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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
| 外国語表記 = [[外国語表記::Vagan Gear Sid]]
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| 外国語表記 = [[外国語表記::Vagan Gear Sid]]<ref>[http://www.gundam-age.net/ms/3rd_017w.html MS]、機動戦士ガンダムAGE 公式サイト、2022年1月23日閲覧。</ref>
 
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
 
| 登場作品 = [[ガンダムシリーズ]]
 
*{{登場作品 (メカ)|機動戦士ガンダムAGE}}
 
*{{登場作品 (メカ)|機動戦士ガンダムAGE}}
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{{登場メカ概要
 
{{登場メカ概要
 
| タイトル = スペック
 
| タイトル = スペック
| 分類 = 超大型[[モビルスーツ]]
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| 分類 = 超大型合体[[モビルスーツ]]
 
| 全長 = 通常のモビルスーツの5倍以上
 
| 全長 = 通常のモビルスーツの5倍以上
 
| 所属 = {{所属 (メカ)|ヴェイガン}}
 
| 所属 = {{所属 (メカ)|ヴェイガン}}
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'''ヴェイガンギア・シド'''は『[[機動戦士ガンダムAGE]]』の[[登場メカ]]。
 
'''ヴェイガンギア・シド'''は『[[機動戦士ガンダムAGE]]』の[[登場メカ]]。
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== 概要 ==
 
== 概要 ==
ヴェイガンギアが[[シド]]に取り込まれそうになった際、[[ゼラ・ギンス]]の[[Xラウンダー]]能力によって逆にシドを取り込んで[[合体]]した機体。
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[[EXA-DB]]での戦いで敗北・大破した[[シド]]が自身を修復後、さらなる進化を目論み「'''xvg-xxx ヴェイガンギア'''」に寄生しようとするも、ヴェイガンギアに搭乗していた[[ゼラ・ギンス]]の[[Xラウンダー]]能力によって逆にシドが取り込まれ[[合体]]した機体。
   −
シドがヴェイガンギアを選択したのは、同系列・同時期の[[モビルスーツ]]であり規格に共通点があったためである。一体化したことを示すかのようにヴェイガンギアのエネルギーがシドに逆流、シドの装甲の継ぎ目が赤く発光している。
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シドがヴェイガンギアを選択したのは、同系列・同時期の[[モビルスーツ]]であり規格に共通点があったためである。一体化した事を示すかのようにヴェイガンギアのエネルギーがシドに逆流、シドの装甲の継ぎ目が赤く発光している。
    
ヴェイガンギアとシド、双方の能力を併せ持った圧倒的なMSとなっているが、ゼラがシドの破壊衝動に同調してしまった結果、地球連邦軍と[[ヴェイガン]]双方を無差別に攻撃し、ラ・グラミスをも破壊し残骸を取り込みながら巨大化していくようになる。
 
ヴェイガンギアとシド、双方の能力を併せ持った圧倒的なMSとなっているが、ゼラがシドの破壊衝動に同調してしまった結果、地球連邦軍と[[ヴェイガン]]双方を無差別に攻撃し、ラ・グラミスをも破壊し残骸を取り込みながら巨大化していくようになる。
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ヴェイガンギア・シドの素体となっているヴェイガンの[[モビルスーツ]]。[[EXA-DB]]からハッキングしたデータをそのまま模写・復元した事により、存在自体がブラックボックスとなっている。全てのヴェイガン製モビルスーツの祖に当たる機体。他のヴェイガン製MSと違い、カメラはスリット状ではなくツインアイとなっている。
 
