「フロスト兄弟」の版間の差分
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− | + | 兄弟間にはテレパシー能力及び視覚等の感覚を共有(片方が肉眼で視ている映像をもう一人も視る事が出来る等)する能力(ツインズシンクロ)があり、戦闘時におけるコンビネーションで死角が無くなり抜群の戦闘力を発揮するが[[Gビット|ビットモビルスーツ]]を操るフラッシュシステムには適応しなかったことで「[[ニュータイプ (X)|ニュータイプ]]の紛い物」を意味する「'''[[カテゴリーF]]'''(フェイク)」の烙印を押されたために、[[ニュータイプ (X)|ニュータイプ]]だけでなく自分たちの力を認めなかった[[オールドタイプ]]も憎悪している。 | |
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+ | 真の目的は、自分たちを否定した世界への復讐であり、そのために戦争を起こし、[[サテライトシステム]]の力も得る。最終的には、宿敵の[[ガロード・ラン]]に敗れるが生存。また、フロスト兄弟が[[フィクス・ブラッドマン]]と[[ザイデル・ラッソ]]を葬り去ったことで地球と宇宙は停戦し、和平の道を歩み始めたのでフロスト兄弟は皮肉なことに望まないはずの平和への道を作ってしまったといえる。 | ||
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+ | 彼らの特殊能力(ツインズシンクロ)は新連邦の定義するニュータイプとしては認められなかったが、貴重な最新型ガンダムを与えられ、独自の判断で動く権限も持つ等、MSパイロットとしての実力は高く評価されており、更に19歳の若さで新連邦軍の少将まで上り詰める等、実際には新連邦内で優秀な兄弟としてかなり重用されていた。彼らをカテゴリーFに認定したニュータイプ研究所の所長もカテゴリーFという言葉を彼らに対して気軽に使っており、蔑称では無くあくまでニュータイプとは別種の能力者として扱っていた事が伺える。一方、ニュータイプを特別視しているアイムザットのように優秀なパイロットとして認め取り立てながらも内心ではカテゴリーFとして蔑んでいる者もおり、彼らの憎しみの原動力の一つとなっていた。 | ||
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+ | アニメの数年後を描いたBDBOX特典漫画『あなたと、一緒なら』で、直接登場こそしないものその後の様子が[[カリス・ノーティラス]]によって語られている。ガロードが穏やかに暮らすその後も再び弟と共に連邦の中で暗躍しており、新連邦が戦後に発令した『バルチャー更生法』を利用し戦力になりそうなバルチャーを抱え込み、連邦内に未だ存在する革命軍との同盟を良しとせず再び戦争を起こしたい軍人と手を結び、次の戦争のための準備を進めるなど、良くも悪くも変わらない2人が描かれていた。ニュータイプへの憎悪は消えたのか消えてないのか不明だが、1号機を修理した『ガンダムX3号機』を使いガロードを連邦に勧誘した新連邦防衛省のバックにはフロスト兄弟が存在していた為、昔以上にガロードに執着しているようである。 | ||
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− | : 初登場作品。所属は[[ムーンレィス]]の[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]派となり、原作での[[新地球連邦]]代わりに[[イノセント]]とも接触している。未来編で宇宙ルートを通った際は彼ら兄弟が[[核ミサイル]]を持ち出したことが[[アンセスター]]との決別の決定的な理由となる。その後難ルートで[[グエン・サード・ラインフォード|グエン]]と組んで決戦を仕掛けてくるが、通らなかった場合はなんの音沙汰もなく退場する。どちらの場合もその後シナリオに出現しないため生死は不明。 | + | ;[[スーパーロボット大戦α外伝]] |
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− | : | + | :戦闘では[[カテゴリーF]]の効果が非常に高いため、[[必中]]無しでは非常に苦戦する強敵。その他にも場合によっては防御や回避を選択する、[[援護防御]]をしてくる、撤退条件があるなど厄介なことこの上ない。ただし乗機は(後半は改造段階が上がるが)最後まで初期のままとなっている。 |
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+ | :[[ギルバート・デュランダル]]の考案した[[デスティニープラン]]が次元崩壊によって[[黒歴史]]の遺産の1つとして残り、地球連邦が[[ニュータイプ (X)|ニュータイプ]]を探し当てる為にデスティニープランのシステムを利用。その結果、被験体であったフロスト兄弟は、「ニュータイプとして遺伝子的に不適応」と見なされ、[[カテゴリーF]]の烙印を押されてしまっている。本作ではまさに、デスティニープランによって齎される弊害の代表格として扱われており、当然ながらフロスト兄弟は、システムを考案したデュランダルや、自分達と対照的に遺伝子的に優れた存在になっている[[キラ・ヤマト]]を激しく憎む事になった。本シリーズでは原作同様に決戦後も生存しており、[[第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇|続編]]では意外な形で再登場することになる。 | ||
