**これは脚本を手がけた藤川桂介氏らが述べているように、もともと番組が玩具主導で制作され、メーカー側デザイナーの村上克司氏(氏は同時期に[[ゴッドシグマ]]のデザインも手がけた)が仕上げたゴッドマーズのデザインが、かなり複雑で線が多かったことに起因している。<br />アニメとして動かすのが容易ではないゴッドマーズを前に、製作陣はストーリーを人間ドラマをメインとした構成とし([[マーグ]]というキャラクターが生まれ、[[コスモクラッシャー隊]]という[[主人公]]の仲間であり、戦闘でも活躍する存在がいるのはそういった事情である)、ゴッドマーズの戦闘シーンは止め絵と[[バンクシーン]]映像を多用した短時間のものとすることとした。そして'''「攻撃を受けても動じず、ほとんどの敵は必殺技ですぐに倒す」'''と演出することで、ゴッドマーズは強大なパワーと重厚かつ堅牢な装甲を持ち、[[明神タケル|タケル]]の[[超能力]]と合わせた絶大な力で敵を粉砕する天下無敵の存在であることを強調した。更にごくまれに訪れる苦戦やストーリーのクライマックスであるボス戦では、ゴッドマーズの苦闘と活躍に時間を割くことで敵の手ごわさや、それをも克服する強さを視聴者に強く印象付けようとした。<br />それどころか、番組の顔であると同時に一度気合を入れて作ってさえしまえばあとは毎週使えるので、本編より手の込んだ映像になることがよくある'''OPの映像ですら全く動いていない。'''<br />このようにともすれば「手抜き」ともとられかねない戦闘シーンは、結果的にゴッドマーズの強さを表現するものとして強烈なインパクトを残した。おもちゃの売れ行きが好調だった点を考えても製作側の意図は成功したといえる。更には人間ドラマ主体にしたことで大人の女性ファンまでもがファンにつき、まさに一石三鳥。ただ、今日「ゴッドマーズ=動かない」という図式が半ばお約束と化してしまったためか、『D』のように動きを見せたばかりに「動きすぎ」「捏造」という批判をされた例もある(無論、多くは冗談半分であるが)。<br />もっとも、あくまでも「動かない」のは作画が大変なゴッドマーズや[[六神ロボ|五神ロボ]]だけである。一方、[[ガイヤー]]や敵のギシン星のロボットはシンプルなデザインであることが多いこともあり、大半がよく動いている。 | **これは脚本を手がけた藤川桂介氏らが述べているように、もともと番組が玩具主導で制作され、メーカー側デザイナーの村上克司氏(氏は同時期に[[ゴッドシグマ]]のデザインも手がけた)が仕上げたゴッドマーズのデザインが、かなり複雑で線が多かったことに起因している。<br />アニメとして動かすのが容易ではないゴッドマーズを前に、製作陣はストーリーを人間ドラマをメインとした構成とし([[マーグ]]というキャラクターが生まれ、[[コスモクラッシャー隊]]という[[主人公]]の仲間であり、戦闘でも活躍する存在がいるのはそういった事情である)、ゴッドマーズの戦闘シーンは止め絵と[[バンクシーン]]映像を多用した短時間のものとすることとした。そして'''「攻撃を受けても動じず、ほとんどの敵は必殺技ですぐに倒す」'''と演出することで、ゴッドマーズは強大なパワーと重厚かつ堅牢な装甲を持ち、[[明神タケル|タケル]]の[[超能力]]と合わせた絶大な力で敵を粉砕する天下無敵の存在であることを強調した。更にごくまれに訪れる苦戦やストーリーのクライマックスであるボス戦では、ゴッドマーズの苦闘と活躍に時間を割くことで敵の手ごわさや、それをも克服する強さを視聴者に強く印象付けようとした。<br />それどころか、番組の顔であると同時に一度気合を入れて作ってさえしまえばあとは毎週使えるので、本編より手の込んだ映像になることがよくある'''OPの映像ですら全く動いていない。'''<br />このようにともすれば「手抜き」ともとられかねない戦闘シーンは、結果的にゴッドマーズの強さを表現するものとして強烈なインパクトを残した。おもちゃの売れ行きが好調だった点を考えても製作側の意図は成功したといえる。更には人間ドラマ主体にしたことで大人の女性ファンまでもがファンにつき、まさに一石三鳥。ただ、今日「ゴッドマーズ=動かない」という図式が半ばお約束と化してしまったためか、『D』のように動きを見せたばかりに「動きすぎ」「捏造」という批判をされた例もある(無論、多くは冗談半分であるが)。<br />もっとも、あくまでも「動かない」のは作画が大変なゴッドマーズや[[六神ロボ|五神ロボ]]だけである。一方、[[ガイヤー]]や敵のギシン星のロボットはシンプルなデザインであることが多いこともあり、大半がよく動いている。 |