ヴェイガンギア・シドの素体となっているヴェイガンの[[モビルスーツ]]。[[EXA-DB]]からハッキングしたデータをそのまま模写・復元した事により、存在自体がブラックボックスとなっている。全てのヴェイガン製モビルスーツの祖に当たる機体。他のヴェイガン製MSと違い、カメラはスリット状ではなくツインアイとなっている。
   −
[[火星]]入植時から存在していたのか、EXA-DBから復元したのかは不明だが、シドのデータベースにこの機体のデータが残っており、コロニー国家戦争時に同型機が存在していたことだけは確かである。本来の機体名および開発目的等も謎に包まれている。
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[[火星]]入植時から存在していたのか、EXA-DBから復元したのかは不明だが、シドのデータベースにこの機体のデータが残っており、コロニー国家戦争時に同型機が存在していた事だけは確かである。なお、本来の機体名および開発目的等も謎に包まれている。
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「異様に細長い歪な体格、30m超えの[[全長一覧|体高]]、漆黒のカラーリング」とまさに「[[天使・悪魔|悪魔]]」と形容できる外見を持つ。装甲の形状やビーム砲を備えたテイル、翼から推進力を得る光波推進システムなど、採用されているテクノロジーはヴェイガン製モビルスーツの技術の基礎となっている。
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「異様に細長い歪な体格、30m超えの[[全長一覧|体高]]、漆黒のカラーリング」とまさに「[[天使・悪魔|悪魔]]」と形容できる外見を持つ。装甲の形状やビーム砲を備えたテイル、翼から推進力を得る光波推進システム等、採用されているテクノロジーはヴェイガン製モビルスーツの技術の基礎となっている。
    
武装は両腕に装備したフック状の発熱兵器「ヒートブレード」と、尻尾型のビーム射撃兵器「デルタゲイザー」。ヒートブレードは、FXバーストモードを発動したガンダムAGE-FXのビームスパイクと互角に渡り合う脅威の硬度を持ち、デルタゲイザーはガンダムレギルスの同型武器であるレギルスキャノンをも上回る威力を誇る。
 
武装は両腕に装備したフック状の発熱兵器「ヒートブレード」と、尻尾型のビーム射撃兵器「デルタゲイザー」。ヒートブレードは、FXバーストモードを発動したガンダムAGE-FXのビームスパイクと互角に渡り合う脅威の硬度を持ち、デルタゲイザーはガンダムレギルスの同型武器であるレギルスキャノンをも上回る威力を誇る。
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== 登場作品と操縦者 ==
 
== 登場作品と操縦者 ==
 
=== 携帯機シリーズ ===
 
=== 携帯機シリーズ ===
;[[スーパーロボット大戦BX]]
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;{{参戦作品 (メカ)|スーパーロボット大戦BX}}
 
:初登場作品。第41話「君の中の英雄」に登場。
 
:初登場作品。第41話「君の中の英雄」に登場。
:100000弱のHPに回復L3、さらにゼラは高レベルの[[Xラウンダー]]と[[プレッシャー]]と[[底力]]、更に[[ガード]]と[[見切り]]まで習得しているため、とにかく'''「当たらない、通らない、通っても蓄積できない」という三重苦になっている'''。攻撃面でも、[[MAP兵器]]の[[ビームライフル]]がかなりの広範囲で厄介。しかも、'''敵味方識別可能'''なので範囲内に敵を残して発射を防ぐことも出来ない。運動性自体は120と低い方に入るが、ゼラ自身の特殊スキルと宇宙適応Sも相まって、本当に攻撃が当たらない。
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:約90000の[[HP]]に回復L3、さらに[[パイロット]]の[[ゼラ・ギンス|ゼラ]]が高レベルの[[Xラウンダー]]と[[プレッシャー]]と[[底力]]、更に[[ガード]]と[[見切り]]まで習得しているため、とにかく'''「当たらない、通らない、削れない」という三重苦になっている'''。攻撃面でも、[[マップ兵器]]の[[ビームライフル]]がかなりの広範囲で厄介。しかも、'''敵味方識別可能'''なので範囲内に敵を残して発射を防ぐ事も出来ない。運動性自体は120と低い方に入るが、ゼラ自身の特殊スキルと宇宙適応Sも相まって、本当に攻撃が当たらない。
:その上で、地形効果+20%のラ・グラミスに居座る[[ザムドラーグ]]と[[かぐらづき]]も同時に相手にしなければならず(彼らは高レベルの[[指揮]]も所持している)、それ以前にそもそも本マップは木連フラグ・ウェイガンフラグ成立時に多くの味方機体が追加される事を想定してか、選択出撃数が少ない。
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:その上で、地形効果+20%のラ・グラミスに居座る[[ザムドラーグ]]と[[かぐらづき]]も同時に相手にしなければならず(彼らは高レベルの[[指揮]]も所持している)、それ以前にそもそも本マップは[[隠し要素/BX|木連フラグおよびヴェイガンフラグ]]の成立時に多くの味方機体が追加される事を想定してか、選択出撃数が少ない。
:自部隊が初期位置からあまり動かなければラ・グラミスから動くためイベントを起こすのはその後にすれば地形効果無しで戦える利点がある(序に上記の指揮持ちとも離れる)。反面木連組の初期位置も離れているため木連フラグを成立させるのが若干難しくなる欠点もあるが…(無人機がラ・グラミス付近に登場するため)。
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:自部隊が初期位置からあまり動かなければラ・グラミスから動くためイベントを起こすのはその後にすれば地形効果無しで戦える利点がある(序に上記の指揮持ちとも離れる)。反面、木連組の初期位置も離れているため木連フラグを成立させるのが若干難しくなる欠点もあるが…(無人機がラ・グラミス付近に登場するため)。
:おまけに木連フラグを成立させるには[[白鳥九十九|九十九]]たち4人が落とされてはならない、ヴェイガンフラグ成立の場合は敗北条件の都合上、直前のイベント戦闘でボロボロのアセムも守らねばならない(ハイパーブーストで修理装置持ち付近に移動できるためそれほど困難でもない)。
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:おまけに木連フラグを成立させるには、[[白鳥九十九|九十九]]達4人が落とされてはならない。また、ヴェイガンフラグ成立の場合は敗北条件の都合上、直前のイベント戦闘でボロボロな状態の[[ガンダムAGE-2ダークハウンド]]も守らねばならない(こちらはハイパーブーストで[[修理装置]]持ちユニットの付近に移動できるため、それほど困難でもない)。
:挙句の果てに回復イベントが4回ほど存在(うち2回は全回復)するので、下手をすると300000ほど削るハメになる。初回の回復イベント(HP50%以下で発生)は不可避だが、それ以降はシドのHPを削らずとも発生するので、他の機体を先に処理しよう。もっとも、時間をかけるとMAP兵器の餌食となる訳だが……。
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:挙句の果てにHP回復イベントが4回ほど存在(うち2回は全回復)するので、下手をすると300000ほど削るハメになる。初回の回復イベント(HP50%以下で発生)は不可避だが、それ以降はシドのHPを削らずとも発生するので、他の機体を先に処理しよう。もっとも、時間をかけるとMAP兵器の餌食となる訳だが…。
 
