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'''シャア・アズナブル''' / '''クワトロ・バジーナ'''は「[[ガンダムシリーズ]]」の登場人物。
 
'''シャア・アズナブル''' / '''クワトロ・バジーナ'''は「[[ガンダムシリーズ]]」の登場人物。
 
<!-- 彼自身が創作キャラクターとして大人気なので、経歴や考察に関する事は様々なメディアで発表されている。ここでは'''必要最小限'''の記述に止める。 -->
 
<!-- 彼自身が創作キャラクターとして大人気なので、経歴や考察に関する事は様々なメディアで発表されている。ここでは'''必要最小限'''の記述に止める。 -->
 
==概要==
 
==概要==
「'''[[赤い彗星]]'''」の異名を持つ、[[一年戦争]]時より[[ジオン公国軍]]で活躍し続け、生きた伝説と化したエースパイロット。
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「'''[[赤い彗星]]'''」の異名を持つ、[[一年戦争]]時より[[ジオン公国軍]]で活躍し続け、生きた伝説と化したエースパイロット。本名は'''キャスバル・レム・ダイクン'''。
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一年戦争後は'''クワトロ・バジーナ'''を名乗って[[エゥーゴ]]の指導者として[[グリプス戦役]]で活躍し、その後は[[ネオ・ジオン]]の総帥となって[[第2次ネオ・ジオン抗争]]を引き起こし、自らの最大の宿敵・[[アムロ・レイ]]との壮絶な戦いを繰り広げる。
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スペースノイド独立運動の指導者であるジオン・ズム・ダイクンの長男として生まれた。妹は[[セイラ・マス|アルテイシア・ソム・ダイクン]]
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その正体は、かつて[[スペースノイド]]の解放を説いたジオン・ズム・ダイクンの長男で、本名は'''キャスバル・レム・ダイクン'''
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一年戦争から7年後に'''クワトロ・バジーナ'''を名乗って[[エゥーゴ]]の指導者として[[グリプス戦役]]でティターンズに致命的な損害を与えて行方を眩ませ、6年後に[[ネオ・ジオン]]の総帥となってシャアの反乱([[第2次ネオ・ジオン抗争|第2次ネオ・ジオン抗争)]]を引き起こし、最大の宿敵・[[アムロ・レイ]]との壮絶な戦いを繰り広げた。
    
=== 人物 ===
 
=== 人物 ===
スペースノイド独立運動の指導者であるジオン・ズム・ダイクンの長男として生まれた。妹は[[セイラ・マス|アルテイシア・ソム・ダイクン]]
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基本的に冷静沈着で、何事においても紳士的に対応出来る大人びた人物。ジオン公国軍軍人として活躍していた時期より、パイロットとしての高度な操縦技能だけでなく、指揮官としても高い状況判断能力を持ち合わせ、彼の元で戦う者の多くが忠実に従おうとする程の絶大な人望も備える等、非の打ち所の無い程のカリスマ的存在で、軍人としての階級も20代前半という若さで大佐の地位にまで上り詰めている<ref>同じく20代前半の身で「大佐」の階級にまで上り詰めたのは、同軍ではザビ家の血を引くガルマだけであった。</ref>。
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一年戦争の終盤では、戦闘者としての[[ニュータイプ]]に目覚め、戦場で優れた把握能力を発揮するようになり、赤い彗星という異名の影響力も合わせて、ジオンだけでなく敵対していた連邦側にとっても、無視出来ない物となっている。
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それから七年が経ったグリプス戦役では、地球連邦政府の[[ダカール]]にある議会を武力で占拠するなど過激なテロリズムを成功させ、その際の演説で正規軍である[[ティターンズ]]を支持していた世論を、反乱軍である[[エゥーゴ]]へと傾けるなど歴史を大きく動かす程であった。[[ハマーン・カーン]]と[[グレミー・トト]]を失い、ネオ・ジオンを再編したのもシャアというカリスマ的存在がいたからであった。
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一方で、ジオン公国軍に所属していた当時は、自らの悲願であった「父を奪った[[ザビ家]]への復讐」の為ならば手段を選ばず、親友として気を許していた[[ガルマ・ザビ]]であっても「復讐」の対象の一人として謀殺する等、狡猾さや冷徹さを見せる事もあった<ref>復讐の最初の対象としてガルマに矛先を向けたのは、本当に友情を感じていた彼を殺せない事で、復讐心を失う事を恐れたのも理由の一つとなっている。</ref>。しかし、決して人の心を失っていた訳では無く、実際にザビ家の血を引いていながらも、まだ幼かった[[ドズル・ザビ]]の遺児である[[ミネバ・ラオ・ザビ]]に対しては、手に掛けようとしないどころか、むしろ彼女が一人の少女として幸せになる事を願っており、それ故に[[ハマーン・カーン]]の傀儡として利用されている姿を目の当たりにした際は、普段とは打って変わって激昂し、冷静さを失っていた程。
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あらゆる面で優れた能力を持っている反面、その内側には精神的な脆さも秘めており、自分をニュータイプとして導いてくれる母性的愛情や安らぎを女性に求めている部分があり、[[ララァ・スン]]や[[ナナイ・ミゲル]]を除いて、プライベートでその事を打ち明けることはなかった。自分を導くはずだった母性ララァ・スンを失ったことは、アムロ・レイとの決戦においても未だに忘れがたい悔恨となるのであった。
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指導者ジオン・ズム・ダイクンの息子であるのを理由に、[[カイ・シデン]]などからは一方的に政治家になるよう期待を押し付けられるのは、「一人の戦士」として戦場を疾駆したいと願うシャアにとって、精神的に大きな重圧となっていた。エゥーゴ時代の『[[機動戦士Ζガンダム|Ζガンダム]]』では、コロニー内でMS戦をしでかして警察に連行されたり、自販機でコーラを買って飲んだり、「嫁さんも貰えない」と自嘲していたり、戦艦の艦長をしていた1stや組織の首魁となった[[CCA]]での姿とかけ離れた自由な行動をしており、劇場版では更に自分の分のケーキがないかと気にしたり、[[エマ・シーン]]を口説こうとするヘンケンを羨ましがったりもしている。
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ジオン・ズム・ダイクンの遺児ではあるが、人類が変わるべきタイプと言われる新人類ニュータイプに関して、当初はララァ・スンに言ったように「戦争が生み出した人類の悲しき変種」とネガティブなイメージを持っていた。やがて自分の命を脅かす最強のパイロットであるアムロ・レイと戦う内に思想が変化し、ア・バオア・クーでは「ジオンなき後はニュータイプの時代だ」とこれからの時代の変革を予感するに至る。以降、「'''人類の革新ニュータイプ'''」という概念を模索していくようになった。
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多才な人間であり、モビルスーツの操縦技術、作戦指揮能力、潜伏力(アクシズにいたハマーンですら彼を見つけられなかった)、政治手腕、カリスマ性、演説による民衆の扇動能力の高さは優れたものであり、これらは『逆襲のシャア』を視聴すれば大よそ分かる。しかし、それもシャアにとって能力の一端でしかなく、『アニメック』1986年5月号のインタビューで、シャアの生みの親の一人である富野由悠季は「けれども色々な事があった末にシャアが”悩む”と言う事から脱っしてしまったとしたら、彼は途方も無く強いでしょう。どれだけ強いか、と言うとそれこそ物語があっという間、『ZZ』なんかは5本もいらずに終わってしまうでしょうね。もう狡猾な手段なんかは使わないでやれてしまう位、強いでしょうね。まず、アムロなんかは、何も知る前に殺されてしまうでしょうね。それ程、強いです。」と狡猾な手段を取らない本気を出したシャアの強さと恐ろしさを解説している。
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結局、シャア・アズナブルはその潔癖さゆえに、悩むことを脱することはなく生涯を終えた。
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パイロット(ニュータイプ)、政治家、指導者、それぞれの面で非常に高い能力と才能を発揮しているシャアであるが、彼を象徴する最大の特徴として挙げられるのが、『[[機動戦士ガンダム]]』第43話で[[アムロ・レイ]]から「貴様だってニュータイプだろうに」と言われるほどに他者と交信可能な優れたニュータイプ能力を所持していながらも、『[[機動戦士Ζガンダム]]』第15話で[[ベルトーチカ・イルマ]]に指摘された通り「'''平和なインテリジェンスを持たなかった'''」という「本質」である。それを示すかのように、戦場においても分かり合おうという姿勢を見せたことはあまりなく、実は[[エゥーゴ]]と同じ様な最終目的を持っていた[[ジャミトフ・ハイマン]]とは対談することなく直接暗殺を決行し、[[ララァ・スン]]を殺害された一件から[[アムロ・レイ]]とは最後まで和解することがが出来なかった。
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基本的に冷静沈着で、何事においても紳士的に対応出来る大人びた人物。ジオン公国軍軍人として活躍していた時期より、パイロットとしての高度な操縦技能だけでなく、指揮官としても高い状況判断能力を持ち合わせ、彼の元で戦う者の多くが忠実に従おうとする程の絶大な人望も備える等、非の打ち所の無い程のカリスマ的存在で、軍人としての階級も20代前半という若さで大佐の地位にまで上り詰めている<ref>同じく20代前半の身で「大佐」の階級にまで上り詰めたのは、ザビ家の血を引くガルマだけであった。</ref>。そして一年戦争の終盤では、[[ニュータイプ]]としても優れた潜在能力を発揮するようになり、ジオン・ズム・ダイクンの遺児という点を除いても、その影響力はジオンだけでなく敵対していた連邦側にとっても、無視出来ない物となっている<ref>事実、[[ダカール]]の演説では、[[エゥーゴ]]と[[ティターンズ]]の対立構造を大きく覆す事態へと歴史を動かし、シャアが消息不明になった3年後となる『[[機動戦士ガンダムUC|ラプラス事変]]』時はに至っては、ネオ・ジオンという組織を維持させる為に、ジオン共和国の首相であるモナハン・バハロがシャアを模した強化人間である[[フル・フロンタル]]を用意した程である。</ref>。
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『Ζ』第6話で[[カミーユ・ビダン]]からは「'''じゃあクワトロ大尉も、他人を信じないから戦うのですか?'''」と、シャアが他人を信用していないという核心を突かれている。他人を信用しない性格は、幼少期にて唐突に両親を失った事で、家庭の愛情を殆ど知らずに育ち、残された唯一の肉親である[[セイラ・マス|アルテイシア]]の「兄」を務めねばならず、簡単に弱みを見せたり他者に頼る事が許されなかったある種の「孤独」な環境で育ったで形成されたと思われる。
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一方で、ジオン公国軍に所属していた当時は、自らの悲願であった「父を奪った[[ザビ家]]への復讐」の為ならば手段を選ばず、例え親友として本心から気の許せる存在であった[[ガルマ・ザビ]]であっても「復讐」の対象の一人として謀殺する等、狡猾さや冷徹さを見せる事もあった<ref>復讐の最初の対象としてガルマに矛先を向けたのは、本当に友情を感じていた彼を殺せない事で、復讐心を失う事を恐れたのも理由の一つとなっている。</ref>。しかし、決して人の心を失っていた訳では無く、実際にザビ家の血を引いていながらも、まだ幼かった[[ドズル・ザビ]]の遺児である[[ミネバ・ラオ・ザビ]]に対しては、手に掛けようとしないどころか、むしろ彼女が一人の少女として幸せになる事を願っており、それ故に[[ハマーン・カーン]]の傀儡として利用されている姿を目の当たりにした際は、普段とは打って変わって激昂し、冷静さを失っていた程。
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[[ララァ・スン]]の残留思念からは「彼は純粋よ」[[ミライ・ヤシマ]]からは「シャアは純粋すぎる人よ」と、アクシズ落としという凶行であっても止まらずにやり遂げてしまう極端さを暗示されている。
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しかし、あらゆる面で優れた能力を持っていた反面、その内側には精神的な脆さも秘めており、幼い頃より政治闘争に翻弄され続け、両親からの満足な愛情を得られなかった結果、母性的愛情や安らぎに飢えている孤独な苦悩も抱え込んでおり、[[ララァ・スン]]を除いてその哀しい本質に気付き理解する事が出来た者は、遂に誰もいなかった。そしてララァを失い、次第にニュータイプとしての片鱗を見せ始めたシャアは、自らの心の穴を埋めるかの様に、「'''ニュータイプによる人類の革新'''」という独自の理想を求める様になる。
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=== 行動原理 ===
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一年戦争の頃の目的は、父親を謀殺したザビ家に対する復讐である。その為に彼らの支配するジオン公国軍に潜り込み[[ガルマ・ザビ]]謀殺に成功するのだが、終盤には「ザビ家打倒なぞついでのことだ」と実妹の[[セイラ・マス]]の前で言い放っていた。それだけ戦争で能力を開花させたニュータイプ、[[アムロ・レイ]]を危険視していたのである。
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また、ジオン・ズム・ダイクンの息子であるのを理由に周囲から一方的に期待を押し付けられる重圧には、内心「一人の人間」として扱って欲しいと願っていたシャアにとって、精神的に大きな苦痛となっていた。エゥーゴ時代の『[[機動戦士Ζガンダム|Ζガンダム]]』では、コロニー内でMS戦をしでかして警察に連行されたり、自販機でコーラを買って飲んだり、「嫁さんも貰えない」と自嘲していたり(引く手数多だが)と、1stや[[CCA]]での姿からは想像できない行動もしており、劇場版では更に自分の分のケーキがないかと気にしたり、[[エマ・シーン]]を口説こうとするヘンケンを羨ましがったりもしている。ヘタレ呼ばわりされがちなΖ時代の彼だが、これこそが「シャア・アズナブル」の仮面を脱いで「パイロットだけをやっている」、素のキャスバルの姿だったのかも知れない。
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シャアの反乱においての目的は、アクシズ落としにより地球に執着しているアースノイドを強制的に宇宙へ上げてニュータイプにし、人類発祥の地である地球をただの星と見做して無関心になっていたスペースノイドを地球の大切さを思い出させる事で、地球の再生と人類の革新を、アースノイドやスペースノイドを問わない宇宙へと上がった全ての人類に賭ける事であった。この部分は『ハイ・ストリーマー』で詳しく解説されており、地球を独占する地球連邦政府に対して強い不満を抱いているスウィート・ウォーターの難民から強い信頼を得ているシャアが、自分達のことしか考えていない地球連邦政府の高官達の傲慢を許せずに粛清する必要を感じていた。しかし、自分の味方であるネオ・ジオン派の人間は「結局は自らのカリスマを利用して、権力に執着するだけの俗物でしかない」という事実も把握していた為、右腕である[[ナナイ・ミゲル]]の前でしか遂に本心を明かすことはなかった。この心情は映画でも'''「私は世直しなど考えてない」'''の一言で出てきており、『純粋にモビルスーツのパイロットとして、アムロと互角に戦って勝ちたい』という思いも燻らせていながらも、アクシズ落としという所業は、自身の「理想」と「実利」を同時に叶える、シャア・アズナブルの人生の総決算でもあったのだった。普段こそ理性一辺等で冷静沈着を装っているが、シャア・アズナブルのもう一つの顔は、長き間戦いに身を投じていたモビルスーツパイロットとしての「戦士」であったのも事実だ。『逆襲のシャア』の、ロンデニオン・コロニー内での邂逅では'''「私はお前と違ってパイロットだけをやっている訳にはいかん!」'''という台詞が噴出するが、これも組織の御旗になってしまったが故の本音である。
   −
===劇中の様相===
   
