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戦火をあおり地球人類を滅亡に仕向けた真意は、圧倒的な力の前に滅びた母星ジェミナイに対し、時獄によって未来を失うとはいえ[[バアル]]から守られる[[地球]]に対する嫉妬心による。そのため、時獄の監視という任務を無視して自ら行動を開始、地球人類を滅亡させるべく動き始めたが、これが[[サイデリアル]]の意志に反していたため組織の怒りを買い、エージェントである[[尸空]]がジェミニスを処刑すべく出撃する事態となった。彼の行動は平たく言えば'''単なる八つ当たり'''であり、自らの感情を満足させるために不必要に姿を現したり助言を行ったりする場合も多く、最終的にそれが失敗に繋がった。
 
戦火をあおり地球人類を滅亡に仕向けた真意は、圧倒的な力の前に滅びた母星ジェミナイに対し、時獄によって未来を失うとはいえ[[バアル]]から守られる[[地球]]に対する嫉妬心による。そのため、時獄の監視という任務を無視して自ら行動を開始、地球人類を滅亡させるべく動き始めたが、これが[[サイデリアル]]の意志に反していたため組織の怒りを買い、エージェントである[[尸空]]がジェミニスを処刑すべく出撃する事態となった。彼の行動は平たく言えば'''単なる八つ当たり'''であり、自らの感情を満足させるために不必要に姿を現したり助言を行ったりする場合も多く、最終的にそれが失敗に繋がった。
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普段は余裕ぶった飄々とした態度を取っているが、その裏にはジェミナイを失った憤怒と、元凶たるサイデリアルに太刀打ちできない自らに対する諦観があり、母星を失ったことで「いがみ合う双子」の力を最大限に引き出せるようになった。また、本人の言に寄れば「サード・ステージのリアクター」であり、反作用を受けないどころかジェミニアなしでスフィアの力を行使していた(この傾向はアイムにも見られた)。サードステージに進むと、リアクターからスフィア・リアクトにクラスチェンジのような変化を果たすようで、スフィアを使うための装置ではなく自由自在にスフィアを反応させるための個体になるらしい。
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普段は余裕ぶった飄々とした態度を取っているが、その裏にはジェミナイを失った憤怒と、元凶たるサイデリアルに太刀打ちできない自らに対する諦観があり、母星を失ったことで「いがみ合う双子」の力を最大限に引き出せるようになった。また、本人の言に寄れば「サード・ステージのリアクター」であり、反作用を受けないどころかジェミニアなしでスフィアの力を行使していた(この傾向はアイムにも見られた)。
    
そのためかZ-BLUEに対しての言動は「どうせ無駄だから諦めろ」というスタンスで一貫しており、地球も自分達と同じ末路を必ず辿る、Z-BLUEも失敗すると決めてかかっていたが、Z-BLUEを含めた地球の人々は襲いくる災厄を撥ね退け続け、遂には[[アクシズ]]戦における逆転劇によって時空修復が実行されたのを目撃したことで嫉妬心が爆発。最後には[[アドヴェント]]の介入で憤怒に囚われたために感情のバランスを崩して「いがみ合う双子」を制御できなくなり、同時に収斂進化現象を起こした[[ジェニオン]]と[[ヒビキ・カミシロ|ヒビキ]]にスフィアを奪われ敗北、戦死した。
 
そのためかZ-BLUEに対しての言動は「どうせ無駄だから諦めろ」というスタンスで一貫しており、地球も自分達と同じ末路を必ず辿る、Z-BLUEも失敗すると決めてかかっていたが、Z-BLUEを含めた地球の人々は襲いくる災厄を撥ね退け続け、遂には[[アクシズ]]戦における逆転劇によって時空修復が実行されたのを目撃したことで嫉妬心が爆発。最後には[[アドヴェント]]の介入で憤怒に囚われたために感情のバランスを崩して「いがみ合う双子」を制御できなくなり、同時に収斂進化現象を起こした[[ジェニオン]]と[[ヒビキ・カミシロ|ヒビキ]]にスフィアを奪われ敗北、戦死した。
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[[アンナロッタ・ストールス]]と同様に自分達の行いは無意味であると内心分かってはいたが、今更自分の行動を変える事もできず、結局は地球人類と敵対する道を選んでしまった。
 
[[アンナロッタ・ストールス]]と同様に自分達の行いは無意味であると内心分かってはいたが、今更自分の行動を変える事もできず、結局は地球人類と敵対する道を選んでしまった。
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ボーナスシナリオ「ラスト・デイ」でジェミナイが滅ぼされる瞬間の一部始終を見る事は出来るが、母星と多くの生命を滅ぼした彼ら「サイデリアル」に復讐を誓った彼が何故傀儡となったかは明かされていない。あるいは、あの退廃的で感情のコントロールが出来なくなった本編の姿こそが「いがみ合う双子」による反作用だったのかも知れない。
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ボーナスシナリオ「ラスト・デイ」でジェミナイが滅ぼされる瞬間の一部始終を見る事は出来るが、母星と多くの生命を滅ぼした彼ら「サイデリアル」に復讐を誓った彼が何故傀儡となったかは明かされていない。
    