+ | |||
+ | === 携帯機シリーズ === | ||
+ | ;[[スーパーロボット大戦R]] | ||
+ | :最初は[[ネオ・ジオン]]に協力。原作通り[[ニュータイプ (X)|ニュータイプ]]候補らを排除しつつ暗躍。ネオ・ジオン敗北後も[[デュミナス]]一派に協力し[[木連]]や[[機械帝国ガルファ|ガルファ]]と共闘。最後は[[ガルファ本星]]周辺での決戦で死亡する。 | ||
== 資料リンク == | == 資料リンク == |
2022年7月8日 (金) 16:06時点における最新版
フロスト兄弟とは、『機動新世紀ガンダムX』において主人公のガロード・ランと敵対する兄弟。
概要編集
フリーのMS乗りとして初登場したが、新地球連邦軍のエージェントであったことが判明。新旧連邦の要人に取り入り、ニュータイプ関係の作戦に一枚噛んでは邪魔者たちを葬り去っていった。兄弟揃って冷酷な性格だが、兄弟間の絆は非常に強い。
兄弟間にはテレパシー能力及び視覚等の感覚を共有(片方が肉眼で視ている映像をもう一人も視る事が出来る等)する能力(ツインズシンクロ)があり、戦闘時におけるコンビネーションで死角が無くなり抜群の戦闘力を発揮するがビットモビルスーツを操るフラッシュシステムには適応しなかったことで「ニュータイプの紛い物」を意味する「カテゴリーF(フェイク)」の烙印を押されたために、ニュータイプだけでなく自分たちの力を認めなかったオールドタイプも憎悪している。
真の目的は、自分たちを否定した世界への復讐であり、そのために戦争を起こし、サテライトシステムの力も得る。最終的には、宿敵のガロード・ランに敗れるが生存。また、フロスト兄弟がフィクス・ブラッドマンとザイデル・ラッソを葬り去ったことで地球と宇宙は停戦し、和平の道を歩み始めたのでフロスト兄弟は皮肉なことに望まないはずの平和への道を作ってしまったといえる。
彼らの特殊能力(ツインズシンクロ)は新連邦の定義するニュータイプとしては認められなかったが、貴重な最新型ガンダムを与えられ、独自の判断で動く権限も持つ等、MSパイロットとしての実力は高く評価されており、更に19歳の若さで新連邦軍の少将まで上り詰める等、実際には新連邦内で優秀な兄弟としてかなり重用されていた。彼らをカテゴリーFに認定したニュータイプ研究所の所長もカテゴリーFという言葉を彼らに対して気軽に使っており、蔑称では無くあくまでニュータイプとは別種の能力者として扱っていた事が伺える。一方、ニュータイプを特別視しているアイムザットのように優秀なパイロットとして認め取り立てながらも内心ではカテゴリーFとして蔑んでいる者もおり、彼らの憎しみの原動力の一つとなっていた。
アニメの数年後を描いたBDBOX特典漫画『あなたと、一緒なら』で、直接登場こそしないものその後の様子がカリス・ノーティラスによって語られている。ガロードが穏やかに暮らすその後も再び弟と共に連邦の中で暗躍しており、新連邦が戦後に発令した『バルチャー更生法』を利用し戦力になりそうなバルチャーを抱え込み、連邦内に未だ存在する革命軍との同盟を良しとせず再び戦争を起こしたい軍人と手を結び、次の戦争のための準備を進めるなど、良くも悪くも変わらない2人が描かれていた。ニュータイプへの憎悪は消えたのか消えてないのか不明だが、1号機を修理した『ガンダムX3号機』を使いガロードを連邦に勧誘した新連邦防衛省のバックにはフロスト兄弟が存在していた為、昔以上にガロードに執着しているようである。
SRWでは、兄弟のどちらかを倒すと残りの1人も撤退することが多く、強化パーツや資金を獲得したい場合はマップ兵器などで同時に撃墜する必要がある。
登場作品編集
αシリーズ編集
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場作品。所属はムーンレィスのギンガナム派となり、原作での新地球連邦代わりにイノセントとも接触している。未来編で宇宙ルートを通った際は彼ら兄弟が核ミサイルを持ち出したことがアンセスターとの決別の決定的な理由となる。その後難ルートでグエンと組んで決戦を仕掛けてくるが、通らなかった場合はなんの音沙汰もなく退場する。どちらの場合もその後シナリオに出現しないため生死は不明。
- 戦闘ではカテゴリーFの効果が非常に高いため、必中無しでは非常に苦戦する強敵。その他にも場合によっては防御や回避を選択する、援護防御をしてくる、撤退条件があるなど厄介なことこの上ない。ただし乗機は(後半は改造段階が上がるが)最後まで初期のままとなっている。
Zシリーズ編集
- スーパーロボット大戦Z
- ギルバート・デュランダルの考案したデスティニープランが次元崩壊によって黒歴史の遺産の1つとして残り、地球連邦がニュータイプを探し当てる為にデスティニープランのシステムを利用。その結果、被験体であったフロスト兄弟は、「ニュータイプとして遺伝子的に不適応」と見なされ、カテゴリーFの烙印を押されてしまっている。本作ではまさに、デスティニープランによって齎される弊害の代表格として扱われており、当然ながらフロスト兄弟は、システムを考案したデュランダルや、自分達と対照的に遺伝子的に優れた存在になっているキラ・ヤマトを激しく憎む事になった。本シリーズでは原作同様に決戦後も生存しており、続編では意外な形で再登場することになる。