==== 生い立ち ====
 
==== 生い立ち ====
 
ジオン・ズム・ダイクンの長男として生まれたキャスバルは、妹・アルテイシアや母・トアと共に穏やかに暮らしていたが、ある日突然、父・ジオンが急死。ザビ家によって命が危険に晒された結果、父の理解者であったジンバ・ラル([[ランバ・ラル]]の父)に庇護され、彼の手引きで[[地球]]に逃れた後は、マス家の養子「'''エドワウ・マス'''」として育つ。
 
ジオン・ズム・ダイクンの長男として生まれたキャスバルは、妹・アルテイシアや母・トアと共に穏やかに暮らしていたが、ある日突然、父・ジオンが急死。ザビ家によって命が危険に晒された結果、父の理解者であったジンバ・ラル([[ランバ・ラル]]の父)に庇護され、彼の手引きで[[地球]]に逃れた後は、マス家の養子「'''エドワウ・マス'''」として育つ。
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物語の序盤では、ジオン時代からの部下である[[アポリー・ベイ]]、[[ロベルト (ガンダム)|ロベルト]]の二人と共に[[ガンダムMk-II]]奪取作戦を遂行して、コロニー「[[グリーンノア]]」に潜入するも、その時に出会った[[カミーユ・ビダン]]のニュータイプの素養に早くから注目し、様々な面で面倒を見る事になる。
 
物語の序盤では、ジオン時代からの部下である[[アポリー・ベイ]]、[[ロベルト (ガンダム)|ロベルト]]の二人と共に[[ガンダムMk-II]]奪取作戦を遂行して、コロニー「[[グリーンノア]]」に潜入するも、その時に出会った[[カミーユ・ビダン]]のニュータイプの素養に早くから注目し、様々な面で面倒を見る事になる。
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当初はパイロットに徹していたが、かつての[[ライバル]]だったアムロとの再会、[[パプテマス・シロッコ]]の出現、ブレックスの死を経た事で、なし崩し的にエゥーゴの中心人物となり、[[ダカール演説]]によって自らの素性を明かした上でティターンズを糾弾する。その後も、パイロットと同時にエゥーゴの指導者としても活躍する事になるが、ミネバを傀儡の指導者にしたハマーンに激昂した後に[[コロニーレーザー]]の「グリプス2」を潰す為に頭を下げざるを得なくなったり、一方的な失望と共にティターンズへ寝返った[[レコア・ロンド]]には罵られ、シロッコには「ニュータイプのなり損ない」とまで見下される等、精神的な重圧や苦悩に見舞われる事も多くなる。
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当初はパイロットに徹していたが、かつての[[ライバル]]だったアムロとの再会、[[パプテマス・シロッコ]]の出現、ブレックスの死を経た事で、なし崩し的にエゥーゴの中心人物となり、[[ダカール演説]]によって自らの素性を明かした上でティターンズを糾弾。U.C.0097を描いたアニメ『[[機動戦士ガンダムNT]]』では、回想シーンで、新規収録されたダカール演説の映像が挿入された。
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[[ジャミトフ・ハイマン]]の死後となるグリプス2争奪戦において、[[百式]]でシロッコの駆る[[ジ・O]]やハマーンの駆る[[キュベレイ]]と戦う事になるも、モビルスーツの圧倒的な性能差によって苦戦を強いられる事が多く、最終的には大破した戦艦内でのハマーンのキュベレイとの戦いの最中、戦艦の爆発に巻き込まれて行方不明となる。
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民意が反ティターンズへと傾いた後も、パイロットと同時にエゥーゴの指導者としても活躍する事になるが、ミネバ・ラオ・ザビを傀儡の指導者にしたハマーンに激昂した後に[[コロニーレーザー]]の「グリプス2」を潰す為に頭を下げざるを得なくなったり、一方的な失望と共にティターンズへ寝返った[[レコア・ロンド]]には罵られるなど、精神的な重圧や苦悩に見舞われる事も多くなる。
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[[ジャミトフ・ハイマン]]の死後となるグリプス2争奪戦において、[[百式]]でシロッコの駆る[[ジ・O]]やハマーンの駆る[[キュベレイ]]と戦う事になるも、モビルスーツの圧倒的な性能差によって苦戦を強いられるが見事に陽動を果たし、最終的にティターンズ艦隊に致命的な一撃を与える。そして、中破した百式を駆り、ハマーンのキュベレイとの戦いの最中、戦艦の爆発に巻き込まれて行方不明となる。
    
本作では、序盤は専用カラーに塗られた[[リック・ディアス]]に搭乗し、一時は改修し白のカラーで塗られたガンダムMk-IIにも搭乗。その後は金色のモビルスーツである百式に乗り換えて多大な戦果を挙げているのだが、この当時、モビルスーツの性能には激しいインフレが生じていた故に、グリプス戦役の終盤にはモビルスーツの性能差によって追い込まれる事も少なくなかった。
 
本作では、序盤は専用カラーに塗られた[[リック・ディアス]]に搭乗し、一時は改修し白のカラーで塗られたガンダムMk-IIにも搭乗。その後は金色のモビルスーツである百式に乗り換えて多大な戦果を挙げているのだが、この当時、モビルスーツの性能には激しいインフレが生じていた故に、グリプス戦役の終盤にはモビルスーツの性能差によって追い込まれる事も少なくなかった。
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エンディングクレジットは[[主人公]]のカミーユを差し置いて一番上で、名前も'''シャア・アズナブル'''となっている。(余談だが、設定資料や本編での小杉十郎太氏によるナレーションでも一貫して“シャア・アズナブル”として扱われている。“クワトロ”と呼ばれるようになったのは後年のゲーム作品などの影響が大きい)。カミーユがトップクレジットになったのは劇場版2作品目からとかなり後年になってからである。また、SRWシリーズでは終始カミーユと共に前線で戦い続けているイメージがあるが、カミーユを残し先に宇宙に上がってしまったり、ブレックスに託されエゥーゴの中心人物になったので出撃を控えて欲しいと言われたり(ダカール演説後は特に)と、物語が後半になるにつれ戦闘に参加したくてもできない事が多くなっていった。
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エンディングクレジットは[[主人公]]のカミーユを差し置いて一番上で、名前も'''シャア・アズナブル'''となっている。設定資料や本編での小杉十郎太氏によるナレーションでも一貫して“シャア・アズナブル”として扱われている。“クワトロ”と呼ぶのは、後年のゲーム作品などが限定される。また、カミーユがトップクレジットになったのは劇場版2作品目からである。SRWシリーズでは終始カミーユと共に前線で戦い続けているイメージがあるが、カミーユを残し先に宇宙に上がってしまったり、ブレックスに託されエゥーゴの中心人物になったので出撃を控えて欲しいと言われたり(ダカール演説後は特に)と、物語が後半になるにつれ戦闘に参加したくてもできない事が多くなっていった。
 
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ゲームや外伝作等では、生存直後のクワトロの姿が描かれており、残骸となった百式のコックピットから出てカミーユの身に起きた悲劇を感じ取ったクワトロは、自らの信じようとして「人類の革新」に対し絶望。そして、その4年後にはネオ・ジオン総帥シャア・アズナブルとして起ち、アムロと雌雄を決する事になる。
      
==== [[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]] ====
 
==== [[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]] ====
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ハマーンの死後、新たなネオ・ジオンを立ち上げたシャアは、依然地球にしがみつく人々の存在に絶望。人類の粛正を目論み、最初の段階として資源衛星である[[フィフス・ルナ]]を地球へと落とす作戦に出る。その際、自らの専用機である[[サザビー]]に搭乗したシャアは、因縁の宿敵であるアムロの駆る[[リ・ガズィ]]と交戦。モビルスーツの性能差もあって彼を圧倒し、最終的にはフィフス・ルナの落下に成功させる。
 
ハマーンの死後、新たなネオ・ジオンを立ち上げたシャアは、依然地球にしがみつく人々の存在に絶望。人類の粛正を目論み、最初の段階として資源衛星である[[フィフス・ルナ]]を地球へと落とす作戦に出る。その際、自らの専用機である[[サザビー]]に搭乗したシャアは、因縁の宿敵であるアムロの駆る[[リ・ガズィ]]と交戦。モビルスーツの性能差もあって彼を圧倒し、最終的にはフィフス・ルナの落下に成功させる。
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一方、アムロとの因縁に決着をつける為に、彼なりの美学からか「[[サイコフレーム]]」を[[アナハイム・エレクトロニクス|アナハイム]]へ横流しさせており、それが[[νガンダム]]の開発に繋がっている(小説『ハイ・ストリーマー』ではよく知られる「アムロと互角の条件で決着を付けるため」という理由の他に、「'''地球を潰す行為を行う事を恐れ、自身の行為をアムロに止めてもらうため'''」といった理由があった事がシャア自身の口から語られる)。また、『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン|ベルトーチカ・チルドレン]]』では、サイコフレームを搭載したサイコ・ドーガをわざと放棄し、アムロが回収するよう仕向けていた。これにより、アムロはサイコ・ギラ・ドーガのサイコフレームを[[Hi-νガンダム]]に搭載させた。
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一方、アムロとの因縁に決着をつける為に、対等な勝負を行った上で勝つという彼なりの美学からか「[[サイコフレーム]]」を[[アナハイム・エレクトロニクス|アナハイム]]へ横流しさせており、それが[[νガンダム]]の性能アップに繋がっている。また、小説『ハイ・ストリーマー』では、これはアムロに自分を止めて貰う為でもあったと補足された。また、『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン|ベルトーチカ・チルドレン]]』では、サイコフレームを搭載したサイコ・ドーガをわざと放棄し、アムロが回収するよう仕向けていた。これにより、アムロはサイコ・ギラ・ドーガのサイコフレームを[[Hi-νガンダム|νガンダム]]に搭載させた。
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スウィートウォーターの住民達からは「スペースノイドの希望」と崇拝されている。かつて戦争難民だった住民たちは、圧政者たる地球連邦はもとより、'''[[ジオン公国]]以外のスペースノイドを軍に虐殺させたザビ家'''も嫌悪しており、「ジオン・ズム・ダイクンの遺児」というザビ家の被害者代表ともいえる肩書きが、彼らを引き付ける要素となったと思われる。一方、シャアを支持するスペースノイド達の中には、その影響力を利用して権力を手中に収めようとする俗物的な人間もいたが、シャアはそれを知りつつも、あえて彼等を利用する事で自らの目的を果たそうとする強かさも見せている。
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スウィートウォーターの住民達からは「スペースノイドの希望」と崇拝されている。かつて戦争難民だった住民たちは、圧政者たる地球連邦はもとより、'''[[ジオン公国]]以外のスペースノイドを軍に虐殺させたザビ家'''も嫌悪しており、「ジオン・ズム・ダイクンの遺児」というザビ家の被害者代表ともいえる肩書きが、彼らを引き付ける要素となったと思われる。一方、シャアを支持するスペースノイド達の中には、その影響力を利用して権力を手中に収めようとする俗物的な人間もいたが、シャアはそれを知りつつも、あえて彼等を利用する事で自らの目的を果たそうとする強かさも見せている。小説『ハイ・ストリーマー』は、映画の説明が足りなかった部分を補足しており、シャアの行動原理を詳細に描写。シャアがアクシズを落とす目的が「地球に無関心となったスペースノイドに、かの星が人類発祥の地であると思い出させる為」といった理由があった事がナナイの前でシャア自身の口から語られる。
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アクシズ落としが敢行される中、サザビーに搭乗してアムロの駆るνガンダムとの死闘を演じ、途中で生身での戦闘も行いながら、再びモビルスーツでの戦いとなるが、最終的には敗北してサザビーから脱出。その際にアムロのニューガンダムにコックピットブロックを掴まれ、最後はアクシズを押し返そうとするνガンダムのサイコフレームの光に巻き込まれる形でアムロと共に行方不明となる。その際、[[ナナイ・ミゲル]]が「大佐の命が…吸われていきます」と発していることから'''サイコフレームの共振による何らかの影響で死亡した'''事が示唆されている。
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アクシズ落としが敢行される中、サザビーに搭乗してアムロの駆るνガンダムとの死闘を演じ、途中アクシズの坑道内で生身での銃撃戦も行いながら、再びモビルスーツでの戦いとなるが、最終的には敗北してサザビーからコックピット・カプセルが排出される。その際にアムロのニューガンダムにコックピット・カプセルを掴まれ、アクシズの地表に埋没させられる。そして最後は、νガンダムとカプセルから発したサイコフレームの光に巻き込まれる形でアムロと共に行方不明となる。その際、[[ナナイ・ミゲル]]が「大佐の命が…吸われていきます」と発していることから、サイコ・フレームにより意思を吸われ死亡したことが暗示されている。小説『ハイ・ストリーマー』においても、シャアが「サイコミュが、我々の意思を……」とサイコ・フレームにより自分とアムロの思惟が吸われていくことを説明している。
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==== その後 ====
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==== [[機動戦士ガンダムUC]] ====
小説『ガイア・ギア』ではアフランシに埋め込まれたセルチップの記憶として登場する。「赤の肖像」のシャアの独白によれば「アムロと共に、第二次ネオ・ジオン抗争終盤で、'''サイコフレームに命を吸われる形で死亡した'''」事になっていた。
+
逆襲のシャアから3年後を舞台にした小説で、1989年に発刊された小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』同様に、設定面ではシャアもアムロも既に死亡したことになっているが、劇中では、シャアもアムロも行方不明ということになっている。生前の本人でもあって本人でもないという量子的存在である残留思念の特性上、シャア・アズナブルの残留思念も本人ではなく本人であるという重ね合わせの状態で、強化人間[[フル・フロンタル]]の肉体に宿り、彼を動かしている。
   −
『[[機動戦士ガンダムUC]]』の設定に準じる近年の作品の設定ではサザビー(とνガンダム)のコックピットはのちに無人の状態で発見されていることになっており、アムロともども'''真のニュータイプになった'''という描写がなされている。アニメ版UCではジオン共和国がシャアを模して作った強化人間[[フル・フロンタル]]の肉体に宿った自身の残留思念をアムロやララァと共に迎えに来る様子が描かれている。
+
アニメ版では設定はほぼ変わりないが、イベント「赤の肖像」で、シャアが死亡し全体に溶けフル・フロンタルに憑依するまでが描写された。また、こちらでは終盤、アムロやララァと共に、シャアの残留思念が、フロンタルに憑依した自分の残留思念を迎えに来る様子が描かれている。
   −
[[機動戦士ガンダムNT]]』ではダカール演説の映像が挿入される。
+
==== [[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ]] ====
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シャアの反乱から約10年が経過した世界を舞台とした小説となっており、シャア、アムロ双方が既に死亡したことが冒頭で語られている。よってシャアは出てこないが、シャアが生き返って人の思う事をしていると評される秘密結社のリーダー、マフティー・ナビーユ・エリンが登場する。正体はハサウェイ・ノアであった。またシャアの出した結論が、人類を産んだ地球を滅亡させてはならない、保全すべきという部分も語られた。
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===総評===
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劇場版ではハウンゼン内で、ギギ・アンダルシアが見ているタブレットコンピューターのニュース映像で生前のシャアの姿が新しく描き起こされている。また、こちらではマフティーはシャアの幽霊と噂されているという設定に変更となった。
多才な人間であることは間違いなく、モビルスーツの操縦技術、作戦指揮能力、潜伏力(ハマーンですら見つけられなかった)、政治手腕、カリスマ性とそれに対する演説は優れたものであり、これらは『逆襲のシャア』を視聴すれば大よそ分かる。実際、私情抜きで本気を出せば『逆襲のシャア』でアムロになにもさせずにアクシズ落としを容易に成功させられただろう(本気になったシャアに関しては『スパロボD』で拝める)。
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しかし、そんなシャア・アズナブルの[[性格]]は、「理性」と「感情」が入り混じった「理想」と「実利」主義者であったため、私情抜きの本気を出す事は作中ではなかった。
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『逆襲のシャア』において、シャアはアースノイドに対して強い不満を抱いているスウィート・ウォーター市民からの信頼を得ており、シャア自身も自分達のことしか考えていない地球連邦政府の高官達の傲慢を許せずに粛清する必要を感じていたが、同時に自分の味方であるネオ・ジオン派の人間達すら「結局は自らのカリスマを利用して、覇権奪取に奔走し権力に執着するだけの俗物でしかない」事実も把握していた。その為、ネオ・ジオンを指揮したシャアの軍事行動は、ただ『アースノイドを否定すればいい』としか考えていない傲慢なスペースノイド達とは異なり、「スペースノイド側だけに都合の良い『世直し』や『革命』」を考えていた訳ではなかった。シャアがアクシズ落としを行おうとしたのは、「それによって荒廃した地球で生き残ったアースノイド達が宇宙へ上がらざるを得ないようにし、また自分達の不満の捌け口に近い形で地球を否定する事しか考えないスペースノイド達にも地球の大切さを思い出させる事で、地球の再生と人類の革新を、アースノイドやスペースノイドを問わない宇宙へと上がった全ての人類に賭けようとする為」であった。
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==== [[GUNDAM:ガイア・ギア|ガイア・ギア]](SRW未参戦) ====
 