:このように、機体性能に様々な仕様が合わさり、比較的難易度の低い本作において屈指の強敵となっており、後のシナリオに登場するボス敵が弱く感じてしまったユーザーもいたようである。
 
:このように、機体性能に様々な仕様が合わさり、比較的難易度の低い本作において屈指の強敵となっており、後のシナリオに登場するボス敵が弱く感じてしまったユーザーもいたようである。
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=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
=== 武装・[[必殺武器]] ===
 
;フェザーミサイル
 
;フェザーミサイル
:羽からミサイルを射出する。ゲーム版ではヴェイガンギア・シドとなった後にフェザーミサイルを一斉発射する「ダークフェザー」なる必殺技を使用してくる。
+
:羽からミサイルを射出する。
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:[[プレイステーション・ポータブル|PSP]]用[[コンピュータゲーム|ソフト]]版ではヴェイガンギア・シドとなった後にフェザーミサイルを一斉発射する「ダークフェザー」なる必殺技を使用してくる。
 
;[[ビームライフル]]
 
;[[ビームライフル]]
 
:両脇の羽の先端に装備されている。屈曲機能を備えており、敵の追尾や鞭として使う事もできる。
 
:両脇の羽の先端に装備されている。屈曲機能を備えており、敵の追尾や鞭として使う事もできる。
:『[[スーパーロボット大戦BX|BX]]』では超広範囲の方向指定型MAP兵器版を所持しており、しかも識別有効。ビームライフルという武器の定義を疑いたくなるような高性能となっている。
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:『[[スーパーロボット大戦BX|BX]]』では通常版のほかに超広範囲の方向指定型MAP兵器版を所持しており、しかも識別有効。ビームライフルという武器の定義を疑いたくなるような高性能となっている。
 
;[[ビームサーベル]]
 
;[[ビームサーベル]]
 
:シドの近接格闘兵器。合体後も使用する描写が見られた。
 
:シドの近接格闘兵器。合体後も使用する描写が見られた。
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;デルタゲイザー
 
