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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
| 外国語表記 = [[外国語表記::Huckebein 30th]]
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| 読み = ヒュッケバイン サァティエス
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| 外国語表記 = [[外国語表記::Huckebein 30th]]<ref>Steam英語版にて確認。</ref>
 
| 登場作品 = [[バンプレストオリジナル]]
 
| 登場作品 = [[バンプレストオリジナル]]
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦30}}
 
*{{登場作品 (メカ)|スーパーロボット大戦30}}
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| 分類 = [[分類::パーソナルトルーパー]]<br />([[分類::ヒュッケバインシリーズ]])
 
| 分類 = [[分類::パーソナルトルーパー]]<br />([[分類::ヒュッケバインシリーズ]])
 
| 生産形態 =  
 
| 生産形態 =  
| 型式番号 = PTX-XXXth
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| 型式番号 = PT-XXXth
 
| 全高 = 19.8 m
 
| 全高 = 19.8 m
 
| 重量 = [[重量::67.9 t]]
 
| 重量 = [[重量::67.9 t]]
| 動力 = [[動力::ブラックホールエンジン]]
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| 動力 =
| フレーム =  
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*主機 [[ブラックホールエンジン]]
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*補機 [[プラズマ・ジェネレーター]]
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| フレーム = Hフレーム
 
| 基本OS =  
 
| 基本OS =  
 
| 開発 =  
 
| 開発 =  
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
「XXX(XENOGENEICX-FACTORX-TYPE)プロジェクト」と呼称される計画で開発された人型機動兵器[[ヒュッケバイン30]] 1号機の強化形態。
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「XXX(XENOGENEIC X-FACTOR X-TYPE)プロジェクト」と呼称される計画で開発された人型機動兵器[[ヒュッケバイン30]]の1号機の強化形態。機体名称の「th」は、「Technical Highflyer」の略称で、Technicalは「技術」、High-Flyerは英語で「高く飛ぶ物」のほかに「成功した組織」、「高い目標と能力を持った人」などの意味がある。
   −
XXXバイザーやパッチ・アーマー、ADテープ等が除去され[[ヒュッケバイン|ヒュッケバイン本来の姿]]になったほか、背部には新たにウィング・スラスター・ユニットが装着されておりグラビトン・ライフルにはハイフライヤー・ユニットを装着、メイン動力の[[ブラックホールエンジン]]の封印も解かれたことで、性能も本領を発揮する。またドライストレーガーに存在していたブラックホール・キャノンをウィング・スラスター・ユニットに接続している。
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XXXバイザーやパッチ・アーマー、ADテープ等が除去され[[ヒュッケバイン|ヒュッケバイン本来の姿]]になった他、背部には新たにウィング・スラスター・ユニットが装備され、グラビトン・ライフルに装着されたハイフライヤー・ユニットによって飛行が可能となった。メイン動力の[[ブラックホールエンジン]]の起動に成功したことで、性能も本領を発揮する。また、ドライストレーガーに存在していたブラックホール・キャノンをウィング・スラスター・ユニットに接続している。
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[[ラストボス|最後の敵]]である[[サイクラミノス]]との戦いに終止符が打たれた後、役目を十分に果たしたと判断され、[[ドライストレーガー]]と共に神大陸フローシアに封印されることが決定。[[カールレウム・ヴァウル|カールレウム]]や[[イーリス (オリジナル)|イーリス]]と共にフローシアへ旅立って行った。
    
== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
=== 単独作品 ===
 
=== 単独作品 ===
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦30}}
 
;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦30}}
:初登場作品で、本作の後期主人公機。キーミッション「定められた運命」or「進むべき道の先に」にてヒュッケバイン30から改造を引き継いで乗り換える。
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:初登場作品で本作の後期主人公機。キーミッション「定められた運命」or「進むべき道の先に」にてヒュッケバイン30から強化改造される(改造値は引き継ぎ)。
:該当ミッションはキーミッション「調停者」クリア後に出現するが、[[隠し要素/30|条件を満たす]]と出現タイミングが前倒しになり、キーミッション「浄化される大地」クリア後に出現するようになる。
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:該当ミッションは[[隠し要素/30|条件を満たす]]とキーミッション「浄化される大地」クリア後から出現するが、条件を満たさないまま進行してもキーミッション「調停者」クリア後に必ず出現する。
:オリジナル主人公機としては珍しく乗り換え直後から最終状態になっており、最強武器もすぐに使用可能。反面、以後の強化イベントは無い事になるが問題はない。
+
:能力値や武装の傾向はそのまま飛行可能かつ最強武器「フルインパクト・ブラックホール・キャノン」が追加される形で強化される。近年の後期主人公機としては珍しく登場時点で最強武器を使用可能な反面、以降の追加強化は無く、良くも悪く機体の性格は強化前とまったく変わらない。
:本機の最大の特徴は同時に解禁される主人公の特殊スキル「ギフト」とエースボーナスの相乗効果によって、単体攻撃としては本作最大ダメージ<ref>合体攻撃を含めると[[ゴールドフォー]]、敵軍フェイズ時の場合は[[ダン・オブ・サーズデイ]]の方が上</ref>をたたき出す。
+
:素の性能自体は飛び抜けて高いわけではないが、搭乗と同時に強化される主人公の特殊スキル「ギフト」とエースボーナスの相乗効果で本作でも最上位クラスの単独火力を持ち、1周目でも終盤のボス格を1撃で瀕死まで持っていくことも可能なほど強力。
:火力面では申し分ない性能ではあるものの、最強武器「フルインパクト・ブラックホール・キャノン」の消費の重さは無視できないレベルの為、進軍中はある程度ENを温存し、ボス戦が見えたら援護攻撃や行動回復のラッシュで一気に吐き出すスタイルが効率的。主人公が「決意」を使える誕生日なら「トリックアタック」の併用も考えよう。
+
:反面、従来のヒュッケバイン系に存在していた[[分身|防]][[グラビティ・ウォール|御]][[グラビティ・テリトリー|系]][[念動フィールド|能力]]が無く、強化パーツやパイロットの精神コマンド頼みになる。また近年の主人公機にはほぼ標準装備となっていた[[サブパイロット]]や[[マップ兵器]]といった追加は一切なしと、小技に欠ける印象が強い。
:基本性能も大きく向上し飛行可能となったが、従来のヒュッケバイン系に存在した[[分身]]や[[グラビティ・テリトリー]]は未所持のため防御面の心許なさも気になる。また、近年の主人公機としてはほぼお約束だったサブパイロットや[[MAP兵器]]等を未所持という欠点もあるが、こちらは火力面の強さに対するバランス調整故と呑んでおこう。
+
:また準最強武器の燃費が良い反面、最強武器の消費は歴代の主人公機と比べてもかなり重たく、ボス戦などの援護攻撃で何度も撃つことを考えるなら[[Eセーブ]]の育成や強化パーツでの回復手段を持たせる等のフォローも重要。アップデートで追加されたEセーブEXの効果が高く、早めに育成を済ませると格段に扱いやすくなる。
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:本編クリア後に開放されるDLC「[[ダウンロードコンテンツ/30|エキスパンションパック]]」「開放される力」にてブラックホールエンジンの制御を行えると同時に新たなコンビネーション技「ロシュセイバー・オーバーブレイク」が追加されると共に、「フルインパクト・ブラックホール・キャノン」の消費ENが-40される。
    
== 装備・機能 ==
 
== 装備・機能 ==
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;リープ・スラッシャー
 
;リープ・スラッシャー
 
:バックパックの羽部分に格納されている6つの扇型パーツを射出した後連結してリングを形成し攻撃する。
 
:バックパックの羽部分に格納されている6つの扇型パーツを射出した後連結してリングを形成し攻撃する。
;マイクロミサイル
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;[[マイクロミサイル]]
 
:ウィング・スラスター・ユニットに片翼10個ずつ合計20個搭載されているミサイル。
 
:ウィング・スラスター・ユニットに片翼10個ずつ合計20個搭載されているミサイル。
 
:単体では登場しないが、後述のフルインパクト・ブラックホール・キャノンの演出内にて使用。
 
:単体では登場しないが、後述のフルインパクト・ブラックホール・キャノンの演出内にて使用。
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:ハイフライヤー・ユニットのマウントアームに2丁装備されている。本体形状は基本的にはヒュッケバイン30のものと変わらない。
 