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アムロやシャアが活躍した時代からおおよそ100年後を舞台にしており、どちらも既に死亡しているが、シャアは、自身の体細胞から作られたクローン人間アフランシ・シャアの深奥の意思として未だに存在し続けている。時折、アフランシへ語りかけるなど、意思の状態になっても、現世へ介入しているが、表層意思であるアフランシに彼の声が届くことはなかった。
一方、普段こそ理性一辺等で冷静沈着を装っているが、シャア・アズナブルの実情は、長き間戦いに身を投じていたモビルスーツパイロットとしての「戦士」であるのも事実である。宿命のライバルであるアムロとの最後の対決で、以前の対面で'''「私はお前と違ってパイロットだけをやっている訳にはいかん!」'''と言っていながら'''「私は世直しなど考えてない」'''と矛盾した台詞を言い放っている事からも分かる通り、政治家を務めていながらも『純粋にモビルスーツのパイロットとして、アムロと互角に戦って勝ちたい』という思いも燻らせており、「戦士」である事に最も生き甲斐を覚えていた彼にとって譲れない部分であった。つまり、アクシズ落としという所業は、自身の「理想」と「実利」を同時に叶える、シャア・アズナブルの人生の総決算でもあったのだった。
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とはいえ、シャアの行動が周りと世界を大きく振り回したのも事実で、
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・シャアが『ガルマを殺してなければ』ザビ家が崩壊せず、ジオンが負けてもスペースノイド達はまだマシな未来があったかもしれないし、ガルマがドズルの言う通りに覚醒していた可能性もあった。
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・アクシズにおいても『ハマーンに全責任を押し付けて逃げなければ』ハマーンが大きく歪まず、スペースノイドを正しく導いていた可能性があった。
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・グリプス戦役終結後に『エゥーゴを見限ったりもしなければ』、以降のエゥーゴ上層部の腐敗を抑え、後に連邦での地位を約束された後もスペースノイドの権利を認める方針へと軌道修正し、アースノイドとスペースノイドの間の隔たりを少しでも緩和出来た可能性もあった。ジオンの残党達が過去の栄光を求めて無意味なテロ活動に走る事も抑えられたかもしれない。
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これらはあくまでも結果論に過ぎず、またその時のシャアの心情<ref>ガルマを殺したのはそもそも両親をザビ家に殺される形になった事が原因であるし、エゥーゴを見限ったのは希望を見出したカミーユの精神崩壊に絶望してしまったのも理由の一つであり、ハマーンに責任を押し付けてアクシズを出奔してしまったのも作品によってはハマーンにも責任がある形で当時自分の子供を妊娠していた恋人を喪ってしまった事が大きい。また、そもそも地球圏ではシャアの正体がキャスバル・レム・ダイクンである事や敵討ちのためにジオン軍に身を投じていた事が広く知れ渡っていた事から遅かれ早かれアクシズでもシャアの正体とガルマやキシリアの死の真相が知られる可能性が高く、そうなるとザビ派閥が牛耳っているアクシズでは粛清対象になる可能性が極めて高いので結局アクシズを出奔する可能性は高い。</ref>を考えれば彼だけにその責任を押し付けるのも酷な話であるのも確かであるが、それでもジオンの遺児というネームバリューを利用していたにも拘らずやった事に責任をもたなかった無責任な所が、かえって世界事情を泥沼の惨劇に発展させた事は否定できないだろう。
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パイロット、政治家、そしてニュータイプ、それぞれの面で非常に高い能力と才能を発揮しているシャアであるが、彼を象徴する最大の特徴として挙げられるのが、「優れたニュータイプでありながら、'''感性そのものは[[オールドタイプ]]でしかなかった'''」という「本質」である。それを示すかのように、分かり合おうという姿勢を見せたことはあまりなく、本人なりに足掻いている様子を見せる事もあったが、個人的な確執やララァの一件から最期の最期まで抜け出すことが出来なかった<ref>[[グリプス戦役]]が始まったばかりの頃に、シャアの右腕的存在であった[[カミーユ・ビダン]]は、優れたニュータイプ故に無意識のうちに知ってか知らずかシャアに対して「'''じゃあクワトロ大尉も、他人を信じないから戦うのですか?'''」という、シャアの核心を突く一言を言い当てている。</ref>。
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幼少期にて唐突に両親を失った事で、家庭の愛情を殆ど知らずに育ち、残された唯一の肉親である[[セイラ・マス|アルテイシア]]の「兄」を務めねばならず、簡単に弱みを見せたり他者に頼る事が許されなかったある種の「孤独」な環境もあってか、シャアの心の内側には'''「他人に頼られるよりも、自分が他人に頼りたい」'''という、人ならば誰もが持ってもおかしくない心の弱さを抱えていた。しかし、あまりに高すぎる能力と才能を持っている事から、周囲にはその本質を理解されなかったばかりか、[[カミーユ・ビダン|よき相棒と言える人物]]や、[[ハマーン・カーン|好意を]][[レコア・ロンド|寄せてくる]][[クェス・パラヤ|女性]]からもただ「父性」ばかりを求められていた結果、「自分は期待に応えなければならない」と言うある種の強迫観念に囚われ続ける事になってしまった感もあり、その結果、女性に対して中途半端な態度しか取る事が出来ず、破局すると言う悪循環を招く要因となってもいる。<ref>実際には弱音を吐けた[[ガルマ・ザビ|親友]]や[[ララァ・スン|恋人]]もいたのだが、ガルマはザビ家への憎しみを捨てきれなかった結果自ら謀殺してしまい、ニュータイプの希望として見出したララァを戦場に出してしまったが為にアムロに殺害されるという、シャアの方にも原因がある形で早期に失ってしまった。</ref>そんなシャアの事をライバルのアムロにまで「器量の小さい」と詰られているが、[[ミライ・ヤシマ]]からは「純粋過ぎる人」と何処か哀れみもこめた評価がされており、「あらゆる優れた『能力』を持ちながらも、その『心』は一人の弱い人間でしかなかった」と言うのが、シャア・アズナブルという人物なのかもしれない。
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外伝も含めて女性との関係は非常に多いが、子孫は一切残していない。『ガイア・ギア』(SRW未参戦)では、遺伝子から造りだした[[クローン]]にメモリーチップを移植した「メモリー・クローン」という存在の主人公、'''アフランシ・シャア'''がいる。
      
==登場作品と役柄==
 
==登場作品と役柄==
初代設定での登場は少なく、基本的には『[[Ζ]]』のクワトロ時代か逆シャアの[[ネオ・ジオン]]総帥時代がベースとなっている。その中でも異色なのは『逆シャア』シナリオ再現の真っ只中から味方になる『D』と『第3次Z時獄篇』であろう。とにかくスパロボのストーリーにおいても最重要人物の一人であり、絶大な存在感を持つ。
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初代設定での登場は少なく、基本的には『[[機動戦士Ζガンダム|Ζ]]』のクワトロ時代か逆シャアの[[ネオ・ジオン]]総帥時代がベースとなっている。その中でも異色なのは『逆シャア』シナリオ再現の真っ只中から味方になる『D』と『第3次Z時獄篇』であろう。とにかくスパロボのストーリーにおいても最重要人物の一人であり、絶大な存在感を持つ。
    
また、原作通り何度かアクシズ落としを画策したが、アムロ以外にも多くの[[主人公]]達からその行為を否定されている。
 
また、原作通り何度かアクシズ落としを画策したが、アムロ以外にも多くの[[主人公]]達からその行為を否定されている。
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ネオ・ジオン総帥の姿で登場する場合は基本的には敵なのだが、前述の通り『[[スーパーロボット大戦D|D]]』では最後まで味方として活躍するほか、『[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]』『[[スーパーロボット大戦X|X]]』『[[スーパーロボット大戦T|T]]』では終盤に自軍入りする展開を迎える。自軍入りする作品では原作では最終的に離別・決別する事になってしまった[[アムロ・レイ|アムロ]]や[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]、[[ハマーン・カーン|ハマーン]]達とも和解し再び良好な関係になるなど、[[スパロボ補正]]を大きく受ける機会の多いキャラクターでもある。
 
ネオ・ジオン総帥の姿で登場する場合は基本的には敵なのだが、前述の通り『[[スーパーロボット大戦D|D]]』では最後まで味方として活躍するほか、『[[第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇|第3次Z時獄篇]]』『[[スーパーロボット大戦X|X]]』『[[スーパーロボット大戦T|T]]』では終盤に自軍入りする展開を迎える。自軍入りする作品では原作では最終的に離別・決別する事になってしまった[[アムロ・レイ|アムロ]]や[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]、[[ハマーン・カーン|ハマーン]]達とも和解し再び良好な関係になるなど、[[スパロボ補正]]を大きく受ける機会の多いキャラクターでもある。
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クワトロは基本的にシャアの味方バージョンといえる。原作通り[[能力]]が高い作品が多く、ストーリー的にも目立つ場面が多い味方側の最重要人物の1人である。が、『[[スーパーロボット大戦64|64]]』や『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』のように終盤で[[裏切りイベント|'''逆襲''']]するものもあるのが悩みどころ(例外的に『[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]』『[[第2次スーパーロボット大戦Z再世篇|第2次Z再世篇]]』では、クワトロの状態で暫く敵に回る)。そのため裏切るか裏切らないかとやきもきする展開が多く、近年は彼が登場する作品の発売前には寺田プロデューサーから'''裏切らない事を予めアナウンスされる'''事も(『[[スーパーロボット大戦MX|MX]]』や『[[スーパーロボット大戦Z|Z]]』<ref name="uragiriz">[https://blog.spalog.jp/?p=4855 スパロボ感謝祭寺田レポート2] 2019年5月12日閲覧。</ref>、スパロボではないが『[[Another Century's Episode: R|A.C.E.R]]』<ref>『A.C.E.R』にて、裏切らないことを予めアナウンスされた理由は、初代『A.C.E.』では彼が裏切ったため。ただし、作中では[[キンケドゥ・ナウ|キンケドゥ]]、[[トビア・アロナクス|トビア]]の発言から、(原作の展開のまま)後に裏切ると示唆されている為、正確には「裏切らない」ではなく「'''作中で'''最後まで味方」という意味である。</ref>など)。なお、裏切らない場合はED後に政治の道に進んだりする(原作で[[ハヤト・コバヤシ]]に「[[地球連邦政府]]の首相になるべきだ」と言われていたことのIf的展開)。
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クワトロは基本的にシャアの味方バージョンといえる。原作通り[[能力]]が高い作品が多く、ストーリー的にも目立つ場面が多い味方側の最重要人物の1人である。が、『[[スーパーロボット大戦64|64]]』や『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』のように終盤で'''[[裏切りイベント|逆襲]]'''するものもあるのが悩みどころ(例外的に『[[スーパーロボット大戦α外伝|α外伝]]』『[[第2次スーパーロボット大戦Z再世篇|第2次Z再世篇]]』では、クワトロの状態で暫く敵に回る)。そのため裏切るか裏切らないかとやきもきする展開が多く、近年は彼が登場する作品の発売前には寺田プロデューサーから'''裏切らない事を予めアナウンスされる'''事も(『[[スーパーロボット大戦MX|MX]]』や『[[スーパーロボット大戦Z|Z]]』<ref name="uragiriz">[https://blog.spalog.jp/?p=4855 スパロボ感謝祭寺田レポート2] 2019年5月12日閲覧。</ref>、スパロボではないが『[[Another Century's Episode: R|A.C.E.R]]』<ref>『A.C.E.R』にて、裏切らないことを予めアナウンスされた理由は、初代『A.C.E.』では彼が裏切ったため。ただし、作中では[[シーブック・アノー|キンケドゥ]]、[[トビア・アロナクス|トビア]]の発言から、(原作の展開のまま)後に裏切ると示唆されている為、正確には「裏切らない」ではなく「'''作中で'''最後まで味方」という意味である。</ref>など)。なお、裏切らない場合はED後に政治の道に進んだりする(原作で[[ハヤト・コバヤシ]]に「[[地球連邦政府]]の首相になるべきだ」と言われていたことのIf的展開)。
    
『第3次Z』以降は『逆シャア』設定での登場が多く、味方入りする場合もそちらの姿のままになるため、クワトロ・バジーナとしての登場は少なくなってきている。
 
『第3次Z』以降は『逆シャア』設定での登場が多く、味方入りする場合もそちらの姿のままになるため、クワトロ・バジーナとしての登場は少なくなってきている。
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=== [[旧シリーズ]] ===
 
=== [[旧シリーズ]] ===
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦}}
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦}}
:初登場作品。1st設定で[[DC]]の[[エース]]パイロット。顔グラフィックは[[一年戦争]]の仮面姿。第1話の敵増援で[[デニム]]と[[ジーン (機動戦士ガンダム)|ジーン]]を引き連れて[[シャア専用ザク]]に乗って登場。このステージの彼は[[ザク]]の性能も相まって撃墜するのは相当難しい。大人しく、ジーン&デニムを倒して撤退してもらおう。
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:初登場作品。1st設定で[[ディバイン・クルセイダーズ|DC]]の[[エース]]パイロット。顔グラフィックは[[一年戦争]]の仮面姿。第1話の敵増援で[[デニム]]と[[ジーン (機動戦士ガンダム)|ジーン]]を引き連れて[[シャア専用ザク]]に乗って登場。このステージの彼は[[ザク]]の性能も相まって撃墜するのは相当難しい。大人しく、ジーン&デニムを倒して撤退してもらおう。
 
:PS版では1st設定での音声を初収録。バランス調整により倒し易くなっている。今回は出番は少なく、序盤で[[ララァ・スン|ララァ]]加入か死亡後はフェードアウト。
 
:PS版では1st設定での音声を初収録。バランス調整により倒し易くなっている。今回は出番は少なく、序盤で[[ララァ・スン|ララァ]]加入か死亡後はフェードアウト。
 
