を手がけた大川七瀬氏によれば、第一稿ではト書きに「アルシオーネの口に指を入れる」と書かれていたが、没になったとのこと[6]
「なぜエメロード姫“だけ”が、セフィーロのために祈り続けなければならんのだ!?」
「セフィーロの柱、自由もなく、ただこの世界の安定のみを祈り続けるのが定め!」
なぜエメロード“だけ”が柱であるという枷をはめられ、生き続けなければならんのだ!!
魔法騎士達の前に立ちはだかりながら叫ぶザガート。それは愛する者を理不尽な運命に縛り付ける、セフィーロの不条理なシステムに対する呪詛だった。この時の光達はこの言葉の真意が理解出来ず、ザガートを倒せばエメロード姫を助け出せると信じて彼に立ち向かうが…。
「エメロード……どうか……自由に……」
魔法騎士達との最終決戦時。閃光ひかりの螺旋の直撃を受けて自身の敗北を悟り、穏やかな笑みと共に呟く。これがザガートの最期の言葉となった。自分が死ねば次はエメロードだと解っていながら微笑んでいたのは、「死ねば、エメロードも自分の事は諦めてくれるだろう」と言う僅かながらの希望に縋ったのかもしれない。しかし…。
SRWでは撃墜時のセリフの一つとして採用。
「『柱』になれるのは、誰よりも強い心の持ち主。そして、『柱』になった者は、このセフィーロの創造主でもある」
「しかし、その心は本当に自由なのだろうか……?」
原作『2』の回想シーンにて。『柱』制度への疑問を弟ランティスに打ち明ける。そしてその疑問から、彼は後にある行動をとる。『柱』であるエメロード姫を幽閉し、魔法騎士を抹殺しようとする行動を……。
「……ランティス……人には、それぞれ決して変えることのできない『願い』がある。たとえ、謗られても、悪の烙印を押されても、ゆずれない『願い』が……」
第40話より。光が覗いた過去の平和だった頃のセフィーロの記憶にて、ランティスと『柱』制度について語り合う内に。ここで何かを決心するまでは、光が見たことのない優しそうな表情をしていた…。

スパロボシリーズの名台詞編集

「異世界の戦士達よ…。もしかすると私は、お前達の全てに勝つ事はできないかも知れない…」
「だが、魔法騎士だけはこの手で倒す!」
『T』第34話「終焉の日」及び『30』キーミッション「決戦のセフィーロ」より。自部隊との最終決戦で、スーパーロボット達の力を認め敗北する可能性をも考慮しながら。刺し違えても魔法騎士だけは絶対に倒さなくてはならない理由が彼にはあった…。
マジンを駆る者よ!もう少し早く、お前に出会いたかった!」
あのマジンを手に入れる事が出来れば、私の生き方も変わっていたかも知れない…!」
「世界の理を破壊する者…!その力あれば、『柱』の運命も変えられたかも知れなかったな!」
甲児との戦闘前会話より。この時点でザガートはゴラーゴンがどのような物か完璧に把握していたようである。
MAGINEを駆る者…。その力を誤るなよ」
「あのMAGINEを手に入れる事が出来れば、私の生き方も変わっていたかも知れない…!」
「世界の理を破壊する者…! その力があれば、『柱』の運命も変えられたかも知れなかったな!」
『30』ではこちら。やはりINFINITYの事を把握している。
「そうはさせん! あの方を救う事など、誰にも出来んのだ!」
ワッ太との戦闘前会話にて「お前を倒して、エメロード姫を絶対に助け出してやる!」と意気込む彼に対して。
事実、エメロード姫を救う事はザガートにも出来ず、殺すことでしか救う方法がなかったのである…。
「…無理だ。それは世界の理を変える事を意味する」
「だから、私は戦う! 全てを滅ぼす事になっても!」
マサキとの戦闘前会話にて「力になれるかも知れない」と彼に言われて。

搭乗機体編集

魔神ザガート
ザガートが全ての力と心を注いで造り上げた黒き魔神。

余談編集

  • 名前の由来は、イタリア・ミラノに本拠を置く老舗(1919年創業)のカロッツェリアSZデザインの旧名から。
  • OVAでは既に故人。魔神は巨大な龍でイーグルが操縦している。
    • 故人の設定だがOVA1巻のクライマックスで彼の魔神が登場した際に、眼を開き顔を上げるシーンがある。
    • OVA版は尺の都合でカットされたと思わしき所(アスコットに捕縛された筈の海が、次のシーンで何事もなく対峙している等)が何ヵ所かあり、彼も当初は生存している設定だったのかもしれない。
  • 原作でザガートの配下は4人だが、初登場シーンで滝に隠れたシルエットのみ登場した謎の5人目が存在する。登場前に死亡・粛清・離反された、魔法騎士への刺客にならなかっただけで別任務があった、単に作者が忘れていた、アニメ化の際に存在を思い出してイノーバを登場させた、など様々な説がある。

脚注 編集

  1. 第二部でも回想シーンでランティスに『柱』に選ばれた者の心が本当に自由なのか問う等、かねてより『柱』のシステムに疑念を抱いていた姿を見せている。
  2. セフィーロの住人は誰であっても柱を害することはできないので、ザガートの行為はあくまで「柱を守る」ためにやっていることになる。
  3. これは心がすべてを決めるセフィーロのシステムによるもの(自分の恋人を奪った魔法騎士への復讐の念によって急成長した)。アスコットも「海にふさわしい男になりたい」という意志の力により、第2章で少年の姿から青年に急成長している
  4. 当初、魔法騎士討伐は外様の家臣に任せて、イノーバ(精獣形態)を投入する気が無かった事から見ても、本来は彼が最後の刺客であった。
  5. しかも、原作では光の「剣士相手に魔法を使わない」と言う意思を組んだレイアースが魔法封じを行っており更に絶望的な状況だった
  6. 講談社『魔法騎士レイアース 脚本集・2』217-218頁。