:ハイフライヤー・ユニットのマウントアームに2丁装備されている。本体形状は基本的にはヒュッケバイン30のものと変わらない。
 
:マウントアームを前方に出すことでハイフライヤー・ユニットの羽部分ごと腕部外側に装備可能なほか、背部にマウントしたまま前方に展開することで背部キャノンのように発射することも可能。
 
:マウントアームを前方に出すことでハイフライヤー・ユニットの羽部分ごと腕部外側に装備可能なほか、背部にマウントしたまま前方に展開することで背部キャノンのように発射することも可能。
:本形態でも単体では登場せず、後述のダブル・グラビトン・ライフルにて腕部に装備した状態で、フルインパクト・ブラックホール・キャノンで背部にマウントした状態で発射する。
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:本形態でも単体では登場せず、後述のダブル・グラビトン・ライフル、ロシュセイバー・オーバーブレイクにて腕部に装備した状態で、フルインパクト・ブラックホール・キャノンで背部にマウントした状態で発射する。
 
:また、METAL ROBOT魂 (Ka signature) ではヒュッケバイン30のダブル・グラビトン・ライフル同様並列合体が可能となっている。
 
:また、METAL ROBOT魂 (Ka signature) ではヒュッケバイン30のダブル・グラビトン・ライフル同様並列合体が可能となっている。
 
;ブラックホール・キャノン
 
;ブラックホール・キャノン
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;フルインパクト・ブラックホール・キャノン
 
;フルインパクト・ブラックホール・キャノン
 
:マイクロミサイルで敵機を足止め後に、背部のブラックホール・キャノンを両手に持ち背部のグラビトン・ライフルを前面に展開して同時発射を行う。
 
:マイクロミサイルで敵機を足止め後に、背部のブラックホール・キャノンを両手に持ち背部のグラビトン・ライフルを前面に展開して同時発射を行う。
:威力は凄まじい分消費ENが'''140'''と、バンプレストオリジナル機では[[ジェミニオン・レイ]]の「ジ・オーバーライザー・アーク」を上回る歴代最大の消費量。パーツで最大ENを増やすよりも、Eセーブやエナジーレジスタ系、フル改造ボーナスで消費ENを抑えた方が使用回数が増やせる。デフォルト誕生日なら[[決意]]が使えるため、[[エクストラアクション|トリックアタック]]をアテにするのも有効。下位の武装でも十分倒せるにも拘わらず援護攻撃でもよく使いたがるため、援護攻撃の際には武器選択に注意。
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:威力は凄まじい分消費ENが'''140'''と、バンプレストオリジナル機では歴代最上位の消費量。パーツで最大ENを増やすよりも、Eセーブやエナジーレジスタ系、フル改造ボーナスで消費ENを抑えた方が使用回数を増やせる。特に[[ダウンロードコンテンツ/30|アップデート]]で追加された「EセーブEX」は消費半減になる為、恩恵はかなり大きい。しかし、それでも消費70と普段の主人公機最強技級ではあるが……。
 
:またダブル・グラビトン・ライフルと異なり射程1に穴が空いているため、ボスのプレースメントに参加するよりは少し離れて援護攻撃がしやすい位置取りを優先するとよいだろう。
 
:またダブル・グラビトン・ライフルと異なり射程1に穴が空いているため、ボスのプレースメントに参加するよりは少し離れて援護攻撃がしやすい位置取りを優先するとよいだろう。
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:上記の通りエキスパンション・パックの導入で消費ENが140→100に軽減されて、劇的に使いやすさが増す。EセーブExを習得していれば消費が50にまで抑えられるため、元々の長射程も相まって援護攻撃にも使いやすいウェポンとなる(元々のENが多いため、EセーブExだけで事足りるようになるため他のパーツも付けられるようになる)。
 +
;ロシュセイバー・オーバーブレイク
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:DLC「[[ダウンロードコンテンツ/30|エキスパンションパック]]」にて追加された、ブラックホール・エンジンのエネルギーをビーム・ソードに転化して繰り出す格闘系必殺技。
 +
:両手に装備したグラビトン・ライフルを1発ずつ撃ち、ビーム・ソード二刀流とリープスラッシャーの波状攻撃を繰り出した後、最後は左手のビーム・ソードを投げ捨て、右手のビーム・ソードの出力を高めて巨大な刀身で両断する。
 +
:攻撃力と消費ENは「フルインパクト・ブラックホール・キャノン」と同じであり、格闘属性、射程は短いが近距離に使用可能かつP属性持ち、命中補正が15高いといった違いがある。
 +
:この武装の追加で主人公を格闘寄りに育成していてもボスキラーとして戦わせやすくなったため、「突撃」を習得しない誕生日でプレイするなら一考の余地あり。
 