:;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦G}}
 
:;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦G}}
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:クワトロとして[[シュウ・シラカワ|シュウ]]の章に登場。[[隠し要素/EX|隠し要素]]でシュウの説得で仲間に。
 
:クワトロとして[[シュウ・シラカワ|シュウ]]の章に登場。[[隠し要素/EX|隠し要素]]でシュウの説得で仲間に。
 
:なお、リューネの章でエマ達が処刑されそうだったのは、人質を取られていた(クワトロ初登場時に「地上人を使って大丈夫か?」「手は打ってある」という会話がある)にも関わらず、クワトロがシュウの説得で寝返った為という説がある。
 
:なお、リューネの章でエマ達が処刑されそうだったのは、人質を取られていた(クワトロ初登場時に「地上人を使って大丈夫か?」「手は打ってある」という会話がある)にも関わらず、クワトロがシュウの説得で寝返った為という説がある。
;{{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦}}({{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦S|S}})
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;{{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦}}
 
:本作では終始クワトロとしてのみ登場。地球連邦を追われる形で[[エゥーゴ]]に参加し、中盤で[[ロンド・ベル]]に合流。ロンド・ベルを抜けた事を異様に気にしており、リューネがSFC版では『[[スーパーロボット大戦EX|EX]]』でシュウに酷い目に遭わされたと言っている件から察するに『EX』でアムロ達と敵対した事に負い目を持っていたようである。
 
:本作では終始クワトロとしてのみ登場。地球連邦を追われる形で[[エゥーゴ]]に参加し、中盤で[[ロンド・ベル]]に合流。ロンド・ベルを抜けた事を異様に気にしており、リューネがSFC版では『[[スーパーロボット大戦EX|EX]]』でシュウに酷い目に遭わされたと言っている件から察するに『EX』でアムロ達と敵対した事に負い目を持っていたようである。
 
:選択肢により、ブレックスが[[暗殺]]されて[[ダカール演説]]イベントが起こると政治の舞台に立つ為に仲間から外れる。ただし、ブレックスが生存していてもダカールのイベント後はほとんどインターミッションに出なくなる。余談だが、初登場時に[[神勝平]]から「おっちゃん」呼ばわりされる。
 
:選択肢により、ブレックスが[[暗殺]]されて[[ダカール演説]]イベントが起こると政治の舞台に立つ為に仲間から外れる。ただし、ブレックスが生存していてもダカールのイベント後はほとんどインターミッションに出なくなる。余談だが、初登場時に[[神勝平]]から「おっちゃん」呼ばわりされる。
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:エンディングの後日談では姿を眩ませており、『逆襲のシャア』を想起させるが、完結作なのでその後の彼の動向は不明。
 
:エンディングの後日談では姿を眩ませており、『逆襲のシャア』を想起させるが、完結作なのでその後の彼の動向は不明。
 
:;{{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦S}}
 
:;{{参戦作品 (人物)|第4次スーパーロボット大戦S}}
::シリーズで初めて声が入った。しかしSFC版同様[[アナベル・ガトー|ガトー]]と同時には仲間にできないため、喋る味方を全て自軍に揃えることはできない。
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::シリーズで初めて声が入った。ただしSFC版同様[[アナベル・ガトー|ガトー]]と同時には仲間にできないため、喋る味方を全て自軍に揃えることはできない。
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦F}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦F}}
:最終話に登場し、仲間になる。ハマーンへの説得イベントがある。能力はアムロ、カミーユと並んで、[[射撃]]、[[命中]]、[[回避]]、[[反応]]と全てが非常に高い。また、MS乗りにしては[[格闘 (能力)|格闘]]が高く、[[技量]]においては自軍屈指の高さ。
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:最終話に登場し、仲間になる。ハマーンへの説得イベントがある。能力はアムロ、カミーユと並んで、[[射撃 (能力)|射撃]]、[[命中]]、[[回避]]、[[反応]]と全てが非常に高い。また、MS乗りにしては[[格闘 (能力)|格闘]]が高く、[[技量]]においては自軍屈指の高さ。
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦F完結編}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦F完結編}}
 
:鬼の様な強さのハマーンを[[説得]]する可哀想な人。[[セイラ・マス]]との再会がある。伏線や[[没データ]]は存在するものの逆シャアシナリオまでは進まなかった。
 
:鬼の様な強さのハマーンを[[説得]]する可哀想な人。[[セイラ・マス]]との再会がある。伏線や[[没データ]]は存在するものの逆シャアシナリオまでは進まなかった。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}}
 
:序盤はアムロ達を人質に取られてエマと共に[[ティターンズ]]として敵になるという珍しいパターン。
 
:序盤はアムロ達を人質に取られてエマと共に[[ティターンズ]]として敵になるという珍しいパターン。
:この時、連邦の腐敗に巻き込まれた事が一つの理由として起因し、『[[第2次スーパーロボット大戦α|第2次α]]』における『[[逆襲のシャア]]』シナリオへと繋がる事になる。
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:この時、連邦の腐敗に巻き込まれた事が一つの理由として起因し、『[[第2次スーパーロボット大戦α|第2次α]]』における『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|逆襲のシャア]]』シナリオへと繋がる事になる。
 
:実際、未来編以後はハリーが金色の[[モビルスーツ]]に乗っている事に興味を持ったり、特定のシナリオで[[カプル (コレン機)|コレン専用カプル]]に乗せるとレアな台詞が出てくるなど、少々コミカルなイベントはあるものの、[[プリベンター]]内部ではアムロらとは意見が食い違う事が多く、最終的にはシュウとの決戦において、『第2次α』での反乱を示唆する発言をし、エンディングでは全く登場しない。
 
:実際、未来編以後はハリーが金色の[[モビルスーツ]]に乗っている事に興味を持ったり、特定のシナリオで[[カプル (コレン機)|コレン専用カプル]]に乗せるとレアな台詞が出てくるなど、少々コミカルなイベントはあるものの、[[プリベンター]]内部ではアムロらとは意見が食い違う事が多く、最終的にはシュウとの決戦において、『第2次α』での反乱を示唆する発言をし、エンディングでは全く登場しない。
 
:戦闘では能力は高いものの[[援護]]のないニュータイプ達の中でも、成長タイプ、[[精神コマンド]]の面でいささか劣る。今回から搭乗機関連特殊台詞などが増え、[[百式]]や[[百式改]]のみならず、本作では隠し機体になっている[[サザビー]]や、ライバルのアムロが駆る[[νガンダム]]搭乗時の専用台詞まで網羅されている徹底ぶりである。
 
:戦闘では能力は高いものの[[援護]]のないニュータイプ達の中でも、成長タイプ、[[精神コマンド]]の面でいささか劣る。今回から搭乗機関連特殊台詞などが増え、[[百式]]や[[百式改]]のみならず、本作では隠し機体になっている[[サザビー]]や、ライバルのアムロが駆る[[νガンダム]]搭乗時の専用台詞まで網羅されている徹底ぶりである。
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦α}}
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦α}}
:『α』や『α外伝』で散々置かれた伏線通り『[[逆襲のシャア]]』の[[ネオ・ジオン]]総帥バージョンで敵として登場、今作における版権作品の大ボスとして君臨し、『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]』の[[木星帝国]]と提携している。乗機は[[サザビー]]、もしくは[[ナイチンゲール]]。今回は、自軍の戦力に加えて[[デラーズ・フリート]]残党にルートによってはハマーンの[[ネオ・ジオン]]を束ねあげている。ハマーン休戦ルートでの最終決戦では、[[アクシズ]]がハマーン艦隊に押さえられたため、[[オルファン]]を[[地球]]に落とそうとする(拒絶ルートでは当然[[アクシズ]]を落とそうとする)。αシリーズでのシャアは今回で死亡する。次回作の『第3次α』で[[サザビー]]が隠し機体として入手。
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:『α』や『α外伝』で散々置かれた伏線通り『逆襲のシャア』の[[ネオ・ジオン]]総帥バージョンで敵として登場、今作における版権作品の大ボスとして君臨し、『[[機動戦士クロスボーン・ガンダム]]』の[[木星帝国]]と提携している。乗機は[[サザビー]]、もしくは[[ナイチンゲール]]。今回は、自軍の戦力に加えて[[デラーズ・フリート]]残党にルートによってはハマーンの[[ネオ・ジオン]]を束ねあげている。ハマーン休戦ルートでの最終決戦では、[[アクシズ]]がハマーン艦隊に押さえられたため、[[オルファン]]を[[地球]]に落とそうとする(拒絶ルートでは当然[[アクシズ]]を落とそうとする)。αシリーズでのシャアは今回で死亡する。次回作の『第3次α』で[[サザビー]]が隠し機体として入手。
 
:[[αナンバーズ]]のメンバーには彼の事をまだクワトロ大尉と呼ぶ者もいた。なお、多数のガンダム系キャラ+[[鋼鉄ジーグ]]は特殊台詞がある。
 
:[[αナンバーズ]]のメンバーには彼の事をまだクワトロ大尉と呼ぶ者もいた。なお、多数のガンダム系キャラ+[[鋼鉄ジーグ]]は特殊台詞がある。
 
;{{参戦作品 (人物)|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ}}
 
;{{参戦作品 (人物)|第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ}}
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:今作では主要な敵との[[戦闘前会話]]が用意されている。
 
:今作では主要な敵との[[戦闘前会話]]が用意されている。
 
:セツコルートの1話時点では珍しく敵として登場する。
 
:セツコルートの1話時点では珍しく敵として登場する。
:;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Z スペシャルディスク}}
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:;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Zスペシャルディスク}}
 
::[[バトルシアター]]のバトルセレクション4には'''コレン専用[[カプル]]に搭乗して[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]に撃墜される'''シーンが入っている。[[∀ガンダム]]の最終回と'''[[コレン・ナンダー]]のある噂'''を知っていればピンとくるネタである。
 
::[[バトルシアター]]のバトルセレクション4には'''コレン専用[[カプル]]に搭乗して[[ギム・ギンガナム|ギンガナム]]に撃墜される'''シーンが入っている。[[∀ガンダム]]の最終回と'''[[コレン・ナンダー]]のある噂'''を知っていればピンとくるネタである。
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦Z破界篇}}
 
;{{参戦作品 (人物)|第2次スーパーロボット大戦Z破界篇}}
225行目: 224行目:  
:ボイス新録がないため、対リボンズ用の[[特殊戦闘台詞]]はない(リボンズ側は勿論ある)。なお今回はガイオウとの戦闘前会話がなくなった。
 
:ボイス新録がないため、対リボンズ用の[[特殊戦闘台詞]]はない(リボンズ側は勿論ある)。なお今回はガイオウとの戦闘前会話がなくなった。
 
;{{参戦作品 (人物)|第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇}}
 
;{{参戦作品 (人物)|第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇}}
:聖夜のスパロボ生配信にて、「赤い人は敵になりますか?」という質問に「'''クワトロ・バジーナはパイロットとしては出ません'''」と寺田プロデューサーが回答した通り、クワトロとしての出番はプロローグのみであり、それ以降は「シャア・アズナブル」としての登場となる。なお、クワトロの顔グラフィックは'''驚いた顔1種類だけで、[[キャラクター事典]]でもこの顔のまま登録される'''。
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:[[クリスマス|聖夜]]のスパロボ生配信にて、「赤い人は敵になりますか?」という質問に「'''クワトロ・バジーナはパイロットとしては出ません'''」と寺田プロデューサーが回答した通り、クワトロとしての出番はプロローグのみであり、それ以降は「シャア・アズナブル」としての登場となる。なお、クワトロの顔グラフィックは'''驚いた顔1種類だけで、[[キャラクター事典]]でもこの顔のまま登録される'''。
 
:声が同じそっくりさん[[フル・フロンタル]]と初の共演を果たす。フロンタルとの演じ分けの影響で池田秀一氏のボイスは刷新。過去作品からの流用は皆無に等しい(2013年より前は「『Ζガンダム』のクワトロ・バジーナ」と「『逆襲のシャア』のシャア・アズナブル」の両作品で収録された分を使用していた)。
 
:声が同じそっくりさん[[フル・フロンタル]]と初の共演を果たす。フロンタルとの演じ分けの影響で池田秀一氏のボイスは刷新。過去作品からの流用は皆無に等しい(2013年より前は「『Ζガンダム』のクワトロ・バジーナ」と「『逆襲のシャア』のシャア・アズナブル」の両作品で収録された分を使用していた)。
 
:前作にてアムロから散々釘を刺されていたが、ある事情から再び赤い彗星に戻り、ネオ・ジオン総帥となる。Zシリーズ初のシャアとしての参戦となる。
 
:前作にてアムロから散々釘を刺されていたが、ある事情から再び赤い彗星に戻り、ネオ・ジオン総帥となる。Zシリーズ初のシャアとしての参戦となる。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦64}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦64}}
:リアル系ではクワトロとして[[アポリー・ベイ|アポリー]]と[[ロベルト (ガンダム)|ロベルト]]を引き連れ序盤から登場する。が、どうやっても本作では逆襲するので育成及び、撃墜数を稼がせるのはオススメ出来ない。
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:リアル系ではクワトロとして[[アポリー・ベイ|アポリー]]と[[ロベルト (ガンダム)|ロベルト]]を引き連れ序盤から登場する。が、どうやっても本作では[[裏切りイベント|逆襲する]]ので育成及び、撃墜数を稼がせるのは[[二軍|オススメ出来ない]]。
 
:因みに、アポリーとロベルトの二人はプレイヤー部隊に放置である。逆襲した際に、リアル系[[主人公]]ならば[[戦闘前会話]]有り。
 
:因みに、アポリーとロベルトの二人はプレイヤー部隊に放置である。逆襲した際に、リアル系[[主人公]]ならば[[戦闘前会話]]有り。
 
:終盤、オールバックで逆襲する。味方のレベルにもよるが、[[2回行動]]可能ならうかつに近づくのは危険。副官ポジのガトーかミリアルドといっしょにタコ殴りにしてくる。計算式の関係からダメージは与えやすいが、ダミーをしこたま仕込んでいるのでそもそもダメージを与えることからして困難。νガンダム搭乗のアムロか[[ビルバイン]]搭乗のショウ、リアル系[[主人公]]辺りの運動性をフル改造してダミー割りに送り込む必要がある。性格が普通なので攻撃力はさほどでもなく、脱力で[[気力]]を下げておけば、割と安心して戦える。
 
:終盤、オールバックで逆襲する。味方のレベルにもよるが、[[2回行動]]可能ならうかつに近づくのは危険。副官ポジのガトーかミリアルドといっしょにタコ殴りにしてくる。計算式の関係からダメージは与えやすいが、ダミーをしこたま仕込んでいるのでそもそもダメージを与えることからして困難。νガンダム搭乗のアムロか[[ビルバイン]]搭乗のショウ、リアル系[[主人公]]辺りの運動性をフル改造してダミー割りに送り込む必要がある。性格が普通なので攻撃力はさほどでもなく、脱力で[[気力]]を下げておけば、割と安心して戦える。
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:序章ではアムロとの初戦を再現する。この時は乗機も弱く[[二連撃]]を利用して二回反撃すれば瞬殺できなくもないが、この時点でのアムロの能力では回避しきれず[[ホワイトベース]]の[[援護防御]]なしでは相当危険(特にヒートホークのファイヤ追加ダメージが出たらまずガンダムでは耐えられない)。以降は強力なボスとして登場し続ける。水陸MSが登場しないので、[[ジャブロー]]戦でも専用ザクに搭乗する。
 