また、現在明かされていない謎として、「ガドライト達ジェミニスはどうやってZEUTH・ZEXISの記憶を封じたのか」というものがある。「いがみ合う双子」の力は表面化する感情の逆転であり、記憶を封じる力はない。
 
また、現在明かされていない謎として、「ガドライト達ジェミニスはどうやってZEUTH・ZEXISの記憶を封じたのか」というものがある。「いがみ合う双子」の力は表面化する感情の逆転であり、記憶を封じる力はない。
 
現在のところ有力なのは「サイデリアルに属する別のリアクターが記憶封じを行い、ガドライト達はそれも含めて監視するよう通達されていた」というもの。この「別のリアクター」についてはガドライトが口にした「あの方」「針」という言葉と残り4つのスフィアから考えてさそり座のリアクターである可能性がある。
 
現在のところ有力なのは「サイデリアルに属する別のリアクターが記憶封じを行い、ガドライト達はそれも含めて監視するよう通達されていた」というもの。この「別のリアクター」についてはガドライトが口にした「あの方」「針」という言葉と残り4つのスフィアから考えてさそり座のリアクターである可能性がある。
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=== ガドライトと「いがみ合う双子」===
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本編中でのガドライトの行動には矛盾が多い。具体的には、
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*エタニティ・フラットのことをわざわざ自軍の前に現れて教えている(ガドライトが言わなければZ-BLUEはこれに対して有効な手立てを打てず、対抗のためにジェミニスと戦うという発想すら出てこなかった)。
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*パラダイムシティでヒビキに特異点のことを教えている(突っぱねて何も教えなければZ-BLUEにはこの情報は伝わらなかった)。
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*種族そのものが絶滅の危機であり、それを自覚してアンナロッタと子だけは守る、という意識があったにもかかわらず私闘を優先した(サイデリアルに従っている限り存続の見込みはあり、任務を放棄したことでそれを自ら潰している)。
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*経過を見守るだけでよかったにも関わらず、わざわざ部隊を動かしている(これによってZ-BLUEからマークされている)。
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「ラスト・デイ」における現役時代のガドライトは、使命感が強く人間味のある好漢だったが、本編では上述の通り傲慢で狭量な卑劣漢に近い性格へと変貌している。これが「いがみ合う双子」の反作用による変貌であることは想像に難くないが、肝心の反作用の中身は未だ不明となっている。
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だが、これらの事象と、感情の制御が出来なくなっていたガドライトの言動からある推測が出来る。
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ガドライトは「ラスト・デイ」の時点で「故郷を襲った敵への怒りと、それを許そうとする心」という相反する感情を抱えていた。だが、普通に考えると守るべきものを根こそぎ滅ぼした敵を、後々ならまだしもその最中に許すなどということはありえない。その戦闘前台詞から読み取れるのは、「その二つの感情自体がスフィアの影響によるもの」だという事実である。
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怒りの方が明らかにガドライト自身の感情であることは自明の理であり、であればそのさかしまたる許す心はスフィアによるもの、と読める。ここから推察できる「いがみ合う双子」の反作用とは即ち、「'''自らを稼動させる二つの感情のうち、マイナスの感情の励起'''」だと思われる。
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本編中でのガドライトは、セカンド・ステージからサード・ステージへの移行段階(まだ反作用を受けている)であり、励起されていたのは「自らの無力に対する諦観」だと考えられる。「いがみ合う双子」はその属性の関係から、二つの感情が常に釣り合っていないと稼動を停止してしまう。言い換えれば、励起されたマイナスの感情に対して、それに釣り合うほどのプラスの感情を保たないと「いがみ合う双子」の力を使うことは出来ないのである。
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ガドライトの場合は諦めの感情を怒りで釣り合わせていたが、大本が「サイデリアルに勝てない自分の無力に対する諦め」であるため、必然的に怒りのむく方向は別の何かになる。アオの星に監視任務を受けてやって来たことで、同じサイデリアルに目を付けられながら、ジェミナイと違って守られるアオの星に怒りが向き、その結果行動は完全な八つ当たりとなった……ということだと考えられる。
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また、このような性質を持つがゆえに「偽りの黒羊」に弱いことがわかる(「いがみ合う双子」はその属性から「己の感情に向き合う」ことが求められるが、「偽りの黒羊」は「向き合わずに逃げる」ことが力になる)。
    
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
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