<!-- === [[特殊能力]] === -->
 
<!-- === [[特殊能力]] === -->
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=== カスタムボーナス ===
 
=== カスタムボーナス ===
 
;強化パーツスロット+1
 
;強化パーツスロット+1
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:『30』で採用。
    
== 機体BGM ==
 
== 機体BGM ==
 
;「凶鳥 降臨!」
 
;「凶鳥 降臨!」
 
:エッジ・セインクラウスのメインテーマ。ボーカルは遠藤正明氏。
 
:エッジ・セインクラウスのメインテーマ。ボーカルは遠藤正明氏。
:元々作詞前の段階では前期曲となる予定だったが、「流離の刃〜Sleeping beast〜」と入れ替わった。
+
:元々作詞前の段階では前期曲となる予定だったが、イメージ的にこちらに合う、ということで「流離の刃〜Sleeping beast〜」と入れ替わった。
 
;「翼はシュヴァルツ」
 
;「翼はシュヴァルツ」
 
:アズ・セインクラウスのメインテーマ。ボーカルはM.A.R.Y. 4 TUNES。
 
:アズ・セインクラウスのメインテーマ。ボーカルはM.A.R.Y. 4 TUNES。
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== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[ヒュッケバインシリーズ]]
 
;[[ヒュッケバインシリーズ]]
 +
:;[[ヒュッケバイン30]]
 +
::原型機。基本武装のモーションもほぼ共通。
 
:;[[ヒュッケバイン]]
 
:;[[ヒュッケバイン]]
 
::ヒュッケバインシリーズの大本の機体。機体部分はほぼ本機と同じ形状をしている。
 
::ヒュッケバインシリーズの大本の機体。機体部分はほぼ本機と同じ形状をしている。
:;[[ヒュッケバインMk-II]],[[ヒュッケバインMk-III]]
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:;[[ヒュッケバインMk-II]][[ヒュッケバインMk-III]]
::ヒュッケバインの派生機。フォトン・ライフルやグラビトン・ライフル等一部武装が共通している。
+
::ヒュッケバインの後継機達。フォトン・ライフルやグラビトン・ライフル等一部武装が共通している。後にMk-IIはスパロボDDにて本機と同じ構えで二丁のグラビトン・ライフルを使用している。
 +
:;[[エクスバイン]]
 +
::ヒュッケバインの派生機。ハイフライヤー・ユニットの形状がバックパックの翼に酷似している。
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:;[[エグゼクスバイン]]
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::ヒュッケバインシリーズの集大成である機体。
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::30thが'''歴代シリーズの武装を集約・装備した機体'''に対し、エグゼクスバインは'''歴代シリーズの技術を集約・発展させた機体'''と言える。
    
== 余談 ==
 
== 余談 ==
*背中にブラックホール・キャノンを懸架するギミックは2018年に発売された「METAL ROBOT魂(Ka signature)<SIDE OG>ヒュッケバイン」から登場した物。<br>後に『[[スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- Record of ATX|Record of ATX BAD BEAT BUNKER]]』に登場した[[ヒュッケバイン]]も同様のギミックを利用している。
+
*これまでのヒュッケバインシリーズで重力兵器を使用する際は母艦から武器を射出する事が多かったが、本機は背部に常時懸架している。ゲームシステム的には意味は無いものの、遺産・挑戦ミッション等母艦が出撃しない状況でも演出に齟齬が出にくくなっている。
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*背中にブラックホール・キャノンを懸架するギミックは2018年に発売された「METAL ROBOT魂(Ka signature)<SIDE OG>ヒュッケバイン」から登場した物。
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**後に『[[スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- Record of ATX|Record of ATX BAD BEAT BUNKER]]』に登場した[[ヒュッケバイン]]も同様のギミックを利用している。
 
*前代機で似たような形状から、後継機関連で[[エグゼクスバイン]]と比較される事が多い。
 
*前代機で似たような形状から、後継機関連で[[エグゼクスバイン]]と比較される事が多い。