:序章ではアムロとの初戦を再現する。この時は乗機も弱く[[二連撃]]を利用して二回反撃すれば瞬殺できなくもないが、この時点でのアムロの能力では回避しきれず[[ホワイトベース]]の[[援護防御]]なしでは相当危険(特にヒートホークのファイヤ追加ダメージが出たらまずガンダムでは耐えられない)。以降は強力なボスとして登場し続ける。水陸MSが登場しないので、[[ジャブロー]]戦でも専用ザクに搭乗する。
 
:第2章以降は連邦とジオンの和平を進める特殊部隊「オルトロス隊」に所属。オルトロス隊統括のキシリアの意向で「クワトロ・バジーナ」名義で連邦軍に潜入、親コロニー派の連邦将校[[ブレックス・フォーラ]]に接近。追加ミッションでまだ一年戦争の途中だが、特命部隊のクワトロとしてカミーユと共に[[30バンチ事件]]を阻止し、ジャミトフ一味を失脚に追いやった。以降はジオンのシャア、連邦のクワトロと二足の草鞋を履き、戦争終結に向けて活動する。[[コネクト・フォース]]に対してはコロニーへの核攻撃やソーラ・レイによる殲滅作戦をリークし、戦火を広げないため積極的に協力姿勢を見せている。
 
:第2章以降は連邦とジオンの和平を進める特殊部隊「オルトロス隊」に所属。オルトロス隊統括のキシリアの意向で「クワトロ・バジーナ」名義で連邦軍に潜入、親コロニー派の連邦将校[[ブレックス・フォーラ]]に接近。追加ミッションでまだ一年戦争の途中だが、特命部隊のクワトロとしてカミーユと共に[[30バンチ事件]]を阻止し、ジャミトフ一味を失脚に追いやった。以降はジオンのシャア、連邦のクワトロと二足の草鞋を履き、戦争終結に向けて活動する。[[コネクト・フォース]]に対してはコロニーへの核攻撃やソーラ・レイによる殲滅作戦をリークし、戦火を広げないため積極的に協力姿勢を見せている。
:第5章ではようやくジオング搭乗の彼と戦える。ただし裏切りという訳ではなく、[[ゼクス・マーキス|ゼクス]]及び[[ミスター・ブシドー|ブシドー]]と共に、[[アムロ・レイ|宿]][[ヒイロ・ユイ|敵]][[刹那・F・セイエイ|達]]との決闘で自らの心の問題に決着をつけるためである。この決着の後は[[セイラ・マス|妹]]に「シャアとして戦場で出会うことはないだろう」と語り、クワトロとして戦っていく。
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:第5章ではようやくジオング搭乗の彼と戦える。ただし裏切りという訳ではなく、[[ゼクス・マーキス|ゼクス]]及び[[グラハム・エーカー|ブシドー]]と共に、[[アムロ・レイ|宿]][[ヒイロ・ユイ|敵]][[刹那・F・セイエイ|達]]との決闘で自らの心の問題に決着をつけるためである。この決着の後は[[セイラ・マス|妹]]に「シャアとして戦場で出会うことはないだろう」と語り、クワトロとして戦っていく。
 
:残念だが(?)クワトロになると[[二連撃]]が削除された。本作の[[百式]]に関しては微妙な評価を下すユーザーが多く、戦闘での活躍は今一つ。[[精密攻撃]]があるのでフル改造ボーナスで「CT補正・ダメージ+50%」を付けてクリティカルの鬼にするべきか。
 
:残念だが(?)クワトロになると[[二連撃]]が削除された。本作の[[百式]]に関しては微妙な評価を下すユーザーが多く、戦闘での活躍は今一つ。[[精密攻撃]]があるのでフル改造ボーナスで「CT補正・ダメージ+50%」を付けてクリティカルの鬼にするべきか。
 
:地球圏の情勢が原作より悪化している事や、ララァがそもそも登場せずアムロと終生もつれる要件が無いためか、『D』とは似て非なる方向性で「空気に従順なシャア」として活躍が豊富である。ザビ家に対する復讐心も薄まっており、ガルマもニューヤークの戦いを普通に生き延び、キシリアに復讐心を指摘された際にも否定している。ギレン・キシリアも生存して終わるためか、ガルマとの関係も良好なままである。
 
:地球圏の情勢が原作より悪化している事や、ララァがそもそも登場せずアムロと終生もつれる要件が無いためか、『D』とは似て非なる方向性で「空気に従順なシャア」として活躍が豊富である。ザビ家に対する復讐心も薄まっており、ガルマもニューヤークの戦いを普通に生き延び、キシリアに復讐心を指摘された際にも否定している。ギレン・キシリアも生存して終わるためか、ガルマとの関係も良好なままである。
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;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦DD}}
 
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦DD}}
 
:『逆襲のシャア』設定。序章ワールド3から登場するエネミーユニット。乗機はサザビー。
 
:『逆襲のシャア』設定。序章ワールド3から登場するエネミーユニット。乗機はサザビー。
 +
:初登場時のシーンは[[フル・フロンタル|再来]]の『UC』における初登場シーンを意識したものとなっており、ダグザと交渉する姿なども似せた形になっている。
 
:1章Part2ではフィフス・ルナを、Part13ではアクシズを落とし、第1章における最後の敵となる。アムロに敗北した後は原作通り脱出ポッドを握られるが、サイコフレームの共振後は行方不明となっていた。
 
:1章Part2ではフィフス・ルナを、Part13ではアクシズを落とし、第1章における最後の敵となる。アムロに敗北した後は原作通り脱出ポッドを握られるが、サイコフレームの共振後は行方不明となっていた。
 
:その後2章ではPart9にて生存説の噂が示唆されており、Part14にて実際に再登場。自軍には加わらないものの、プレイアブルユニットとしては使用可能となる。乗機はナイチンゲール。
 
:その後2章ではPart9にて生存説の噂が示唆されており、Part14にて実際に再登場。自軍には加わらないものの、プレイアブルユニットとしては使用可能となる。乗機はナイチンゲール。
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:ボイスはクワトロとしてのものと、『逆シャア』での大佐時代のものが合わせて使用されている。
 
:ボイスはクワトロとしてのものと、『逆シャア』での大佐時代のものが合わせて使用されている。
 
:スパロボ30年の歴史の中でも初の'''原作通りの動機でアクシズ落としを決行した後に自軍入りしたシャア(クワトロ)となる。'''
 
:スパロボ30年の歴史の中でも初の'''原作通りの動機でアクシズ落としを決行した後に自軍入りしたシャア(クワトロ)となる。'''
:近年の作品では逆襲のシャアの最中及び原作終了後の場合、アクシズを落とす前の段階や決行しても何らかの理由付けがなされている為、自軍側で受け入れられる土台があっての加入となるものの、今回はそういった救済が一切ない純粋な『アクシズ落としの大罪人』として扱われており自身の行いに苦悩する姿が描かれている。そういった心境を反映してか、'''迷いのため[[決意]]することはできないし、[[集中]]もできる状況ではないし、[[閃き]]も[[直感]]も働かない。そんな中でも前に進もうとする[[不屈]]の心は持っている'''という形で精神コマンドに反映されている。精神コマンドで回避率を上げる方法が無い反面、エースボーナスやスキルは非常に優秀。最終回避率をエースボーナスで補えるため、回避面にはそれほど不安が無い。
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:近年の作品では逆襲のシャアの最中及び原作終了後の場合、アクシズを落とす前の段階や決行しても何らかの理由付けがなされている為、自軍側で受け入れられる土台があっての加入となるものの、今回はそういった救済が一切ない純粋な『アクシズ落としの大罪人』として扱われており自身の行いに苦悩する姿が描かれている。そういった心境を反映してか、'''迷いのため[[決意]]することはできないし、[[集中]]もできる状況ではないし、[[ひらめき|閃き]]も[[直感]]も働かない。そんな中でも前に進もうとする[[不屈]]の心は持っている'''という形で精神コマンドに反映されている。精神コマンドで回避率を上げる方法が無い反面、エースボーナスやスキルは非常に優秀。最終回避率をエースボーナスで補えるため、回避面にはそれほど不安が無い。
 
:この為本作では、原作終了後のシャア参戦作品としては珍しく[[サザビー]]・[[ナイチンゲール]]等、'''彼専用の赤い機体は参戦せず、乗機は最後までFA百式改となる'''。
 
:この為本作では、原作終了後のシャア参戦作品としては珍しく[[サザビー]]・[[ナイチンゲール]]等、'''彼専用の赤い機体は参戦せず、乗機は最後までFA百式改となる'''。
 
:何気にシリーズで初めて無条件で使える味方側の[[プレッシャー]]持ちのキャラである。プレッシャー自体は非常に強力なのだが習得レベルが2止まりのおかげで有効射程が4まで。MS乗りには貴重な倍率スキルだが[[突撃]]や[[ニュータイプ]]技能を活かせる機体はたいてい長射程なので意識しないと発動させにくい。これを活かすなら本作では[[V2ガンダム]]の2機目やナラティブC装備が乗せ換え候補に挙がる。[[ダウンロードコンテンツ|DLC]]機体だが、フィン・ファンネルが移動後使用可能なのでプレッシャーを掛けやすい[[Hi-νガンダム]]も候補となる。さらにHi-νならば最強武器が非P武器なので「突撃」も活かすことが可能とかなり噛み合う。長射程の機体に乗せる場合でも、意識的に敵に近付くと良いだろう。発動面では技量はアムロと並び自軍最高峰であるのでほぼ問題ない。追加でもう少し養成して[[再攻撃]]を習得させればボスクラス相手でも安定して大ダメージを見込めるだろう。
 
:何気にシリーズで初めて無条件で使える味方側の[[プレッシャー]]持ちのキャラである。プレッシャー自体は非常に強力なのだが習得レベルが2止まりのおかげで有効射程が4まで。MS乗りには貴重な倍率スキルだが[[突撃]]や[[ニュータイプ]]技能を活かせる機体はたいてい長射程なので意識しないと発動させにくい。これを活かすなら本作では[[V2ガンダム]]の2機目やナラティブC装備が乗せ換え候補に挙がる。[[ダウンロードコンテンツ|DLC]]機体だが、フィン・ファンネルが移動後使用可能なのでプレッシャーを掛けやすい[[Hi-νガンダム]]も候補となる。さらにHi-νならば最強武器が非P武器なので「突撃」も活かすことが可能とかなり噛み合う。長射程の機体に乗せる場合でも、意識的に敵に近付くと良いだろう。発動面では技量はアムロと並び自軍最高峰であるのでほぼ問題ない。追加でもう少し養成して[[再攻撃]]を習得させればボスクラス相手でも安定して大ダメージを見込めるだろう。
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どのシリーズでもラスボスに匹敵、或いは凌駕する能力が設定されている。『第2次α』では全能力が非常に高く、特に[[防御]]は味方のリアル系パイロットとは比較にならないほど。
 
どのシリーズでもラスボスに匹敵、或いは凌駕する能力が設定されている。『第2次α』では全能力が非常に高く、特に[[防御]]は味方のリアル系パイロットとは比較にならないほど。
   −
自軍参入する作品ではリアル系[[エース]]級の能力を持つ。特に[[技量]]はアムロと並び自軍最高峰で、[[再攻撃]]を発動させやすい。MS戦にてキックなどの[[格闘]]攻撃を多用していたのを反映してか、PS版『[[スーパーロボット大戦α|α]]』等一部作品を除いて[[格闘 (能力)|格闘]]も高め。リアル系共通の欠点として[[防御]]は低い。[[地形適応]]も基本的に高レベルで纏まっているが、[[シャア専用ズゴック|専用の水陸両用機]]を持ちながら[[海]]適応は余り高くない作品もある。
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自軍参入する作品ではリアル系[[エース]]級の能力を持つ。特に[[技量]]はアムロと並び自軍最高峰で、[[再攻撃]]を発動させやすい。MS戦にてキックなどの[[格闘]]攻撃を多用していたのを反映してか、PS版『[[スーパーロボット大戦α|α]]』等一部作品を除いて[[格闘 (能力)|格闘]]も高め。リアル系共通の欠点として[[防御#防御(パイロット能力)|防御]]は低い。[[地形適応]]も基本的に高レベルで纏まっているが、[[シャア専用ズゴック|専用の水陸両用機]]を持ちながら[[海]]適応は余り高くない作品もある。
    
===[[精神コマンド]]===
 
===[[精神コマンド]]===
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;[[スーパーロボット大戦DD|DD]]
 
;[[スーパーロボット大戦DD|DD]]
 
:'''[+][[ニュータイプ]](シャア)'''
 
:'''[+][[ニュータイプ]](シャア)'''
:照準値と運動性に補正がかかる。気力が130以上の時、ステージ中一度だけ「[[熱血]]」(LV15以上で「[[ひらめき]]」も追加される)がかかる。ステージ開始時に気力が上昇する。
+
:照準値・運動性が増加する。気力が130以上の時、ステージ中一度だけ「[[熱血]]」(レベルが上がると「[[ひらめき]]」も追加される)がかかる。ステージ開始時に気力が上昇する。
 
:'''[[見切り]](シャア)'''
 
:'''[[見切り]](シャア)'''
 
:気力が10上昇する毎に、攻撃力が増加する。
 
:気力が10上昇する毎に、攻撃力が増加する。
 
:'''覚悟(シャア)'''
 
:'''覚悟(シャア)'''
:攻撃力と運動性に補正がかかる。攻撃を命中させたときの気力上昇量が増加する。
+
:攻撃力・運動性が増加する。攻撃を命中させたときの気力上昇量が増加する。
 
:'''[+]赤い彗星'''
 
:'''[+]赤い彗星'''
:攻撃力・照準値が増加する。スピードが増加する(効果は重複しない。効果の最も高いもののみ有効)。気力125以上のとき、ステージ中一度「[[必中]]」(LV15以上で「[[直撃]]」も追加される)がかかる。
+
:攻撃力・照準値が増加する。スピードが増加する。気力125以上のとき、ステージ中一度「[[必中]]」(レベルが上がると「[[直撃]]」も追加される)がかかる。
 +
:'''[ZX]人の心の光'''
 +
:照準値・運動性・HPが増加する。気力上限が増加する(LV5で追加される)。攻撃を回避したときの気力上昇量が増加する(LV15で追加される)。
 
;[[スーパーロボット大戦30|30]]
 
;[[スーパーロボット大戦30|30]]
 
:'''[[ニュータイプ]]L8、[[見切り]]L2、[[プレッシャー]]L2'''
 
:'''[[ニュータイプ]]L8、[[見切り]]L2、[[プレッシャー]]L2'''
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===機動戦士ガンダム===
 
===機動戦士ガンダム===
 
====家族====
 
====家族====
   
;[[セイラ・マス]]
 
;[[セイラ・マス]]
 
:実妹で唯一残った肉親。敵軍にいることに気を揉んでいるが、彼女には「鬼子」と呼ばれて死を望まれている。終盤ではアムロと迎撃に出た彼女のコックピットを切り裂きかけるが、ララァに制止された。
 
:実妹で唯一残った肉親。敵軍にいることに気を揉んでいるが、彼女には「鬼子」と呼ばれて死を望まれている。終盤ではアムロと迎撃に出た彼女のコックピットを切り裂きかけるが、ララァに制止された。
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;アストライア・トア・ダイクン
 