;デルタゲイザー
 
:ヴェイガンギアの尾部に搭載されている巨大ビーム砲。チャージ時間を必要とせず、出力もそれまでのヴェイガンMSとは比較にならない。
 
:ヴェイガンギアの尾部に搭載されている巨大ビーム砲。チャージ時間を必要とせず、出力もそれまでのヴェイガンMSとは比較にならない。
:名称の初出はゲーム版だが、こちらでは胸部から発射していた。
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:名称の初出はPSP用ソフト版だが、こちらでは胸部から発射していた。
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:『BX』ではフェザーミサイル→ヒートブレード→デルタゲイザー砲身(尻尾)の打撃で吹き飛ばした後にビーム砲でトドメとなっている。
 
;シド・スレイブ
 
;シド・スレイブ
:体内に搭載されている小型のシドで攻撃の他、修復ユニットとしても扱われている。SRW未実装。
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:体内に搭載されている小型のシドで攻撃の他、[[修理装置|修復ユニット]]としても扱われている。SRW未実装。
 
;見えざる傘
 
;見えざる傘
:ステルス機能。本来はモビルスーツには搭載できないのだが、[[シド]]並のサイズなら搭載が可能。
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:ステルス機能。本来はモビルスーツには搭載できないのだが、[[シド]]並のサイズならば[[搭載]]が可能。
:『BX』では[[分身|特殊回避能力]]だが、シド単体時と違いヴェイガンギアという異物を取り込んだせいなのか'''使用できなくなっている'''。
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:『BX』では[[分身|特殊回避能力]]だが、シド単体時と違いヴェイガンギアという異物を取り込んだせいなのか、'''使用できなくなっている'''。
    
=== [[特殊能力]] ===
 
=== [[特殊能力]] ===
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== 対決・名場面 ==
 
== 対決・名場面 ==
 
;VS[[ガンダムAGE-FX]]
 
;VS[[ガンダムAGE-FX]]
:最終話。決戦を挑んできたガンダムAGE-FXのダイダルバズーカやCファンネルをも破壊するヴェイガンギア・シド。AGE-FXはFXバーストを発動するも、ヴェイガンギア・シドはこれにヒートブレードで互角に渡り合う。壮絶な戦いを繰り広げる両機の均衡を破ったのはAGE-FXの支援に回った連邦・ヴェイガン両軍の支援砲撃で、カメラのロストを見逃さなかったキオは一気に畳み掛け、最後はバースト最大出力でヴェイガンギア・シドは完全に破壊された。
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:最終話より。決戦を挑んできたガンダムAGE-FXのダイダルバズーカやCファンネルをも破壊するヴェイガンギア・シド。AGE-FXはFXバーストを発動するも、ヴェイガンギア・シドはこれにヒートブレードで互角に渡り合う。
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:壮絶な戦いを繰り広げる両機の均衡を破ったのは、AGE-FXの支援に回った連邦・ヴェイガン両軍の支援砲撃だった。カメラのロストを見逃さなかった[[キオ・アスノ|キオ]]は一気に畳み掛け、最後はバースト最大出力でヴェイガンギア・シドは完全に破壊された。
    
== 関連機体 ==
 
== 関連機体 ==
 
;[[シド]]
 
;[[シド]]
:バックパックとなっている。あるいは'''こちらが本体'''とも考えられるが。
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:バックパックとなっている。或いは'''こちらが本体'''とも考えられるが。
 
;[[GUNDAM:ヴェイガンギア・K|ヴェイガンギア・K]](SRW未登場)
 
;[[GUNDAM:ヴェイガンギア・K|ヴェイガンギア・K]](SRW未登場)
:『ガンダムビルドファイターズトライ』(SRW未参戦)第16話にて登場。カリマ・ケイが操る黄金のヴェイガンギア・シド。
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:『ガンダムビルドファイターズトライ』(SRW未参戦)第16話にて登場した[[ガンプラ]]。カリマ・ケイが操る黄金のヴェイガンギア・シド。
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== 余談 ==
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*本機体は、国家・勢力名を冠した大型の[[ラストボス|ラスボス機]]という点において[[ジオング]]をオマージュしている。
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*[[シド]]同様、3DCGで描かれたモビルスーツである(一部に手描きによるシーンも存在)。このCGモデルは上記のヴェイガンギア・Kにも流用されている。
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*『ガンダムビルドメタバース』では第2話にてヴェイガンMS軍団を率いるレイドボスとして登場。この作品では他の[[ガンプラ]]同様に手描き2Dアニメで描かれていた。
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== 脚注 ==
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<references />
    
== 資料リンク ==
 
== 資料リンク ==
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