;アストライア・トア・ダイクン
 
:母親。しかし、父親の正式な妻ではなく愛人である。物語開始前に死去。アニメ版では『1st』から『逆襲のシャア』にかけて、シャア自ら存在を語った事は無い。
 
:母親。しかし、父親の正式な妻ではなく愛人である。物語開始前に死去。アニメ版では『1st』から『逆襲のシャア』にかけて、シャア自ら存在を語った事は無い。
:漫画『THE ORIGIN』では庇護者である夫ジオンの死後、彼の正妻によって幽閉され再会叶わぬまま病に倒れる。
+
:漫画『THE ORIGIN』では庇護者である夫ジオンの死後、彼の正妻であるローゼルシア・ダイクンによって幽閉され再会叶わぬまま病に倒れる。
 
:彼女の非業の死によって(悲劇の引鉄を引いたと思い込んでいる)ザビ家への復讐に駆り立てられていく。
 
:彼女の非業の死によって(悲劇の引鉄を引いたと思い込んでいる)ザビ家への復讐に駆り立てられていく。
    
====[[ジオン軍]]====
 
====[[ジオン軍]]====
   
;[[ララァ・スン]]
 
;[[ララァ・スン]]
 
:[[ニュータイプ]]として自分を導いてくれたかもしれなかった女性であり、母になってくれたかもしれなかった存在。唯一の理解者である彼女に依存しており、アムロと彼女が意識共鳴を起こしたことに対する嫉妬がもとで死なせてしまう。彼女の死は、アムロ、そしてシャアの心に消えない大きな傷を作ることになった。
 
:[[ニュータイプ]]として自分を導いてくれたかもしれなかった女性であり、母になってくれたかもしれなかった存在。唯一の理解者である彼女に依存しており、アムロと彼女が意識共鳴を起こしたことに対する嫉妬がもとで死なせてしまう。彼女の死は、アムロ、そしてシャアの心に消えない大きな傷を作ることになった。
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;[[ランバ・ラル]]
 
;[[ランバ・ラル]]
 
:セイラと違い、本編では会う場面が無いが、スパロボでは何度か共闘するシナリオがあり、[[リアルロボット戦線]]では彼に対して[[キャスバル・レム・ダイクン|正体]]を明かしている。
 
:セイラと違い、本編では会う場面が無いが、スパロボでは何度か共闘するシナリオがあり、[[リアルロボット戦線]]では彼に対して[[キャスバル・レム・ダイクン|正体]]を明かしている。
 +
:なお両者ともドズル・ザビの部下、かつ同じソロモン要塞に勤務しているため、さすがに面識があると思われる。しかしドズルもラルもシャアの正体に気付いた様子はない。
 +
:小説版『機動戦士ガンダム』ではギレン配下の諜報員となっているが、その関係でシャアの正体を悟る。こちらの彼は報告する際に「命令が下ればシャアを殺そう」と考えていた。
 
;[[ガデム]]
 
;[[ガデム]]
 
:第3話で彼の補給部隊により補給を受ける事になる。ガデムの方が遙かに年長だが、[[軍階級|階級]]は大尉の為、呼び捨てで呼んでいる。
 
:第3話で彼の補給部隊により補給を受ける事になる。ガデムの方が遙かに年長だが、[[軍階級|階級]]は大尉の為、呼び捨てで呼んでいる。
649行目: 651行目:  
;[[シャリア・ブル]]
 
;[[シャリア・ブル]]
 
:ニュータイプ部隊における部下。シャアをして良い友人が出来たと言わしめ、ニュータイプとして認め合ったが、すぐに戦死する。
 
:ニュータイプ部隊における部下。シャアをして良い友人が出来たと言わしめ、ニュータイプとして認め合ったが、すぐに戦死する。
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:小説版『機動戦士ガンダム』では部下や副官と言うよりパートナーとなるほど信頼する。彼の前では仮面を外して素顔を見せた。
 
;[[ミネバ・ラオ・ザビ]]
 
;[[ミネバ・ラオ・ザビ]]
 
:[[アクシズ]]時代に養育係を務めた。[[ザビ家]]最後の生き残りだが、シャアの良心を動かせる数少ない存在の一人となっており、手に掛けないどころか彼女の幸せを願っていた。その為、ザビ家再興の傀儡として彼女を育てたハマーンに激怒するが、ミネバ自身には絶対的な信頼を寄せられている。
 
:[[アクシズ]]時代に養育係を務めた。[[ザビ家]]最後の生き残りだが、シャアの良心を動かせる数少ない存在の一人となっており、手に掛けないどころか彼女の幸せを願っていた。その為、ザビ家再興の傀儡として彼女を育てたハマーンに激怒するが、ミネバ自身には絶対的な信頼を寄せられている。
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====[[地球連邦軍]]====
 
====[[地球連邦軍]]====
   
;[[アムロ・レイ]]
 
;[[アムロ・レイ]]
 
:宿命の[[ライバル]]。彼に付けられた額と心の傷は生涯消える事は無かった。
 
:宿命の[[ライバル]]。彼に付けられた額と心の傷は生涯消える事は無かった。
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====その他====
 
====その他====
   
;ジンバ・ラル
 
;ジンバ・ラル
 
:父ジオンの側近で、[[ランバ・ラル]]の実父にあたる人物。ジオンの死後、アルテイシア(セイラ)とともに彼の手引きで地球に逃れる。一見すると好々爺だがザビ家の陰謀論を語られ続けていたようで、シャアのジオニズムの思想やザビ家への復讐心は彼に植え付けられた部分が大きい。
 
:父ジオンの側近で、[[ランバ・ラル]]の実父にあたる人物。ジオンの死後、アルテイシア(セイラ)とともに彼の手引きで地球に逃れる。一見すると好々爺だがザビ家の陰謀論を語られ続けていたようで、シャアのジオニズムの思想やザビ家への復讐心は彼に植え付けられた部分が大きい。
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===機動戦士Ζガンダム===
 
===機動戦士Ζガンダム===
 
====[[エゥーゴ]]====
 
====[[エゥーゴ]]====
   
;[[カミーユ・ビダン]]
 
;[[カミーユ・ビダン]]
 
:弟子のような存在。彼に期待と怒りを受けつつ、次世代の[[ニュータイプ]]として将来を期待する。彼の精神崩壊が『逆襲のシャア』における人類への絶望の引き金になってしまった。
 
:弟子のような存在。彼に期待と怒りを受けつつ、次世代の[[ニュータイプ]]として将来を期待する。彼の精神崩壊が『逆襲のシャア』における人類への絶望の引き金になってしまった。
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====[[カラバ]]====
 
====[[カラバ]]====
   
;[[ハヤト・コバヤシ]]
 
;[[ハヤト・コバヤシ]]
:アムロ、ブライト同様に初代では敵同士であったが、Ζにおいては同志。カイからその正体を知らされ、いずれは表舞台で出るべきだとクワトロに言う。
+
:アムロ、ブライト同様に初代では敵同士であったが、『Ζ』においては同志。カイからその正体を知らされ、いずれは表舞台で出るべきだとクワトロに言う。
 
;[[ベルトーチカ・イルマ]]
 
;[[ベルトーチカ・イルマ]]
 
:会って間もない当初は、彼女から「恐い感じの人」「平和的なインテリジェンスを感じない」など酷い言われ様だったが、連邦議会での演説では彼女のアシストを受けながら演説をする。
 
:会って間もない当初は、彼女から「恐い感じの人」「平和的なインテリジェンスを感じない」など酷い言われ様だったが、連邦議会での演説では彼女のアシストを受けながら演説をする。
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====[[ティターンズ]]====
 
====[[ティターンズ]]====
   
;[[パプテマス・シロッコ]]
 
;[[パプテマス・シロッコ]]
 
:ハマーン同様に敵視する事になるが、シロッコからはニュータイプのなりそこないと見下される。
 
:ハマーン同様に敵視する事になるが、シロッコからはニュータイプのなりそこないと見下される。
 
;[[ジャミトフ・ハイマン]]
 
;[[ジャミトフ・ハイマン]]
 
:作中ではダカールでブレックスとともに接触しており、打倒すべき敵の一人。
 
:作中ではダカールでブレックスとともに接触しており、打倒すべき敵の一人。
 +
:しかし『逆襲のシャア』でのシャアの行動はジャミトフのものに近かった。二人の違いは、地球を汚す排除すべき愚民にスペースノイドが含まれるか否か程度の差しかない。
 
;[[バスク・オム]]
 
;[[バスク・オム]]
:ジャミトフとともに敵対。初代設定で最初登場する第3次では彼の毒ガス攻撃を察知して密かにロンド・ベル隊が気付くように工作する。
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:ジャミトフとともに敵対。当初は初代設定のシャアとして登場する『第3次』では彼の毒ガス攻撃を察知して密かにロンド・ベル隊が気付くように工作する。
    
====その他====
 
====その他====
   
;[[カイ・シデン]]
 
;[[カイ・シデン]]
 
:ジャブローにてカミーユと救助されたが、クワトロ=シャアと看破され、ハヤト宛の手紙で一介のMSパイロットに甘んじていることを批判されている。
 
:ジャブローにてカミーユと救助されたが、クワトロ=シャアと看破され、ハヤト宛の手紙で一介のMSパイロットに甘んじていることを批判されている。
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===機動戦士ガンダム 逆襲のシャア===
 
===機動戦士ガンダム 逆襲のシャア===
   
;[[ナナイ・ミゲル]]
 
;[[ナナイ・ミゲル]]
 
:『[[逆襲のシャア]]』でのシャアの恋人であり、[[ネオ・ジオン]]の[[指揮官]]でもある。
 
:『[[逆襲のシャア]]』でのシャアの恋人であり、[[ネオ・ジオン]]の[[指揮官]]でもある。
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===機動戦士ガンダムUC===
 
===機動戦士ガンダムUC===
   
;[[フル・フロンタル]]
 
;[[フル・フロンタル]]
 
:シャア・アズナブルを模して作り上げられた強化人間。外見や声、更に言動までシャアに酷似しており「シャアの再来」とされる人物だが、フロンタル自身はシャアを「敗北した人間」と見下し、本人がいない事を良い事に言いたい放題である。更に自らを「[[スペースノイド|宇宙民]]の意志を受け入れる器」と称しており、シャアと目指すものもかなり違っている。ちなみに、OVA版での[[声優]]は先の設定を踏まえ、シャア役の池田氏が担当している。
 
:シャア・アズナブルを模して作り上げられた強化人間。外見や声、更に言動までシャアに酷似しており「シャアの再来」とされる人物だが、フロンタル自身はシャアを「敗北した人間」と見下し、本人がいない事を良い事に言いたい放題である。更に自らを「[[スペースノイド|宇宙民]]の意志を受け入れる器」と称しており、シャアと目指すものもかなり違っている。ちなみに、OVA版での[[声優]]は先の設定を踏まえ、シャア役の池田氏が担当している。
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;[[エルピー・プル]]
 
;[[エルピー・プル]]
 
:原作で面識があったかどうかは不明だが、スパロボでは仲間。[[フォウ・ムラサメ|フォウ]]や[[ロザミア・バダム|ロザミィ]]のような[[強化人間]]を仲間にする際は、彼女達の力が周囲に及ぼす悪影響を危険性を指摘して難色を示す一方で、[[ニュータイプ]]とはいえ無邪気な彼女を仲間にする際はすんなり承諾する場合が多い。
 
:原作で面識があったかどうかは不明だが、スパロボでは仲間。[[フォウ・ムラサメ|フォウ]]や[[ロザミア・バダム|ロザミィ]]のような[[強化人間]]を仲間にする際は、彼女達の力が周囲に及ぼす悪影響を危険性を指摘して難色を示す一方で、[[ニュータイプ]]とはいえ無邪気な彼女を仲間にする際はすんなり承諾する場合が多い。
 +
;[[プルツー]]
 +
:『[[スーパーロボット大戦T|T]]』では、グレミー一派壊滅後、戦場に取り残された彼女を拾っており、自身の敗北後は彼女とクェスの保護を[[T3]]に要請している。
 
;[[マシュマー・セロ]]
 
;[[マシュマー・セロ]]
 
:原作で面識があったかどうかは不明。『[[スーパーロボット大戦α|α]]』序盤では、交戦した際に声からシャアだと見抜かれる。
 
:原作で面識があったかどうかは不明。『[[スーパーロボット大戦α|α]]』序盤では、交戦した際に声からシャアだと見抜かれる。
 
;[[グレミー・トト]]
 
;[[グレミー・トト]]
 
:『X』では「大義ある者が個人的な感情に溺れる」として、シャアを「ハマーン以下の情けない男」と見なし、ジオンの正当なる後継者として名乗り出る。
 
:『X』では「大義ある者が個人的な感情に溺れる」として、シャアを「ハマーン以下の情けない男」と見なし、ジオンの正当なる後継者として名乗り出る。
 +
:一方、『T』では彼の若さゆえの至らなさを「坊や」と評している。
 
;[[チェーン・アギ]]
 
;[[チェーン・アギ]]
 
:『逆シャア』で共演してはいるが、SRWではクワトロとして彼女と絡むケースが多い。『[[スーパーロボット大戦COMPACT|COMPACT]]』、『[[スーパーロボット大戦COMPACT2第3部|COMPACT2第3部]]』及び『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』エンディングでは嘗て[[セイラ・マス|妹]]に贈った言葉を彼女にも告げ、[[ロンド・ベル]]から去る。
 
:『逆シャア』で共演してはいるが、SRWではクワトロとして彼女と絡むケースが多い。『[[スーパーロボット大戦COMPACT|COMPACT]]』、『[[スーパーロボット大戦COMPACT2第3部|COMPACT2第3部]]』及び『[[スーパーロボット大戦IMPACT|IMPACT]]』エンディングでは嘗て[[セイラ・マス|妹]]に贈った言葉を彼女にも告げ、[[ロンド・ベル]]から去る。
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:部下が先走って、結果的に二人のパイロットと2機の[[ザク]]を失った時の言葉。ただ自分のミスを悔やむのにこんな大仰な台詞を使うことで、このキャラクター及び作品自体のカラーを如実に表現している。
 
:部下が先走って、結果的に二人のパイロットと2機の[[ザク]]を失った時の言葉。ただ自分のミスを悔やむのにこんな大仰な台詞を使うことで、このキャラクター及び作品自体のカラーを如実に表現している。
 
:[[声優]]の池田秀一氏も指摘しているが、シャア本人(この時点で20歳である)が若造だということは言うまでもない。『[[スーパーロボット大戦コンプリートボックス|CB]]』の『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』では[[DVE]]。
 
:[[声優]]の池田秀一氏も指摘しているが、シャア本人(この時点で20歳である)が若造だということは言うまでもない。『[[スーパーロボット大戦コンプリートボックス|CB]]』の『[[第2次スーパーロボット大戦|第2次]]』では[[DVE]]。
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:SFC版『[[第3次スーパーロボット大戦|第3次]]』では中断データが破損している場合にこの台詞を喋る。
 
:余談ではあるが、この台詞は元々脚本には無く富野監督がシリーズ構成を担当した脚本家の星山博之氏に何の相談もなく勝手に追加したものであった。そのため、後にこのことを知った星山氏が激怒したとの事である。
 
:余談ではあるが、この台詞は元々脚本には無く富野監督がシリーズ構成を担当した脚本家の星山博之氏に何の相談もなく勝手に追加したものであった。そのため、後にこのことを知った星山氏が激怒したとの事である。
 
:その後星山氏は自らの著書で、第一話で視聴者を引き込むためにはああいうものも必要だった、という旨を語っている。
 
:その後星山氏は自らの著書で、第一話で視聴者を引き込むためにはああいうものも必要だった、という旨を語っている。
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;「君の御父上デギン・ザビはジオンの支配者となるために一人の人物を殺した。…スペースノイドの独立を説き、サイド3を解放に導いた人物…ジオン・ズム・ダイクンを…!」<br>「だが、息子は始末しなかった。ジオンの息子キャスバル・ダイクンは長い年月、このマスクの後ろに隠れていたのだよ…!」<br>「''君の父上の罪をザビ家全員で贖ってもらう!そしてこの復讐は、君から始まるのだ!!''」
 
;「君の御父上デギン・ザビはジオンの支配者となるために一人の人物を殺した。…スペースノイドの独立を説き、サイド3を解放に導いた人物…ジオン・ズム・ダイクンを…!」<br>「だが、息子は始末しなかった。ジオンの息子キャスバル・ダイクンは長い年月、このマスクの後ろに隠れていたのだよ…!」<br>「''君の父上の罪をザビ家全員で贖ってもらう!そしてこの復讐は、君から始まるのだ!!''」
 
:PC、PS用ゲーム「GUNDAM0079 The War For Earth」より、ガルマを謀殺する場面で彼に本性を現わす。原作以上にザビ家への怒りと憎しみを露わにしている名場面。
 
:PC、PS用ゲーム「GUNDAM0079 The War For Earth」より、ガルマを謀殺する場面で彼に本性を現わす。原作以上にザビ家への怒りと憎しみを露わにしている名場面。
:…なのだが、本ゲームは'''外国人を起用した実写'''であり、'''画面にデカデカと映るケツ顎のシャア'''が何ともシュール。
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:…なのだが、本ゲームは'''外国人を起用した[[実写]]'''であり、'''画面にデカデカと映るケツ顎のシャア'''が何ともシュール。
 
;「腕前はまあまあのようだが…この距離から私に命中させる自信はあるかな?」<br>「''ブリッジにいる味方に当てないで、この私を撃つぐらいの腕は持っているだろう?''来い、白いモビルスーツ。これまでの決着をつけるとしよう!」
 
;「腕前はまあまあのようだが…この距離から私に命中させる自信はあるかな?」<br>「''ブリッジにいる味方に当てないで、この私を撃つぐらいの腕は持っているだろう?''来い、白いモビルスーツ。これまでの決着をつけるとしよう!」
 
:「GUNDAM0079 The War For Earth」での一幕。ホワイトベースの艦橋の上に立ち、ガンダムを挑発する。
 
:「GUNDAM0079 The War For Earth」での一幕。ホワイトベースの艦橋の上に立ち、ガンダムを挑発する。
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;「これでは道化だよ」
 
;「これでは道化だよ」
 
:部下の[[カイザス・M・バイヤー|カイザス]]らに「これで兵の[[士気]]も上がる」と言われてもらした本音。
 
:部下の[[カイザス・M・バイヤー|カイザス]]らに「これで兵の[[士気]]も上がる」と言われてもらした本音。
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:ちなみに『Z』37話「ダカールの日」にてダカールに演説に向かう前、アムロに「自分に道化を演じろと言うことか」とボヤいたところ、「あなたに舞台が回ってきただけさ」と返されており、この時はシャアが政治家・指導者をやることでよりよい未来を…と周囲に期待されていたのだが、逆シャア時代では下記の「パイロットだけを~」とのセリフも含めてそういった想いは無くなってしまっていた様子。
 
;「私はお前と違って、パイロットだけをやっているわけにはいかん!」
 
;「私はお前と違って、パイロットだけをやっているわけにはいかん!」
 
:[[ロンド・ベル隊]]の本拠地とも言える[[ロンデニオン]]に居ることをアムロに見咎められて。事実シャアは[[アデナウアー・パラヤ|連邦高官]]との裏取引の為にこの地を訪れていたわけである。
 
:[[ロンド・ベル隊]]の本拠地とも言える[[ロンデニオン]]に居ることをアムロに見咎められて。事実シャアは[[アデナウアー・パラヤ|連邦高官]]との裏取引の為にこの地を訪れていたわけである。
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:;「次代の世界を担う若者として、私は君に期待した」<br />「君はそれに応え、私が去った後も悩み苦しみながら前へ進もうとした」<br />「私に見せてくれ、カミーユ。お前が望んだ人の未来を」
 
:;「次代の世界を担う若者として、私は君に期待した」<br />「君はそれに応え、私が去った後も悩み苦しみながら前へ進もうとした」<br />「私に見せてくれ、カミーユ。お前が望んだ人の未来を」
 
::最終話にて、カミーユの前に霊として現れた際に発したメッセージ。本作に於けるカミーユの苦悩振りを、冥界から見守り続けていた事を仄めかしている。
 
::最終話にて、カミーユの前に霊として現れた際に発したメッセージ。本作に於けるカミーユの苦悩振りを、冥界から見守り続けていた事を仄めかしている。
 +
::余談だが、先述のアムロとの会話で'''総帥としての姿を現した直後にクワトロの姿でカミーユに語りかける'''ので'''早着替え'''とネタにされる事も…。
    
===[[Zシリーズ]]===
 
===[[Zシリーズ]]===
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:;(フル・フロンタル……こうして自分自身の影武者と向かい合うのは己のいやな部分を見せられるようだな……)
 
:;(フル・フロンタル……こうして自分自身の影武者と向かい合うのは己のいやな部分を見せられるようだな……)
 
::自身の似姿であるフロンタルと会話した後の独白。「似すぎたものは憎み合う」「対応する2人の人物」という構図は、時獄篇を通してのテーマであり、同類が多く存在する(アマタとカグラ、正太郎とグーラ、シモンとアンチスパイラル、ヒビキとガドライト)。原作でもシャアとアムロが対応していたのだが、今作ではそれほど憎み合っているわけではない。
 
::自身の似姿であるフロンタルと会話した後の独白。「似すぎたものは憎み合う」「対応する2人の人物」という構図は、時獄篇を通してのテーマであり、同類が多く存在する(アマタとカグラ、正太郎とグーラ、シモンとアンチスパイラル、ヒビキとガドライト)。原作でもシャアとアムロが対応していたのだが、今作ではそれほど憎み合っているわけではない。
 +
:;「いい素質を持っているようだ…!だが、偏狭な視野を変えない限り、その力も宝の持ち腐れだな!」
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::宇宙ルート第37話「フィフス・ルナ攻防戦」における、[[リディ・マーセナス]]との戦闘前会話における台詞。
 +
::シャアの指摘通り、リディは後に[[ラプラスの箱]]とバナージの出生の真実を知ったことから、悪い意味で迷走してしまうことになる。
 
:;(ララァ……私は……人類は前に進めるのだろうか……)
 
:;(ララァ……私は……人類は前に進めるのだろうか……)
 
::第41話「二つの赤い彗星」での初戦闘時。ゼロシステムで垣間見た光る宇宙、そこで再び巡り会ったかつてありし女性。彼女の語る希望を受けた赤い彗星は、人類と地球の為に改めて己の道を進み始める。
 
::第41話「二つの赤い彗星」での初戦闘時。ゼロシステムで垣間見た光る宇宙、そこで再び巡り会ったかつてありし女性。彼女の語る希望を受けた赤い彗星は、人類と地球の為に改めて己の道を進み始める。
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::同ステージでシャアをメインにして敵を撃墜した際の会話にて。「パイロットだけをやっているわけにいかなかった」原作と境遇が違うためか、妙に自信ありげ。
 
::同ステージでシャアをメインにして敵を撃墜した際の会話にて。「パイロットだけをやっているわけにいかなかった」原作と境遇が違うためか、妙に自信ありげ。
 
:;(シャア・アズナブルの名を出しただと……?)<BR />(どういうことだ。私がシャア・アズナブルに戻ったのは新生時空震動の後だぞ)<BR />(フル・フロンタル……お前は一体……)
 
:;(シャア・アズナブルの名を出しただと……?)<BR />(どういうことだ。私がシャア・アズナブルに戻ったのは新生時空震動の後だぞ)<BR />(フル・フロンタル……お前は一体……)
::メリダ島ルートにて、フロンタルがダカールを「シャアの名を出した地」と評したのを聞いて。フロンタルが言ったのはTV版『Ζガンダム』におけるダカール演説の場面のことなのだが、劇場版ではその場面はなく、『Z』世界のクワトロもそれを行わないままシャアに戻っている<ref>類似したシチュエーションとして[[カイメラ]]に隠された真実を世界中に知らせるためにUNステーションで演説を行ったが、そこでもシャアの名は出さず、あくまでクワトロとして振舞っている。</ref>。原作を理解していればなんて事はないものだが、スパロボにおいては前述の通り。フロンタルの謎が色濃くなっていく場面。
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::メリダ島ルートにて、フロンタルがダカールを「シャアの名を出した地」と評したのを聞いて。フロンタルが言ったのはTV版『Ζガンダム』におけるダカール演説の場面のことなのだが、劇場版ではその場面はなく、『Z』世界のクワトロもそれを行わないままシャアに戻っている<ref>類似したシチュエーションとして[[カイメラ]]に隠された真実を世界中に知らせるためにUNステーションで演説を行ったが、そこでもシャアの名は出さず、あくまでクワトロとして振る舞っている。</ref>。原作を理解していればなんて事はないものだが、スパロボにおいては前述の通り。フロンタルの謎が色濃くなっていく場面。
 
:;「人類は、生活の場を宇宙に移すことでその感覚を広げ、環境への適応のために誤解なき相互理解を果たそうとする」<BR />「その考えはUCWのニュータイプに限ったことではない。たとえば、ADWのイノベイターも同じだ」<BR />「それだけではない。失われた野性、エレメント能力、螺旋力といった力も人類の新たな力だ」
 
:;「人類は、生活の場を宇宙に移すことでその感覚を広げ、環境への適応のために誤解なき相互理解を果たそうとする」<BR />「その考えはUCWのニュータイプに限ったことではない。たとえば、ADWのイノベイターも同じだ」<BR />「それだけではない。失われた野性、エレメント能力、螺旋力といった力も人類の新たな力だ」
 
::第56話「シャア・アズナブルの真実」にて。ワッ太や赤木、五飛を筆頭に「エゴ」と断じられたが、実は「火の文明」「獣の血」「水の交わり」「風の行く先」の4つ、太極たる「太陽の輝き」にいたるための力に対する解答である。
 
::第56話「シャア・アズナブルの真実」にて。ワッ太や赤木、五飛を筆頭に「エゴ」と断じられたが、実は「火の文明」「獣の血」「水の交わり」「風の行く先」の4つ、太極たる「太陽の輝き」にいたるための力に対する解答である。
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:;「……新世時空震動の後、私は幻覚や幻聴に悩まされるようになった」<BR />「その中で人類は常に危険に晒され、未来は絶望に閉ざされていた…。それは悪夢と片付けるには、あまりに生々しかった」<BR />「その結果、私は自分がもつれた並行世界の結び目であることを知った」<BR />「同時に自分が特異点として不完全であることとアクシズが大特異点であることに気づいた」<BR />「そして、同じくシャア・アズナブルの因子を持つフル・フロンタルがもう一人の特異点であることを知った」
 
:;「……新世時空震動の後、私は幻覚や幻聴に悩まされるようになった」<BR />「その中で人類は常に危険に晒され、未来は絶望に閉ざされていた…。それは悪夢と片付けるには、あまりに生々しかった」<BR />「その結果、私は自分がもつれた並行世界の結び目であることを知った」<BR />「同時に自分が特異点として不完全であることとアクシズが大特異点であることに気づいた」<BR />「そして、同じくシャア・アズナブルの因子を持つフル・フロンタルがもう一人の特異点であることを知った」
 
::ネオ・ジオンに帰還して後の行動の裏側。黒の英知に触れ、その示す絶望の未来……天獄と[[サイデリアル|そこに待つもの]]を目の当たりにした赤い彗星は、人類の未来を切り開くためにたった一人で戦ってきたのだ。かつての仲間の信頼を裏切ってまでも。
 
::ネオ・ジオンに帰還して後の行動の裏側。黒の英知に触れ、その示す絶望の未来……天獄と[[サイデリアル|そこに待つもの]]を目の当たりにした赤い彗星は、人類の未来を切り開くためにたった一人で戦ってきたのだ。かつての仲間の信頼を裏切ってまでも。
:;「不快だな。お前のような男と同じにされるのは」<BR />「お前の出自の目星はついている……! だが、それとこの戦いは無関係だ! [[トレーズ・クシュリナーダ|トレーズ]]も[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]も手段はそれぞれだったが、共通しているのは世界の未来を信じての戦いだった!」<BR />「違うな、フロンタル! お前は未来など求めていない!」<BR />「フロンタル! 人間を導く者は人間ではなくてはならない! お前のような存在に世界は渡せない! 私と共に時空修復の人柱になってもらうぞ!」
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:;「不快だな。お前のような男と同じにされるのは」<BR />「お前の出自の目星はついている……! だが、それとこの戦いは無関係だ! [[トレーズ・クシュリナーダ|トレーズ]]も[[ゼロ (コードギアス)|ゼロ]]も手段はそれぞれだったが、共通しているのは世界の未来を信じての戦いだった!」<BR />「違うな、フロンタル! お前は未来など求めていない!」<BR />「ようやく生の感情を見せたな」<BR />「フロンタル! 人間を導く者は人間ではなくてはならない! お前のような存在に世界は渡せない! 私と共に時空修復の人柱になってもらうぞ!」
 
::フロンタルとの戦闘前会話。完全否定されたフロンタルは「'''そうまでして私を怒らせたいか!'''」とついに「赤い彗星」の仮面をかなぐり捨てて激昂することに。
 
::フロンタルとの戦闘前会話。完全否定されたフロンタルは「'''そうまでして私を怒らせたいか!'''」とついに「赤い彗星」の仮面をかなぐり捨てて激昂することに。
 
::'''「迷いのなくなったシャア・アズナブル」'''がフロンタル、そして[[エタニティ・フラット|狂った未来]]を塗り替えようとする'''「迷いを乗り越えたキャスバル・レム・ダイクン」'''が今のシャアとも言える。
 
::'''「迷いのなくなったシャア・アズナブル」'''がフロンタル、そして[[エタニティ・フラット|狂った未来]]を塗り替えようとする'''「迷いを乗り越えたキャスバル・レム・ダイクン」'''が今のシャアとも言える。
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::エンディング(ラウル編、ラー・カイラムルート)で、コロニー連合国家の大統領として就任した際の演説。
 
::エンディング(ラウル編、ラー・カイラムルート)で、コロニー連合国家の大統領として就任した際の演説。
 
;D
 
;D
:;「馬鹿な!? 地球が消えただと!?」
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:;「馬鹿な!? 地球が消えるだと!?」
 
::TVCMで使われた、シャアの驚き。本作のテーマ「地球消滅」を表した一言であり、シャアの[[声優]]である池田秀一氏が演じている。
 
::TVCMで使われた、シャアの驚き。本作のテーマ「地球消滅」を表した一言であり、シャアの[[声優]]である池田秀一氏が演じている。
 
:;ネオジオン兵「ち、地球が…。総帥、地球が…消えました! センサーも地球を確認できません!!」<br />ミリアルド「バカな…地球を覆うバリアとでもいうのか!?」<br />シャア「冗談ではない!」<br />ミリアルド「しかし…」<br />シャア「状況の確認を急がせろ! ええい、いったい何が起こったというのだ…」
 
:;ネオジオン兵「ち、地球が…。総帥、地球が…消えました! センサーも地球を確認できません!!」<br />ミリアルド「バカな…地球を覆うバリアとでもいうのか!?」<br />シャア「冗談ではない!」<br />ミリアルド「しかし…」<br />シャア「状況の確認を急がせろ! ええい、いったい何が起こったというのだ…」
1,735行目: 1,740行目:  
:;「…確かに、ハマーンとの戦いを経ても連邦の体制は改善されなかったが…」<br />「だからと言って、ギガノス帝国を第二のネオ・ジオンにするわけにはいかん」<br />「それに、時代はまだ私という男の力を必要としているようだ。…この答えでは不服か、艦長?」
 
:;「…確かに、ハマーンとの戦いを経ても連邦の体制は改善されなかったが…」<br />「だからと言って、ギガノス帝国を第二のネオ・ジオンにするわけにはいかん」<br />「それに、時代はまだ私という男の力を必要としているようだ。…この答えでは不服か、艦長?」
 
::第18話重慶ルート「Burning heart, Flying high」より。[[ラング・プラート]]の亡命を助け、ラングに尽力していた理由をこう語る。本作では希望を捨てず、人をよりよく導くために尽力する、'''「裏切らないクワトロ」'''の基本思想が垣間見える。この言葉にブライトも、彼の復帰を歓迎することになる。
 
::第18話重慶ルート「Burning heart, Flying high」より。[[ラング・プラート]]の亡命を助け、ラングに尽力していた理由をこう語る。本作では希望を捨てず、人をよりよく導くために尽力する、'''「裏切らないクワトロ」'''の基本思想が垣間見える。この言葉にブライトも、彼の復帰を歓迎することになる。
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:;「…お前達は急ぎ過ぎている。今の人類に必要なのは急激な革新ではなく、時代の流れを見極めることだ」<br />「そうだ。人一人に与えられた時間には限りがある」<br />「それを理解せず、無理な革新を促そうとする者は、いずれ滅びることになる…」<br />「あの[[ジャミトフ・ハイマン]]や[[ハマーン・カーン]]のようにな」
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::第30話(『PORTABLE』では第31話)宇宙ルート「Break through the Falcon」より。今現在クワトロとして戦いの場にいることで[[マイヨ・プラート]]に詰問された際の返し。この後なおもマイヨに詰問されるも、かつて放った'''「新しい時代を作るのは老人ではない」'''という台詞をマイヨへの返答として送るのであった。
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::実際、この言葉通り後に[[ギガノス帝国]]は元帥[[ギルトール]]の殺害、そしてその機に乗じて成り上がろうとした[[ドルチェノフ]]によって滅ぶことになる。
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:;マイヨ「語るに落ちたな、赤い彗星! もはや貴様に期待するものは何もない!」<br />クワトロ「それでいい。私が成すべきことは次に続く世代と彼らの世界を守ることだ…」<br />クワトロ「私が立たずとも人類を導く者は必ず現れる…いや、人類一人一人に目覚めの時はくる!」<br />マイヨ「だが、人類を覆う戦雲は既に予断を許さぬ所まで来ている…」<br />マイヨ「強固な意志の下、人類が統一されねば地球がもたない時が来ているのだ!」<br />クワトロ「もたせるさ! そのための[[マグネイト・テン]]だ!」
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::同話におけるマイヨとの戦闘前台詞。一人の救世主ではなく人類自体が希望を見出すことを信じて戦うクワトロは、いずれ別の未来でシャア・アズナブルとして自身が言うであろうマイヨの台詞を「もたせるさ!」と自ら跳ねのける。
 
:;「中尉、カミーユの母親は彼の目の前でティターンズによって殺されたのだ」<br />「私もその場にいた…。今、ギガノスがやろうとしていることはあの頃のティターンズと同じだ」<br />「大義の名の下自らの意に従わない者を力で圧していく…」<br />「だからこそ、我々はギガノスのやり方に屈するわけにはいかんのだ」
 
:;「中尉、カミーユの母親は彼の目の前でティターンズによって殺されたのだ」<br />「私もその場にいた…。今、ギガノスがやろうとしていることはあの頃のティターンズと同じだ」<br />「大義の名の下自らの意に従わない者を力で圧していく…」<br />「だからこそ、我々はギガノスのやり方に屈するわけにはいかんのだ」
::第46~48話(『PORTABLE』では第47~49話)「Starlight serenade」前半マップ終了後。[[アオイ・ワカバ]]が人質になったことでやむなく[[ケーン・ワカバ]]が[[ギガノス帝国]]に投降し、カミーユと激しく言い争いになった[[ジェームス・C・ダグラス]]に対して。カミーユが自分の過去に基づいた発言をダグラスにぶつけた際、その詳細を補足すると共にダグラスを諭す。
+
::第46~48話(『PORTABLE』では第47~49話)「Starlight serenade」前半マップ終了後。[[アオイ・ワカバ]]が人質になったことでやむなく[[ケーン・ワカバ]]がギガノスに投降し、カミーユと激しく言い争いになった[[ジェームス・C・ダグラス]]に対して。カミーユが自分の過去に基づいた発言をダグラスにぶつけた際、その詳細を補足すると共にダグラスを諭す。
::ギガノス…というより、[[ドルチェノフ]]の所業は過去の[[ティターンズ]]の再来を思わせるものであった。『MX』の「裏切らないクワトロ」にとって、ティターンズの、もっと言えば'''カミーユの悲劇の再来であるこの局面を乗り越えられるかこそが今後の分水嶺'''といっても過言ではない。同話で最終的にアオイを救いドルチェノフを誅滅し、『ドラグナー』に原作通り訪れたハッピーエンドは、実はエンディングにて'''「キャスバル・レム・ダイクン連邦議員」'''が実現した根拠のひとつ…だったのかもしれない。
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::ギガノス…というより、ドルチェノフの所業は過去の[[ティターンズ]]の再来を思わせるものであった。『MX』の「裏切らないクワトロ」にとって、ティターンズの、もっと言えば'''カミーユの悲劇の再来であるこの局面を乗り越えられるかこそが今後の分水嶺'''といっても過言ではない。同話で最終的にアオイを救いドルチェノフを誅滅し、『ドラグナー』に原作通り訪れたハッピーエンドは、実はエンディングにて'''「キャスバル・レム・ダイクン連邦議員」'''が実現した根拠のひとつ…だったのかもしれない。
 
:;「データはデータに過ぎん。それに私は人の力というものを信じている…」<br />「多くの者達と決別してまで信じた人の可能性だ…暴走した機械とその端末にそれを否定させる気はない!」
 
:;「データはデータに過ぎん。それに私は人の力というものを信じている…」<br />「多くの者達と決別してまで信じた人の可能性だ…暴走した機械とその端末にそれを否定させる気はない!」
 
::最終話の決戦にて、エルデに対して。当初は逆襲への迷いを抱いていたクワトロだったが、戦いを通して既に彼は自分の為すべき事を見出していた。真なる自分に戻るべく、「クワトロ・バジーナ」の最後の戦いが始まる。
 
::最終話の決戦にて、エルデに対して。当初は逆襲への迷いを抱いていたクワトロだったが、戦いを通して既に彼は自分の為すべき事を見出していた。真なる自分に戻るべく、「クワトロ・バジーナ」の最後の戦いが始まる。
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==主な搭乗機体・関連機体==
 
==主な搭乗機体・関連機体==
 
シリーズでは計6回乗り換えており(厳密にはルウム戦役前と[[アクシズ]]時代にも別の機体に乗り込んでいる)、これは[[ガンダムシリーズ]]通しても一キャラクターとしてはトップ。
 
シリーズでは計6回乗り換えており(厳密にはルウム戦役前と[[アクシズ]]時代にも別の機体に乗り込んでいる)、これは[[ガンダムシリーズ]]通しても一キャラクターとしてはトップ。
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この他にも偵察機のルッグンやシーランスも乗りこなし、[[ザンジバル]]の艦長席に座っては大胆な指揮で[[ホワイトベース]]を苦しめるなど兵器全般に対して極めて高い素養を持っている。
    
一覧に無い機体はガンダムWikiの[https://gundam.wiki.cre.jp/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%BA%E3%83%8A%E3%83%96%E3%83%AB#.E6.90.AD.E4.B9.97.E6.A9.9F.E4.BD.93.E3.83.BB.E9.96.A2.E9.80.A3.E6.A9.9F.E4.BD.93 シャア・アズナブル]、[https://gundam.wiki.cre.jp/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%8A#.E6.90.AD.E4.B9.97.E6.A9.9F.E4.BD.93.E3.83.BB.E9.96.A2.E9.80.A3.E6.A9.9F.E4.BD.93 クワトロ・バジーナ]を参照。
 
一覧に無い機体はガンダムWikiの[https://gundam.wiki.cre.jp/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%BA%E3%83%8A%E3%83%96%E3%83%AB#.E6.90.AD.E4.B9.97.E6.A9.9F.E4.BD.93.E3.83.BB.E9.96.A2.E9.80.A3.E6.A9.9F.E4.BD.93 シャア・アズナブル]、[https://gundam.wiki.cre.jp/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%8A#.E6.90.AD.E4.B9.97.E6.A9.9F.E4.BD.93.E3.83.BB.E9.96.A2.E9.80.A3.E6.A9.9F.E4.BD.93 クワトロ・バジーナ]を参照。
1,823行目: 1,834行目:  
;[[リック・ディアス]]
 
;[[リック・ディアス]]
 
:赤く塗装された専用機に搭乗。
 
:赤く塗装された専用機に搭乗。
:フランクリン・ビダンによって専用機を失い、Mk-IIのパイロットの座をカミーユに譲り、百式が搬入されるまでの間は、アポリーかロベルトの機体を借りて出撃する事もあった。
+
:早くも第5話「父と子と…」にてフランクリン・ビダンによって専用機を失い、Mk-IIのパイロットの座をカミーユに譲り、百式が搬入されるまでの間は、アポリーかロベルトの機体を借りて出撃する事もあった。
 
;[[ガンダムMk-II]]
 
;[[ガンダムMk-II]]
 
:TV版で数回搭乗。塗装後の初出撃で、[[主人公]]である[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]に先んじて搭乗した。
 
:TV版で数回搭乗。塗装後の初出撃で、[[主人公]]である[[カミーユ・ビダン|カミーユ]]に先んじて搭乗した。
1,831行目: 1,842行目:  
:『[[サンライズ英雄譚]]』で赤く塗装された専用機が登場。
 
:『[[サンライズ英雄譚]]』で赤く塗装された専用機が登場。
 
;[[サザビー]]
 
;[[サザビー]]
:『[[逆襲のシャア]]』で搭乗。総帥専用機として開発されたニュータイプ専用MS。
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:『[[逆襲のシャア]]』で搭乗。総帥専用機として開発されたニュータイプ専用MSにして最後の乗機。
 
:SRWではクワトロのまま乗ることも多い。
 
:SRWではクワトロのまま乗ることも多い。
;[[ナイチンゲール]]
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:『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン|ベルトーチカ・チルドレン]]』のサザビー。『[[MSV|CCA-MSV]]』では、[[サザビー]]の発展型。
      
===劇中での搭乗艦船===
 
===劇中での搭乗艦船===
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:シャア専用の[[ムサイ級軽巡洋艦]]。ブリッジの形状がシャアのヘルメットを模したような形状をしている。
 
:シャア専用の[[ムサイ級軽巡洋艦]]。ブリッジの形状がシャアのヘルメットを模したような形状をしている。
 
;[[ザンジバル級機動巡洋艦]]
 
;[[ザンジバル級機動巡洋艦]]
:ジャブロー攻略戦後に乗艦し、ニュータイプ部隊の指揮を務めた。媒体によって艦名が異なる。
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:もとは[[トクワン]]の部隊がモビルアーマーのテストに使用していた物。ジャブロー攻略戦後に乗艦し、ニュータイプ部隊の指揮を務めた。媒体によって艦名が異なる。
 
;[[レウルーラ]]
 
;[[レウルーラ]]
 
:新生ネオ・ジオンの旗艦。総帥であるシャアの乗艦を前提としており赤い塗装がなされている。
 
:新生ネオ・ジオンの旗艦。総帥であるシャアの乗艦を前提としており赤い塗装がなされている。
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;[[リック・ドム]]
 
;[[リック・ドム]]
 
:[[小説]]版にてビームバズーカを装備し、赤く塗装された機体に搭乗。
 
:[[小説]]版にてビームバズーカを装備し、赤く塗装された機体に搭乗。
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:ゲーム『U.C.ENGAGE』ではザンジバル乗艦時に艦に積み込んでいたという設定で登場し、ザクと模擬戦を行った。
 
;[[高機動型ザク]]
 
;[[高機動型ザク]]
 
:ゲームブック『機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星』で搭乗。
 
:ゲームブック『機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星』で搭乗。
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;[[百式改]]
 
;[[百式改]]
 
:漫画『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』にて搭乗。
 
:漫画『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』にて搭乗。
:SRWでは素の百式は後半力不足になる事が多く、後継機としてよく参入する。
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:SRWでは素の百式は後半力不足になる事が多く、後継機として本機もしくは[[フルアーマー百式改]]がよく参入する。
 
;[[ディジェ]]
 
;[[ディジェ]]
 
:小説版で搭乗。
 
:小説版で搭乗。
 
;[[Ζガンダム]]
 
;[[Ζガンダム]]
 
:『[[サンライズ英雄譚]]』で赤や金色に塗装された専用機が登場。
 
:『[[サンライズ英雄譚]]』で赤や金色に塗装された専用機が登場。
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;[[ナイチンゲール]]
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:『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン|ベルトーチカ・チルドレン]]』に於ける乗機。
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:『[[MSV|CCA-MSV]]』では、[[サザビー]]の発展型として設定のみ存在。
 
;[[シナンジュ]]
 
;[[シナンジュ]]
 
:漫画『ガンダムEXA VS』で搭乗。「インテンション・オートマチック・システム」にも簡単に対応している。
 
:漫画『ガンダムEXA VS』で搭乗。「インテンション・オートマチック・システム」にも簡単に対応している。
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**その他『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』等に出演している。
 
**その他『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』等に出演している。
 
**『[[ガンダムビルドファイターズ バトローグ]]』でもAI人格として登場。同作のみ声優が『THE ORIGIN』で「本物のシャア・アズナブル」を演じた[[声優:関俊彦|関俊彦]]氏になっている。
 
**『[[ガンダムビルドファイターズ バトローグ]]』でもAI人格として登場。同作のみ声優が『THE ORIGIN』で「本物のシャア・アズナブル」を演じた[[声優:関俊彦|関俊彦]]氏になっている。
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*『[[スーパーロボット大戦F|F]]』に『[[新世紀エヴァンゲリオン]]』が新規参戦する際、庵野監督が直々に出した要望の一つに「シャアを[[EVA弐号機]]に乗せてほしい」というものがあったのだが、「EVAには14歳しか乗れない」という設定に触れられてお流れになったという逸話がある(もう一つの要望は「ブライトが[[碇シンジ|シンジ]]を[[修正]]する」というアイデアで、こちらは『F』に実装された)。<ref>[https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/170731/2 【寺田P×奈須きのこ:対談】庵野「シャアをエヴァに乗せて」→スパロボPはなぜ断ったのか!? Pが語る原作とゲームの狭間の葛藤。そしてFGOがスパロボから継承したもの] 2024年2月25日閲覧。</ref>
    
==脚注==
 
==脚注==
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